マーガレットが木質化する原因はなに?対処法や予防法を徹底解説!

マーガレットが木質化する原因はなに?対処法や予防法を徹底解説!
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目次

白やピンクなどさまざまなカラーでガーデニングのお花としても人気のマーガレット。可愛らしい印象のマーガレットを育てていると、茎が幹のように硬くなり木質化することがあります。 そこで今回は
  • マーガレットが木質化する原因
  • マーガレットが木質化したらどうするのか
  • マーガレットを木質化させない予防方法
  • マーガレットの増やし方
  • マーガレットに発生しやすいトラブル
について詳しく解説します。 マーガレットの木質化は成長によって起きる現象です。とはいえ大切なマーガレットが木質化すると、どうケアをしていいのかわからないこともあります、マーガレットの木質化についてはもちろん、よくあるトラブル対処法もご紹介しているため、最後までチェックしてみてくださいね。

マーガレットってどんな植物?

マーガレットってどんな植物?
マーガレットの木質化について解説する前に、まずはどんな植物なのかをご紹介します。植物を育てるときには基本情報や特徴をチェックしておくと、トラブルが起きたときに対処しやすくなりますよ。

マーガレットの基本情報

マーガレットはカナリア諸島が原産のキク科アルギランセマム属の植物です。春に開花し適切に育てれば、繰り返し花を咲かせます。暑さと寒さに弱いため、夏と冬には注意が必要な一方で、夏越しと冬越しができればケアがしやすく、育てやすいのも特徴です。 マーガレットは古くから親しまれてきた植物の一方で、見た目が似ているお花もあり同じキク科の「オステオスペルマム」や「ディモルフォセカ」などと混同されやすいのも特徴です。他にも「デイジー」とも間違われやすいため、写真で見比べてみると違いがわかります。写真で見比べる際のポイントは、葉の形です。マーガレットの葉はギザギザしており、切れ込みが入っています。
植物名 マーガレット
学名 Argyranthemum frutescens
草丈 30~100cm
耐寒性 弱い
耐暑性 弱い

カナリア諸島原産の半耐寒性低木

マーガレットはカナリア諸島原産の半耐寒性低木です。カナリア諸島はスペインにある島で、温暖な亜熱帯気候の活火山で有名な島。低木のため草丈は30〜100cm程度で、11月〜5月まで開花します。適温は15℃~20℃で-5℃までの耐寒性はある一方、基本的には暑さと寒さに弱い植物です。

和名はモクシュンギク

マーガレットはモクシュンギク(木春菊)という和名があります。モクシュンギクは茎が木のように変化する姿と春菊のように見える葉っぱが由来となってつけられました。

関東地方以西では霜に当てなければ戸外でも冬越しが可能

温暖な環境を好むマーガレットは日本の東北や関東以外であれば、屋外で育てることもできます。鉢植えや花壇にも植えて、カラフルなお庭にするのもおすすめです。

冬から春まで花を楽しむことができる

先ほどもお伝えしたようにマーガレットの開花時期は11月~5月です。冬から春まで花が楽しめるため、冬でもお庭を鮮やかにしたいときにもおすすめです。花は白やピンクなどさまざまな色があり、一重咲きのものから八重咲きもあります。 花の色の濃さは日光の当たり具合と肥料により変化するため調整が可能です。花の色を濃くしたい場合は日光に当たる時間を長くして、水で希釈した液体肥料を1~2週間に1回、状態を確認しながら与えます。花の色の濃さにこだわらない場合は固形の緩効性肥料を1ヶ月に1回、もしくは液体肥料を2週間に1回与えてください。ただし夏場は生育が止まるため、肥料を与える必要はありません。

マーガレットが木質化してしまう原因

マーガレットが木質化してしまう原因
マーガレットの和名であるモクシュンギクの由来でもある木質化。マーガレットが木質化してしまう原因も気になるところ。マーガレットはなぜ、木質化するのか解説します。

マーガレットはそもそも半耐寒性低木と分類されるように木である

マーガレットは半耐寒性低木であるため、そもそも木に分類される植物です。耐寒性はやや弱い一方で茎が木質化することで株を守るため、枯れずに春を迎えられます。

木質化するのは病気ではなく自然なこと

マーガレットの幹が木質化すると、病気なのでは?と不安になるかもしれません。しかしマーガレットが木質化するのは自然なことで、株が大きく成長している証拠でもあります。つまり木質化は病気ではなく、順調に株が成長しているということです。

株が大きくなると共に木質化していく

マーガレットは適切に育てれば繰り返し花を咲かせ、長く育てられます。先ほども触れたように、順調に成長すると共に幹は木質化し、丈夫に育つというわけです。とはいえ、木質化したマーガレットをそのまま放置すると、枝ばかり伸びて花が咲かなくなることもあります。

マーガレットが木質化したらどうすればいいの?

