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園芸の初心者でも育てやすい植物の一つにサンスベリアがありますね。葉の模様が美しいサンスベリアは根が強く、地下茎を伸ばして成長するため、2年に一度は植え替えた方がいい植物です。しかし、植え替えとなると難しそうで、躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、
- サンスベリアの正しい植え替え方法
- サンスベリアを植え替えるタイミング
- サンスベリアの植え替えに必要なアイテム
- 植え替えと同時に行いたい株分けと葉挿しのやり方
についてご紹介します。 「育てているサンスベリアの元気がない」 「サンスベリアの鉢がパンパンで窮屈そう」 「水やりしても水の吸収が遅い」 「鉢の底から根が見えはじめている」 「一度も植え替えしたことがない」 などのトラブルがある方は、そろそろ植え替えをする時期に来ています。 この記事を読めば、サンスベリアを植え替えるタイミングや方法が分かり、同時に株分けや葉挿しにも挑戦してサンスベリアを増やすことも出来ます。ぜひ最後までご覧くださいね。
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サンスベリアの植え替えをしたいけどやり方がいまいちわからない
「サンスベリアをそろそろ植え替えたい、けれどどうしたらいいのか分からない」そんな悩みはありませんか。植え替えにどんなアイテムが必要なのかなど知らないことだらけ
植え替えるのに必要な道具があるのか、あるとしたら何を揃えたらいいのか分からない方もいらっしゃるかと思います。サンスベリアの植え替えに特別な道具は必要ありませんが、最も重要なのは土です。過湿が苦手なサンスベリアの植え替えを成功させる鍵は、水はけの良い土にあります。ガーデニング初心者でもわかりやすくサンスベリアの植え替えを解説していきます
この記事ではガーデニング初心者の方にもわかりやすく、サンスベリアの植え替えを解説していきます。植え替えのタイミングに必要な道具、植え替えのやり方までを網羅していますので、ぜひ植え替えに挑戦してみてください。サンスベリアの植え替えに適している時期やタイミング
植物の植え替えはいつでも良いのではなく、適している時期があります。植え替えの時期がきたら、サンスベリアの様子を注意深く観察して、植え替えが必要かを判断しましょう。基本的に冬は植物にとって休息期間なので休めてあげるのがベター
サンスベリアは寒さに弱く、目安としては10℃を下回ると休眠期に入り成長がほぼ止まります。冬に植え替えると株がダメージを受けても回復する力が弱いため、寒さが厳しいこの季節の植え替えや株分けは避けて下さい。10℃を下回ったら水と肥料を与えるのも止めましょう。この時期は月に1、2度、霧吹きで葉水を与えるだけで十分です。植え替えの時期は5月・6月・10月の冬と夏の間の季節で行うのが望ましい
植え替えに適しているのは生育が旺盛な春から秋にかけてです。気温の目安は20℃から30℃ほどの暖かい時期で、5月から6月と10月ごろが良いでしょう。30℃を超える真夏と寒い冬は成長が緩慢になるため、植え替えにはおすすめ出来ません。サンスベリアの植え替えをするべきタイミング
次のような様子が見られると、植え替えをするべきタイミングです。根腐れしていた時
サンスベリアの葉が黄色に変色したり、変色した葉が倒れてしまう原因は根腐れを起こしている可能性が高いです。その場合は根腐れした部分を綺麗に取り除き、植え替えしましょう。今の鉢にサイズが合わなくなってきた時
鉢の中で子株が出てきて窮屈そうであれば植え替えのタイミングです。もしくは2年植え替えをしていなければ、鉢の中は根が育ち窮屈であると考えられますので、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。根詰まりした時
葉にいつもの張りがなく変色し始めていたら、根詰まりしているかもしれません。鉢の底穴や表土から根が見えている場合には、植え替えるべきタイミングです。鉢ごとサンスベリアが倒れるとき
