目次
ハーブは暮らしに役立つ植物です。しかし、ハーブにはたくさんの種類があり、種類によって香りや風味、使用方法は様々です。そのため、ハーブを上手に使いこなすのは簡単ではありません。 この記事では、
- ハーブとは
- 多くの種類があるハーブ
- ハーブの人気品種11選
- 料理におすすめなハーブの種類
- 虫除けにおすすめなハーブの種類
- 様々なハーブの利用方法
について詳しく丁寧に解説します。この記事を読めば、人気のあるハーブの種類を知ることができるほか、料理や虫除けなど様々なハーブの利用方法を知って上手にハーブを使いこなせるようになります。ハーブの人気品種11選、料理や虫除けにおすすめの種類以外にも様々なハーブの利用方法について解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ハーブとはどのような植物?
まずは、ハーブそのものについて解説します。ハーブにはたくさんの種類がありますが、ハーブとはそもそもどのような植物のことを指すのでしょうか。
実はハーブという名前の植物はない
ハーブとは特定の植物を指す言葉ではありません。ですから、ラベンダーやミントなどそれぞれの植物の名前はありますが、「ハーブ」という名前の植物はありません。
「暮らしの役に立つ香りのある植物」を総称してハーブという
ハーブという言葉にはそもそも明確な定義はありません。暮らしの役に立つ香りのある植物を総称してハーブと呼んでいます。世界中に様々な種類のハーブが存在します。
国によって定義は異なり、別名のスパイスでも親しまれる
暮らしの役に立つ香りのある植物は世界中に存在しますが、国によってハーブの定義は異なっています。また、ハーブは日本では香草や薬草などと呼ばれますが、スパイスの別名でも親しまれています。
日本では沖縄で多く育てられている
日本で育てられるハーブはたくさんあり、日本各地にハーブ園やハーブガーデンがあります。なかでも沖縄には大規模なハーブ農園があり、多くのハーブを育てています。お庭や室内でもハーブを育てることができます。ハーブは直射日光を避けた日当たりの良い場所で育てることが基本ですから、屋内でも屋外でも日当たりを意識して置く場所を決めるとよいでしょう。
ハーブは種類が多いのが特徴
ハーブは「暮らしの役に立つ香りのある植物」の総称ですから、世界中に様々な種類が存在します。したがって、ハーブは種類が多いことが特徴です。
ハーブの種類は1万種類以上!
ハーブの種類は1万種類以上あると言われています。世界中にハーブは存在し、人々の暮らしに役立っています。
シソ科やセリ科のハーブが多い
シソ科やセリ科のハーブは特に種類が豊富です。シソ科のハーブにはラベンダー、ミント、バジル、セージなどがあり、セリ科のハーブにはパクチー、パセリ、ディルなどがあります。
使用方法や育て方も多種多様で家庭菜園に最適
ハーブは「暮らしの役に立つ香りのある植物」の総称ですから、ハーブにはさまざまな植物が含まれています。そのため、ハーブの使用方法や育て方も多種多様です。家庭では1種類のハーブがたくさんあるよりは、少量でも多くの種類のハーブがある方が暮らしの役に立ちます。したがって、ハーブは少量で多種類の植物を育てられる家庭菜園に向いています。
ハーブの人気の種類やおすすめの使用方法を紹介
ハーブの種類は1万種類以上あると言われていますから、自分に適したハーブの種類や使い方を知って上手にハーブを使いこなすのは難しいものです。この記事では、ハーブの人気品種一覧などハーブの人気の種類やおすすめの使用方法などを詳しくご紹介します。
ハーブの人気品種一覧
ここでは、ハーブの人気品種を一覧にしてご紹介します。ご紹介するのは、
- ラベンダー
- ローズマリー
- タイム
- パクチー
- アロマティカス
- クレソン
- レモングラス
- エキナセア
- ナツメグ
- ハーブゼラニウム
- アイラシュリーブセイジ
の11種類です。それぞれ見ていきましょう。
ラベンダー
