シャクヤク(芍薬)のつぼみが咲かない?トラブルの原因・対処法を解説

シャクヤク(芍薬)のつぼみが咲かない?トラブルの原因・対処法を解説
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目次

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という古くからある言葉が象徴しているように、シャクヤクは艶やかで美しい花を咲かせる日本人になじみの深い植物です。そんなシャクヤクは固く丸まったつぼみをつけ、開花させるまでの期間が長いことでも知られています。その分だけ開花した時の喜びが大きいシャクヤクですが、間違った育て方をしているとつぼみのまま開花しないこともあるのです。

そこでこの記事では、

  • シャクヤク(芍薬)とはどのような植物?
  • シャクヤクのつぼみから開花まではどのくらいかかる?
  • つぼみが花を咲かせるシャクヤクを見分けるポイント
  • つぼみが開かない原因と対処方法
  • シャクヤクのつぼみが元気ない時の育て方のポイント
  • シャクヤクと似ているボタン(牡丹)との違い

以上のポイントを中心にご紹介していきます。

この記事を読めば、シャクヤクの花やつぼみを元気に咲かせるための育て方のポイントを知ることができます。また、シャクヤクのつぼみに起きたトラブルも解決することができるようになるはずです。記事の最後では、シャクヤクとよく似ているボタン(牡丹)との違いもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

シャクヤク(芍薬)とはどのような植物?

シャクヤク(芍薬)とはどのような植物?

まずは、シャクヤク(芍薬)がどのような植物なのかをご紹介します。春の季節には切り花や豪華なフラワーアレンジメントとして、お花屋さんで見かけることの多いシャクヤク。シャクヤクは日本の気候でも育てやすい植物なので、お庭で育ててみたいという方も多いのです。

閉じた固いつぼみの状態から大きな花が開く姿が魅力的な花

シャクヤクはすっと伸びた茎の先に丸く固いつぼみをつけます。このつぼみがゆっくりと開花して大きな花を咲かせるので、見栄えが良く魅力的な植物として花材としても愛されてきました。庭植えのシャクヤクでは、ひとつの株からいくつものつぼみを付けるのも大きな特徴です。

開花した花径は15㎝と大輪

シャクヤクは色や品種の違いはありますが、開花した花の径は15㎝と非常に大きいのが特徴です。大輪のシャクヤクの花は、一輪挿しにしても圧倒的な存在感を感じさせてくれます。大きな花をつけるので、開花後は重さでしなだれたりしないような工夫をしてあげると花を長く楽しむことができるはずです。

その華々しさからつぼみのブーケはブライダルにも人気

固く閉じたつぼみが開きかけたシャクヤクは、花弁が何枚も重なりとても華々しく美しい印象を与えてくれます。そのため、最近ではシャクヤクのつぼみを集めたブーケがブライダルにも人気です。特にシャクヤクは、白や薄いピンク、赤など純白のウエディングドレスとマッチするような花色が多いので華々しさと併せて女性の人気が高い植物と言えるでしょう。

シャクヤクの基本情報

そんな魅力あふれるシャクヤクの基本的な情報は以下の通りです。の季節に開花するシャクヤクは、様々な花色があるのも人気の理由となっています。後ほどご紹介しますが、シャクヤクはボタン科に分類される植物なのでボタン(牡丹)ととても良く似ていて見分け方が難しい植物なのです。中国地方が原産のシャクヤクですが、日本には平安時代に伝わった長い歴史があります。最近では英語名の「ピオニー」という別名で呼ばれることが多いようです。

科・属名 ボタン科ボタン属
原産地 中国東北部~シベリア
開花時期 5月~6月
花の色 赤、ピンク、白、黄、薄紫
別名 ピオニー、恵比寿草(えびすぐさ)

シャクヤクの花言葉は「はじらい」「はにかみ」

シャクヤクの花言葉は、「はじらい」「はにかみ」という豪奢な花姿からはイメージできないものが選ばれています。花言葉の由来は、イギリスの民話の恥ずかしがり屋な妖精がシャクヤクの花に隠れていたという説や、夕方になると花が閉じてしまうという特徴からつけられました。シャクヤクには「つつましさ」「謙遜」など素敵な花言葉が他にもついてますので、プレゼントに贈るのもおすすめですよ。

