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皆さんはユーカリの葉がパリパリになる理由を知っていますか?ユーカリを育てていると遭遇する葉がパリパリになる現象ですが、乾燥に強いはずのユーカリがなぜこのようになってしまうのでしょう。そもそもユーカリは乾燥に強いはずなのになぜなのだろうと思っておられる方も多いと思います。 そこでこの記事では、
- ユーカリの葉がパリパリに枯れる原因
- ユーカリの葉が枯れているかどうかを判断する方法
- ユーカリの葉のパリパリを復活させる対処法
- ユーカリの葉をパリパリにしないための予防法
ユーカリの葉がパリパリに枯れる原因
ユーカリを育てていると、思いがけず葉がパリパリになってしまうことがあります。しかもユーカリの葉は一度パリパリになったら復活しないとさえ言われていますが、このユーカリの葉がパリパリになる要因には一体どのようなことが考えられるのでしょう。水やりの不足
ユーカリの育て方として、よく「乾燥気味に育てる」といわれますが、ほとんど水やりを行わず育てると乾燥で葉がパリパリになってしまいます。ユーカリは水はけの良い状態を好むため、水を与えてもすぐに乾く環境で育てることがベストという意味での乾燥を好むという意味です。そのため、言葉通りに水を与えずに乾燥させて育てる方法は、ユーカリにとって良い育て方ではありません。特に暑い夏は水やりをこまめに行い、冬の寒い時期は夏ほど水やりを頻繁に行わないなどの水量調節が必要になる植物です。日当たりや風通しが悪い
ユーカリは日当たりや風通しの良い環境を好むため、屋内の日当たりや風通しの悪い環境で育てるのは良くありません。どちらかといえば屋外で管理し、直射日光や風にも強いためシンボルツリーとして育てる方法がおすすめです。どうしても屋内で育てないといけない場合は、日当たりの良い窓越しに置き、週に数回は屋外やベランダに出して直接日光や風に当てるようにしてください。根詰まり
ユーカリは大変生育の良い植物のため、根詰まりを起こしやすいです。多少根が窮屈なうちは、生育のスピードを抑えられる効果がありますが、あまりにも窮屈になると根詰まりを起こして地上部の葉の下の方から枯れていってしまいます。根腐れ
ユーカリは水はけの良い土を好みますが、水はけの悪い土を使い水を与えすぎると根腐れを起こします。ユーカリの幹や葉が柔らかかったり、幹にシワが見られる場合は根腐れを起こしている可能性があるため、見つけ次第新しい土に植え替えを行うことが大切です。発見が遅れて根腐れを放置していると、ユーカリが枯れる原因になるため、日々の定期的な観察が重要です。これは枯れてる?ユーカリの葉が枯れたかの判断状況
では、具体的にユーカリの葉がどのような状態になっている場合、枯れたかの判断ができるのでしょう。質問者の質問が多いユーカリの見逃してはいけない変化について、回答しつつ項目別にみていきましょう。葉が茶色に変色
ユーカリの葉が茶色に変色している場合は、枯れている証拠になります。このような葉を見つけた場合は、枯れた部分だけ剪定を行い取り除くようにしてください。枯れた葉を取り除くことで、栄養が別の元気な葉に流れていくため、ユーカリに負担がかかりにくくなります。葉に触れただけでボロボロ崩れる
ユーカリの葉に触れただけでボロボロ崩れる場合も、枯れている証拠といえます。この場合も枯れている葉や枝を選定することで、健康的なユーカリに復活させられます。ユーカリは成長スピードが速い植物のため、放置しておくと枝や葉が伸び放題になり、密集することで良くない現象を起こすため、こまめな剪定を行うように心がけてください。葉が白くなる
ユーカリの葉が白くなる現象を「クロロシス」と呼び、主な原因として土の中にある鉄・亜鉛などのミネラル不足が挙げられます。葉が白くなるということは「光合成」がしっかりできていない証拠でもあるため、成長に必要な栄養分を生成する力も弱くなっているといえます。ユーカリの葉が白くなっていると感じたら、マグネシウムなどを含む葉面散布肥料を葉に振りかけて、栄養分を直接葉から吸収させるようにしてください。葉が丸くなる
