目次
ローズゼラニウムはバラの香りがすることでも有名で「ニオイゼラニウム」とも呼ばれている人気の植物です。花を楽しむだけでなく、香水や化粧品としても利用されており、特に女性によく好まれています。
ただ、ローズゼラニウムは室内やベランダでの栽培がよく行われていますが、適切な育て方をしないと上手く生長せずに枯れてしまう可能性があります。
そこで今回は、
- ローズゼラニウムってどんな植物?
- ローズゼラニウムの育て方
- ローズゼラニウムの植え替え・植え付け
- ローズゼラニウムのお手入れ
- ローズゼラニウムによくあるQ&A
ローズゼラニウムってどんな植物?
ローズゼラニウムはハーブゼラニウムの中で最も代表的な植物です。ローズゼラニウムは花を楽しむだけでなく、アロマオイルや料理の香りづけといった様々な用途で利用されています。 そこでここからは、ローズゼラニウムの基本情報について説明していきます。南アメリカを原産とするフウロソウ科の多年草
ローズゼラニウムは南アメリカを原産とするフウロソウ科の多年草です。耐暑性は割とあるものの、耐寒性がないため冬場の温度と育て方には注意が必要です。バラのような香りが特徴でリラックス効果がある
ローズゼラニウムはバラのような香りが特徴でリラックス効果があります。栽培してそばに置いておくことで気持ちを落ち着けることができるでしょう。化粧品や香料など豊富な使い方がある
ローズゼラニウムは化粧品や香料など豊富な使い方があります。そのため、長く育てていくことによって様々な楽しみ方を見つけることができます。高さ1mほどの低木で虫にも強く初心者でも育てやすい
ローズゼラニウムは高さ1mほどの低木で虫にも強く初心者でも育てやすいです。そのため「園芸で何を育てたらいいのか分からない」という方にもおすすめです。ローズゼラニウムの育て方①置き場所
ここからは、ローズゼラニウムの育て方について説明していきます。まず、ローズゼラニウムの育て方のポイントになるのが「置き場所」です。日当たりと風通しの良い環境を好む
ローズゼラニウムは日当たりと風通しの良い環境を好みます。まず日当たりですが、植物は光合成によってエネルギーを生み出すため、光の当たる場所に置くことで健康的な成長を促進できます。 また、風通しの良い場所に置くことによって湿度によって発生しやすい病害虫を防ぐことができ、二酸化炭素も適切に供給できるようになります。湿度が高まると様々な問題があるため注意しましょう。夏場は直射日光を避けられる室内や軒下の半日陰に置く
夏場は直射日光を避けられる室内や軒下の半日陰に置きましょう。直射日光が強いと葉焼けになることがあり、植物が枯れてしまう原因となってしまいます。冬場は霜の当たらない室内や軒下に置く
冬場は霜の当たらない室内や軒下に置きましょう。霜によって植物の細胞内の水が凍結すると、組織が損傷してしまうことがあります。 また、根が凍ると栄養を吸収できずに成長が阻害されてしまう可能性も出てきます。ローズゼラニウムの育て方②水やり
次のローズゼラニウムの育て方のポイントは「水やり」です。適切な量の水を適切なタイミングで与えることによって、健康な成長と美しい外観を維持することができます。 ただ、水やりのし過ぎは要注意で、水を与えすぎると土壌内の空気が無くなり、酸素供給が不足する可能性があります。そうなると根腐れの原因になってしまいます。地植えの場合:水やりの必要は無い
地植えでの育て方をする場合は水やりの必要はありません。大気中の湿気や降水から必要な水分を取り入れることができるからです。 ただ、土の表面がカラカラになってしまうようなことがあれば水を与えましょう。特に夏場は定期的に観察しておいた方が良いでしょう。鉢植えの場合
鉢植えでの育て方をする場合は、地植えの場合と少し水やりの仕方が異なります。その違いについては把握しておきましょう。土の表面が乾燥したらたっぷり水やりをする
土の表面が乾燥したらたっぷりと水やりをしましょう。鉢植えでの育て方をする場合は地植えより土壌中の水分が無くなりやすいため、定期的に観察しておきましょう。根腐れの原因になるので水やりのし過ぎには注意する
根腐れの原因になるので水やりのし過ぎには注意しましょう。その他にも過剰な水分は真菌の発生原因となったり、塩分が蓄積する要因となる可能性があります。ローズゼラニウムの育て方③用土
