皆様はシクラメンという植物を知っていますか?シクラメンは赤白ピンクといった鮮やかなお花の持つ植物で、日本では秋ごろから春までにお花を開花させる多年草です。多年草なので毎年綺麗なお花をつけてくれるタイプの植物で管理が大変に感じてしまうかもしれませんが、実は想像以上に管理も簡単なことでも人気があります。 そんな比較的育てやすいシクラメンですが、肥料においては正しい情報が必要で、主に適切に肥料を与えないと生育が悪くなることや、うまくお花が開花しないこともあり、実は正しい肥料の施し方が重要になってきます。 そこで、今回の記事では、特にこれから初めてシクラメンを育てるという初心者さんや、いつ肥料を与えるのかといった具体的な肥料を施す時期などの詳しい情報を知りたい方に向けて、「基本的なシクラメンの肥料の施し方」を以下の流れで解説していきます。
- そもそもシクラメンとはどんな植物なのかを解説
- シクラメンには肥料が必要なのかを解説
- シクラメンの肥料はいつ施すといいのか
- シクラメンへの肥料のやり方を解説
- シクラメンの肥料におすすめの種類をご紹介
- シクラメンの肥料やりで注意することを解説
- シクラメンの肥料に関するQ&A
- まとめ
最後までご覧いただくことで、シクラメンへの肥料を施す方法を知ることができることはもちろん、シクラメンにおすすめの種類の肥料まで知ることができ、この記事一つでシクラメンを十分に理解できるでしょう!ぜひ最後までお付き合いください。
関連記事:シクラメンの育て方|初心者向けのお手入れから室内での栽培方法まで
シクラメンはどんな植物なの?
それではまずは、そもそもシクラメンはどんな植物なのかについて解説していきます。どんな特徴を持った植物なのかが分かると、シクラメンに最適な育て方で栽培することができますよ。
冬の花の少ない時期に庭を華やかにしてくれる球根の花
シクラメンを一言で現すと、「
冬の花の少ない時期に庭やガーデンを華やかにしてくれる球根の花」になります。秋冬から春にかけて花を咲かせる品種の球根植物のため、他の花が休眠している時期に庭やガーデンを明るく鮮やかにしてくれます。
基本情報
シクラメンはサクラソウ科シクラメン属の球根植物です。10月~3月ごろの秋冬に花を開花させることから、園芸的に日本では冬の植物としても親しまれています。
科・属名 |
サクラソウ科シクラメン属 |
原産地 |
地中海地方 |
開花時期 |
10月~3月 |
花の色 |
赤・白・ピンク |
別名 |
カガリビバナ(篝火花)・ブタノマンジュウ(豚の饅頭) |
花言葉は「遠慮」「気後れ」「内気」
シクラメンの花言葉は「遠慮」「気後れ」「内気」です。どれもシクラメンが冬に咲くことが由来していると思わせるような意味合いの花言葉ばかりで、「控えめで静か」な印象を感じますよね。
育て方は、地植えと鉢植え、水耕栽培もできる
それに、シクラメンの育て方は、地植えと鉢植え、水耕栽培もできるので、非常にバリュエーション豊か植物であるともいえます。どの栽培方法でも差はなく生育できますが、室内での栽培であれば鉢植えや水耕栽培がおすすめです。室内ではなく屋外で大きくさせたい場合は特に地植えがいいでしょう。
シクラメンに肥料は必要?
続いては、この記事の本題である、シクラメンに肥料は必要なのか、というお話しをしていきます。一般的な球根植物は多くの場合、球根自体が栄養の貯蔵庫の役割を果たすので、他の観葉植物のように肥料を頻繁に与えなくとも大丈夫なのですが、シクラメンに関してはどうなのか、肥料は必要なのかというお話しをしていきます。
シクラメンは球根植物であるが、肥料が必要!
