ツツジにはどんな種類があるの?人気品種や観光スポットを紹介!

ツツジにはどんな種類があるの?人気品種や観光スポットを紹介!
記事内に商品プロモーションを含む場合があります  #PR

目次

桜の季節が過ぎて、様々な花を見かける季節になりました。特に5月に入って美しく咲くツツジは、こどもの日の前後に咲くことから昔から街路樹や景観樹としても人気が高く、初夏を彩る花木として有名です。ツツジの原種をはじめ、品種改良された種類も数多くあり、見分け方が分からない、ご自宅の庭木にしたい時どれを選んだらいいのかわからないなんて、お悩みの声をよく伺います。 そこでこの記事では
  • ツツジとはどのような植物?
  • ツツジの人気品種一覧
  • 沢山の種類のツツジがみられるおすすめの観光スポット!
について徹底的に解説します。庭木やシンボルツリーに選ぶポイントや、全国のツツジが見られる絶景スポットについてもまとめましたので、お出かけ先の候補にもなりますね。ぜひ最後まで読み進めて、ツツジを取り入れる際の参考になさってください。

ツツジとはどのような植物?

ツツジとはどのような植物?
まずツツジとはどんな植物か、特徴や花言葉についてくわしくご紹介します。

ツツジとはツツジ科ツツジ属の総称で常緑もしくは落葉の低木

ツツジとは、ツツジ科ツツジ属の総称で常緑性はもちろん冬に落葉する低木を指します。花色が白やピンク、濃いピンクと幅広くアヤメと並んで初夏を彩る花木として知られていますね。ツツジは花びらが大きく枝先に2~4つほど花を咲かせるため開花時期は葉をおおい隠すように見えます。耐寒性、耐暑性にも強く、生長がゆっくりで初心者が育てやすいのが特徴です。

生垣などの庭木や街路樹として人気

ツツジは生長がゆっくりでこんもりと自然に樹形が整い、管理がしやすいことから生垣などの庭木や、道路、歩道に面した街路樹として多く植えられています。生長がゆっくりで、大きくなっても樹高1~2mと人の目線に近く、急激な寒さや真夏の暑さにも耐えます。剪定の回数が少なく、肥料をあまり与えなくても丈夫に育つのも人気のポイントです。

ツツジの基本情報

ツツジの原産地は日本や中国を中心としたアジア東部で、漏斗状の花が美しく、古くから花木として愛されてきました。一重咲きや二重咲きがあり、西洋でもアザレアとして品種改良が進み、様々な名前のツツジが生まれました。開花時期は4月下旬~5月中旬頃まで早咲き、遅咲きと長く楽しめるのも魅力ですね。病害虫にも強いため、ガーデニング初心者から愛好家までたくさんの方に愛されている花木です。
科・属名 ツツジ科 / ツツジ属
原産地 日本・中国を中心としたアジア東部
開花時期 4月中旬~5月中旬
花の色 白,赤,ピンク,紫,複色
別名 アザレア
 

ツツジの花言葉は

ツツジの花言葉は、「節度」、「慎み」、「努力」といった言葉がつけられています。群生して咲く姿は圧倒的に美しいながら、どこか瑞々しく優しさのようなものを感じますね。庭木の中でも、どこかひっそりとした様子で名脇役といった様子から、控えめさや若さ、適度さを象徴するようになりました。

ツツジには日本や世界に多くの種類がある!

ツツジには日本や世界に多くの種類がある!
ツツジは古くから愛されてきたため、日本や世界に多くの種類が存在します。花色から咲き方まで幅広いため、あなたのお気に入りが見つかるかもしれません。

ツツジ科に分類される植物は約4000種類以上

実はツツジ科に分類される植物は世界に4,000種類以上もあるといわれています。国内では北海道から沖縄まで広く分布し、17種類の原種のほか江戸時代の園芸ブームに多くの品種が作り出されました。関東では神代植物公園、北陸では新潟県立植物園がおすすめのツツジスポット。一重咲きや二重咲き、花色も紅色、紫色、オレンジや白色など種類によって花の大きさも変わるため非常に見ごたえがありますよ。

ツツジは古くから自生している野生種から品種改良種まで様々

国内のツツジの多くは、古くから自生している野生種を品種改良することで広がりを見せました。特にヤマツツジやキシツツジ、サツキツツジなどの原種は廃れることなく現在まで残っています。

