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春の花としても人気のたんぽぽ。花も可愛いですが、その後にできる綿毛も愛らしい姿をしています。ふわふわとした姿で、風に富んでいく姿は面白いため、子供の時に口で吹いたりして遊んだ方も多いでしょう。そんなたんぽぽの綿毛について、詳しくご存じでしょうか。今回は綿毛について紹介します。
そこでこちらの記事では
- 綿毛ってそもそも何?
- たんぽぽの綿毛の花言葉
- たんぽぽの綿毛の育ち方
- たんぽぽの綿毛の楽しみ方
について解説しています。
この記事を読んでいただければ、たんぽぽの綿毛についての知識が身に付きます。たんぽぽを愛でたり育てたりしたくなるでしょう。最後には、たんぽぽの外国語の呼び方も紹介しているので、ぜひ読んでみてください。
そもそもたんぽぽの綿毛ってなに?
暖かい季節になると、道端や公園などでよく見かけるたんぽぽ。可愛らしい花が咲いた後には、ふわふわした綿毛ができます。何気なく見ているたんぽぽの綿毛について詳しくご存じでしょうか。タンポポの綿毛について解説します。
たんぽぽの綿毛は種を遠くに飛ばすためのもの
たんぽぽの綿毛は種を遠くに飛ばすためのものです。多くの植物は種子を作り、種子が土に落ちて発芽して増えることで数を増やします。たんぽぽは種を遠くの場所に飛ばして、種の繁栄させる戦略を取っています。
10km以上の距離を飛ぶこともできる
たんぽぽの綿毛は10㎞以上の距離を飛ぶこともできます。綿毛はふわふわと軽く、風に乗って遠くに飛ぶことが可能です。強い風に乗ることで、より遠くへ移動します。遠い場所に移動する理由は、新しい場所で増えることができたり、病害虫や環境変化の外的要因による絶滅を防いだりするためです。
綿毛はどんな構造なの?
ふわふわと飛んでいくたんぽぽの綿毛はどんな構造なのか、疑問に思いませんか。綿毛の構造について見ていきましょう。
綿毛は別名で、種についている「冠毛」が綿毛のもと
私たちが綿毛と呼んでいる白いふわふわ部分は、実は別名です。種に付いている「冠毛(かんもう)」が綿毛のもと。つまり、正式な名前は冠毛です。種のように見える部分は「痩果(そうか)」と呼びます。種のように見えますが、果実に分類されるもので、中に種が入っている構造です。
冠毛が乾燥して放射状に開くことで綿毛になる
冠毛が乾燥して放射状に開くことで、私たちがイメージする綿毛になります。つまり冠毛が乾燥しなければ綿毛になれず、風が吹いても飛びません。湿度の高い時期や雨季の時期は、冠毛が湿ってしまうためです。特に、強い雨の場合は、その場所に流されてしまうことも多いでしょう。
冠毛はしっかりと空中に浮遊できる構造をしている!
冠毛はしっかりと空中に浮遊できる構造をしています。冠毛には多くの隙間があり、その隙間は体積の90%にも及ぶとされています。それでも遠くへ風に乗って飛ぶことができるのは、流体力学を応用した構造をしているためです。タンポポの綿毛は、空中に舞うと周囲の空気が継続的に回転する構造になっています。空気が回転することによって、渦が出来上がり上昇気流が生まれ、結果的に長く安定的に浮いてられるそうです。
たんぽぽの綿毛が目や耳に入ると危険?
たんぽぽの綿毛は空中にふわふわ浮いているため、目や耳に張ったことがある方もいるかもしれません。目や耳に異物が入ると、危険性を心配すると思います。タンポポの綿毛が危険かどうか見ていきましょう。
基本的には大きな危険はない
タンポポの綿毛には、基本的には大きな危険はありません。触ってもが害はありませんので、安心してください。
人によってはアレルギー反応が起こる
たんぽぽは人によってアレルギー反応が起こるとされています。葉や花、根はメキシコや北アメリカ、ヨーロッパではハーブとしても利用されています。特に根を焙煎したものはコーヒーの代用としても有名です。主に利尿効果や消化器系の改善に効果がありますが、服用して異変がある場合は注意が必要です。アレルギー反応かもしれません。重大なアレルギー反応を示す症例は見つかっていませんが、気を付けておくとよいかもしれません。
失明したり体の中で発芽するみたいな迷信がある?