ユーカリの葉が丸くなる現象は、水不足や日照不足である場合が多く、根枯れや根腐れを起こしていることも考えられます。特にどの大きさの葉でも水不足の場合に葉が丸まりますが、大きな葉の場合は日照不足もあり得るため注意が必要です。ユーカリは根から水分を取り込み、枝の隅々まで届けていますが、この時ユーカリの乾燥具合・環境・光合成の際の二酸化炭素の取り込みなどで蒸散されます。もし取り込む水分が不足していると、葉の乾燥が進んでしまい、葉が丸くなる現象が発生するのです。葉のパリパリを復活させる対処法
ではユーカリの葉のパリパリを復活させるにはどのような対処方法を取ればよいのでしょう?ユーカリの葉のパリパリを復活させる対処法を回答すべく、項目別にご紹介していきましょう。剪定を行う
ユーカリの葉がパリパリになった時に行う対処方法として、剪定を行うことをおすすめします。剪定方法には「透かし剪定」という方法と「摘心」という方法があります。ではそれぞれの方法について、詳しく解説していきましょう。透かし剪定
ユーカリの葉がパリパリになっているときに行う「透かし剪定」は、向こう側が透けて見えるほどバッサリ剪定することを指します。枝と葉のバランスをみながら、不要になった枝を落とすことで、ユーカリの内部への日当たりや風通しが良くなり、内部から元気を取り戻させる効果があります。切る時は枝の途中からではなく、葉や主幹の付け根から切るように心がけてください。摘心
ユーカリの葉がパリパリの時に行う「摘心」という作業は、枝先に付いた新芽を切り取ることで、上へ大きくなりすぎるのを防ぐための剪定方法です。新芽の付け根からしっかり切ることで、切り口の脇から新しい芽が左右に伸びていきます。この摘心を行うことで、葉と葉の間にしっかりと空間が作れ、日光や風を万遍なく当てられます。ユーカリの生命力を信じる
ユーカリの葉がパリパリになっているときは、葉の先端部分を斜めに切り、切り口が茶色になっている場合は残念ながら枯れていますが、まだ緑色をしている場合は復活の可能性が残されています。そのため、ユーカリの生命力を信じて、日光や風通しを良くしてユーカリに負担がかからないような方法で管理することで、ユーカリが復活する可能性が高まります。葉がパリパリにならないようにする予防法
できることならユーカリの葉がパリパリになってしまってから慌てるより、ユーカリの葉がパリパリにならないようにするための予防法を知っておきたいと思いませんか?ここからはユーカリの葉がパリパリにならないようにする予防法を項目別に詳しくご紹介したいと思います。水分の量を見直す
園芸においてユーカリは乾燥に強い植物と思われ、よくユーカリに関する項目に「乾燥」に関する質問を投げかけている質問者をよく見かけますが、実はこの「乾燥に強い」という意味を取り違えては大変なことになります。ユーカリは水はけの良い土壌を好むため、たっぷり水を与えても土の内部に水が残らない環境を整え、水を与える時は鉢底から水が流れ出してくるまでたっぷりと水を与える必要があります。そのため葉がパリパリになってきていると感じたら水分の量を見直し、より多い量の水やりを行うことで、葉がパリパリになる現象を予防できます。夏や冬の時期など環境に合わせて置き場所を変える
ユーカリは夏や冬の時期など、環境に合わせて置き場所を変える必要があります。これは、ユーカリが日当たりと風通しの良い場所を好む性質を持っており、紫外線を好む植物のため、季節や時期に応じた場所を選び育てることが大切です。基本的にユーカリは屋外の半日以上は日光の当たる所がベストですが、もし屋内で育てる場合は、南東の窓際の出来るだけ日当たりの良い場所に置き、定期的に屋外やベランダで日向ぼっこさせるようにすることで、葉がパリパリになる現象を予防できます。根詰まりや根腐れが起こってないか注意深く観察する
ユーカリが根詰まりや根腐れを起こしている場合、十分な水分が葉まで届かず葉がパリパリになります。ユーカリは成長がとても速い植物のため、油断しているとあっという間に根が植木鉢の内部でパンパンになり根詰まりをおこすため、定期的な植え替えが必要です。また植木鉢に入れている土が水はけの悪いものだと、鉢の内部に水が溜まり根腐れを起こしてしまいます。そのため、必ず土は水はけの良い土壌を利用してユーカリを育ててください。根詰まりや根腐れをあらかじめ予防することが、ユーカリの葉のパリパリになる現象をも予防できる得策です。ユーカリの葉がかかりやすい病気とその対処法や予防法を紹介
ここからはユーカリの葉がかかりやすい病気および対処法について順にみていきましょう。ユーカリは日々観察していても変化を見逃してしまう可能性が高い植物です。そのため、写真を写し記録として残していくのも早期発見を行うためには有効な手段です。斑点病の対処法と予防法