日本には数十種類の原種ツツジが自生する

日本に自生する原種ツツジは約90種類といわれています。樹高2mまで成長する赤い花が美しいヤマツツジや本州から四国の山地に分布するモチツツジ、川付近を好んで自生するピンク色の花のキシツツジなどがあります。生垣、地植え以外にも鉢植えとして楽しめますから、定期的な剪定や水やりを覚えれば自分のお気に入りの種類を長く鑑賞できるでしょう。

江戸時代にツツジの品種改良が多く行われた

江戸時代中期の大きな園芸ブームで、ボタンやモミジ、フジなど多くの植物が品種改良されました。品評会ではたくさんの人がご自慢の品種を持ち寄ったそうです。ツツジも例外なく、本霧島や白琉球、大紫など現在も人気の高い改良品種が作出されました。その後も明治から大正時代にかけて、ツツジの品種改良が作られています。

ツツジの人気種類一覧

ツツジの人気種類一覧
たくさんあるツツジの品種の中から人気のある6種類をご紹介します。それぞれに魅力があり、育て方や管理の方法が少しずつ変わりますのでぜひ参考になさってくださいね。
  1. ヤマツツジ
  2. レンゲツツジ
  3. エゾムラサキツツジ
  4. キリシマツツジ(クルメツツジ)
  5. リュウキュウツツジ
  6. サツキ

種類①ヤマツツジ 半落葉性

まず山地に多く分布する日本原産のヤマツツジは、全国各地で見ることができます。

日本原産で全国各地に自生

ヤマツツジは全国各地の山地に多く自生する種類で、樹高は1~3mほどになります。楕円形の葉の表裏や若枝に淡い褐色の剛毛がびっしりと生えているのが特徴で、さわるとごわごわしているのがわかります。病気に強い反面、日陰の場所だと害虫被害に合うこともありますので、日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。

赤い花色と丸みを帯びた花びらが特徴

ヤマツツジの最大の特徴は、紅色ともいえる鮮やかな赤い花びらです。前年に伸びた枝先に花芽がつきますから、剪定は花後の6月頃が適期になりますよ。直径約5cmの花びらは丸みがあって、かわいらしい印象です。奈良県にある大和葛城山自然ツツジ園はヤマツツジの名所として知られています。

種類②レンゲツツジ

目の覚めるようなオレンジや黄色の花が特徴のレンゲツツジは、秋に落葉する落葉低木ですが常緑性のシャクナゲに近い植生をしています。

根の部分に毒がある

庭木としても鉢植えとしても楽しめるレンゲツツジですが、実は根の部分に毒があることがわかっています。誤植すると呼吸停止して死亡する危険もあるため、小さなお子様や牛や馬のいるご家庭では注意が必要です。根が細く極端な土壌の乾燥に弱いため、真夏は朝か夕方にたっぷりを水やりしてください。

大きなツボミと花数の多さが特徴

オレンジ色や黄色の美しいレンゲツツジは他の種類に比べて、花数が多いのが特徴です。またツボミも大きく、開花すると直径5~8cmにもなります。一節に5~8個ほど花芽がつき、ボリュームのある開花が楽しめるでしょう。

種類③エゾムラサキツツジ

北海道に自生するエゾムラサキツツジは、紫色の葉と赤紫色の花を咲かせる種類です。庭木や生垣、鉢植えで栽培可能です。

北海道の山地に自生する耐寒性の高い品種

北海道の山地に自生するエゾムラサキツツジは、名前の通りツツジの種類の中でもとりわけ耐寒性の高い種類です。常緑性低木で、樹高は最大2mまでと小ぶりながら非常に花付きが良いんですよ。開花期は4~5月、そして秋にも咲きます。前年伸びた枝に花芽がつきますので、剪定する場合は開花の終わった直後がおすすめです。

赤紫の花色で花径が小さい

紫色の葉とコントラストが美しい赤紫色の花は、他の品種に比べて直径3~4cmと小ぶりです。しかし透けるような赤紫色の花びらと長いしべが特に美しく、ガーデニングの引き締め役にもぴったり。ただし真夏の暑さに弱いので、花後は緩効性の肥料を与えて夏越しできるよう涼しい場所で管理しましょう。

種類④キリシマツツジ(クルメツツジ)

キリシマツツジは、別名クルメツツジともいわれていて江戸時代に久留米藩士によって品種改良された種類です。

九州の久留米あたりが発祥

キリシマツツジの名前は、九州の久留米から取ったとされています。キリシマツツジと野生のサタツツジを交配させ改良された種類で、地植えや鉢植えで栽培できます。キリシマツツジは最も代表的な品種で、ピンク色の花で八重咲きのヤエキリシマや赤色で大きな花のミノキリシマなど作出された品種が多く、非常に花色も花の大きさ、咲き方も多岐にわたります。