たんぽぽの種に限らず、植物の小さな種が目に入ると失明したり、食べたら体の中で発芽するみたいな迷信があります。それらは、すべて嘘なので安心してください。目に入った程度では失明はしません。誤って食べたりしても種は発芽しません。ただし、目に入ると目が傷みますし、口の中に入ると気分が悪くなるので、その点には注意しておくとよいでしょう。
たんぽぽの綿毛の花言葉を紹介
たんぽぽの花言葉と聞くと、黄色い花をイメージすると思います。しかし、綿毛にも花言葉があることをご存知でしょうか。たんぽぽの綿毛を紹介します。
たんぽぽの綿毛の花言葉は「愛の神託」「別離」など
たんぽぽの綿毛の花言葉には、「愛の神託」「別離」などがあります。花言葉「愛の神託」はたんぽぽ全体の花言葉です。そのため、綿毛にも当てはまるのでしょう。本来の綿毛の花言葉は「別離」。別離と聞くと寂しい印象があり、由来になったアメリカの「たんぽぽと南風」の話もどこかさみしい雰囲気の話です。とはいえ、怖い意味ではないので安心してください。
たんぽぽの花言葉は基本的にスピリチュアルな恋愛に関するもの
たんぽぽの花言葉は基本的にスピリチュアルな恋愛に関するものが多いです。黄色いたんぽぽの花言葉は、「幸福」。白いたんぽぽは、「私を探して」「私を見つめて」で、ピンクのタンポポは「温かみのある心」と、恋愛系のスピリチュアルと相性がよいためです。恋愛に悩んでいる方は、ぜひたんぽぽを触れたり育てたりしてみるとよいかもしれません。
ヨーロッパでは古くよりたんぽぽで占いがされたことに由来する
なぜ、タンポポは恋愛をイメージする花言葉が付けられたのでしょう。それは、ヨーロッパでは古くからたんぽぽで占いがされたことに由来します。可愛らしい花の多くは、恋占いに利用されている歴史が各国で多くあるので、可愛いたんぽぽの花も利用されていることには納得ができます。
「たんぽぽ」は春の季語でもある
たんぽぽは、春から秋にかけて長く咲いていますが、春の季語の植物。暖かくなる春に一斉に咲き始める姿は、日本に限らず世界中で愛されています。たんぽぽには日本原産の日本たんぽぽがあるので、古くから愛されていることが、春の季語として俳句や短歌に詠まれている点でも読み取れます。
たんぽぽの綿毛はいつできる?時期や季節を解説
たんぽぽの綿毛はいつできるのか、時期や季節を解説します。
たんぽぽの綿毛は4月~6月ごろにできる
たんぽぽの綿毛は4月~6月ごろにできます。真夏の8月や真冬の12月にはできません。花が咲き始める季節が春なので、花が咲き終わったら綿毛を作り始めます。たんぽぽには「日本たんぽぽ」と「西洋たんぽぽ」の2種類が大分類としてあり、4月~6月ごろに綿毛になるのは日本たんぽぽであることが多いです。西洋たんぽぽであっても真夏の8月や12月には綿毛を見かけることはないでしょう。
外来種や交雑種の綿毛は夏~秋にできることもある
外来種である西洋たんぽぽや外来種と日本たんぽぽとの交雑種は、夏~秋にも綿毛ができます。外来種のタンポポは開花時期が長く長期間種を作り続ける特徴を持っています。また種が軽いため、より遠くへ飛ぶことができるので、増えやすいです。日本たんぽぽと違い、温度があれば季節関係なく花を咲かせるため綿毛を作りやすいのでしょう。
たんぽぽの綿毛ってどうやってに育つの?