結論からお伝えすると、
シクラメンは球根植物ですが、肥料が必要です。一般的な球根植物は球根に栄養があるので追加で肥料を与えなくとも育つ品種が多いですが、シクラメンに関しては追肥や元肥といった肥料が必要です。
シクラメンは花と葉を次々と出すので、球根内の養分だけでは不足する
特にシクラメンは、花と葉を次々と出すので、球根内の養分だけでは不足してしまいます。栄養分が不足してしまうと、新しい葉っぱや花が咲かないことにつながってしまい、丹精込めて育てても綺麗な花を鑑賞できないのは残念ですよね。球根植物であっても、花が咲かないことなどを防ぐために肥料を施す必要があります。
シクラメンへの肥料の与え方を徹底解説
ということでこの記事の全体像は、「シクラメンへの肥料の与え方を徹底解説していく」という流れになります!初心者さんなどは特に肥料はそこまで重要ではないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、実は肥料は植物のタイプや特徴によって必要性や重要性が異なります。これをあらかじめ知っていれば、あなたも失敗せずにシクラメンやその他の植物も栽培できるようになりますよ。ぜひ最後までご覧ください。
シクラメンへの肥料やりはいつ行う?
それでは、この記事の本題に入っていきましょう。ここからは、シクラメンへの肥料やりはいつ行うのかについて解説していきます。シクラメンへの肥料やりの時期は、肥料の種類によっても異なります。それぞれ異なる肥料の時期について、お話ししていきます。
初期の成長を助ける元肥
まずシクラメンは、初期の成長を助けるために、「元肥(もとごえ)」という肥料を使うことがおすすめです。「元肥(もとごえ)」がどんな肥料のことを言うのかや、植え付けに適した時期を解説していきます。
植えつけ・植え替えの際、あらかじめ施しておく肥料
「
元肥(もとごえ)」は、シクラメンを植え付ける前に施す肥料のことを言います。そのため、植えつけ・植え替えの際に、あらかじめ施しておく肥料のこと全体をそのように言い、緩効性肥料や、遅効性肥料といったゆっくりと長期間かけて効きがあるものは、成長初期に使うことが適しています。
植え付け時の9月
シクラメンに元肥を施すのに最適な時期は、
植え付け時の9月と言われています。シクラメンは比較的温暖なこの9月の時期に植え付けをすることで、冬に向けて開花する準備を早めに行うことができます。これ以降の時期になると、うまく花が咲かないこともあるため、なるべくこの時期に徹底して行い、合わせて緩効性肥料や、遅効性肥料といった元肥をするのがおすすめです。
肥料不足にしないように手助けする追肥
次にシクラメンに必要な肥料は、「追肥」です。追肥を行う目的は、肥料不足にしないように手助けする役割で、非常に重要です。元肥とはどう違うのか、どんな時期に追肥を与えるのがいいのかを解説していきます。
生育とともに効果が薄れる元肥に対して生育途中で補う肥料
もう少し詳しいことをお話しすると、
「追肥」は生育とともに効果が薄れる元肥に対して生育途中で補う肥料のことを言います。そのため、「定期的」に肥料を施すという手間がかかることであるので、「元肥」と比べてハードルが高く感じてしまうのも無理はないでしょう。
生育期にあたる10-3月頃まで
しかしながら、実はその頻度はそこまで多いものではありません。
生育期にあたる10-3月頃までにあたる、休眠期(5月~9月)を除いた時期に、1週間に一回液体肥料を与えましょう。 液体肥料は即効性があり、すぐに強力に効き出す肥料なので、豊富な肥料が必要なシクラメンには最適です。また固形の肥料であれば1ヶ月に一度鉢の縁に置いて施しましょう。
シクラメンへの肥料のやり方
続いては、シクラメンへの肥料のやり方について解説していきます。具体的なシクラメンへの肥料のやり方を知っていれば、肥料の与えすぎによる根腐れなどの病気の症状を予防することができ、元気に幾つもの花を開花させることができるでしょう。