サンスベリが鉢ごと倒れるという事は、鉢とサンスベリアの大きさのバランスが悪いと考えられます。鉢のサイズに対してサンスベリアが育ちすぎたために倒れるので、サンスベリアの大きさに合った鉢に植え替えましょう。サンスベリアの植え替えに必要なグッズ
サンスベリアの植え替えに必要なグッズをご紹介します。植え替えで最も大切なのは「水はけの良い土」です。出来ればサンスベリア専用の土か観葉植物用の培養土を用意しましょう。自身で用意する場合は、赤玉土(小粒)7と軽石(小粒)3の割合で用土を混ぜると、水はけの良い土として使えます。また、排水性のある用土として鹿沼土もサンスベリアに向いています。植え替え時に絶対に用意しておくべきグッズ
- 水はけのよい培養土
- 鉢底石
- 鉢底用ネット
- ひと回り大きい鉢
植え替え時にできれば用意しておきたいグッズ
- スコップ
- ハサミ
- 割り箸
- 軍手
- ピクニックシート又は新聞紙
サンスベリアに向いている2種類の植え替え方法を伝授
サンスベリアを育てる方法は2種類あります。一般的な土への植え替えとは別にハイドロカルチャーにする方法もあります。サンスベリアの場合は主に2種類の手法がある
土への植え替え方法と、ハイドロカルチャーへの植え替え方法について解説します。ハイドロカルチャーとは、土の代わりにハイドロボールなどの植え込み材を使用して水で育てる水耕栽培です。虫やカビが出にくく、土に比べて衛生的というメリットがあります。土栽培から新たな鉢での土栽培への一般的な植え替え方法
ピクニックシートか新聞紙を敷いた上で作業をすると片付けが楽です。- 鉢の底にネットと鉢底石を入れて底を覆います。
- 鉢底から3分の1くらいの高さまで土を入れておきましょう。
- サンスベリアを鉢から取り出します。取り出す時にはサンスベリアを横に向けて持ち、反対の手の指で鉢底穴から土を押し上げると取り出しやすいでしょう。
- 取り出したサンスベリアの古い土を軽くほぐします。枯れた葉や傷んでいる根はこの時に取り除きましょう。
- 鉢にサンスベリアを入れ、周りに土を入れます。鉢の縁から2、3cm下まで土を入れた後、たっぷり水やりをしましょう。置き場所は日当たりが良すぎる所は避け、風通しのよい室内の明るい日陰にします。
土栽培からハイドロカルチャー栽培への植え替え方法
土植えのサンスベリアをハイドロカルチャーへ植え替えする場合、その準備として事前に終えておかなければいけない作業があります。それはサンスベリアを水挿しにして、あらかじめ発根させておくことです。そうすることで植え替えの成功率が上がります。 土植えの時に生えていた根は、水耕栽培では水を吸収しにくいため、一旦土に入っていた根をカットし、水耕栽培向きの根を張らせてからハイドロカルチャーに切り替えます。その手順です。- 器(ペットボトルやグラス)の底から3cmくらいの高さまで水を入れます。
- サンスベリアを鉢から取り出します。取り出す時にはサンスベリアを横に向けて持ち、反対の手の指で鉢底穴から土を押し上げると取り出しやすいでしょう。
- サンスベリアの地下茎は残したまま根を全て切り、土や枯葉は綺麗に洗い流します。
- 切り口を日陰で乾燥させてから、器にサンスベリアを入れて発根を待ちます。この時、地下茎は水に浸かるようにしましょう。発根するまでは出来れば毎日水を交換して下さい。2、3週間後に発根し始め、しっかりとした根が張ってくるまで待ちます。
- ハイドロボール(植え込み材であれば何でも可)
- ゼオライト(根腐れ防止剤)
- 穴が開いていない器(透明な器が水位が見えるのでおすすめ)
- 器の底が見えなくなるくらいゼオライトを敷きます。
- ゼオライトを覆う量のハイドロボールを入れます。
- サンスベリアをハイドロボールの上に置き、根を広げておきます。
- サンスベリアがしっかり固定されるくらい、器の縁までハイドロボールを入れましょう。
- 最後に器の底から6分の1くらいの高さまで水を入れます。
植え替えと同時期にやっておきたい株分け・葉挿し
サンスベリアは「株分け」や「葉挿し」をすることで、簡単に株を増やせます。サンスベリアを植え替えるのに鉢から取り出すタイミングで、株分けや葉挿しに挑戦してみましょう。株分け・葉挿しとは?
