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秋の寒い時期を迎えると紅葉するオタフクナンテン(お多福南天)に、心が癒される方も多いですよね。また縁起物としても扱われ、人気がありお庭に植えているという方も多いのではないでしょうか。 しかし、我が家のオタフクナンテンが秋になってもなかなか赤くならない!と悩む方も多いようです。このように、オタフクナンテンが赤くならないという現象は少なくありません。なぜオタフクナンテンが赤くならないのか、育て方に問題があったのか気になりますよね。 今回この記事では
- オタフクナンテンとは
- オタフクナンテンが赤くならない原因
- オタフクナンテンが赤くならない時の対処法
- オタフクナンテンのその他のトラブル
オタフクナンテンってどんな植物?
まずはじめに、オタフクナンテンはどんな植物なのかを説明していきます。はじめて育てようと考えている方はもちろん、すでに育てている方もおさらい程度に見ていただけると幸いです。オタフクナンテンの基本情報
オタフクナンテン(お多福南天)の基本情報を表にまとめました。表の通りオタフクナンテンは耐寒性に強く、お手入れが簡単なため店舗や会社のお庭に植えられていることが多いです。また草丈が40~50㎝と常緑樹の低木のため、花壇やグランドカバーにも利用されています。 オタフクナンテンという名前は、丸みのある葉の様子を「おたふく(頬が丸く張り出した女性)」とイメージして付けられました。そのため、オカメナンテンという別の名前で呼ばれることもあります。植物名 | ゴシキナンテン |
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学名 | Nandina domestica |
草丈 | 40~50㎝ |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
冬になると驚くほど鮮やかな赤色に紅葉するのが特徴の植物
オタフクナンテンは冬になると、葉っぱが驚くほど鮮やかな赤色に紅葉するのが特徴の植物です。オタフクナンテンが赤く紅葉するのは、秋の10月あたりから翌年の3月ごろまでとなります。 お庭をオタフクナンテンで真っ赤に染めたい!と思う方も多く、挿し木をして増やす方も少なくありません。挿し木をして増やしグランドカバーにすると、迫力のある豪華なお庭を演出できること間違いありません。 またガーデニング用品売り場や通販ではセット売りをしていることが多く、グランドカバーや花壇にたくさん植えたい方におすすめです。ご自身で挿し木をして増やせる自信がないという方はセット売りを検討してみてはいかがでしょうか。育て方によって彩度が変化する
オタフクナンテンは育て方によって再度が変化するのが特徴です。このことが理由で「なぜ我が家のオタフクナンテンは赤くならないの?」と疑問に思う方も少なくありません。冬花壇や寄せ植えに利用するのが人気
オタフクナンテンは、冬花壇や寄せ植えに利用するのがおすすめです。他の植物と組み合わせることで鮮やかになることはもちろん、クリスマスらしさを演出できたりもするため、冬花壇や寄せ植えに優れた植物と言えるでしょう。 またオタフクナンテンの花言葉は「福をなす」「よい家庭」という風に縁起のいいものが多いため、お正月の縁起物としても扱われることが多いです。そのためお正月に寄せ植えを玄関やお庭に置くことで、周りの方も目を引くこと間違いありません。 オタフクナンテンは紅葉したときの鮮やかな葉の色が特徴的なため、華やかな草花や別の種類の低木と寄せ植えをするのがおすすめです。ナンテンと比べて実はつかない
通常のナンテンの場合は秋から冬の時期に赤い実を付けますが、オタフクナンテンは花が咲くことはあまりないため、実を付けることも少ないのが特徴です。そのためお手入れが簡単で、主に葉を鑑賞する植物と言えるでしょう。オタフクナンテンが赤くならないときの原因
次に、オタフクナンテンが赤くならないときの原因について解説していきます。ご自身の育てているオタフクナンテンが赤くならない場合には、どの原因に該当するのかしっかりとチェックしてくださいね。植えてある場所の日当たりが悪い
オタフクナンテンを日当たりの悪い場所に置くことで、葉の色付きが鈍くなり赤くならないというケースがとても多いです。オタフクテンテンは耐暑性にやや弱いことから、直射日光の当たらない日陰の場所を選んでしまう方が多いため、葉が赤くならないと悩む方が多いと言えるでしょう。紅葉は一種の老化現象なので生育がまだ旺盛だと赤くならない
