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お庭の低木や寄せ植えに活躍するウエストリンギア。ローズマリーに似た姿で可愛らしい植物であることからガーデニングに人気です。一度見ると、その可愛らしさから「育て方を知りたい」と思うことでしょう。ウエストリンギアの育て方について気になりませんか。
そこでこちらの記事では
- ウエストリンギアはどんな植物なのか
- ウエストリンギアの育て方における置き場所・水やり・肥料
- ウエストリンギアの育て方におけるお手入れ
- ウエストリンギアの育て方における植え付け・植え替え
ウエストリンギアってどんな植物?
ウエストリンギアと聞いてどんな植物かパッと思いつく方は少ないのではないでしょうか。どんな植物なのか詳しく見ていきましょう。オーストラリア南東を原産とするシソ科の常緑低木
ウエストリンギアはオーストラリア南東を原産とするシソ科の常緑低木です。耐寒性が強く‐5℃程度まで寒さに耐えます。さらに暑さにも強いので、初心者でも簡単に育てやすいでしょう。観葉植物のような見た目ですが、直射日光を好むので、屋外で育てる植物として栽培を楽しんでください。別名をオーストラリアンローズマリーと言いローズマリーに形状が似ている
ウエストリンギアは別名オーストラリアンローズマリーと言い、ローズマリーに形状が似ています。ローズマリーより葉が細かく組も柔らかいため、ふんわりした樹形が魅力的です。花もローズマリーに似ています。ただし、香りはないため、ハーブとして栽培使用はできません。初夏に1〜2cmほどの小さく可愛らしい花を咲かす
ウエストリンギアは初夏に1~2㎝ほどの小さく可愛らしい花を咲かせる植物です。シソ科であるため、ローズマリーと似た花を咲かせます。非常に可愛らしいですが、一つ一つの花は小さいため、たくさんの花が咲かないと目立ちません。花を楽しむよりも、樹形や葉の色を楽しむ植物と言えるでしょう。「調和」や「バランス」といった風水効果がある
ウエストリンギアには。「調和」や「バランス」といった風水効果があります。ウエストリンギアは屋外で育てる植物なので、庭やベランダに植えたり置いたりしてください。家族の調和や仕事関係の人間関係に悩んでいる方は、ぜひ育てたい植物です。ウエストリンギアの育て方のポイント①置き場所
ウエストリンギアについて知ると、育ててみたいと思いませんか。育て方における置き場所について詳しく解説します。日当たりと風通しの良い場所を好む
ウエストリンギアは日当たりと風通しが良い場所を好みます。観葉植物のように可愛らしい姿なので、室内で育てようと思う方も多いかもしれません。しかし、室内で育てると、枝が間延びして葉もぽろぽろと落ちてしまうので、注意してください。屋外の日当たりと風通しの良い場所で育てるようにしましょう。西日と夏の直射日光を避けれる場所に置く
日当たりを好みますが、西日と夏の直射日光を避けられる場所に置くことがポイントです。強すぎる直射日光は葉焼けする可能性があります。葉焼けした葉は茶色くなりポロポロと落ちるので注意してください。西日や夏の直射日光が当たり、場所を動かせない場合は、寒冷紗で日差しを和らげましょう。暖地であれば地植えで育てることが出来る
ウエストリンギアは、耐寒性も耐暑性もあるので、暖地であれば地植えが可能です。‐5℃程度まで耐えるので、暖地では庭木として人気があります。雪が降り積もる関東以北では、寒さに強いとはいえ地植えは難しいので鉢植えがおすすめです。ウエストリンギアの育て方のポイント②水やり
ウエストリンギアの育て方における水やりのポイントについて見ていきましょう。地植えの場合:根付いたら水やりの必要が無い
地植えの場合は、根付いたら水やりの必要はありません。植え付けて根付くまでの期間と、真夏の雨が降らない期間のみ土が乾いたら水やりしましょう。鉢植えの場合
ウエストリンギアを鉢植えで育てる場合は、以下の2つの水やりがポイントです。- 土が乾燥したらたっぷり水やりする