植えつけ・植え替えの際、あらかじめ施しておく元肥
それではまずは、シクラメンの元肥である、植えつけ・植え替えの際に、あらかじめ施しておく肥料のやり方を解説していきます。
元肥が入っていない土を利用する場合、固形の肥料を土に混ぜる
まず、
元肥が入っていない土を利用する場合であれば、固形の肥料を土に混ぜてあげましょう。園芸用品店やホームセンターなどの観葉植物に関する用品が販売されている場所であれば、固形の肥料は購入できるのでおすすめです。
用土1ℓ当たり5gを混ぜる
固形肥料は、用土1ℓ当たり5gの配合比率で混ぜることで十分に効果を発揮してくれます。この配合比率で効果が薄い場合などは、固形の肥料を鉢の縁に置いて施しましょう。
シクラメンへの肥料のやり方:追肥
続いてはシクラメンへの肥料のやり方、「追肥」になります。追肥はどのように施すといいのか、またどれくらいの頻度で肥料を与えるといいのかを、先ほど以上に詳しく解説していきます。
市販の草花用の液体肥料を1〜2週間に1回程度固形肥料を使用する場合は、2ヶ月に1回程度)
まず、
市販の草花用の液体肥料であれば、1〜2週間に1回程度施しましょう。肥料の与えすぎは肥料焼けなどの症状を引き起こし、根腐れなどを起こしてしまうので注意しましょう。また、固形肥料を使用する場合は、2ヶ月に1回程度肥料を施しましょう。こちらもシクラメンの状態や成長具合に合わせて頻度をコントロールし、与えすぎにならないようにしましょう。
真冬の頃は1週間おき、春に近づくにつれ2週間おきに減らしていく
また、追肥は、真冬の生育期の時期は1週間おきに、春の休眠期に近づくにつれて2週間おきに減らしていくといいでしょう。時期が変わると追肥の頻度も異なってくるので、つべに一定ではないと言うことを覚えておきましょう。
シクラメンの肥料におすすめの種類
続いては、シクラメンの肥料におすすめの種類について解説していきます。シクラメンは上記でも出てきた種類の肥料、「緩効性肥料」「固形肥料」「液体肥料」を主におすすめしています。 それぞれにどのような特徴があるのか、また具体的におすすめの種類の肥料をご紹介していきます。
緩効性肥料
まず一つ目のシクラメンにおすすめの肥料は、「
緩効性肥料」になります。緩効性肥料はシクラメンの成長初期に適した肥料で、長期間にわたって栄養分を供給することができます。これにより、花が咲き続ける期間までに必要な栄養をしっかりと蓄えることができます。植え付け時の秋に一度施肥することで、健康な成長が期待できます。
固形肥料
続いて、二つ目のシクラメンにおすすめの肥料は、「
固形肥料」になります。固形肥料は、土に均一に混ぜて使用することができるため、栄養の供給にムラがなく、安定的に栄養分を補給することができます。またシクラメンは土の中にある球根から栄養を吸収するため、土にそもそも栄養分が含まれていないものであれば、固形肥料を土に混ぜ込むことで、持続的な栄養補給が可能になります。
液体肥料
続いて、三つ目のシクラメンにおすすめの肥料は、「
液体肥料」になります。液体肥料は、水に溶かして使うことができ、迅速で即効性を期待して栄養供給をすることができます。特に、成長が著しい秋から春にかけて、液体肥料を定期的に与えることで、シクラメンが元気な花を咲かせるのに役立ちます。週に1回程度の頻度で与えることが推奨されているため、比較的コストパフォーマンスの良い商品や、大容量の商品がおすすめです。 そんなニーズとシクラメンの性質にあった肥料を二つご紹介していきます。
おすすめ商品1:キュート シクラメン・ベゴニア用
一つ目は、「キュート シクラメン・ベゴニア用」です。一般的な液体肥料は水に薄めて使用するものが多いのですが、これは薄めずに使用できるのでお手軽に肥料を施すことができます。液体肥料を詰め替えて施す必要もなくそのまま株元へひと押しするだけで施せ、次々と花を咲かせるシクラメンにぴったりな肥料でおすすめです。
商品名 |
キュート シクラメン・ベゴニア用 |