シャクヤク(芍薬)はつぼみから開花までに時間がかかることも多い花

シャクヤク(芍薬)はつぼみから開花までに時間がかかることも多い花

シャクヤクの基本的な特徴がわかったところで、この項目ではそのつぼみに注目して解説していきましょう。シャクヤクはつぼみから開花までに時間がかかることも多い花なのです。切り花でつぼみのシャクヤクを購入した場合などは、なかなか咲かずに心配になってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

シャクヤクは大輪の花を咲かすためにかなりのエネルギーが必要

シャクヤクは細い茎からは想像ができないほど大きい花を咲かせるため、開花までに非常に多くのエネルギーが必要になります。そのため、つぼみのままエネルギーが足りずに枯れてしまうなどということもあるのです。

つぼみがつかないことや咲かないこともしばしば

お庭でシャクヤクを育てている場合には、つぼみがつかないことや咲かないこともしばしばあります。これは株が十分にエネルギーを蓄えておらず、つぼみをつけるため・開花させるためには不十分な状態であることが原因と考えられています。シャクヤクの株をしっかりと充実させて良い環境で育ててあげることが、花を咲かせる最大のポイントなのです。

特に切り花の場合、数日で枯れることも多い

切り花でシャクヤクのつぼみを購入した場合には、数日で枯れてしまうことが多いのです。水を適切に吸水できていない切り花のシャクヤクの場合には、つぼみが咲くまでに時間がかかってしまいその間に栄養分が足りていない本体のほうが枯れてしまうことがあります。

シャクヤクのつぼみが咲かない理由や綺麗に咲かせる方法を紹介

そこで、この記事ではシャクヤクのつぼみが咲かない理由や綺麗に咲かせる方法などをご紹介していきましょう。切り花のシャクヤクのつぼみが開花するためのポイントも解説していきますので、購入を検討している方はぜひチェックしてみてください。

つぼみが花を咲かせるシャクヤク(芍薬)の特徴

つぼみが花を咲かせるシャクヤク(芍薬)の特徴

シャクヤクの花を購入する前に、花を咲かせるつぼみにはどのような特徴があるのかを知っておくのがおすすめです。こちらでご紹介するポイントを把握していれば、シャクヤクの選び方も良くわかるはずですよ。

固いつぼみではなく少し膨らんでいる

シャクヤクのつぼみは、固く丸まった状態からゆっくりとほころんでいきます。そのため、シャクヤクの枝を選ぶ時にも固いつぼみではなく少し膨らんでいるものを選ぶと良いでしょう。

咲きかけのシャクヤクを選んだほうが開花しやすい

つぼみが開きかけて、少し咲きかけているシャクヤクの方が購入してからの開花も期待できます。三分咲きくらいであれば、十分に開花を楽しめるはずです。お花屋さんや園芸店で購入する際には固いつぼみがついているものではなく、咲きかけのシャクヤクを選ぶようにしましょう。

つぼみを手でほぐすこともおすすめ

購入したシャクヤクの枝には、いくつかのつぼみがついていることもあるかもしれません。咲きかけの花は開花して楽しめたとしても、固いつぼみは開かずに枯れてしまうなどということも良くあるのです。そんな時は、固いつぼみがほころぶまで手でほぐすのもおすすめです。つぼみを傷つけてしまわないか心配になるかもしれませんが、花が咲くまで爪を立てないように気を付けながら根気よく揉んだりほぐすことによって開花を促すことができるので試してみてはいかがでしょうか。

蜜やカビがついていない

少し咲きかけのシャクヤクを選ぶのがポイントの一番目ですが、他にもチェックするべき点はあります。つぼみにカビがついていると、内部も傷んでいる可能性があるので選ばないようにしましょう。ベタベタとしたがついているシャクヤクは、それが固まってつぼみが開かなくなってしまうことがあります。また、蜜は蟻や蜂を寄せ付けてしまう可能性があるのです。ただ、購入してからシャクヤクに蜜がつき始めてしまったという時はやわらかく湿った布やウェットティッシュなどで蜜をふいてあげることで開花する可能性もあります。

葉にハリとツヤがある

つぼみが開花するまでには非常に多くのエネルギーが必要となりますので、シャクヤクの葉にもハリやツヤがあるほうが良いでしょう。シャクヤクの株自体が元気なものを選んだほうが、多くのエネルギーを蓄えている可能性が高いのです。また、葉がしっかりとしていれば枯れることなく長く楽しめますよ。