小型で育てやすく、花もたくさんつく

キリシマツツジの種類の多くは、小型の低木で育てやすく、花がたくさんつくのが特徴です。神代植物公園ではツツジの季節になると、つつじウィークが始まりとても見ごたえがありますよ。そのため大きな街路樹の下生えに植えられているのをよく見かけます。庭木では地植えでも鉢植えでも育てられるため、置き場所に困らないのがおすすめの理由。開花期になると小さな葉を隠す位たくさん花を咲かせている姿が、古くから高く評価されています。

種類⑤リュウキュウツツジ

ツツジ科の中で大輪の花といえば、琉球ツツジです。花付きがよく全国各地で広く見ることができます。

名前に琉球とつくが、寒さに強く北海道で育てられる

リュウキュウというと寒さに弱いと想像してしまいますが、どうもそうではないようです。常緑性低木で耐寒性も高く、北海道でも育てることができます。琉球で広まったため名前がつけられました。大輪の白や淡いピンク色の花が非常に美しく、日当たりのよく風通しのよい場所を好みます。

白い花色と絞り花が特徴

琉球ツツジは絞り花があるのも有名です。白い花の中に淡いピンク色が差しているものを見かけたことはありませんか? 絞り染めをしたように花びらに白やピンク色など複数の色が混じることを絞り花と呼びます。開花時期は4月下旬~5月で、直径5~6cmの大きな花が枝先に2~3輪ずつ咲きます。リュウキュウツツジの名所は、群馬県のつつじが岡公園がおすすめです。

種類⑥サツキ

サツキとツツジは系統が違うといわれることもありますが、実はサツキもツツジ科の仲間です。ツツジよりも小さい花で、開花時期も多少の違いがあります。

赤やピンクの花色で葉とともに小さめ

サツキの花は赤やピンク色が多く、ツツジの花の大きさが約6cmに対してサツキは約4cmと小さいです。葉も小さく約2cmほど、コンパクトな場所へ植えたい場合や鉢植えで管理したい時はサツキがおすすめです。花は一斉に咲かず、同じ節目から伸びた花芽が順番に咲いていくため、ツツジよりも長く鑑賞できるでしょう。新潟県立植物園ではサツキやツツジ園を歩きながら楽しめます。

他のツツジとの見分け方は開花時期が遅いこと

パッと見て他のツツジと見分けるには相当見慣れていないと難しいです。見分け方のポイントは、開花時期がツツジよりも約1カ月遅く、5月~6月に咲いているのがサツキです。そして見分け方のもうひとつポイントは、新芽が出る前に花が咲くこと。葉と花が一緒に芽吹いていればツツジ、花だけならサツキと見分けることができますよ。

沢山の種類のツツジがみられるおすすめの観光スポット!

沢山の種類のツツジがみられるおすすめの観光スポット!
ツツジをご自宅で栽培するのもおすすめですが、群生した圧巻の景色が全国にたくさんあります。その中から特におすすめの観光スポットを3カ所ご紹介します。
  1. 葛城山
  2. 徳仙丈山
  3. 三室戸寺

①葛城山

ヤマツツジの観光スポットといえば、奈良県にある葛城山が有名です。ヤマツツジはもちろん、ロープウェイやロッジがあり登山コースの充実した山になっています。ツツジを見に行く際は運動靴や歩きやすい恰好がおすすめです。

奈良県の葛城山は一目百万本といわれるほど

御所市に位置する葛城山は、四季折々の美しい自然を楽しめるしぜん公園です。山そのものが登山コースになっているほか、ロープウェイがあって上から眺める楽しさもありますよ。毎年5月には南側の斜面一面のツツジが真っ赤に彩られます。まるでじゅうたんを広げたような景観は一度見たら忘れられません。一目で百万本見ることができるという「一目百万本」という言葉はあまりにも有名ですね。

葛城山で見られるツツジの種類

葛城山で見られるツツジはヤマツツジのほか、コバノミツバツツジ、ミヤコツツジ、モチツツジ。標高が高い高原状になっているため街中のツツジよりも開花が少し遅めです。おすすめは5月中旬から下旬です。どの系統のツツジも小ぶりな品種ですが大木に育っているため遠く離れた登山コースからでも見ることができますよ。

②徳仙丈山

宮城県気仙沼市に位置する徳仙丈山もまた見ごたえのあるツツジの観光スポットです。4月下旬から開花情報が更新されていき、見頃の5月中旬には満開のツツジを見ながら登山が楽しめますよ。