次のローズゼラニウムの育て方のポイントは「用土」です。適切な用土を選ぶことによって植物に必要な栄養素を供給し、健康的な成長を促進できます。 なるべく根が水分や栄養素を吸収しやすいような土壌にすることを心がけましょう。乾燥した水はけの良い土を好む
ローズゼラニウムは乾燥した水はけの良い土を好みます。水はけの良い土壌は通気性が高いため、根が適切に酸素を得ることができます。また、土中に水分がたまることもないため、根の腐敗も防げます。市販の「園芸用またはハーブ用の培養土」が便利
ローズゼラニウムを育てる際は、市販の「園芸用またはハーブ用の培養土」を使うのが便利です。園芸用またはハーブ用の培養土はホームセンターや園芸専門店で手軽に購入することができます。バーミキュライトを混ぜることで水はけをより良く出来る
バーミキュライトを混ぜることで水はけをより良くすることができます。バーミキュライトは鉱石を加熱して膨張させた吸水性の鉱物質の一種で、鉄やマグネシウム、アルミニウムやシリカが主成分となっています。 バーミキュライトはとても軽量であり、吸水性や通気性、保水性や耐熱性などにも優れています。ローズゼラニウムの育て方④肥料
最後のローズゼラニウムの育て方の特徴は「肥料」です。適切に肥料を与えないと栄養不足や病害虫発生の原因となってしまうことがあるため注意しましょう。 適切なタイミングと量で肥料を与えることによって、ローズゼラニウムの成長をサポートすることができます。元肥:植え付けの時期に緩効性の肥料を与える
元肥として、植え付けの時期に緩効性の肥料を与えましょう。元肥とは、植物が植えつけられる前に土壌に対して施す最初の肥料です。 また、緩効性肥料は植物に栄養分を長期間にわたって供給するための肥料で、土壌に混ぜ込むことでゆっくりと栄養分が放出されます。追肥:5~7月の開花時期に緩効性の肥料を与える
追肥として5~7月の開花時期に緩効性の肥料を与えましょう。追肥は植物が成長する過程で既存の肥料を補充するために追加で施す肥料です。 植物の成長が進むと土壌中の栄養分が減少するため、それに対応した追肥を5~7月に与えていきます。肥料は少な目でも十分生育する
肥料は少な目でも十分生育します。逆に多く与えすぎると過剰に成長したり、土壌が汚染されてしまう可能性があるため注意しましょう。ローズゼラニウムの植え替え・植え付け
ここからは、ローズゼラニウムの植え替え・植え付け方法について説明していきます。適切なタイミングで植え替えや植え付けを行うことで植物に与えるストレスを軽減することができます。植え替え・植え付け時期:4~5月または9~10月
植え替え・植え付け時期は4~5月または9~10月が適期です。4~5月または9~10月は比較的気温が温暖なので、より生育しやすくなります。植え替え
まずは植え替えについて説明していきます。地植えと鉢植えでややポイントが異なるため、それぞれ把握しておきましょう。地植えの場合:根詰まりを起こしている場合に植え替える
地植えでの育て方の場合、根詰まりを起こしている場合に植え替えましょう。根詰まりを起こしてしまうと、根が十分に広がることができずに成長が制限されてしまいます。鉢植えの場合:年に1度一回り大きな鉢に植え替える
鉢植えでの育て方の場合、年に1度一回り大きな鉢に植え替えましょう。大きな鉢に植え替えることで根が十分に広がることができ、栄養や水分を適切に吸収できます。 頻繁に植え替えをすると植物にストレスを与えてしまうという問題が出てくるため、タイミングは年1回で十分です。植え替えの手順
ローズゼラニウムの植え替え手順は以下の通りです。- 植え替え場所の選定
- 土壌の用意
- 古い鉢から取り出す
- 新しい鉢へ移動させる
- 新しい土壌の追加
- 十分に水分を与える
植え付け
ここからは、植え付けをする方法を説明していきます。植え付けの場合は植え替えと少し手順が違います。苗の選び方
ローズゼラニウムの苗を選ぶ際は、葉や茎、根の状態を観察しましょう。葉の色が鮮やかで、根の部分に病気の兆候がないものを選ぶことがポイントです。 良い苗を選ぶことができれば、植え付けを成功できる可能性が高まります。植え付けの手順
植え付けをする手順は以下の通りです。- 植え付け場所を選定する
- 土を準備する
- 穴を掘り起こす
- 植物を穴にセットする
- 土を埋め戻す
- 水分補給を行う