購入した切り花シャクヤク(芍薬)のつぼみが開かない原因と対処法

購入した切り花シャクヤク(芍薬)のつぼみが開かない原因と対処法

良いシャクヤクのつぼみの選び方がわかったところで、購入した切り花のシャクヤクのつぼみが開かない時の原因の対処方法について解説していきましょう。シャクヤクの切り花は花が咲いている状態のものと、つぼみのものが一緒の茎について販売されていることが多いので、固いつぼみをほころばせる方法を知っていると便利ですよ。

原因①水の吸いが良くないから

まず、切り花のつぼみが開かない時の原因の一番目として、水の吸い上げが良くないことが挙げられます。購入したシャクヤクを家に持ち帰って飾る前に「水揚げ」という作業を行うことによって、つぼみをほころばせるだけでなくより元気に長くお花を楽しむことができるようになるはずです。

対処法:水に浸かる部分の葉を取り除く

シャクヤクの葉は大きく広がり、とても見栄えがあります。販売されている切り花のシャクヤクも、この大きい葉がたくさんついている状態のことが多いのですがお家で飾る前に、水に浸かる部分の葉を取り除くようにしましょう。葉がたくさん残ったままになっていると、その部分から水分が蒸散してしまい花やつぼみまで水が行きわたらなくなってしまうのです。

対処法:水切りや水揚げをする

葉の処理が終わったら、水切りや水揚げの作業を行いましょう。水切りは、シャクヤクの茎の切り口を水の中に入れたままハサミなどで斜めにカットし直す作業のことです。どの丈で残すのか、花瓶やフラワーベースと長さを比べてあらかじめ位置を決めておきましょう。切り口を斜めにすることで、水を吸収する面積を大きくできる効果があります。その後、深めのバケツなどにたっぷりと水を張って数時間、シャクヤクの茎を挿しておく水揚げの作業を行いましょう。

原因②つぼみに蜜がついているから

つぼみが開かない原因として、蜜がついていることが挙げられます。購入したシャクヤクのつぼみに最初は蜜がついていなかったとしても、ゆっくりとしみ出してくることもありますので購入後によく観察しておくのもポイントです。

蜜はベタベタした感触で、蟻も寄せ付ける

蜜はベタベタした感触で、蟻や蜂を寄せ付ける香りを漂わせます。自然の状態であれば蜜が出ることは特に問題なく、つぼみや花を食害する害虫を蟻などに追い払ってもらうためのものだと考えられています。ただ、切り花のシャクヤクのつぼみに蜜がついている時は固まってしまいほころぶことを邪魔してしまいますので注意しなくてはなりません。

対処法:つぼみのガクの部分から蜜をふき取る

蜜の対処方法は単純で、つぼみのガクの部分から直接ふき取れば大丈夫です。濡れた布やウェットティッシュなどを使って、丁寧にふき取ってあげましょう。最初に蜜をふき取っても、数日経つと出てくることもあるので毎日観察することが重要です。

原因③栽培環境が適切でないから

栽培環境が適切ではない場合には、つぼみが開かないだけでなく葉や茎も元気がなくなってしおれてきてしまうこともあります。その場合は、枯れるのが早くなってしまい十分に花を楽しめませんので早急に対処する必要があるのです。

対処法:毎日水替えをして花瓶や水を清潔に保つ

切り花の状態を清潔に保つために、毎日水替えをして花瓶や水を清潔に保ってあげるようにしましょう。不潔な水に差していると植物の健康にもよくないですし、匂いが悪くなってお部屋の環境も壊してしまいます。水を清潔に保つために、毎日、水を交換してあげましょう。

対処法:直射日光が当たらない涼しい場所に置く

直射日光が当たる場所に花瓶を置いていると、太陽光で水が温まって蒸れてしまう危険性があります。蒸れはカビや病気の原因ともなりますので、花瓶を飾る時には直射日光の当たらない涼しい場所に置くのがポイントです。

庭に植えたシャクヤク(芍薬)のつぼみに元気がない!よくある失敗と正しい育て方

庭に植えたシャクヤク(芍薬)のつぼみに元気がない!よくある失敗と正しい育て方

切り花のシャクヤクの正しい管理方法がわかったところで、次にに植えたシャクヤクのつぼみに元気がない時の対処方法をご紹介します。庭にシャクヤクを植えている場合のよくある失敗と正しい育て方も解説していきますので、チェックしてみてください。

つぼみが黒い時は灰色かび病の可能性がある

庭で育てているシャクヤクのつぼみが黒い状態で閉じたままだったり、小さいまま黒くなって枯れてしまうのはよく耳にするトラブルです。これは「灰色かび病」にかかっている可能性が高いので、早めに対処する必要があります。