価格 |
470円 |
容量 |
150ml |
特徴 |
薄めず、そのまま株元へひと押しするだけ |
おすすめ商品2:ハイポネックス原液
続いてのおすすめ商品は、「ハイポネックス原液」です。
このハイポネックス原液は何よりお値段がお安く、容量が多いと言うメリットがあります。希釈して使用するタイプなので、より長持ちさせることができます。窒素、リン酸、カルシウム、カリウムなどの微量要素が含まれた、「これ一本で十分な効き目!」を期待できるレビュー数も4000を超えた人気商品です。
商品名 |
ハイポネックス原液 |
価格 |
980円 |
容量 |
800ml |
特徴 |
水に薄めて、7日~10日に1回与える |
シクラメンの肥料やりで注意すること
続いては、シクラメンの肥料やりで注意することについて解説していきます。
肥料の与えすぎに注意
シクラメンは肥料が必要な植物ですが、肥料の与えすぎは逆に悪影響を与える可能性があります。過剰な栄養分は根っこにストレスをかけ、葉や花の開花を悪くしてしまうことが考えられます。施肥の際には指示された量を守り、定期的に行うことで均衡のとれた成長が期待できます。
肥料の不足に注意
反対に肥料が不足すると、シクラメンの花や葉が元気を失い、花付きが悪化する可能性があります。成長期においては特に、必要な栄養分を切らさないように供給することが大切です。
シクラメンの肥料に関するQ&A
最後は、シクラメンの肥料に関するQ&Aをご紹介していきます。
Q,底面給水鉢で育てている場合、どのように肥料を与えればよいですか?
今あなたが底面給水鉢で育てている場合は、
液体肥料の希釈量を3000倍に薄めて鉢皿に入れて施してください。通常よりも薄めて与えることで、底面給水鉢でも問題なく栽培が可能になります。
Q,100均の肥料でも大丈夫ですか?
100均の肥料でも大丈夫です。100均の肥料にも三大栄養素である窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)を含んだ化成肥料などが販売されており、上記のように肥料のやり方や時期を間違わなければ、シクラメンに肥料を施すことができます。
Q,シクラメンに花が咲かない、栄養不足の症状は?
栄養不足になると、花数が減ったり、全体的なエネルギーの低下が見られ弱々しく見えることがあります。このようにならないために、しっかりとこの記事でご紹介したとおり、肥料を施してください。
【まとめ】シクラメンに肥料はいつあげるのがベスト?適した時期からやり方まで紹介
いかがだったでしょうか?シクラメンに関する肥料の基本的な情報や、具体的な肥料の施し方までこの記事一つで十分にご理解いただけたのではないでしょうか。 今回の記事のポイントは以下になります。
- シクラメンはサクラソウ科シクラメン属の球根植物で、10月~3月ごろの秋冬に花を開花させる
- シクラメンは花と葉を次々と出すので、球根植物であるが肥料が必要
- 「元肥(もとごえ)」は初期の成長を助けるために植え付け時の9月にあらかじめ施しておく肥料
- 「追肥」は生育とともに効果が薄れる元肥に対し、生育途中で補う肥料として生育期にあたる10-3月頃まで1週間に一回液体肥料を与える
- おすすめの液体肥料は「キュート シクラメン・ベゴニア用」と「ハイポネックス原液」がある
- 肥料の与えすぎは肥料焼けを起こし、反対に肥料が不足すると、シクラメンの花や葉が元気を失い、花付きが悪化する可能性があるので注意する
- 100均の肥料にも三大栄養素である窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)を含んだ化成肥料などが販売されており、正しい肥料のやり方や時期を間違わなければ、シクラメンに肥料を施すことができる
ぜひこの記事を参考に、シクラメンを健康に育ててみてくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。