シュウメイギクの育て方を紹介!お手入れ方法や毒性についても解説

シュウメイギクの育て方
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目次

優雅な雰囲気の花姿で、秋の訪れを知らせてくれるシュウメイギク。品種によって八重咲きや春咲きなどがあり、さまざまな表情を楽しむことができます。秋の庭を明るく彩るシュウメイギクを、お家で育てたいと思っている人も多いのではないでしょうか。しかし特性や育て方が分からないと、うまく育てられるか不安ですよね。 シュウメイギクはどのような特徴を持つ植物で、育て方のポイントには何があるのでしょうか。 そこでこの記事では、
  • シュウメイギクの特徴
  • シュウメイギクの育て方
  • シュウメイギクのお手入れ方法
  • シュウメイギクの毒性
上記について詳しく解説していきます。 この記事を最後まで読んで頂ければ、シュウメイギクの正しい育て方や、お手入れ方法などが分かります。またシュウメイギクの毒性についてもお話ししていきます。現在シュウメイギクの育て方に困っている人も、これから栽培しようと考えている人も是非参考にしてくださいね。

シュウメイギク(秋明菊)とはどんな植物?

シュウメイギク(秋明菊)とはどんな植物?
シュウメイギクは、中国台湾が原産地の植物です。野生化して増えることもあるほど生命力が強く、育て方も簡単なので園芸初心者にもおすすめできます。ここからは、シュウメイギクはどのような特徴を持つ植物なのか詳しく見ていきましょう。

キンポウゲ科の宿根草

シュウメイギクは、キンポウゲ科イチリンソウ属の宿根草です。生育が旺盛な植物で、株が年々大きく生長します。生長とともにたくさんの花芽を付けその開花を楽しむことができます。

シュウメイギクは実は菊ではない

シュウメイギクは漢字で「秋明菊」と書きますが、菊ではなく育て方も異なります。正しくはアネモネの仲間で、英語では「ジャパニーズアネモネ」と呼ばれています。ショウメイギクの八重咲きの花姿が菊に似ていることから「秋明菊」とつけられたと言われています。

秋に白やピンクの花を咲かせる

シュウメイギクは品種によって多少異なりますが、8月中旬~11月の秋の時期に花を咲かせます。白や鮮やかなピンク色の花で、秋の庭を明るく彩ります。

一重咲きや八重咲き、春咲きなど種類が豊富

花姿は品種によってさまざまで、スタンダードな一重咲きや、花弁が幾重にも重なる八重咲きの他に春咲きのタイプも存在します。お部屋や庭の雰囲気に合わせて楽しむことができるのもシュウメイギクの魅力の一つです。

人気の品種は「ダイアナ」など

シュウメイギクの中でも、濃いピンク色の花を咲かせるダイアナはポピュラーで人気の品種になります。ダイアナは、比較的コンパクトなサイズ感で鉢植えにも向いています。育て方も簡単で、植える鉢の大きさに合わせて株の大きさを変えることができる珍しい品種です。

シュウメイギクの育て方①:置き場所

シュウメイギクの育て方①:置き場所
シュウメイギクの特徴が分かったところで、ここからは育て方を詳しく解説していきます。 生命力の強いシュウメイギクですが、置き場所について気をつけたいポイントがいくつかあります。

幅広い環境に適応できる植物

シュウメイギクは暑さにも寒さにも強いので、どこにでも生育できて育て方の簡単な植物です。そのため日本国内のさまざまな場所で栽培されています。しかし、どちらかというと暑さが苦手で涼しい地域のほうが成長が活発でよく増えます。

明るい半日陰が適している

午前中は日が当たり、午後は日陰になるような半日陰の環境が適しています。日当たりが少ないと花付きが悪くなることがあるので、地植えの場合はあらかじめ植える場所を選ぶ必要があります。鉢植えであれば、時間帯に合わせて場所を移動させ日当たりの管理するとよいでしょう。

高温や多湿に弱いため直射日光は避ける

真夏の直射日光を長く浴びると、葉が焼けて枯れてしまうので注意が必要です。株元部分も日陰であることが理想です。また、水はけが悪く湿気が多いと根腐れを起こす可能性があるので、風通しの良い場所で育てましょう。

シュウメイギクの育て方②:水やり

シュウメイギクの育て方②:水やり
育て方で重要になる水やりですが、シュウメイギクはこまめな水やりは必要ありません。どのようなことを目安に水を与えると良いのか見ていきましょう。