ローズゼラニウムのお手入れ
ここからは、ローズゼラニウムのお手入れ方法について説明していきます。具体的には剪定や挿し木の方法を説明します。切り戻し剪定
切り戻し剪定とは、植物の成長を促進し、形を整えるために、一部の枝や茎を株本に戻すように切り取る剪定を指します。切り戻し剪定時期:6月の梅雨前
切り戻し剪定の時期は6月の梅雨前が適期です。6月の梅雨前は気温が安定してくるため、すぐに新しい芽を出して健康的に成長していきます。伸びすぎた葉の半分ほどの長さに切り戻しを行う
伸びすぎた葉の半分ほどの長さに切り戻しを行いましょう。風通しの良い株姿にしておくことで、病気や害虫などを防ぐことができます。切り戻し剪定の手順
切り戻し剪定の手順は以下の通りです。- 剪定のタイミングを決める
- 剪定するための道具を用意する
- 切り戻しの位置を決める
- 剪定した部分を切り戻す
- 切り口を清潔にしておく
- 植物全体の形を見直す
増やし方:挿し木
ここからは、ローズゼラニウムの増やし方について説明していきます。ローズゼラニウムは挿し木で増やすことができます。ローズゼラニウムは挿し木で簡単に増やせる
ローズゼラニウムは挿し木で簡単に増やせます。そのため、どのくらい増やしたいかあらかじめ決めておきましょう。挿し木時期:春と秋(気温が20~25℃)
挿し木の適期は春と秋となります。春と秋は気温が20~25℃となるため、新芽の成長が活発となります。挿し木に必要なもの
挿し木に必要となるのは以下の通りです。- ローズゼラニウムの枝や茎
- 挿し木用土
- 挿し木を植え付ける容器
- 成長促進剤
挿し木の手順
挿し木をする手順は以下の通りです。- 剪定ハサミなどでローズゼラニウムを切り取る
- 余分な葉を取る
- 挿し木の切り口に成長促進剤を使用する
- 挿し木用土を準備する
- 挿し木の植え付けをする
- 挿し木に水やりをする
病害虫
ここからは、ローズゼラニウムを育てる際に注意すべき病害虫を紹介していきます。茎腐病
茎腐病は植物の茎に発生する病気です。茎の根元が褐色や黒に変色して腐ってしまいます。茎腐病にかかっている株を見つけた場合はすぐに取り除いて焼却しましょう。虫の心配は無い
ローズゼラニウムは虫の心配はあまりしなくて大丈夫です。ゼラニウムは虫が嫌う成分であるシトロネラを分泌するため、害虫対策として使うこともできます。ローズゼラニウムによくあるQ&A
ここからは、ローズゼラニウムのお世話をする際のよくあるQ&Aについて説明していきます。育て方の参考にしましょう。Q,花が咲かない時や葉が枯れる時は何が原因ですか?
A,ローズゼラニウムを適切に成長させるためには、十分な光や栄養、水分が必要となります。これらが不足すると成長が阻害され、開花しなかったり葉が枯れる可能性があります。 また、ローズゼラニウムは寒さに弱いため、寒冷地域で屋外で育てると枯れてしまうことがあります。育てる際の温度には特に注意し、室内への移動も検討しましょう。Q,ローズゼラニウムは食べることができますか?
A,ローズゼラニウムはお菓子の香り付けなどに生かすことができます。ただ、生のままでは癖のある草のにおいが混じるため、加熱する方がバラの香りを楽しめるでしょう。また、紅茶などに入れても良いでしょう。Q,ローズゼラニウムとカレンソウの区別方法はありますか?
A,カレンソウはローズゼラニウムと見た目が似ていますが、カレンソウの方が蚊除け効果は大きくなります。ローズゼラニウムよりカレンソウの方がシトロネラールの保有量が多いためです。 そのため、蚊除け目的で購入するのであればカレンソウを選んだ方が良いでしょう。【まとめ】ローズゼラニウムの育て方を紹介!お手入れからよくある質問まで
ここまで、ローズゼラニウムの基本的な育て方や植え替え・植え付け方法、よくあるQ&Aについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- ローズゼラニウムはバラのような香りが特徴的な多年草
- ローズゼラニウムの育て方のポイントは「置き場所」「水やり」「用土」「肥料」
- ローズゼラニウムの植え替え・植え付けは適切な時期に行うことが大事
- ローズゼラニウムのお手入れをすることで長く生長をサポートできる
- ローズゼラニウムによくあるQ&Aを知っておくことで育てやすくなる