チューリップの正しい水やりとは?栽培方法別の水やりから注意すべきポイントまで

チューリップの正しい水やりとは?栽培方法別の水やりから注意すべきポイントまで
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目次

卒園式や入学式の時期といえばチューリップという方はとても多いでしょう。そんな誰もが知っているチューリップを栽培する際にとくに気をつけたい点が、水やりについてではないでしょうか。 水やりのポイントやおすすめの時間帯など、ガーデニング上級者、初心者ともにここを押さえておけばOK!な点がいくつかありますよ。 そこでこの記事では
  • 秋植え春咲きの球根植物チューリップ
  • チューリップの水やりはいつからいつまで行う?
  • チューリップの水やり:鉢植え・プランターの場合
  • チューリップの水やり:庭植え・花壇の場合
  • チューリップの水やりで注意すべきこと
についてくわしく解説していきます。チューリップの水やりについて詳しくなるほか、鉢植えと花壇での水やりの違いや、花瓶で花をみずみずしく長時間保つ方法などお役立ち情報をご紹介します。 ぜひ最後まで読み進めて、春に美しいチューリップの花を咲かせてくださいね。

秋植え春咲きの球根植物チューリップ

水やりのコツについて確認する前に、まずはチューリップの基本的な情報についてご紹介します。みなさんが良く知っている球根植物で、秋に球根を植え冬越しをして春に花を咲かせるユリ科の植物です。

チューリップの基本情報

チューリップは中央アジアから地中海に広く分布するユリ科の球根植物です。植え付け時期や冬越し、水やりや肥料など管理や手入れが簡単なので、園芸が初めてという方にはぴったりです。 秋10~11月頃に植え付けし、翌年の1月頃には芽出し球根のポット苗が流通します。室内で水耕栽培して咲かせる春化球根もあり、一重咲きや八重咲き、バラ咲きなどたくさんの品種と色があるので、お気に入りの品種を見つけるのも楽しみのひとつです。
科・属名 ユリ科・チューリップ属
原産地 中央アジア~地中海
開花時期 3~5月
花の色 赤、ピンク、黄、オレンジ、白、緑、紫、黒、複色
別名 鬱金香(うこんこう)
 

チューリップの正しい水やりの頻度や方法、育て方を解説

実はチューリップの育て方に関するお悩みで特に多いのが水やりについてなんです。せっかくプランターや花壇へ植えたのに、葉が伸びただけで花が咲かなかったり、そもそも土の中で腐ってしまって芽が出なかったり、そんな経験ありませんか そこで球根を植えてから、芽が出て、花が咲くまでの正しい水やりの頻度や方法、育て方をくわしく解説していきます。この記事を読めば、次々と咲くチューリップを楽しむことができます。

チューリップの水やりはいつからいつまで行う?

そもそもチューリップの水やりを、いつからいつまで行うかが大切です。初心者は芽が出たら水やりするの? それとも冬の間もずっと? といった気になることがたくさん。 水やりは、鉢植えと地植えによって時期や与えるタイミング、頻度など変わってくるんです。それぞれ確認してみましょう。

鉢植え・プランターの場合、球根を植え付けてから開花中、開花後の葉が枯れるまで水をやる

鉢植え・プランターの場合、水やりする期間は球根を植え付けてからそして開花中、開花後に葉が枯れるまで定期的に水やりします。これは乾燥と過湿の苦手なチューリップの性質と、室内、屋外の両方でチューリップが必要とする水分を確保するため。特に春や夏は乾燥しやすいため水やりは頻繁に、冬はひかえめに与えます。

地植え・花壇の場合、基本的には水やりせず、自然に任せよう

地植え・花壇の場合、風通しのよい場所へ球根を植え付けた時に1度水をたっぷりと与え、そのあとは基本的に水やりせず、自然の雨や雪に任せましょう。地植えするとプランターよりも土の量が多く、乾燥しにくいため地面からの水分でじゅうぶん。与えすぎると湿気で球根が腐ってしまい病気になるため要注意です。

チューリップの水やり:鉢植え・プランターの場合

次にもう少しくわしく水やりの方法をおさらいします。鉢植え・プランターの場合、ポイントは次の3点です。
  • 朝の時間帯に土が乾いていたら
  • 冷え込む夜には水やりしない
  • 量は鉢底から水が流れるまでたっぷり