地植えの場合はほとんど不要

シュウメイギクは植え付け直後は水やりが必要ですが、一度根付けば乾燥気味でも良く育ちます。地植えの場合は、基本的に雨水任せで問題ありません。ただし、日照りが続いて土が乾燥し葉っぱに元気がなくなってきたら、たっぷりの水を与えましょう。

鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水やり

鉢植えでは、土の表面が乾いたタイミングで水をたっぷり与えます。気温の高い時間帯に施すと、鉢中の温度が上がって根腐れを起こす可能性があるので朝か夕方以降にしましょう。また、生育の止まる冬は水やりの頻度を減らします。土の表面が乾いてから2.3日後に与える程度にして乾燥気味で管理します。

シュウメイギクの育て方③:土作り

シュウメイギクの育て方③:土作り
土作りは地植えと鉢植えで異なる点があります。それぞれどのような用土での育て方が適しているのでしょうか。

水はけと保水性のある土が適している

地植えと鉢植えどちらの場合も、水はけが良く保水性のある土壌作りが大切です。地植えでは、腐葉土を混ぜて30㎝ほどの深さまで耕すことで水はけが良くなります。また弱酸性の土を好み、アルカリ性の土質の場所では育ちが悪くなる傾向があります。コンクリート沿いなどは土がアルカリ性に傾いている場合があるので注意が必要です。

配合する場合は赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3がおすすめ

シュウメイギクは適度に湿った土を好みます。鉢植えでは、赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3の割合で配合することで、水はけと保水性を兼ね備えた理想的な用土を作ることができます。

市販の草花用培養土でも育てられる

シュウメイギクは、適度な比率で用土がブレンドされた市販の草花用の培養土でも栽培できます。園芸初心者なら、配合済みの市販の培養土を使うほうが育て方に悩むことなくチャレンジしやすいですね。ご自身で土を配合するのが不安な場合は取り入れてみてください。

シュウメイギクの育て方④:肥料

シュウメイギクの育て方④:肥料
肥料についても、育て方を解説するにあたって重要なポイントになります。肥料は多ければ良いというわけではありません。適切な時期に適量の肥料を施すことで、その後の順調な生育や花付きの良さにつながります。

春と秋に肥料を与える

株のエネルギーを保つために、基本的には春と秋に緩効性肥料や有機質肥料を与えます。真夏の気温が高い時期に肥料を与えすぎると、根を傷めてしまう可能性があるので必ず涼しい季節に行います。地植えでもともと自然循環が良く、肥えた土であれば特に肥料を与えなくても毎年花を咲かせることもあります。

月1回の置き肥か月3回の液体肥料

鉢植えの場合は、肥料が少ないと花付きが悪くなることがあります。シュウメイギクの成長期である3月~5月には月に1回の置き肥か、月3回を目安に液体肥料を施します。また、10月~11月にも同様に追肥しておくと株の栄養が保たれて安心です。

シュウメイギクに多い病害虫と対処法

シュウメイギクに多い病害虫と対処法
育て方や環境などによって株が病気になったり、害虫が付いたりします。シュウメイギクに多く見られる病害虫やその対処法を紹介します。

うどんこ病

うどんこ病は湿度が高いと発症しやすい病気です。株の混み合いで湿気がこもるようであれば、株分けを行うことで風通しが良くなり改善されます。うどんこ病には、殺虫殺菌剤などの薬剤が効果的です。

白絹病

白絹病はカビが原因でかかる伝染病です。鉢植えであれば、梅雨時はできるだけ風通しの良い場所に移動して管理します。用土の排水性を良くするためにも、植え付けの際には腐葉土を混ぜましょう。白絹病にも、適応する殺菌剤を用いましょう。

アブラムシ

シュウメイギクの新芽やつぼみには、アブラムシが付きやすいです。アブラムシは成長点を見つけてどんどん増殖する習性があるので、見つけたら早めに殺虫剤で防除しましょう。

メイガ

地面に近い花茎の部分には、メイガの幼虫が入り込むことがあります。メイガの幼虫に食い荒らされると植物の成長に悪影響を及ぼすので、見つけ次第早めに殺虫剤で駆除します。

シュウメイギクの手入れのポイント

シュウメイギクの手入れのポイント
シュウメイギクの育て方が分かったところで、ここからはより美しく健康に育てるために必要なお手入れについてご紹介していきます。

剪定

先に述べた通りシュウメイギクは生育が旺盛な植物です。勢いが良すぎて抑えたい場合は、春先に株元付近から出るランナーと呼ばれる蔓状の枝を根っこから切り取ります。 また草丈が大きく育つ品種は、花の重みで株が傾いてしまうことがあります。花のつぼみが付き始めたら、園芸用の支柱で茎が折れないように支えましょう。