たんぽぽの綿毛は開花後にできますが、そのように育っているのかご存じでしょうか。たんぽぽ自身がどのように綿毛を作っているのか、解説します。
在来種と外来種で綿毛ができるまでの過程が違う
在来種である日本たんぽぽと、外来種である西洋たんぽぽは綿毛ができるまでの過程が違います。その違いが、日本たんぽぽが減って西洋たんぽぽが増えていく一因にもなっているのです。
在来種は虫などに受粉を手伝ってもらうことで種ができる
在来種である日本たんぽぽは虫や風などによる受粉が必要です。つまり、自分自身では受粉ができないため、手伝ってもらう必要があります。周囲に日本たんぽぽが咲いていて受粉昆虫がいることが、在来種が種を作る条件です。
外来種は自分だけで種を作ることができる
外来種である西洋たんぽぽは、自分だけで種を作ることができます。受粉昆虫や風による助けを必要としないため、種を多く作ることが可能です。その結果、日本たんぽぽよりも多くの綿毛を作ることができて、生存範囲を広げることができます。
たんぽぽの綿毛で工作もできる!
たんぽぽの綿毛は見た目にも可愛らしいので、綿毛を利用して工作したいと思う方も多いのではないでしょうか。わんぽぽの綿毛でできる工作方法を紹介します。
たんぽぽの綿毛で製作できるもの3選とその作り方を紹介
たんぽぽの綿毛で製作できるものを3選を紹介します。
- ドライフラワー
- レジンアート
- ハーバリウム
それぞれ、作り方やどうやって楽しまれているかを見ていきましょう。
①ドライフラワー:たんぽぽの綿毛を乾かす
たんぽぽの綿毛を乾かしてドライフラワーを製作してみませんか。たんぽぽの綿毛は無料で手に入る素材。たんぽぽを楽しめる季節になれば、時間をかけることなく、手に入る素材であるためです。たんぽぽの綿毛には水分がほとんど含まれていないので、ふわふわの状態でドライフラワーが完成します。茎が付いた状態で、乾燥させるとより素敵なドライフラワーを作ることができるでしょう。綿毛が飛んで行かないように、無風の状態で乾かしたり乾燥材を使用したりする方法で作成してください。
②レジンアート:たんぽぽの綿毛を固める
植物の花でのレジンアートも工作としておすすめです。レジンアートでも、たんぽぽの綿毛は無料で講演や道端で手に入れることができるため、レジンさえ用意できれば簡単に楽しめます。レジンはホームセンターや100円均一でも手に入れることができるので、簡単に楽しむことが可能。タンポポの綿毛には、優しい雰囲気があるので、レジンで包んで固めると素敵な工作物になるでしょう。花とは違ったおしゃれさや神秘さを楽しめるかもしれません。レジンで固めるお花や植物はレジンアートとしてもおしゃれなインテリアにもおすすめです。レジンアートは作品としても販売することが可能なので、趣味がそのまま作品作りとしても楽しめます。ぜひお気に入りのレジンアートを作ってください。
③ハーバリウム:たんぽぽの綿毛を瓶に詰める
植物標本として楽しめるハーバリウムもおすすめです。ハーバリウムとは、植物の葉や花を専用オイルで瓶詰めしたもの。瓶詰めは日明かりに当たるとおしゃれで、インテリアとしてもおすすめです。タンポポの綿毛を取ったら、余分な水分が抜けるように乾燥させます。ここまではドライフラワーと同じ作業です。その後、好きな瓶に綿毛を詰めて、ハーバリウム専用オイルを流し込んでください。瓶をおしゃれにラッピングしたりリボンしたりすると完成です。お気に入りのインテリアとしても楽しめるでしょう。
たんぽぽの綿毛をモチーフにした工作2選
たんぽぽの綿毛は、工作物のモチーフとしてもよく使用されます。ふわふわした姿が可愛らしいためです。
- 壁面飾り
- 刺繍
それぞれのモチーフがどうやって楽しまれているか、また作り方にも注目して見ていきましょう。
①壁面飾り
たんぽぽの綿毛を実際に使わなくても、モチーフとして使用されている絵画やイラスト、写真などを壁面に飾ってみてはいかがでしょうか。綿毛の優しい雰囲気で、お部屋が明るくなるかもしれません。イラストや絵画を壁面飾りとして飾って、お部屋をおしゃれにしてみてください。
②刺繍
たんぽぽは刺繍のモチーフとしても、よく使用されます。花としてだけでなく、綿毛の様子もぜひ刺繍のモチーフとして楽しんでください。刺繍はインテリアとしても活躍します。布や服などにも利用することができるため、さまざまなアレンジも可能です。初めて刺繍する方は大変かもしれませんが、時間をかけて上達すれば素敵なたんぽぽの綿毛を刺繍で楽しめるでしょう。
たんぽぽの綿毛に名前はある?