宮城県の徳仙丈山は50万本のツツジが自生する

気仙沼市と旧本吉町の境にある標高711mの山の広範囲にわたって自生するツツジはなんと50万本。5月中旬~6月にかけて満開を迎え、山全体が赤やオレンジに彩られる様子は心が浄化されるようです。登山前の注意事項としては、市街地から車で登山口まで約30分ほどですが登山口以降はトイレがありません。登山から下山まで余裕を見て1時間半~2時間としても、出発前に立ち寄ると安心です。

徳仙丈山で見られるツツジの種類

徳仙丈山で見られるツツジの種類は、ヤマツツジとレンゲツツジが多いです。山の高低差があまりなく登山口から中腹付近に群生しているため、体力がない方でも十分鑑賞を楽しめます。頂上の第一展望台まで登った方はさらなるご褒美、満開の赤いツツジと雲海、太平洋の絶景を見ることができますよ。言葉を失う美しさが待っているといっても過言ではありません。

③三室戸寺

関西でもツツジの見どころといえば、京都府の三室戸寺がおすすめです。宇治市にある三室戸寺はツツジのほかにもしだれ梅園やあじさい園があり、季節の花が見て回れる落ち着いたスポットでしょう。

京都府の三室戸寺は約2万株のツツジが咲く

三室戸寺のツツジ園は約2万株のツツジが植えられていて、関西の寺社では一番なのではないでしょうか。別名「つつじ寺」とも呼ばれていて、朝は8時30分から夕方は3時40分まで見ることが可能です。拝観料もあって大人は1,000円、小人は500円とリーズナブルなのもうれしいですね。

三室戸寺で見られるツツジの種類

三室戸寺で見られるツツジの種類は主にヒラドツツジ、キリシマツツジ、クルメツツジです。真っ白な花の中に淡いピンクや濃いピンク色が混ざる様子はため息がこぼれるほど美しいですよ。賢首大師が白い花と合わせて描かれることから、白いツツジの群生を賢首と敬って呼ぶことがあるそう。見頃は4月末~5月初めとなっているため、運が良ければ遅咲きの桜と合わせて見られるかも知れません。

ツツジの生育に欠かせないおすすめの肥料の種類

ツツジの生育に欠かせないおすすめの肥料の種類
さて、ツツジの観光スポットまで確認したところで最後にツツジの肥料について種類をいくつかご紹介します。ツツジの肥料を与える時期は1年のうち3回。花後の5月から6月、9月下旬、休眠期の1月です。ぜひご自宅で栽培する上での参考になさってください。

油かす等緩効性肥料

油かすというのは菜種や大豆などから油を搾った残りかすのことです。有機肥料の一つで窒素分が多く、リン酸が少ない点が特徴です。緩効性肥料とは有機肥料や化学成分肥料の中でも即効性は少ないですが効果が長期間続くものを指しますよ。ただ夏場はにおいが気になることもありますから、与える場合は休眠期の1月がおすすめ。油かすや緩効性肥料を株元へまき、時間をかけて株に栄養分を与えることができます

花木用肥料

市販の花木用肥料もおすすめの肥料です。ホームセンターなどで販売されている花木用肥料は米ぬかや油かすを発酵処理させ、リン酸や窒素、カリウムがバランスよく配合されていますから、どれがいいのか迷ったら花木用肥料を与えましょう。長期間肥料分をゆっくり吸収し、植物に優しく、気になるにおいも少ないですよ。

サツキ用の肥料

サツキ用の肥料は、アミノ酸やリン酸、苦土石灰などをサツキツツジに適したバランスで配合されています。特に低木で日照不足、低温の環境になりやすいサツキは、花の栄養強化剤であるアミノ酸を吸収することで花勢を強め花付きが良くなるでしょう。またサツキ以外にもシャクナゲやツツジ、西洋アザレアにも与えることができますよ。

まとめ

最後まで読んでみていかがでしたでしょうか。ツツジは種類がたくさんあり、同じように見えて様々な花色や品種がある事がわかりました。ご自宅の庭木にする場合もこの記事を参考にしながらお気に入りの1本を見つけることができるでしょう。さらにツツジの名所へ観光に行くなんて楽しみも生まれました。 この記事のポイントは
  • ツツジはツツジ科ツツジ属の総称
  • 生垣などの庭木や街路樹として人気
  • ヤマツツジやレンゲツツジ、キリシマツツジなどたくさんの品種がある
  • 耐寒性耐暑性ともに強く、ガーデニング初心者にも育てやすい
  • ツツジの名所に、奈良のつつじ公園や宮城の徳仙丈山、京都の三室戸寺がある
以上のことがわかりました。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。