水やりの頻度は、朝の時間帯に土が乾いていたら行う

まず朝の時間帯に土が乾いていたら、水が必要なサインです。冬の寒い時期、球根の状態でも土の中では根が成長しています。土の表面が乾いていたら、気温が上がる朝から午前中の間に水やりしてください。昼を過ぎると気温が下がるにつれて、鉢内の水が凍結して球根を傷める原因になります。

冬前に植え付けするため、冷え込む夜にかけての水やりは行わない

チューリップの球根は10月~11月、暖かい地域であれば12月上旬までに植え付けます。どんどん寒さがきびしく季節に植え付けして約3ヶ月ほど管理しますから、夜間の冷たい風や雨にさらされて鉢内の水分と土が一緒に凍結、球根が傷んでしまわないよう気をつけましょう。夜に水やりのタイミングに気が付いた時は、翌日の朝水やりしてください。

天候により土が湿っていたら、乾くまで水やりは不要

鉢植えやプランターだから、毎日水やりしないと! と意気込む必要はありませんよ。くもりや雨雪で、土が湿っている期間が長いのが普通です。土の表面が乾いていないのなら水やりは不要。なぜかというと球根がずっとじめじめした環境が苦手で、球根が弱るだけでなくヨトウムシなどの害虫やカビなど病気になりやすいからです。

水やりのコツは、鉢底穴から水が流れ出るまでたっぷりと

一度の水やりでどのくらいの量を与えればいいんだろう、すごく気になるポイントですよね。答えは、『鉢底穴から水が流れ出るまでたっぷりと』与えます。 水やりは水分の補給と土中の酸素を入れ替えるという2つの役割があります。乾燥した土と土の隙間に新鮮な酸素を取り入れ、雑菌やゴミを水と一緒に洗い流すイメージです。鉢内の環境を衛生的に保つためにも、たっぷりと水を与えてください。

チューリップの水やり:庭植え・花壇の場合

それでは庭植え・花壇の場合はどのくらい水やりするの? と疑問になりますね。ポイントは次の2点です。
  • 球根を植え付けた後は不要
  • 乾燥が続いた場合は表面に水をかける

水やりの頻度は、球根を植え付けた後は不要!

庭植えや花壇で育てる場合、植え付け後にたっぷりと水を与えます。その後はよほどの乾燥でない限り、水やりは不要。土の量が鉢植えに比べて多く、水分を自然と吸収できるからなんです。寒さ対策のワラやバークチップなどのマルチングもいりません。自然に降る雨や雪に任せて大丈夫です。

乾燥が心配な天候が続いた場合、表面に水をかける

冬の5℃以下の低温に6~8週間あたることで花芽が形成されますから、雪が積もった土の中はチューリップにとって最適な環境なんですよ。 もしずっと雨も雪も降らず土がからからに乾いている状態が続く場合は、ジョウロで表面に水を軽くかけてください。鉢植えのようにたっぷりと行わずに、土の表面が黒く湿る程度にしましょう。

チューリップの水やり:鉢植えの季節ごとの違い

園芸家の中でも人気が高く、鉢植えで種類ごとに咲かせていることの多いチューリップ。基本的に屋外管理する鉢植えは、秋、冬、春と3つの季節で成長にも違いがでます。季節と成長ごとに水やりの違いってあるんでしょうか? そんな疑問にお答えします。

秋は、植え付け後にたっぷり水やりする

秋は球根を植え付ける季節です。近年鉢植えでも密植して、花束のようにチューリップを咲かせる手法が出てきましたね。ひと株ひと株すっきり立つ姿も美しいけれど、ぎゅっと咲いた姿もまたいいものです。 鉢の大きさによって深さが違いますが、土の表面から2~5cmの深さへ球根を植え付けましょう。鉢内で根が伸びるスペースを多く取れればその分葉も芽も生長しやすくなります。 植え付け後は鉢穴から流れ出るくらいたっぷりと水やりしてください。

冬は、芽が出るまで地上部には何もないが基本の水やりを行う

冬は根が土中で伸び、花芽を形成する季節。1月~2月下旬まで地上部の変化はほぼありません。でも地上部に何もないからって水やりを忘れてはいけませんよ。 鉢植えで育てる場合、冬の期間も水やりは必要です。ひかえめが基本ですが、忘れてしまいそうな時は毎日目につく場所へ置いたり、水やりのタイミングを書いたラベルをつけたりと工夫してみましょう。