紅葉は一種の老化現象に当たるため、生育が旺盛だと赤くなることはありません。次に生育が旺盛な場合の理由について解説していきます。オタフクナンテンの樹齢が若い
オタフクナンテンが赤くならない理由の一つに、樹齢が若いという可能性も少なくありません。その場合、今年は紅葉しなくても上手に育てることで来年、再来年には赤く紅葉することでしょう。過剰に肥料を与えている
オタフクナンテンが丈夫に育ってほしいという思いから、過剰に肥料を与えることで生育が活発になり、老化現象が起きずに赤くならないケースが多いです。オタフクナンテンが赤くならないときの対処法
次に、オタフクナンテンが赤くならないときの対処法について解説していきます。しっかりとチェックし理解することで、お持ちのオタフクナンテンを綺麗に紅葉させることができるでしょう。日当たりの良い場所に植え替える
お持ちのオタフクナンテンを日陰に植えている場合、日当たりの良い場所に置くことで真っ赤に紅葉させることができるでしょう。しかし日が出ている際、ずっと直射日光の場所を選んでしまうと反対に葉焼けを起こしてしまう可能性があるため、午前中のみ日光浴ができるような半日陰の環境に植えてあげるのが最適です。 もしちょうど良い半日陰の場所がないという場合には、鉢植えで育てることをおすすめします。鉢植えで育てることにより、季節や気温によって置く場所を変えることができるため、その時々でオタフクナンテンにとって最適な場所に置いてあげることができます。肥料を与えるのを控える
肥料を過剰に与えている場合には、肥料を与えるのを控えるようにしましょう。オタフクナンテンは丈夫な植物のため、肥料を与えなくても問題はありません。元気がなくなってきた場合のみ肥料を与える程度にしましょう。焦らず気長に赤くなるのを待つ
オタフクナンテンが赤くならないことで不安に感じたり、気持ちが焦ってしまうかもしれませんが、樹齢が若いことが理由の場合には何をしても赤くならないでしょう。その場合には、焦らずに気長に赤くなるのを待ちましょう。今年は赤くならなくても来年、再来年には赤く綺麗に紅葉するかもしれません。 オタフクナンテンは、真っ赤に紅葉する姿が美しいことで人気のある植物です。しかしオタフクナンテンの紅葉していない姿も、丸い葉とこんもり咲きボリュームのある植物の姿が可愛らしく人気があるのも事実です。オタフクナンテンが紅葉しない際には、緑の若々しい葉姿を楽しんでみてはいかがでしょうか。オタフクナンテンのその他のトラブル
次に「赤くならない」以外のオタフクナンテンのトラブルについてもお話していきます。オタフクナンテンは丈夫な植物ですが、赤くならないこと以外にもトラブルが起きることがあります。原因や対処法についても解説していくので、しっかりとチェックしてくださいね。オタフクナンテンが枯れる
オタフクナンテンが枯れてしまう際の原因と対処方法について解説していきます。主な原因は水切れ
オタフクナンテンは乾燥を嫌う植物のため、水切れを起こしてしまうと枯れてしまう可能性が高くなるので注意が必要です。少し多めに水をあげて対応する
オタフクナンテンが水切れを起こして枯れてしまった場合には、少し多めに水をあげて対応しましょう。また基本的には1週間に1~2回程度、土の表面が乾燥したら水やりを行うことが最適です。特に夏の時期には土が乾燥してしまうことが多いため、こまめにチェックをすることが大切です。虫がついている
次にオタフクナンテンに虫がついてしまう原因と、対処方法について解説していきます。虫がつくことで、光合成ができなくなり元気がなくなってしまうこともあるため、しっかりと注意しましょう。通気性が悪いとカイガラムシが発生することがある
オタフクナンテンの通気性が悪いと、カイガラムシが発生してしまうことがあります。カイガラムシは葉っぱに寄生することが多く、栄養分を吸い取ってしまうため、そのまま放っておくと枯れてしまうこともあるので注意が必要です。 オタフクナンテンの通気性を良くするために、水捌けの良い土を選びこまめにお手入れを行い、剪定してあげることが大切です。剪定は見た目が美しくなることはもちろんですが、込み合った枝を切り取ることで通気性が良くなり、虫の発生を抑え元気に育てることができます。殺虫剤を使用して対処する
オタフクナンテンの葉っぱや茎などにカイガラムシが発生してしまった場合には、殺虫剤を使用して対処しましょう。エアゾールなどの殺虫剤やサミオチンなどの薬剤でカイガラムシを除去することができるのでおすすめです。エアゾールやサミオチンは、園芸店のガーデニング用品のコーナーに置いてあるため是非チェックしてみてください。オタフクナンテンが季節外れの夏や一年中ずっと赤いまま