ラベンダーは地中海沿岸を原産とするシソ科の多年草です。フローラルな香りが特徴で、とても人気のあるハーブです。香水やアロマテラピーのほか、日用品にもラベンダーの香り付けをしたものが流通しています。花が美しいため、ドライフラワーにして花を楽しむこともできます。
ローズマリー
ローズマリーは地中海沿岸を原産とするシソ科の多年草です。すっきりとした強い香りが特徴ですが、リフレッシュ効果、抗菌・抗酸化作用、血行促進など様々な効果をもつことでも知られています。
タイム
タイムは地中海沿岸などを原産とするシソ科のハーブです。独特の爽やかな香りが特徴で、ビタミンやミネラルが豊富に含まれておりハーブティーとしても人気があります。
パクチー
パクチーは地中海地方沿岸を原産とするセリ科のハーブです。独特な香りがするパクチーは好き嫌いがわかれますが、エスニック料理には欠かせないハーブです。カレーに使われるスパイス「コリアンダー」はパクチーを乾燥させて作ります。
アロマティカス
アロマティカスはインドやアフリカを原産とするシソ科のハーブです。アロマティカスは小さな葉っぱが可愛らしく、甘くてミントのような香りがします。見た目が可愛らしいため、観葉植物として飾るのもおすすめです。
クレソン
お肉料理の付け合わせとして使用されることの多いクレソン。爽やかな香りだけでなく、ピリッとした辛味がアクセントになります。クレソンは栄養素がたっぷりと含まれていますから、野菜と一緒に生のままサラダとして食べるのもおすすめです。
レモングラス
レモングラスはインドなどを原産とするイネ科のハーブです。名前の通りレモンのようなフレッシュな香りが特徴です。ハーブティーの材料としても人気があります。
エキナセア:ハーブティーとして免疫力アップに
エキナセアはアメリカを原産とするキク科のハーブです。免疫力を高める効果があるとされ「インディアンのハーブ」とも呼ばれています。エキナセアをハーブティとして飲用すれば、免疫力アップの効果が期待できます。
ナツメグ:ソーセージによく使われることで有名
ナツメグはインドを原産とするニクズク科の樹木の種子から作られる香辛料です。エキゾチックな甘い香りが特徴で、ソーセージによく使われることで有名です。ハンバーグなどの肉料理に合いますが、甘い香りを活かして焼き菓子に使うこともあります。
ハーブゼラニウム:葉や茎に芳香がある
ゼラニウムは、スッと伸びた茎の先に花が集まって咲く姿が美しく、花期も長いため人気がある植物です。ハーブゼラニウムはゼラニウムの中でも葉っぱや茎にフローラルな香りがあることが特徴です。
アイラシュリーブセイジ:赤い花が特徴、観賞用に最適
アイラッシュリーブセイジは、匍匐して広がるセージの一種です。初夏から秋にかけて独特の形をした赤い花を咲かせることから、観賞用に適しています。
料理に使えるおすすめなハーブの種類
ここでは、料理に使えるおすすめなハーブの種類について解説します。料理に使えるおすすめなハーブは
- バジル
- ミント
- ローズマリー
- オレガノ
- イタリアンパセリ
- パクチー
- ディル
の7種類です。それそれ見ていきましょう。
バジル
甘くてスパイシーなバジルは、パスタやピザなどイタリア料理には欠かせないハーブです。
特徴:イタリア料理には欠かせない、トマトとの相性が良い
バジルはイタリア料理には欠かせないハーブです。ピザの定番「マルゲリータ」にはトマトソースの上にモッツァレラチーズとバジルが乗せられていますが、トマトとバジルの相性は抜群です。
おすすめ料理:葉っぱをパスタやピザに
バジルはイタリア料理とよく合います。葉っぱをパスタやピザに乗せて食べるのがおすすめです。また、バジルを使ったジェノベーゼソースも美味しいです。
ミント
さわやかな香りが特徴のミント。実は種類がとても多いハーブです。爽やかな風味がありケーキなどの甘い食べ物との相性は抜群です。
特徴:数百種類あり、香りを楽しめる
ミントにはたくさんの種類があり、数百種類あると言われています。大きくペパーミント系とスペアミント系に分かれますが、ペパーミント系は清涼感のある香り、スペアミント系はさわやかな香りに甘い香りが加わります。
おすすめ料理:ケーキやアイス、カクテルにも
