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シュロチクは美しい葉が特徴の観葉植物で、「緑の宝石」とも呼ばれています。育て方や植え替えなどの手入れもそこまで難しくないため、初心者にも人気の品種となっています。 ただ、適切な管理や植え替えをしないと元気に成長しないことがあるため注意が必要です。 そこで今回は、
- 観葉植物シュロチク(棕櫚竹)とは?
- シュロチクの植え替えの説明と必要性
- シュロチクの植え替えの前準備
- シュロチクの植え替えの土に関して
- シュロチクの植え替えマニュアル
- シュロチクの株分けの方法
観葉植物シュロチク(棕櫚竹)とは?
観葉植物のシュロチク(棕櫚竹)は細い葉っぱがヤシ科の「シュロ」という植物に似ているため、シュロチク(棕櫚竹)という名前が付けられました。 シュロチクは竹のように真っすぐ伸びて細い葉っぱが横に広がることから、南国リゾートのような空間を演出することができます。室内でも屋外でも生育させることができるので、状況に応じて園芸を楽しめます。ヤシ科ラピス属に分類される植物
シュロチクはヤシ科ラピス属に分類される植物です。元々は中国南部に自生していた植物であり、江戸時代に日本に渡ってきたとされています。竹ではなくヤシの一種
シュロチクは見た目は竹のようでもありますが、竹ではなくヤシの一種です。名前に竹がついているため勘違いされがちですが、分類としては竹とはかなり離れています。スタイリッシュな見た目でインテリアにも最適
シュロチクはスタイリッシュな見た目でインテリアにも最適といわれています。ツヤツヤとした濃い緑色の葉を付け、高さ2メートル~4メートルほどの大きさになります。育て方も簡単な人気の観葉植物
シュロチクは管理も簡単で室内でも屋外でも育てることができるため、初心者にも人気の観葉植物となっています。ただ、耐寒性と耐暑性についてはそこまで強くないので、育てたり植え替えをする際は注意する必要があります。植え替えの説明と必要性
植物は成長するため、鉢や庭のスペースに根詰まりしてしまうことがあります。根詰まりをしてしまった場合は栄養の吸収が阻害されてしまうため植え替えが必要になります。 また、古い土壌は栄養分が枯渇してしまったり、病害虫の温床になりやすいことから、定期的に植え替えをすることは健康的な生長のために必須といえます。植え替えとは、成長に合わせて鉢に植え替えること
植え替えとは、成長に合わせて鉢に植え替えることです。成長に合わせて鉢に植え替えることによって、根に栄養を行き渡らせるための適切なスペースを確保したり、土壌自体や肥料によって栄養分を土壌に補給することができます。植え替えをすることで植物が枯れる原因に対処できる
植え替えをすることで植物が枯れる原因に対処できます。シュロチクを健康に育てるためにも定期的な植え替えを行いましょう。①根詰まりを防ぐ
植物は成長するにつれて根が広がっていきます。植え替えをしないと根が詰まってしまい、酸素や水分、栄養の供給が不足してしまう可能性があります。新しい鉢と土壌に植え替えることで、根が健康的に成長していきます。②水切れを防ぐ
鉢が小さいまま育ててしまうと水切れを起こしてしまう可能性があります。水切れを起こすと植物が乾燥して枯れてしまうため、適切な大きさの鉢に植え替えをすることによって乾燥を防ぎ適切な保水性を維持する必要があります。③土を新しくして、雑菌の繁殖を防ぐ
古い土壌の場合、病気や害虫の温床となり雑菌も繁殖してしまう可能性があります。土を新しくすることでこれらを防いで、植物の健康を維持することができます。④栄養の吸収を促進する
土壌が古くなってしまった場合、栄養分が枯渇していることがあります。新しい土壌に植え替えることによって植物に新鮮な栄養分を供給することが可能となります。シュロチクの植え替えの前準備
シュロチクの増え替えはやみくもにすればいいというわけではありません。まずは植え替えの前準備を整えていきましょう。シュロチクの植え替えに適した時期
シュロチクの植え替えに適した時期は、生育期である5~10月です。基本的には2~3年に一度のペースで植え替えを行い、水やりをする時に土の吸水が悪い場合や鉢底から根が出てきた時も植え替えタイミングとなります。 また、植え替えの際は直射日光を避けて、明るい日陰で管理しましょう。直射日光を避けて日陰で管理することによって、特に気温が高い時期に葉が枯れてしまうことを防ぐことができます。シュロチクの植え替えに必要なもの
ここからは、シュロチクの植え替えをする際に必要なものについて説明していきます。適切な道具を使うことで効率的に植え替えをすることができ、植物も健康的に成長しやすくなります。鉢