オタフクナンテンが赤くならないことで悩んでいる方が多い一方で、紅葉した後に夏が来ても葉っぱが緑に戻らず、悩んでいる方も多いです。次に、オタフクナンテンがずっと赤いままの際の原因と対処法について解説していきます。オタフクナンテンが赤いままの時は栄養が足りていないサイン
オタフクナンテンが気温が暖かくなっても葉が赤いままの場合には、元気がなく栄養が足りていない可能性が高いといえるでしょう。 【オタフクナンテンが赤くならない時の原因】でもお話したように、オタフクナンテンが赤く紅葉する理由には一種の老化現象に当たるため、赤いままの場合にはそのまま老化現象が続いてしまっているといえるでしょう。つまりオタフクナンテンの緑の葉を取り戻すためには、老化現象を解消させ栄養を与える必要があります。肥料をあげるなどして元気に育てる
オタフクナンテンが暖かい時期になっても赤いままの場合には、肥料を与え元気に育てる必要があります。与える肥料は、緩効性肥料や骨粉入りの油かすなどがおすすめです。しかし早く緑の葉に戻したいことが理由に過剰に肥料を与えすぎてしまうと、肥料焼けを起こしてしまうことがあるため与えすぎには注意しましょう。オタフクナンテンが落葉してしまった
オタフクナンテンは常緑樹のため、通常なら紅葉した後も落葉しないことが特徴です。しかしオタフクナンテンが紅葉後に限らず、落葉してしまうケースも少なくありません。次に、オタフクナンテンが落葉してしまった際の原因と対処法について解説していきます。原因は根詰まりや根腐れ、害虫被害の可能性がある
オタフクナンテンが落葉してしまう原因として、根詰まりや根腐れ、害虫被害の可能性が考えられます。根詰まりを起こしてしまうと、どれだけ水をあげても植物が水を吸えない状態になるため、そのまま放置してしまうと枯れてしまう可能性が高いです。 また根詰まりが原因となり、根腐れや害虫被害に合う可能性が高く、根詰まりはオタフクナンテンにとって悪影響を及ぼすため、早急に対応しなければいけません。 根詰まりが起きる原因には、鉢が小さい場合や鉢で生育を行い、成長しても植え替えを行っていないことが主な原因となります。 またオタフクナンテンを植え付ける際、手間を省くためにポットのまま植え付ける方も中にはいるようです。ポットのまま植え付けてしまうと根詰まりを起こし、根腐れ・害虫被害を起こす可能性がとても高いため、必ずポットから出して植え付けるようにしましょう。根を引き抜いて異常のある部分を剪定する
根詰まりを起こしている場合には、根を引き抜いて異常のある部分を剪定する必要があります。次にオタフクナンテンの剪定方法について、順番に解説していきます。- 鉢から株を引き抜き、土を落としていきます。(この時、割りばしを使うと綺麗に土を落とすことができます。)
- 長い根や古い根、根腐れを起こしている部分や害虫被害のある部分をしっかりと切り取ります。
- 一回りほど大きい鉢に新しい土を使い、植え替える。
- たっぷりと水を与え、風通しの良い半日陰の場所に置く
オタフクナンテンが赤くならない原因とは?正しい対処法を徹底解説!のまとめ
ここまでオタフクナンテンが赤くならない原因や対処法、またその他のトラブルによる原因と対処法について解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか。 この記事のポイントは- オタフクナンテンは秋から冬にかけて驚くほど赤色に紅葉し、3月ごろになると緑の葉に戻っていくのが特徴。
- オタフクナンテンの花言葉は「福をなす」「よい家庭」などであることから、お正月の縁起物として扱われることが多い。
- オタフクナンテンは日当たりの悪い場所に置くと、葉の色付きが鈍くなり赤くならないことが多いため、半日陰の場所に置くと良い。
- 生育が盛んだとオタフクナンテンは赤くならないため、肥料の与えすぎには注意が必要。
- オタフクナンテンは乾燥を嫌う植物で、水切れすると枯れてしまうことがあるため、水切れには注意が必要。
- オタフクナンテンの通気性が悪いとカイガラムシが発生することがあるため、水捌けの良い土を使い、こまめに剪定して通気性を良くする必要がある。
- オタフクナンテンにカイガラムシが発生してしまった場合には、エアゾールやサミオチンなどの薬剤を使って対処すると良い。
- オタフクナンテンが一年中赤いままの場合には、栄養が足りていないサインのため、肥料を与えて元気を取り戻す必要がある。
- オタフクナンテンが落葉してしまう原因には、根詰まりによる根腐れ・害虫被害が考えられるため、根を引き抜いて異常のある部分を剪定する必要がある。