- 多湿を嫌うので水のやりすぎに注意する
土が乾燥したらたっぷり水やりをする
鉢植えのウエストリンギアには、土が乾燥したらたっぷりと水やりしてください。土が乾いていない状態で、水やりすると根腐れする可能性があるので注意してください。土を触って、土が乾燥しているのを確認して水やりしましょう。多湿を嫌うので水のやりすぎに注意する
ウエストリンギアは多湿を嫌うので水のやりすぎに注意します。土が乾いていない状態で、水をやりすぎたり受け皿に水を溜めたりしないでください。特に真夏や真冬に水をやりすぎると根腐れしやすいです。上手に育てるためにも、土の乾燥具合を見て水やりする育て方を身に付けましょう。ウエストリンギアの育て方のポイント③用土
ウエストリンギアの育て方における用土のポイントを解説します。水はけの良い用土を好む
ウエストリンギアは水はけの良い用土を好みます。多湿を嫌うので、水やり後は、水がスッと抜けるような用土がおすすめです。粘土質の土だと、常に湿ってしまい根腐れしやすいので気を付けてください。市販の「草花用培養土」が便利
ウエストリンギアの用土には市販の「草花用培養土」が便利です。鉢植えにも地植えにも使用します。鉢植えであれば、鉢底石と草花用培養土で問題ないです。地植えでは土壌改良が必要な場合は、市販の草花用培養土を混ぜ合わせるとよいでしょう。赤玉5:腐葉土3:パーライト2の配合土でも良い
もしオリジナルで用土を作る場合はは、赤玉土5:腐葉土3:パーライト2の配合土でも問題ありません。赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ土は基本培土と言われます。その基本培土にパーライトを加えて、水はけを良くしてください。パーライトの代わりに小粒の鹿沼土や軽石もおすすめです。ウエストリンギアの育て方のポイント④肥料
ウエストリンギアはの育て方における肥料のポイントを見ていきましょう。瘦せ地でも育つため肥料を必要としない
ウエストリンギアはやせ地でも育つため、肥料は基本的に必要としません。オーストラリア原産の植物は、別名「オーストラリアンプランツ」「オージープランツ」とも呼ばれ、やせ地で育っている低木植物であるため、肥料は少なくてよい特徴があります。肥料を与えすぎると根焼けするので気を付けましょう。肥料を与える場合は植え付け・植え替え時に緩効性の肥料を与える
肥料を与える場合は植え付け・植え替え時に緩効性肥料を与えてください。ゆっくり効く緩効性肥料であれば、繊細な根であっても根焼けしにくいです。ただし、緩効性肥料と言えども与えすぎると危険なので、注意します。肥料の与えすぎには注意する
オーストラリアプランツの多くは根が繊細です。強すぎる肥料では根焼けします。ゆっくり効く緩効性肥料であっても、過剰に与えると根が傷んで枯れる恐れがあるので気を付けてください。ウエストリンギアの植え替え・植え付け
ウエストリンギアの育て方における植え替え・植え付けのポイントを見ていきましょう。植え替え・植え付け時期:真夏を除く3~11月
ウエストリンギアの植え替え・植え付け時期は真夏を除く3~11月です。成長期である春と秋に植え替えをしてください。真夏に植え替えると、傷んだ根が回復せずに枯れるかもしれません。涼しい季節に植え替えましょう。植え替え
ウエストリンギアの植え替えについて解説します。地植えの場合:植え替えの必要は無い
地植えの場合、植え替えの必要はありません。花壇に地植えした場合は、よっぽど硬い土でない限りは、根がしっかり伸びていくためです。鉢植えの場合:成長速度が速いので1~2年に1度行う
鉢植えの場合は成長速度が速いので1~2年に1度植え替えを行います。鉢の大きさにもよりますが、1~2年を目安としてください。鉢底穴から根が出ていたり、水やり後に土の吸水が遅かったりする場合も植え替えが必要です。植え替えの手順
植え替えの手順は以下の通りです。- 鉢からウエストリンギアを優しく取り出す