ミントの香りには清涼感がありますから、ケーキやアイスなどの甘い食べ物に乗せると相性が良いです。ミントのカクテル「モヒート」もおすすめです。
ローズマリー
ローズマリーはフランス料理やイタリア料理でよく使われるハーブです。抗酸化作用など様々な効果があることでも知られています。
特徴:すっきりと強い香り
ローズマリーは、すっきりと強い香りが特徴です。フレッシュな強い香りは、生の葉っぱを使ってハーブティーとして楽しむことができます。
おすすめ料理:肉料理の臭み消しや飾りとして置く
すっきりと強い香りをもつローズマリーは肉料理の臭み消しによく使います。また、ローズマリーには殺菌・抗菌作用があるとされており、料理の飾りとして置くのもおすすめです。
オレガノ
イタリア料理によく使われるオレガノも人気のあるハーブです。
特徴:イタリア料理によく使われる、強い香りが特徴
オレガノもバジルと同様にイタリア料理によく使われるハーブです。香りが強く、爽やかなだけでなくややほろ苦い味がします。
おすすめ料理:料理の香り付けで肉や魚に
トマトとの相性が良いので、ピザやパスタによく使います。また、肉料理や魚料理の香り付けや臭い消しにも重宝します。
イタリアンパセリ
イタリアンパセリはヨーロッパで一般的に使われているパセリです。
特徴:クセのない味で、年中収穫可能
イタリアンパセリはパセリに比べて苦味が少ないため、クセのない味です。旬はありますが年中収穫できることもあり、ヨーロッパではよく料理に使われます。
おすすめ料理:サラダやスープ、香草焼きにも
苦味の強いパセリは料理の添え物として使われることが多いですが、クセのない味のイタリアンパセリは様々な料理に合います。加熱しても使えるため、サラダのほかスープや香草焼きにも適しています。
パクチー
パクチーは地中海地方沿岸を原産とするハーブですが、エスニック料理によく使われるハーブです。
特徴:クセのある味、タイ料理にも使われる
パクチーはエスニック料理によく使われるハーブで、タイ料理にも使われます。味にクセがあり、好き嫌いがわかれるハーブです。
おすすめ料理:野菜のだしを取るスープやマリネに
パクチーは幅広い料理に使用できるハーブですが、野菜のだしを取るスープやマリネに使うのが特におすすめです。パクチーを使用することによって、一気にエスニック料理の味になります。
ディル
ディルはセリ科のハーブで魚料理との相性が良いことで知られています。
特徴:すっきりした芳香、北欧の定番ハーブ
ディルは北欧では定番のハーブで、すっきりとした爽やかな香りが特徴です。魚との相性が良く魚料理によく使われることから「魚のハーブ」とも呼ばれます。
おすすめ料理:カルパッチョ、魚料理に
ディルは魚料理との相性が抜群ですから、カルパッチョや魚料理に使用するのがおすすめです。
ハーブの敵「カメムシ」を寄せ付けないハーブの種類
ここでは、害虫対策におすすめのハーブの種類について解説します。ハーブにはカメムシが天敵ですが、カメムシを寄せ付けないハーブは
- ペニーロイヤルミント
- ペパーミント
- ニホンハッカ
- 唐辛子
の4種類です。それぞれ見ていきましょう。
ペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントは、ミントの一種ですが匍匐性の植物です。横に広がるためグランドカバーとして使用することもできます。ペニーロイヤルミントを植えることによって、カメムシやアリなどの虫除けになるとされています。
ペパーミント
ペパーミントはシソ科ハッカ属のハーブです。メントールを多く含んでいるため、メントールの香りが虫除け効果を発揮します。特に、蚊、ダニ、アリなどに防虫効果が期待できます。
二ホンハッカ
ニホンハッカはペパーミントと同じシソ科ハッカ属のハーブです。日本在来の植物で「和ハッカ」と呼ばれることもありますが、ペパーミントよりもメントールを多く含んでおり高い虫除け効果を発揮します。
唐辛子
虫除けとして乾燥させた唐辛子を米の保存容器に入れる方法があります。唐辛子にはカプサイシンという辛味成分が含まれており、虫がそれを嫌うため虫除け効果を発揮します。
ハーブの使用方法や使用効果は様々!