春は、芽が出たら、冬までと同様に水やりを行う

春は芽が出て花が咲く季節です。待ちに待った季節ですね。芽が出たら水やりをし忘れる心配も減ります。土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりしてください。冬と比べて気温が高くなり、水やりの頻度も多くなります。 もし花が咲いた後も球根を大きくし翌年も咲かせたい場合は、早めに花を摘み取って葉が黄色く枯れてくるまで、水やりを欠かさないようにしましょう。

チューリップの水やりで注意すべきこと

季節によっても水やりに違いがあることがわかりました。具体的に水やりする時、ジョウロはどんな大きさがいいのか、また鉢皿に溜まった水の処理やタイミングがわからない場合のお役立ちアイテムについて、いくつかご紹介します。

鉢植え・プランターの場合

まず鉢植えやプランターの場合、秋から春開花が終わるまで定期的に水やりする上で注意点があります。これらは鉢の外側と内側、そして植物を衛生的に保ち、球根を来年へむけて分球させるためにも大切なことです。
  • 水圧の柔らかいものでゆっくりと水やりする
  • 鉢受け皿の水は毎回捨てる
  • 水の量を少なく与えるのはNG

①根に水をいきわたらせるために、水圧の柔らかいものでゆっくりと優しく水やりする

ひとつ目の注意点は、ジョウロで水を与える時にシャワーヘッドなどで水圧と水量を弱めることです。シャワーヘッドのないもので水やりするとどうしても水の勢いが強くなりがち。土がめくれて泥はねしたり、球根が土から見えてしまったりするので、水やりは必ずゆっくりとジョウロを傾け、やさしく水やりするようにしてください。 ジョウロがなくても、ペットボトルやコップなどでも代用は可能です。100均ショップの園芸コーナーなどには、ペットボトル口へ付ける小さなシャワーヘッドも並んでいますよ。ぜひチェックしてみましょう。

②球根が腐らないように、鉢受け皿の水は捨てる

ふたつ目の注意点は、水やりした後に溜まる鉢受け皿の水を必ず捨てることです。他の植物を栽培する場合と同じように、鉢受け皿に流れ出た水は土中の雑菌やゴミが含まれています。放置しているとカビが生え、病気の原因にもなりますし、腐ったような臭いがしますよ。忘れず捨てるようにしましょう。

③加湿に注意するあまり、水を少なくやるのは酸素供給ができなくなるため注意

最後の注意点は、加湿を気にするあまり生長に必要な水分量が不足し、さらに適切な酸素供給ができなくなることです。水やりのタイミングの目安は、土の表面が乾いていたら。春は3~4日に一度、秋や冬は1週間に一度を目安にして水やりしましょう。 先ほど触れたように、水やりすることで土中へ新鮮な酸素を取り込み、余分な肥料分や雑菌、ゴミを洗い流す役割があります。しかしカビが生えるのがこわいからと適切なタイミングで適切な分量の水やりをしないと、根が酸素を取り込めずに株全体が弱ってしまいます。

地植え・花壇の場合は、土の跳ね返りが病気の原因になるため水圧に注意

地植えや花壇の場合、水やりの頻度やタイミングが鉢植えよりも少なくなります。だからといって適用に水やりするのはNG。よくあるのがホースで勢いよく水を与えて、泥はねが葉や花についてしまうことです。 土は肥料や様々な菌が混在していますから、土の跳ね返りがカビや害虫の原因になります。せっかく育てた花を腐らせてしまったなんてことにならないためにも、風通しよい環境で栽培し、水やりの水圧には注意しましょう。

チューリップの切り花を花瓶に飾っている場合の水の手入れ

ここでちょっとミニアイディア。球根から育てたチューリップの花を切り花にして花瓶へ飾って、室内にも春を呼び込んでみませんか? 球根から手塩にかけて栽培したチューリップはもちろんのこと、12月頃から3月にかけて花屋さんに切り花のチューリップが出回り始めます。 花瓶に飾った場合の水のお手入れについてまとめました。
  • 水の交換は毎日行おう
  • 花瓶に入れる花の量は多すぎないように