たんぽぽの綿毛には、他に名前があるのか気になりませんか。タンポポの名前について消化します。
たんぽぽの綿毛の正式名称は「冠毛」
まず前述したように、たんぽぽの綿毛の正式名称は「冠毛(かんもう)」です。多くの方は綿毛と呼ぶため、正式名称を知っている方は少ないと思います。この機会に綿毛の正式名称である冠毛を覚えておきましょう。ちなみに綿毛は別名で綿絮(めんじょ)とも呼ばれることがあります。
外国語での呼び方も紹介
日本語ではたんぽぽの綿毛は冠毛ですが、英語や韓国語などの外国語では何と呼ばれているかご存じでしょうか。ここでは英語圏や韓国ではたんぽぽの綿毛は外国語でなんと呼ばれているかを紹介します。
英語:ダンデライオンフラフ
たんぽぽの綿毛は、英語では「ダンデライオンフラフ」と呼ばれています。タンポポの英語「ダンデライオン」はご存じの方は多かったと思いますが、綿毛の英語「フラフ」をご存じの方は少ないのではないでしょうか。英語では、たんぽぽの綿毛は、その二つの言葉を足した、「ダンデライオンフラフ」になります。英語圏の海外で、いつかたんぽぽの綿毛を見かけることがあれば、ぜひダンデライオンフラフと話してみたいですね。
韓国語:ミンドゥルレ
韓国語でたんぽぽの綿毛は「ミンドゥルレ」と呼ばれています。韓国は日本にとっても身近な隣国なので、旅行に行く方も多いでしょう。タンポポの綿毛を見かけたら、ぜひ話題にして話してみてはいかがでしょうか。
たんぽぽの綿毛を徹底解説!特徴や仕組み、花言葉までまとめ
ここまでたんぽぽの綿毛について解説してきましたがいかがでしょうか。
この記事のポイントは
- たんぽぽの綿毛は種を遠くまで飛ばすものであり、10㎞以上遠くへ飛ばせる構造をしている
- たんぽぽの綿毛の花言葉は「愛の神託」「別離」などであり、黄色のタンポポには「幸福」、白いたんぽぽには「私を探して」、ピンクのタンポポには「温かみのある心」などの花言葉がある
- たんぽぽの綿毛の育ち方には在来種と外来種の違いがあり、在来種である日本たんぽぽは受粉に昆虫や風の助けがいるが、外来種の西洋たんぽぽは昆虫や風の助けを必要とせず自分で受粉ができる
- たんぽぽの綿毛は「ドライフラワー」「レジンアート」「ハーバリウム」としても楽しめ、さまざまな製作物のモチーフにも利用することができる
です。
たんぽぽの綿毛ついて詳しく知ることができたのではないでしょうか。この記事を参考に、たんぽぽの綿毛を見つけたらハーバリウムやレジンアートなどを作ってみて楽しんだり、たんぽぽを育ててみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENにはほかにもたくさんの記事を用意しておりますので、ぜひご覧ください。