ユーカリがかかりやすい病気に斑点病というものがあります。この斑点病はカビが原因で発生する病気で、斑点が現れて生育不良を起こし枯れていく病気です。斑点の色はカビの種類により違うため、この色と決まっていません。そのため、斑点病を羅漢しているのかそうでないのかの区別がつけにくいため、早期発見が遅れる場合のある病気です。対処法
ユーカリの葉で斑点がついている部分を取り除き廃棄します。廃棄するとき、そのまま放置してしまうとカビの胞子が飛んでさらに病気を再発させてしまうため、必ず袋に入れて完全に燃やすか、ゴミ収集日に他のゴミと一緒に出すようにしてください。病変部分が取り除けたら、「Zボルドー水和剤」「サプロール」などの薬剤(殺菌剤)を散布し、様子を見るようにしてください。予防法
斑点病はカビの付着により発生する病気のため、カビが繁殖しにくい環境を作るのが一番の予防法です。ユーカリの葉や枝を定期的に剪定したり、鉢の水はけを良くしたりして、通気性の良い環境を作り多湿にならないように心がけることが大切です。また葉が常に濡れている状態だと斑点病が発生しやすいため、水やりを行う際は直接葉に水をかけないようにし、もしかかったら乾いた布などで拭き取るようにしてください。うどんこ病の対処法と予防法
うどんこ病は、高温で乾燥した場所で発症しますが、湿気がある程度ない所ではそれ以上繁殖できません。そのため、ユーカリを日光に当てることで、カビの広がりを抑制できます。大きな株の場合は葉が汚くなる程度で済みますが、小さな苗の場合は完全に枯死してしまう可能性が高い病気です。うどんこ病もまた胞子が風により運ばれて付着して発生する病気で、うどんこ病にかかった葉は白いカビが発生し、白い粉がふいたような状態になります。対処法
ユーカリの葉の病気に羅漢している部分を取り除き、斑点病の時と同様に焼却処分にします。その後、うごんこ病に効果があるとされている「トップジンMスプレー」「カリグリー」を散布します。ところがこの薬剤を散布することで完全にうどんこ病を退治できるわけではないので、うどんこ病にかからない環境づくりを行うことが大切です。予防法
ユーカリを常に日光の当たる環境で育て、カビが付着しても広がりを抑制することが大切です。うどんこ病にかかるとカビが葉の表面を覆ってしまうため光合成ができなくなり、様々な被害を及ぼすことに繋がります。また窒素分の少ない肥料を与え、風通しや日当たりの良い環境で育てることが予防法としても得策です。また葉が密集しないように剪定をこまめに行うことも予防法の一つです。クロロシスの対処法と予防法
ユーカリがクロロシス(色素不足)になると、葉が白くなり葉脈があら骨のように緑に透けて見えるようになります。クロロシスにかかってしまうと、ユーカリの葉の見た目が悪いばかりではなく、光合成の効率も下がるため、ユーカリにとっては死活問題です。光合成が上手くできないと植物は栄養失調に陥ってしまうため、やがて枯れてしまう結果になります。対処法
ユーカリがクロロシスになるとマグネシウムや鉄分不足になっていることが考えられるため、「メネデール」という栄養剤を与えてください。葉の色が変わってきたと思ったら、速やかに土に栄養分を与えることが大切です。クロロシスを起こしたユーカリは、様々な病気や害虫への耐性が弱くなるため、簡単にかかってしまう恐れがあります。予防法
ユーカリがクロロシスを起こす原因は、先ほどもご紹介したように鉄分や微量元素不足です。そのため、クロロシスを事前に予防するためにも、「鉄力あくあ」や「リキダス」などの活力剤を適宜与えましょう。通常の成長を促進させる肥料は、大きく育てるだけなのでクロロシス予防には無意味ですし、ユーカリの場合は手に負えなくなるほど育つため避ける方が無難です。ユーカリの害虫対策
ユーカリがかかりやすい病気について理解いただけたところで、次はユーカリにつきやすい害虫について項目別にご紹介したいと思います。ユーカリの害虫も肉眼で観察しているだけでは見逃してしまう場合もあるため、写真に写して記録として残すことで早期発見の確率をアップさせられます。アブラムシ
アブラムシは、ユーカリを風通しが悪い所で育てていると発生しやすい害虫です。そのため、枝や葉が茂ってきたら定期的に剪定を行い、形を整え風通しを良くすることで予防できます。アブラムシがユーカリについているのを見つけたら、数が少ないうちに早急に駆除することで大量発生を防げますし、ユーカリを弱らせずに済みます。ハダニ