高温多湿の際に起きやすい病気

灰色かび病は高温多湿の状態で起きやすい病気です。開花時期の春先から梅雨にかけて発生しやすい病気で、そのまま株の全体に広がってしまう危険性もあるので気を付けてあげましょう。シャクヤクのつぼみが黒い時には灰色カビ病の可能性が高いので、枯れる前に対策します。

薬剤散布をして、水やりはつぼみや葉茎にかけないよう注意

灰色カビ病の対処方法やベンレート水和剤などの薬剤を散布して、水やりの際につぼみや葉、茎をぬらさないように注意することが挙げられます。シャクヤクは水を好む植物ですが、株の全体が湿ってしまうと特に暖かい時期は灰色かび病にかかりやすくなってしまうのです。薬剤散布は記載の容量や用法を守って定期的に散布するとともに、湿度が高くなりすぎないような管理が必要になってきます。

その他の病害虫に侵されている

シャクヤクのつぼみに元気がない理由として、その他の病海中に侵されている可能性も指摘できます。灰色カビ病と同じように、病害虫に感染している場合には早めに対処して株の全体に被害が及ばないようにしてあげましょう。

かかりやすい病気はうどんこ病、葉枯病など

シャクヤクのかかりやすい病気として「うどんこ病」や「葉枯病」があります。うどん粉病は、主に葉などに白くふわふわとしたカビのような粉が円形につく兆候が見られます。感染力が高く、すぐに株のあちこちで粉が増えてしまいますので薬剤の散布で対処しましょう。うどん粉病を予防するために、高温多湿を避けて風通しを良くしてあげる必要があります。また、葉枯病は葉がしおれて元気がなくなってしまう病気です。黒や褐色の斑点が出た場合には薬剤で対処しましょう。

つきやすい害虫はアブラムシ、ヨトウムシなど

シャクヤクにつきやすい害虫は「アブラムシ」と「ヨトウムシ」です。アブラムシは花の付け根や葉の裏によくついて葉の汁を吸って弱らせてしまうので、見つけたら薬剤で対処しましょう。ヨトウムシも、若芽や新しい葉を食害してしまうので同じように薬剤散布を行います。ヨトウムシに食害されている場合には、シャクヤクの周りに粒のような糞が落ちているはずです。シャクヤクに使う薬剤は、市販のスプレー剤やオルトラン粒剤がお手軽で良いでしょう。

水やりが足りていない

シャクヤクに元気がなく、つぼみがつかない・元気がない時の原因のひとつとして水が足りていないことが挙げられます。水が足りていないと、つぼみだけでなく株の全体もしなしなになって元気がないのですぐにわかるはずです。

シャクヤクは乾燥に弱い植物

シャクヤクはたっぷりの水を好む、乾燥に弱い植物です。そのため、頻繁に水切れを起こしてしまうと株の全体が弱ってつぼみにも元気がなくなってしまいます。株に元気がないとつぼみを開かせるだけのエネルギーが足りないということですので、花を咲かせることができないのです。

鉢植えの場合、夏場はこまめに水やりする

特に鉢植えの場合には、夏場は乾燥しやすいのでこまめに水やりをするようにしましょう。暑い時間帯を避け、朝と夕方の涼しい時間帯を選んで水を与えます。水やりをするときには、株の全体にかかるようなやり方は避け、株元の土をしっかりと湿らせるように与えましょう。

肥料が足りていない

シャクヤクのつぼみに元気がない理由として、肥料が足りていないことも考えられます。肥料が足りていないと葉の色も悪く、変色したり元気がなくなってしまいます。

シャクヤクは肥料を好む植物

シャクヤクは肥料を好む植物なので、肥料切れを起こすとエネルギーが十分にため込めずに元気がなくなってしまいます。肥料が足りていない兆候としてよく見られるのが、株や花が小さくつぼみを付けないというものです。シーズン中はシャクヤクの肥料を切らさないように注意しましょう。

年2回か3回緩効性の肥料を与える

基本的に、シャクヤクは年に2回か3回肥料を与えるのが望ましい植物です。花が咲く前の2月~3月と花後の6月、秋の9月に持続的な効果を発揮してくれる緩効性の肥料を与えるようにしましょう。肥料が直接、シャクヤクにくっつかないように少し離した株元に混ぜ込むようにして与えます。冬に入る前に油粕を与えるのも効果的です。