ここでは、ハーブの使用方法や使用効果について解説します。ハーブには、料理の香り付けや臭み消し、ハーブティー、薬など食用以外にも様々な使い方があります。
料理の香り付けや臭み消し
ハーブには様々な使用方法がありますが、代表的な使い道は料理です。食用のハーブは種類によって香りや風味が異なりますから、食材として役に立ちます。食材を活かして料理に適したハーブを使用すれば料理の味を引き立てることができます。香り付けだけでなく、臭み消しにもハーブは効果があります。
ハーブティー、ハーブのお茶
ハーブのもつ香りを活かして、ハーブティーやハーブのお茶に使うことも一般的です。リラックスしたいときやリフレッシュしたいとき、様々なシーンに合ったハーブを選択できることもハーブティーの魅力のひとつです。
観賞用、飾り
ハーブは緑の葉っぱが美しく、綺麗な花を咲かせる種類もあるため、観賞用や飾りとして使用することができます。お部屋にラベンダーなどのお花を活けると素敵です。
エステのハーブピーリング
エステでは通常のピーリングのほかに、ハーブを使用したハーブピーリングを行っているところもあります。ハーブピーリングは肌表面の古い角質を取り除くだけではなく、肌の再生力を高めると言われています。
薬
ハーブには薬草も含まれています。ハーブは、火傷、胃腸、咳止め、貧血などに効果がある種類があります。
火傷
火傷に効果があるとされるハーブもあります。例えば、ラベンダーは古くから火傷の治療に使用されてきました。
胃腸
ハーブには胃腸の調子を整えてくれるものもあります。ジンジャーやカルダモン、レモングラスなどはお腹を温める効果があるとされています。
咳止め
咳止めに効果があるとされるハーブもあります。例えば、ペパーミントはメンソール成分を含むため、のどを鎮静する効果が期待できます。
貧血
ローズヒップやハイビスカスなどビタミンCを多く含むハーブは、鉄分の吸収をよくするため貧血に効果があるとされています。
アレルギー
ハーブには花粉症などのアレルギー症状を緩和する効果があるとされるものもあります。爽やかな香りが特徴のペパーミントをはじめ、ルイボスやエルダーフラワーもアレルギー症状の緩和が期待できます。
消臭効果、香り
ハーブには消臭効果があるとされるものがあります。消臭効果があるとされるハーブにはペパーミントやラベンダー、ローズマリー、レモングラスなどがありますが、ハーブの香りも楽しむことができます。
ハーブの人気の種類や用途別のおすすめ品種を紹介!のまとめ
ここまで、多くの種類があるハーブの中から人気のある品種11選をご紹介するほか、料理におすすめなハーブの種類や害虫対策におすすめなハーブの種類など詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイントは、
- 「暮らしの役に立つ香りのある植物」の総称をハーブと呼ぶ。ハーブの定義は国によって異なり「スパイス」の別名でも親しまれている
- シソ科やセリ科のハーブが多く、ハーブの種類は1万種類以上ある。種類が多いためハーブは使用方法や育て方も様々で家庭菜園に最適
- ハーブの人気品種は、ラベンダー、ローズマリー、タイム、パクチー、アロマティカス、クレソン、レモングラス、エキナセア、ナツメグ、ハーブゼラニウム、アイラシュリーブセイジの11種類
- 料理におすすめなハーブの種類は、バジル、ミント、ローズマリー、オレガノ、イタリアンパセリ、パクチー、ディルの7種類
- 害虫対策におすすめなハーブの種類は、ペニーロイヤルミント、ペパーミント、ニホンハッカ、唐辛子の4種類
- ハーブには、①料理の香り付けや臭み消し、②ハーブティーやハーブのお茶、③鑑賞用・飾り、④エステのハーブピーリング、⑤薬、⑥アレルギー症状の緩和、⑦消臭効果・香りなど様々な利用方法がある
でした。 ハーブには1万以上の種類がありますから自分に合うハーブを見つけることは簡単ではありません。この記事を参考にして、多くの種類の中から自分に合うハーブを見つけて上手にハーブを使いこなしてみてください。ハーブは家庭菜園にも適していますから、自分でハーブを栽培するのもおすすめです。ハーブは水耕栽培も可能ですから、キッチン菜園で収穫した新鮮なハーブをサッと料理に使うなんてこともできますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。