ハダニは乾燥している環境を好み、ユーカリの葉の裏で暮らします。またハダニは、ユーカリの葉の裏に潜んで汁を吸い、表から見ると葉の色がかすれるように抜けるという現象を起こす現象を起こす害虫です。予防法としては事前にyasaiにも広く使用できる「オルトラン」を散布しておくか、発生後に「ファインスプレー」などの薬剤を散布することが挙げられます。ハダニはクモの仲間で、葉の裏に白い色の塊りがあるなと思ったら、ハダニの発生を疑ってみてください。コガネムシ
ユーカリにはコガネムシの幼虫がつく場合もあります。コガネムシの幼虫はとても食欲旺盛なため、ユーカリの根をあっという間に食い散らかしてしまい、大きなユーカリの株でさえコガネムシの幼虫が数匹つくと枯れてしまいます。予防法としては事前にyasaiにも使用できて安全な「オルトラン」を散布しておくことが挙げられます。鉢植えでユーカリを育てている場合は、植え替えをするときにコガネムシの幼虫を見つけたらほじくり出し駆除したり、鉢ごと水に浸けて窒息させるという方法もあります。人気のあるユーカリの品種を紹介
最後に園芸として育てるうえで人気のあるユーカリの品種についてご紹介しましょう。「ユーカリ」という植物の中にも様々な品種が存在し、それぞれで違った特徴を持っているため、是非ユーカリを選ぶ際の参考にしてくださいね。グニー
ユーカリ・グニーは、シルバーグリーンの葉がとても美しい、ナチュラル感を持った植物です。基本的にユーカリは多湿が苦手ですが、ユーカリ・グニーは比較的多湿に強いタイプのため、より育てやすいことが特徴として挙げられます。幼苗の時は丸みを帯びた葉をしていますが、成長すると葉先が細くスタイリッシュになりシルバーがかってくるため、成長過程を観察するのにも適した品種で、ユーカリ好きの方たちからいいね!の評価が高いという特徴もあります。ユーカリ・グニーは植えっぱなしにすると大きくなりやすいため、サイズをあまり大きくしたくない場合は、こまめに剪定し大きさを整えてあげることが大切です。ポポラス
ユーカリ・ポポラスの特徴として、葉はシルバーグリーンで丸みのある葉をしていることが挙げられます。葉の付き方は枝にパラパラとまばらにつき、それぞれの葉が重ならないような状態で育ちます。葉によると丸みのあるハート形になるものもあり、とても可愛らしい風情を漂わせます。ユーカリ・ポポラスもまた、他のユーカリと同様に日当たりや風通しの良い場所を好むため、これらの環境が整った場所に置くことで縦や横にグングン枝を伸ばして成長します。またこまめな剪定を行うことで、コンパクトなユーカリ・ポポラスとして管理しやすい状態を保てます。レモンユーカリ
レモンユーカリは、名の通りレモンの香りがするユーカリです。ユーカリ油の含有量が多く、柑橘系の香りに少しミント風のクールな香りをプラスしたような香りが特徴的で、アロマオイルとしてもつかわれる品種で、使用者からのいいね!の評価も高い商品です。また葉を乾燥させてポプリの材料としてもつかわれることもあります。ユーカリの中では寒さにやや弱い品種のため、寒い地域で育てる場合は鉢植えにして育てることをおすすめします。【まとめ】ユーカリの葉がパリパリする?!原因や対処法から予防方法まで解説!
この記事では、ユーカリの葉がパリパリになる原因や復活方法について主に解説してきましたがいかがでしたか?- ユーカリの葉がパリパリになる原因は、「水不足」「日当たりや風通しの不足」「根詰まり」「根腐れ」が挙げられる
- ユーカリが枯れたかの判断を行う現象として「葉が茶色くなる」「葉に触れただけでボロボロ崩れる」「葉が白くなる」「葉が丸くなる」というものが挙げられる
- ユーカリの葉がパリパリになった場合の対処方法として「剪定を行う」「ユーカリの生命力を信じる」というものがある
- ユーカリの葉がパリパリにならないよう予防する方法として「水分量を見直す」「根詰まりや根腐れが起きていないか観察する」「季節や環境に応じて置き場所を変化させる」の3ポイントが挙げられる
- ユーカリがかかりやすい病気には「斑点病」「うどんこ病」「クロロシス」が挙げられ、いずれも日当たりや風通しの悪さが原因で起こる
- ユーカリについきやすい害虫には「アブラムシ」「ハダニ」「コガネムシ」が挙げられ、いずれの対処も薬剤を使用するべきである