- 根詰まりしている場合は軽く土をほぐす
- 根が黒くなっていたりスカスカになっていたりする場合は取り除く
- 一回り大きな鉢に植えなおす
- 植え直したらしっかり水やりする
- 明るい日陰に2~3日ほど置く
植え付け
ウエストリンギアの植え替えについて見ていきましょう。- 苗の選び方
- 植え付けの手順
苗の選び方
ウエストリンギアの苗木は、株元がグラグラしておらずしっかりしているものを選んでください。また、葉の色が濃いものを選ぶこともポイントです。葉が黄色かったり虫に食われていたりすると、植えつけ後の生育が悪いので気を付けましょう。植え付けの手順
植え付けの手順は以下の通りです。- 鉢からウエストリンギアの苗木を優しく取り出す
- 根詰まりしている場合は軽く土をほぐす
- 根が黒くなっていたりスカスカになっていたりする場合は取り除く
- 一回り大きな鉢に植えなおす
- 植えなおしたらしっかりしっかり水やりする
- 明るい日陰に2~3日ほど置く
- 地植えの場合は、数日遮光しておくと安心
ウエストリンギアのお手入れ
ウエストリンギアの育て方におけるお手入れを解説します。冬越し
冬越しについて見ていきましょう。耐寒性があり寒さに強い
ウエストリンギアは耐寒性があり、寒さに強いです。最低‐5℃程度まで耐えるので、温暖地では屋外で冬越しできます。関東以北の寒さには耐えられない可能性があるため、東北や北海道では冬は室内で育てます。品種によっては氷点下3度以下で枯れる場合があるので気を付ける
寒さに強いウエストリンギアですが、品種によっては氷点下3度以下で枯れる場合があるので気を付けてください。購入して育てる場合は、寒さに強い品種であるかどうか調べたり、園芸店のスタッフに聞いて確認したりしてください。霜を避けられる場所への移動やマルチングなどで対策する
寒さが厳しい地域では、霜をよけられる場所への移動やマルチングなどで対策してください。温暖地でも、急に強い霜や雪が降ったりするかもしれません。注意して管理しましょう。剪定
ウエストリンギアの育て方における剪定について解説します。剪定時期:梅雨入り前の5~6月頃
ウエストリンギアの剪定時期は梅雨入り前の5月~6月頃です。梅雨に入ってから剪定すると、剪定した切り口から病原菌が入りやすくなるので注意してください。病原菌が入ると、切り口部分から枝枯れが進行してきます。根元まで枯れる可能性があるので、気を付けましょう。そのため、梅雨前の5月~6月に風通しよく剪定してください。梅雨前に行うことで蒸れを防ぐ
病原菌の侵入以外にも、梅雨前に剪定を行うメリットがあります。ウエストリンギアの剪定を梅雨前に行うことで、蒸れを防ぐことが可能です。枝葉が多すぎると、梅雨時期に蒸れて枯れる恐れがあります。病気にもなりやすくなるので、注意が必要です。込み合った枝葉を剪定して風通し浴管理しましょう。剪定の手順
剪定の手順は以下の通りです。- 切れ味の良い清潔な剪定はさみを準備する
- 込み合った部分を剪定する
- 背景が見えるようにすかしながら剪定する
- 最後に形を整える
増やし方:挿し木
ウエストリンギアの増やし方は挿し木です。挿し木のポイントについて見ていきましょう。挿し木時期:暖かくなってくる梅雨の6月頃
挿し木時期は暖かくなってくる梅雨の6月ごろです。剪定時期とも被るので、剪定で切り取った枝を活用するとよいでしょう。挿し木に必要なもの
挿し木に必要なものは以下の通りです。- よく切れる清潔な剪定ハサミ
- 水を溜める容器
- 挿し穂を挿す容器
- 挿し木用の土
挿し木の手順
挿し木の手順は以下の通りです。- ウエストリンギアを枝先から10~15㎝で剪定ばさみで切る
- 切り取った枝についている葉を下半分取り除く
- 水を溜めた容器に一間ほど浸けて吸水させる
- 挿し木用の土を入れた鉢や容器に深さ5㎝ほどの穴をあける
- 優しく挿し穂を植える
- 土にしっかり水やりする
- 土が乾かないように明るい日陰で管理する