鉢を選ぶ際は、現在よりも一回り大きいサイズのものを用意しておきましょう。鉢の大きさが同じだったり小さかったりした場合、成長した根が詰まってしまい適切に栄養を供給できなくなる可能性があります。 ただ、鉢が大きすぎても土と根のバランスが悪くなって、水を上手く吸い上げられず根腐れの要因となってしまうため、適切な大きさのものを選択する必要があります。鉢底石
鉢底石とは、鉢の底に配置される石や素材を指しており、水が鉢底に溜まるのを防いで根が過剰な水に浸されないようにします。土壌の水はけが良くなると根腐れの防止にもつながるため、植え替えの際は活用しましょう。 鉢底石には天然の鉱石とプラスチック製などの人工素材がありますが、どちらを選んでも効果は見込めます。天然の鉱石は通気性が高く風化しにくい、人工素材は軽量で取扱いが簡単という特徴があります。土
シュロチクの植え替えをする際に使う土は、鹿沼土などを混ぜて、水はけが良く保水力もある土を作りましょう。初心者の方の場合はいきなり用土作りをするのは難しいと思いますが、観葉植物専用の土やシュロチク専用の土をホームセンターや園芸店で手に入れることができます。 そのため、用土の配合が難しいと感じる場合は、購入できる専用土を使って植え替えに取り組んでみましょう。その際に肥料も加えることによって、より元気に生育することができます。園芸用鋏
園芸用鋏は傷んだり伸びすぎた根を剪定する場合に使います。切れ味の悪い鋏を使うと根の細胞を潰してしまう可能性があるため、切れ味の良い鋏を使って剪定しましょう。 また、園芸用鋏を使う際はアルコールや消毒液で清潔にしておくことで感染症を防ぐことができます。鋏は使いやすいサイズや重さのものを選ぶことで作業を効率的に行えます。シュロチクの植え替えの土に関して
ここからは、シュロチクの植え替えの土に関しての説明をしていきます。適切な土壌にすることで、根が水分や酸素、栄養分を効果的に吸収して、健康的に成長するのをサポートすることができます。初心者の人は市販の観葉植物の土でOK!
初心者の人であれば市販の観葉植物の土で問題ありません。市販の観葉植物用の土は観葉植物の成長に必要なミネラル、窒素、リン、カリウムといった栄養素が含まれており、十分に健康的に育てることができます。 また、市販の観葉植物用の土は、病気や害虫のリスクを軽減するように処理されているため、病害虫による根腐れなども防ぎやすくなります。観葉植物用の土はホームセンターや園芸店で手軽に入手することができます。自分で土を配合する方法
ここからは、自分で土を配合する方法を説明します。シュロチクの土を配合する場合は、出来るだけ水はけの良い土を使いましょう。観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1
土を配合する場合、観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1とするのがおすすめです。赤玉土は一般的に粘り気があり、保水性が高いという特徴があります。鹿沼土は酸性から中性の性質を持っており、土壌の酸性度を調整できます。水はけをよくすることがポイント!
シュロチクは水はけの悪い土を使うと根腐れを起こしてしまう可能性があるため、水はけをよくすることがポイントとなります。観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1とすることで水はけの良い土壌とすることができると共に、コバエの発生なども防ぐことができます。シュロチクの植え替えマニュアル
ここからは、シュロチクを植え替える際の具体的な方法について説明していきます。適切な手順で植え替えをすることで、シュロチクに栄養を過不足なく供給することができ、健康的な成長をサポートすることができます。 そこまで難しい方法ではないので、正しい手順について把握しておきましょう。①鉢からシュロチクを抜き、土を落とす
まず、鉢からシュロチクを抜いて土を落とします。その際はくれぐれも根や茎を優しく扱うように気を付けましょう。力を入れて取り扱ってしまうと植物がストレスを受けてしまい、折れたり枯れてしまう要因となります。 その際のポイントは、水を与えてから抜くことです。土がある程度湿っている状態であれば、鉢から取り出す時に根が傷つきにくくなります。また、鉢の外側や底面を優しくたたいて周囲の土を緩めることで、より取り出しやすくなります。②傷んだ根や長い根を切り取る