「株分け」「葉挿し」とは、株を増やす方法のことです。子株を分ける株分け
株分けとは、サンスベリアから成長した小さな子株を切り分け、それぞれを新しい鉢に植え替えて増やす方法です。植え替えと同時に行うことで、株へのダメージを最小限にします。また、大きく育てたくない場合、株を分けることで育ちすぎたサンスベリアのボリュームを小さく出来るというメリットがあります。葉を土に刺して発根させる葉挿し
葉挿しは、サンスベリアの葉を土に挿すことで株を増やす方法です。サンスベリアの葉を10cm幅にカットして、切り口が乾くまで直射日光は避け日陰で乾燥させます。乾燥後に土に挿し、明るい日陰で管理すると、やがて発根して根付きます。まとめてやれば観葉植物へのダメージも少なくてすむ
株分けや葉挿しは、植え替える時に同時に行いましょう。植え替えや株分けの度にサンスベリアを鉢から取り出すと、株にダメージを与えてしまいます。まとめてやることでサンスベリアへの負担を避けましょう。また、株分け、葉挿しの直後は肥料を与えるのも控えます。慣れてきてサンスベリアを増やしたい人におすすめ
株分けや葉挿しはサンスベリアを増やしたい人におすすめの方法です。サンスベリアは上への成長はゆっくりですが、根が横に伸びて成長する力は強くて早い植物です。株分けする時は地下茎をハサミで子株に切り分けるだけなので、そう難しくはありません。サンスベリアの中でも人気の品種
サンスベリアはアフリカからアジアの熱帯地域が原産です。また、葉の縞模様が虎の尻尾に似ているため、別名トラノオとも呼ばれています。日陰でも育ちますが、時には日当たりのいい場所で日光浴をさせると、綺麗な葉の模様が保てます。初心者でも比較的育てやすいサンスベリアの中でも、人気のある品種をご紹介します。バキュラリス(ミカド)
サンスベリア バキュラリス ミカドは、棒状に細長く伸びた葉が特徴的な品種です。個性的でスタイリッシュな見た目ですが、一般的なサンスベリアと同じ育て方で大丈夫です。バキュラリスまたはミカドと呼ばれますが、同じ品種のサンスベリアです。スタッキー
サンスベリア スタッキーは、葉が円筒形で細く上にまっすぐ伸びる姿がユニークです。しかし、実は一般にスタッキーとして販売されている植物は、正確には本物のスタッキーではないことが多いです。本物のスタッキーは稀少で流通数が少ないため、似ているサンスベリアを流通名としてスタッキーと名付けて販売しています。ハニー
サンスベリア ハニーは、鮮やかなグリーンの葉が放射状に広がる小型のサンスベリアです。ハニーの葉は成長しても大きく長くはならないため、コンパクトで置き場所を選ばない人気の品種です。Q&A
みなさんが思う疑問にお答えします。Q,植え替えした際の失敗と成功の目安はどんなものがありますか?
A,植え替えした直後は根がダメージを受けているので、風通しが良く直射日光が当たらない、明るい室内で管理して様子をみましょう。植え替え後にサンスベリアの元気がなくなってきた、葉が変色した、葉に張りがなく軟らかくなってきたなど、様子に変化があれば何らかの原因で失敗した可能性があります。特にそのような様子がなければ成功でしょう。Q,サンスベリアに水やりをしていたときに害虫らしきものがついているのに気づきました。植え替えをすることで害虫は取り除くことができますか?
A,ただ植え替えをするだけでは不十分です。害虫の種類を調べ、それに合った対処を行った後に植え替えましょう。取り除くのに薬剤が必要な害虫であれば植え替え前に散布します。ハダニなどの害虫は、日頃からこまめに霧吹きで葉水をやることで予防することも出来ますので、注意して観察しましょう。Q,サンスベリアのようなあまり手のかからない品種は他にどんなものがありますか?
A,育てやすく手がかからない観葉植物としてよく知られているのは、ポトス、パキラ、ガジュマル、ドラセナなどがあります。【徹底解説】いつ植え替えすればいいの?サンスベリアの植え替えの方法のまとめ
サンスベリアを植え替えする方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。 まとめると、- サンスベリアを植え替えるのは生育が旺盛な春から秋にかけてが良い
- 植え替えに適しているのは5月から10月で気温が20℃から30℃の時
- 冬、特に10℃を下回る時期は回復力が弱いため植え替えはしない
- サンスベリアは2年に一度は植え替えるのがおすすめ
- 根詰まり、葉の変色、鉢のサイズが小さく感じる時が植え替えのタイミング
- 植え替えをすると同時に株分けや葉挿しでサンスベリアは簡単に増やせる