シャクヤク(芍薬)はボタンによく似ている植物

シャクヤク(芍薬)はボタンによく似ている植物

ここまで、シャクヤクのつぼみについて解説してきましたがこの項目ではシャクヤクとボタンの違いについてご紹介します。シャクヤクはボタン科に分類される植物なので、特徴がとても良く似ているのです。

シャクヤクとボタンはともにボタン科ボタン属

シャクヤクとボタンはともにボタン科ボタン属に分類される植物です。開花時期も5月から初夏にかけての季節で同じように幾重にもなる花びらを大きく開かせる植物なので、見た目だけでは違いを見極めるのが難しいかもしれませんね。

両者の違いは木であるか草であるか

シャクヤクとボタンは大本は同じ分類ですが、いくつかの違いがあります。両者の分類上の大きな違いとして、「木であるか草であるか」というポイントを見極めると良いでしょう。

シャクヤクは草花に分類される

シャクヤクは草花に分類されています。基本的に宿根草の草花と同じ分類ですので、冬場は地上部のほとんどが枯れてしまい地下茎だけで冬越しをするのです。シャクヤクを植木鉢で育てている場合には、冬場も控えめにではありますが何もない地上部に水やりを欠かさないようにしましょう。

ボタンは低木に分類される

ボタンは低木に分類される植物です。花木と同じ植物なので、シャクヤクと異なり冬場でも枝をつけたまま冬越しします。土が深く凍ってしまうと成長が悪くなるので、ボタンの冬越しの方法として敷き藁や腐葉土を株元に撒いてあげましょう。ボタンは品種によっては、1月~2月に花を咲かせるものもあり観光名所にもなっています。

見分け方は、葉の形やつぼみ

シャクヤクとボタンは冬越しの形態で見分けることができますが、他にも違いがわかるポイントがあります。葉の形やつぼみなどでもシャクヤクとボタンを見分けることができますので、知っていると役に立ちますよ。

ボタンの葉はツヤがなくギザギザしているが、シャクヤクの葉はツヤがありギザギザしていない

ボタンの葉はツヤがなくギザギザと切れ込みがあるのが特徴です。一方で、シャクヤクの葉やツヤツヤとした光沢があり長円形をしています。二つの植物の葉を並べて見ると、初心者でも違いが良くわかりますよ。

ボタンのつぼみは先が尖ってるが、シャクヤクのつぼみは丸い

シャクヤクとボタンを見分ける方法として、つぼみの形をチェックしてみる方法もあります。ボタンのつぼみは先が尖ってるのが特徴で、シャクヤクのとぼみはビー玉のように丸いのです。シャクヤクのつぼみも開きかけていると、花弁が膨らんで尖ってるように見えますので見比べる時はしっかりと固いつぼみを選びましょう。

シャクヤクのつぼみが咲かない?トラブルの原因・対処法を解説のまとめ

いかがだったでしょうか。

華やかで美しいシャクヤクは、ブライダルブーケやプレゼントの花束にもおすすめの植物です。せっかく飾ったシャクヤクのつぼみが開かなくて残念な思いをした方も多いので、この記事を通してシャクヤクのつぼみを咲かせる方法を知っていただけたら幸いです。つぼみを咲かせるためにはちょっとしたコツや育て方の環境を整えてあげる必要がありますので、あわせてチェックしてみてくださいね。

この記事のポイントは以下の通りです。

  • シャクヤクはボタン科ボタン属の春に開花時期を迎える植物でピオニーとも呼ばれる
  • シャクヤクのつぼみが開花するまでには時間がかかり開かないこともある
  • シャクヤクの切り花を選ぶときは、痛みや蜜がなくつぼみがほころびかけているものを選ぶ
  • つぼみが開かないとして、吸水が不十分、蜜がついている、環境が良くないなどが挙げられる
  • シャクヤクのつぼみが元気ない時は病害虫に侵されている、水・肥料不足の可能性がある
  • シャクヤクと似ているボタン(牡丹)の違いとして、葉やつぼみの形や冬越しの形態で見分ける

シャクヤクのつぼみは環境さえ良ければ自然に開花しますが、開かずに枯れてしまう場合はぜひこちらの記事をチェックしてみてくだださい。切り花のシャクヤクは根気強くほぐしてあげることで綺麗に開花する可能性が高まりますので、試してみてはいかがでしょうか。

最後まで記事を読んでいただいてありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。