水の交換は毎日行おう

花瓶へ活ける場合、どうしても気になるのが水の汚れです。とくに春に成長する植物の茎や葉は水分量が多くてやわらかく、水に浸かりっぱなしだと腐りやすくなってしまいます。 できるだけ花の咲いた状態を長持ちさせるために、毎日古い水を全て捨てて新しい水へ交換しましょう。

水の取り換えと同時に花瓶自体も洗い、清潔を保とう

水の取り換えと同時に、花瓶の外側と内側も洗うと、よりチューリップが長持ちします。内側は藻やゴミがつきやすいので、スポンジで軽くふき取ってあげてください。もし使っている途中で使いにくい形や重くて使いづらい時は、花瓶そのものを変えるのもOKです。 清潔さを保ち、毎日清潔な水を吸わせるのが長持ちさせるポイントです。

水を吸っている切り口から約1センチ上を斜めに切ると花の長持ちに良い

花を買ってきたら花を長持ちさせる水切りをぜひ行いましょう。水切りとは、水を吸収する切り口部分を水の中で斜めにカットする方法です。できるだけ切り口を乾燥させずに花瓶へ活けるのが花を長持ちさせるポイント。
用意するもの
  • 切り花
  • 切れ味のよい花バサミ
  • ボウルへ入れた水
切り花の茎の部分をボウルの水へ入れて、水中で切り口をカットしてください。元の切り口から約1㎝上が目安です。はじめは30㎝の長さからだんだんと水切りを繰り返して、3週間持つ花もあるんです。

花瓶に入れる花の量は多すぎないように

花屋さんでブーケを購入した場合、また自分で花を摘んで花瓶へ活ける場合にもうひとつ気をつけたい点は、花の量が多すぎないことです。花瓶へぎゅうぎゅうに活けてしまうとボリュームは出ますが、植物にとっては酸素が少なく水分の取り合いの状態に。 あくまで目安ではありますが、できるだけ長持ちさせるには、花瓶の6割の量を活けるようにしましょう。

茎がつかる部分が多いと腐る原因になる

チューリップやスイセンなど春の球根花の切り花は、みずみずしく茎がやわらかいものが多いため、水に浸かる部分が多いと腐ってしまいます。腐ると茎が折れてしまい、見た目も悪くなりますね。清潔さも維持できません。 入れる水の量は、浅水といって浅く水をいれるのがおすすめです。花瓶の底から2~4㎝くらいが目安。チューリップは水をたくさん吸い、傷みやすいため、水を8分目までたっぷりと入れてしまうと腐ります。浅水で毎日水を交換しましょう。

水につかる葉がある場合は、葉を取り除こう

ほかにも腐りやすい原因の一つに葉っぱが水につかっていることが挙げられます。浅水だからと葉っぱを水に浸けていると、葉っぱが溶けて水を汚します。 水切りする時に、切り口に近い葉っぱを取り除きましょう。腐りやすい部分が減れば花がキレイに咲く期間も長くなりますよ。

チューリップの正しい水やりとは?栽培方法別の水やりから注意すべきポイントまでのまとめ

最後まで読み進めてみていかがでしたか? ガーデニング上級者から初心者まで人気の高いチューリップの水やりについて理解を深めてきました。 秋に植え付けてから冬、そして春の開花後まで適切に水やりできればきれいな花を咲かせられます。また水やりのポイントをおさえて、色々な種類を植えてみてもいいですね。 この記事のポイントは
  • 鉢植え・プランターの場合、球根を植え付けてから開花中、開花後の葉が枯れるまで水をやる
  • 地植え・花壇の場合、基本的には水やりせず、自然に任せよう
  • 水やりの頻度は、朝の時間帯に土が乾いていたら行う
  • 冷え込む夜にかけての水やりは行わない
  • 水やりのコツ①鉢底穴から水が流れ出るまでたっぷりと
  • 水やりのコツ②水圧の柔らかいものでゆっくりと優しく水やりする
  • 水やりのコツ③鉢受け皿の水は捨てる
  • 地植え・花壇の場合は、土の跳ね返りが病気の原因になるため水圧に注意
以上のことがわかりました。 切り花でチューリップを楽しむ時も同様です。茎が太いのでどさっと花瓶へ活けただけでも十分おしゃれに、部屋が華やかになりますね。ぜひこれからも季節、室内でも屋外でもチューリップを咲かせて、一足早い春を満喫してくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。