マーガレットが木質化したらどうすればいいの?
マーガレットが木質化するのが当然の流れとはいえ、そのままにしていいというわけではありません。マーガレットが木質化したら適切なケアが必要になります。木質化したらどうすればいいのか、やっておくべきケアは次のとおりです。

木質化したまま放置すると株元が蒸れて不格好に成長してしまう

長年育てて木質化したマーガレットは、そのまま放置すると株元が蒸れて不恰好な見た目になります。株元が蒸れると見た目だけでなく、生育にも影響が出るため放置せずにお手入れをしておきましょう。

切り戻し剪定をして仕立て直そう

木質化したマーガレットは切り戻し剪定をしましょう。切り戻し剪定とは伸びすぎた枝や茎を切り落として樹形を整える剪定方法です。ただし切り戻し剪定は木質化のスピードを遅くする方法で、完全に防げるわけではありません。

マーガレットの切り戻し剪定の手順

マーガレットの切り戻し剪定は5月〜6月の梅雨前、もしくは花が咲く前の9月が適期です。切り戻し剪定は元気な葉がついた茎を10cm程度残して切り落としましょう。また新芽が出てきている場合は半分までカットすると、脇芽が増えるためたくさんの花が咲きます。 9月の秋頃に切り戻しを行う場合も草丈の半分までカットして問題ありません。このときも元気な葉や脇芽は残しておきます。カットするときは切れ味の良い消毒済みのはさみを使用してください。他の植物を剪定したはさみをそのまま使用すると、病気に感染する可能性もあるため注意が必要です。

マーガレットを木質化させない予防方法はある?

マーガレットを木質化させない予防方法はある?
マーガレットが木質化したときの対処をご紹介しましたが、予防法があればやっておきたいいもの。マーガレットを木質化せずに楽しむ方法については、以下のとおりです。

一つの株が木質化させないようにすることはできない

残念ながらマーガレットの一つの株を木質化させない方法はありません。先ほどもお伝えしたように木質化は成長に合わせた自然の流れのため、どうしても起きてしまうこと。ただしマーガレットを増やすことで、木質化しない状態を維持できます。

増やしていくことで木質化していないマーガレットを楽しみ続けることができる

マーガレットの木質化を防ぎたい場合は、増やすことをおすすめします。マーガレットを増やすことで、木質化しない状態を維持できます。マーガレットの増やし方については、このあと解説します。

マーガレットの増やし方

マーガレットの増やし方
マーガレットを増やすことで、木質化していない状態を楽しみ続けられます。とはいえ、植物の増やし方にはいくつかの種類があり、適切な方法でないと意味がありません。マーガレットを木質化させないための増やし方は挿し木がおすすめです。挿し木で増やすのがおすすめの理由と手順もチェックしておきましょう。

マーガレットは挿し木で増やすのがおすすめ

マーガレットは挿し木で増やすのがおすすめです。挿し木とはカットした枝や茎を土に挿して、新しい株を作る方法。木質化していない元気な若い茎で挿し木をすることで株の成長をリセットできます。挿し木は園芸初心者でも簡単にできる増やし方のため、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

挿し木の適期は5月から6月もしくは9月から10月

挿し木の適期は5月~6月、もしくは9月~10月に行います。剪定も同じ時期のため、カットした茎を挿し木にするのが最適。すぐに開花させたい場合や大株に成長させたいときは5月~6月に挿し木を行いうのがおすすめです。5月~6月に挿し木をして成長した株は、夏越しをしているためより丈夫なマーガレットになるでしょう。

芽の先端を切り取る

挿し木にする茎を挿し穂と呼びますが、カットするときは芽の先端を5~10cmの長さに切り落としましょう。このとき若い葉っぱは2~4枚残しておき、切り口は発根しやすいように斜めにカットしてください。

マーガレットの剪定方法

マーガレットを木質化させないための剪定から挿し木までの手順は以下のとおりです。
  1. 芽の先端5~10cmカットする
  2. 挿し穂を1時間程水に浸ける
  3. 挿し穂を挿し木用の土に植え付ける
  4. 発根後は植え替えを行い、明るい場所で管理する
マーガレットの挿し木用の剪定は芽の先端を5~10cm切り取り、葉は2~4枚程残しておきます。切り口は斜めにカットし、1時間程水に浸けたあと土に挿しましょう。挿し木用の土は肥料などの栄養分が含まれない用土を使用してください。挿し木のときに使用する土には、赤玉土やバーミキュライトなどがあります。どちらも園芸店やホームセンターで簡単に入手可能です。 挿し木後は水切れにならないように注意して、明るい日陰で管理しましょう。順調に成長すれば1ヶ月前後で発根します。挿し穂がぐらつかず、土が盛り上がってきたら発根した目安です。発根後は水はけの良い、栄養分のある用土に植え替えて管理します。

マーガレットの様々なトラブル

マーガレットの様々なトラブル
マーガレットは丈夫な植物とはいえ、芽が出なかったり病害虫の被害に遭う可能性もあります。大切に育てたマーガレットにトラブルが起きても早急に対処できるように、原因や予防法もチェックしておきましょう。

マーガレットの新芽が出ない

マーガレットを育てているのに、新芽が出ないときは何らかのトラブルが起きている可能性があります。枝や茎のみで春になっても変化がない場合は根が張っていない可能性もあるため、土や株の状態を確認してみましょう。