植え替え

鉢植えのシュウメイギクは、根詰まりを起こさないように1~2年ごとに植え替えを行います。株や根の生長に合わせて一回り大きな鉢に、新しい土を入れて植え替えましょう。 地植えの場合は、株が増えて混み合ってきたら植え替えをします。一般的には3~4年を目安に行うことが多いです。

シュウメイギクの花が咲き終わった後にやること

シュウメイギクの花が咲き終わった後にやること
シュウメイギクの開花時期は、夏の終わりから秋までです。翌年もより綺麗な花を楽しむためには、花の後のお手入れが必要です。

花茎を根元から10cm程上で切り戻す

花が咲き終わった後種を採取しないのであれば、花茎を根元から約10㎝の高さで切り戻します。少量の肥料を与えて、水やりはこれまで通り続けましょう。

枯れていない葉は残す

枯れた葉はその都度取り除きますが、株へのダメージを防ぐため枯れていないものはそのまま残すようにします。切り戻した後の株元にある葉は、根に栄養を蓄えるためにまだ必要な葉なので残します。真冬の寒さで枯れたら取り除いてください。

シュウメイギクの植え付けのポイント

シュウメイギクの植え付けのポイント
シュウメイギクが順調に育つための、植え付けの適期と方法は以下の通りです。

3月~4月が適期

シュウメイギクの芽が動き始める3~4月に植え付けをします。花の咲く秋に向けて根が定着するよう、こまめな水やりをしながら管理します。

隣の植物と間隔を取って植えつける

シュウメイギクは株の生育が良く、根も広がって伸びていきます。そのため、あらかじめ植物の感覚を取って植え付けるようにしましょう。鉢植えにする場合は、株が勢いよくあっという間に増えてしまうので一回り大きい鉢に植え付けてください。

シュウメイギクの増やし方

シュウメイギクの増やし方
シュウメイギクは簡単に増やすことができます。株が大きくなったら是非チャレンジしてみてください。

株分け

最もポピュラーな方法は株分けです。シュウメイギクは地下茎からランナーを伸ばして増えていきます。そこに出来る子株を掘り上げて2.3芽付けて根を切り分けます。植え替え後、水をたっぷり与えて定着させましょう。株分けの適期は3~4月です。

根伏せ

シュウメイギクは根伏せで増やすことも可能です。根を掘り上げて、芽が付いた根を5㎝ほどの長さで採取します。黒ポットなどに寝かせて土をかぶせ、苗が大きくなるまで水を与えて育てます。根伏せの適期は3~4月もしくは9~10月です。

シュウメイギクに毒性があるってホント?

シュウメイギクに毒性があるってホント?
植物の中には毒性が含まれているものも存在します。シュウメイギクに毒性があると聞いたことがある人も少なくないと思いますが、実際はどうなのでしょうか。

シュウメイギクには毒性がある

生命に関わるような強力なものではありませんが、シュウメイギクには毒性があります。汁液に触れるとかぶれる事もあるので、作業時には注意が必要です。

プロトアネモニンという毒成分が胃腸障害をもたらす

シュウメイギクには「プロトアネモニン」という毒が含まれています。口にすると下痢などの胃腸障害を引き起こすので、小さなお子さんやペットがいるご家庭は気を付けましょう。

【まとめ】シュウメイギクの育て方を紹介!お手入れ方法や毒性についても解説

シュウメイギクの育て方について詳しく解説してきました。 本記事の内容は、
  • 中国台湾原産で、キンポウゲ科イチリンソウ属の宿根草
  • 生命力が強くどこでも育つが、風通しの良い明るい半日陰を好む
  • 状況に応じて植え替えが必要で、花が終わった後は花茎の切り戻しをする
  • 毒性があり、誤って口にすると胃腸障害を引き起こす可能性がある
シュウメイギクは、高温多湿は苦手ですが基本的には丈夫で育て方が簡単な植物です。こまめな水やりも必要なく育てやすいので、初心者にもおすすめです。 是非今回解説した育て方を参考にして、シュウメイギクのかわいらしい花の鑑賞を楽しんでください。 東京寿園では、他にも植物に関するたくさんの記事をご用意しております。植物の育て方や気になることがあればぜひ参考にしてください。最後までお読みいただきありがとうございました。