次に、傷んだ根や長い根を切り取ります。傷んだ根や長い根を切る際は鋭利な道具を使用し、根を裂いたり損傷させるようなことがないようにします。清潔な作業環境にすることで、植物に感染症が広がらないようにしましょう。 また、切り取る際は斜めに切ることで新しい根が発生しやすくなります。直角に切ると再生の際に根が詰まってしまうことがあるので注意しましょう。③鉢を用意し、鉢底石を敷いて少し土を入れる
次に鉢を用意して、鉢底石を敷いて少し土を入れます。鉢底石を選ぶ際は粒子が大きすぎず、小さすぎないものを選びます。粒子が大きすぎると鉢の上部土壌が下に沈んでしまうことがあり、粒子が小さすぎると排水が悪くなってしまうからです。 鉢底石は鉢の底に均等に敷き詰めて、適切な厚さを保つようにします。鉢底石と土の間に空間があることで、適切な通気と排水を確保することができます。④シュロチクを鉢の真ん中に植える
次にシュロチクを鉢の真ん中に植えます。根が自由に広がるスペースがあることが重要なので、適切なスペースが確保されているか確認しましょう。また、シュロチクを鉢に置く際は根を整えて傾かないように注意する必要があります。⑤上から土を足し、鉢の隙間を埋める
次に、上から土を足して、鉢の隙間を埋めます。シュロチクの根が鉢の底に届く程度の深さに植えて、新しい土壌を根の周囲に埋めていきます。 土をかける際はシュロチクの根の深さに合わせて適切な深さで土をかけ、しっかりと立つよう安定させます。また、土を押し固めたりすることはせず、シュロチクが酸素を取り入れられるよう、通気性がよくなるようにします。⑥手でしっかりと抑えて植え付け、水をやる
最後に、手でしっかりと抑えて植え付け、水を与えます。植え付け直後の植物は水が枯渇しているため、たっぷりと水やりをしましょう。その後は定期的な水やりを行い、鉢底に溜まった水が排水できているか確認していきます。シュロチクは株分けで増やせる
シュロチクは繁殖させることができ、その主な方法は株分けです。株分けをすることでシュロチクに余計な負担をかけずに増やしていくことができます。株分けとは?
株分けは多くの植物種に適用できる簡単な増殖方法です。株分けは植物の種類によって様々な方法があり、手で引き裂くだけで株分けできるものや、道具を使用しなければ株分けできないものがあります。親株の根から出ている子株を切り分けて植える繁殖方法
シュロチクの株分けをする際は、親株の根から出ている子株を切り分けて植える繁殖方法を取ります。親株から出ている子株を切り分ける方法は比較的簡単で、特別なスキルや設備を必要としません。 また、親株にもそこまで負担をかけることなく、子株はすでに根を持っているため成長速度が速いというメリットもあります。植え替えと同じ時期に行うのがおすすめ
株分けを行うのは植え替えと同じ時期にするのがおすすめです。株分けと植え替えを同じ時期に行うことによって植物が受けるストレスを軽減させることができるからです。 また、これらを同時に行うことで資材や土壌を一度にまとめて使用することができ、同じ作業を2回行う必要がないため時間や労力を節約することができます。株分けを行う時期
株分けを行う時期は5月~6月中旬が適切です。5月~6月中旬は暖かい季節で、植物が新しい環境に適応しやすく、根が成長しやすい条件が整っています。 根の成長は暖かい気温と湿度の高い環境で促進されるので、この時期に株分けを行うことで成功しやすくなります。株分けの手順
ここからは、シュロチクの株分けをする手順を説明していきます。適切な手順を踏むことで効率的に作業できるようになり、株分けの成功率も上げることができます。鉢からシュロチクを取り出す
まず、鉢からシュロチクを取り出します。その際は根を傷付けないよう注意しましょう。傷付いた根は感染症の原因となることがあり、健康に悪影響を与えてしまう可能性があります。古い土を落とし、子株を切り分ける
次に古い土を落とし、子株を切り分けます。古い土を落とす際は軽く根を振って取り除くようにし、根が縮れたり固まっている場合は優しくほぐすように行いましょう。切り分けたら植え替えと同じ手順で植え替える
切り分けたら植え替えと同じ手順で植え替えます。適切な土壌と日光を受けられる場所に植え替えることで、新しい株を健康的に育てていくことができます。【まとめ】シュロチクの植え替え方法を紹介!準備から手順まで徹底解説!
ここまで、シュロチクの植え替え方法や増やし方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- シュロチクはスタイリッシュな見た目でインテリアにも最適
- シュロチクは初心者でも育てやすい
- 植え替えをすることで植物が枯れるのを防ぐことができる
- 植え替えには適切な土と必要な手順を踏む必要がある
- シュロチクは株分けで増やすことができる