新芽が出ないということは枯れている可能性がある

マーガレットの新芽が出ない場合は、枯れている可能性があります。もっとも可能性が高いのは根腐れです。根腐れは名前のとおり根が腐ってしまい、生育できない状態。根が機能せず栄養分も吸収できないため、当然ながら芽は出ません。根腐れが原因の場合は放置していると、株全体が枯れるため早急な対処が必要です。 根腐れを起こす原因には水の過不足や根詰まりがあります。たとえば必要以上に水やりをしていたり、水はけの悪い土を使用している場合や根が伸び過ぎているときも根腐れの原因です。春になっても芽が出ない場合は、適切な対処をすることで復活できます。

マーガレットの生きている枝の先端を挿し木して復活を試みる

マーガレットの芽が出ずに枯れてしまった場合は元には戻せません。枯れた部分は戻せませんが、元気なところが残っていれば復活は可能です。マーガレットが春になっても芽が出ない場合は、元気な枝の先端をカットして挿し木にしてみましょう。生きている元気な枝を挿し木にすることで、新しい株へと成長し復活できます。挿し木の方法は先ほどご紹介したやり方で問題ありません。

病害虫の被害

マーガレットを育てているときには、病害虫の被害に遭う可能性もあります。病害虫の被害に遭わないためにまずは適切な栽培場所や水やり方法でケアを行い、花が咲き終わったら「花がら摘み」という作業もしておきましょう。花がら摘みは花が終わったら花茎ごと切り落とす作業で、カビや病気予防になります。マーガレットに発生しやすい病害虫は主に3つです。

立ち枯れ病

立ち枯れ病は茎や葉っぱに斑点ができて枯れる病気です。発生時期は梅雨が多く他の植物にも感染するため、症状が出たらすぐに株を処分しましょう。株を処分する際はそのまま捨てるのではなく、念のため拭き取ってから捨ててください。

アブラムシ

アブラムシは気温が暖かくなる4月~8月に発生する害虫です。茎や葉っぱにつき、植物の栄養分を吸汁します。気づかずに放置していると植物の元気がなくなり、枯れることもあるため定期的に茎や葉を確認しておきましょう。またアブラムシの排泄物により「すす病」が発生することもあります。すす病はアブラムシの排泄物により発生する黒いカビで、葉っぱや茎が黒くなるため光合成ができなくなり生育が止まることも。アブラムシを発生させないためには、風通しの良い場所で管理しましょう。 アブラムシを発見したら早急に駆除してください。アブラムシの駆除方法は園芸店やホームセンターで販売されている薬剤を使用するか、歯ブラシなどでこすり落とします。直接こすり落として駆除する際は、土に落ちないようにビニールや新聞紙を敷いてから行うのがおすすめです。

ヨトウムシ

ヨトウムシもマーガレットにつきやすい害虫です。ヨトウムシは蛾の幼虫で体長1~5cm程度の大きさ。小さいヨトウムシは集団で発生する害虫で、植物の葉っぱを食べます。大きく成長したヨトウムシの幼虫は単独で行動する一方で、明るい日中は土に隠れて暗くなると葉っぱを食べに現れる害虫です。別名「夜盗虫」とも呼ばれ葉が食べられてから気づくため、発見が遅れる可能性もあります。 ヨトウムシはただ葉っぱを食べるのではなく、葉脈だけを残して食べる害虫です。そのため葉っぱは薄くなり、生育も悪くなります。ヨトウムシの駆除は薬剤、もしくは葉っぱをカットするしかありません。駆除剤を使用するときは小さい幼虫のみ効果を発揮し、大きくなると効きにくくなります。葉裏までチェックして白い卵があれば、すぐに切り落としましょう。 葉を食い荒らされているもののヨトウムシが見つからない場合は、土に隠れている可能性があります。土を掘り起こして発見したら駆除し、用土を入れ替えておくと安心です。予防法は肥料を与えすぎないように注意して、風通しの良い場所で管理してください。

【まとめ】マーガレットが木質化する原因はなに?対処法や予防法を徹底解説!

今回はマーガレットはなぜ木質化するのか、予防法はあるのかについて詳しく解説しました。 今回のポイントは
  • マーガレットは株が大きくなると自然と木質化する植物
  • マーガレットが木質化したら切り戻し剪定を行い、樹形と生育バランスを整える
  • 一つのマーガレットを木質化させない予防方はないが、挿し木で増やすことで対処できる
  • マーガレットの挿し木は5月~6月、もしくは9月~10月に行い、芽の先端を5~10cmカットして土に挿すと1ヶ月前後で発芽する
  • マーガレットに起きやすいトラブルには葉に斑点ができる「立ち枯れ病」や「アブラムシ」「ヨトウムシ」の病害虫が発生しやすいため、発見したらすぐに駆除を行う
でした。 マーガレットの木質化は病気ではありませんが、生育バランスを維持するためにも適切なお手入れが重要です。ご紹介した剪定や挿し木の方法を参考にして実践できれば、カラフルなマーガレットのお花が楽しめますよ。 東京寿園ではマーガレット以外の植物の記事もたくさん掲載しております。植物にお困りの際は、ぜひご活用ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。