病害虫
ウエストリンギアの育て方で困る病害虫を紹介します。カイガラムシ
ウエストリンギアにはカイガラムシが付く可能性があります。カイガラムシとは、貝殻を被ったような吸汁性害虫です。種類が非常に多く、さまざまな形や色のカイガラムシがいます。大きさも小さく、めったに動かないので気づくのが遅れると、大発生する危険があります。大発生するほど、植物は弱ってしまうので、早めに対処してください。薬が効きにくいので、柔らかいブラシや布でこそぎ落とすのが効果的です。カイガラムシの糞ですす病を併発させやすいので気を付けましょう。ネキリムシ
ウエストリンギアにはネキリムシが発生する可能性があります。ネキリムシとは、根を切ったり食べたりする虫の総称です。主に、コガネムシの幼虫やヨトウガの幼虫であるヨトウムシが挙げられます。これらの虫は根を切っ足り食べたりするので、ウエストリンギアは吸水することができず最悪枯れることもあるので気を付けてください。地植えや鉢植えどちらにも発生するので、見つけた際には殺虫剤を巻いたり虫を取り除いてください。ハダニ
ウエストリンギアにはハダニが付く可能性があります。どの植物にも発生しやすいハダニは、空気が乾燥している時期に発生しやすい害虫です。そのため、普段から霧吹きで葉水をしながら、空気の湿度を高めておくと予防になります。ハダニは小さく見つけにくく、さらに葉の裏にいるため、葉裏にも霧吹きしましょう。ハダニが発生し始めると、葉にカスリが這って観賞価値が下がるので注意してください。さらに大発生すると、植物全体にクモの巣のような糸を付けます。1匹でも見つけたら、大発生する前に殺ダニ剤などで対処することをおすすめします。ウエストリンギアの人気品種を紹介
最後にウエストリンギアの人気品種を紹介します。ウエストリンギア・スモーキーホワイト
ウエストリンギア・スモーキーホワイトは、葉の縁に白い斑が入る品種です。枝別れしやすいので、大きくなった時に樹形が美しくおしゃれな姿になります。ホワイト系のカラーリーフとしても活躍し、花も白いのでホワイトガーデンにおすすめです。ウエストリンギア・モーニングライト
ウエストリンギア・モーニングライトは、葉の縁に黄色い斑が入る品種です。枝別れしやすいので、大きくなった時に樹形が美しくおしゃれな姿になります。モーニングライトは新芽が特にきれいな黄色になるのでイエローカラーリーフとしても活躍し、新芽は成長すると白っぽくなります。ウエストリンギア・ブルージェム
ウエストリンギア・ブルージェムは、通常のウエストリンギアよりも鮮やかな紫色の花を開花させる品種です。葉色はグリーンで枝分かれもよいので、美しい樹形になります。ブルージェムは剪定にも強いのでトピアリーとして管理してもよいかもしれません。ウエストリンギア・バリエガータ
ウエストリンギア・バリエガータは、葉の縁に白い斑が入る品種です。枝別れしやすいので、大きくなった時に樹形が美しくおしゃれな姿になります。スモーキーホワイトに似ていますが、開花した時の花色はピンク系です。鉢植え地植えどちらでも簡単に育てることができます。カラーリーフとしておすめです。【まとめ】ウエストリンギアの育て方を紹介!お手入れ方法から人気品種まで
ここまでウエストリンギアの育て方について解説してきましたがいかがですか。 この記事のポイントは- ウエストリンギアはオーストラリアンローズマリーとも呼ばれるオーストラリアを原産とするシソ科植物
- ウエストリンギアの育て方は、「置き場所:日当たりのと風通しの良い場所」「水やり:土が乾いたら水やり」「肥料:基本的には不要、植え付け・植え替えで緩効性肥料を与える程度」が重要
- ウエストリンギアの育て方におけるお手入れは、「冬越しは暖地は屋外で問題なし、寒冷地は室内に入れる」「剪定は梅雨前に行う」「病害虫は、カイガラムシ・ネキリムシ・ハダニに気を付ける」
- ウエストリンギアの育て方による植え付け・植え替えは、「夏の猛暑日を避けた3月~11月に行う」