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初心者でも育てやすく人気のある観葉植物「パキラ」。テーブルにおけるサイズのものから、幹を三つ編みに編み込んだ立派なサイズのものまで、その成長する姿も楽しめる観葉植物です。そんなパキラを大きく育てる際には、植え替えは欠かせない作業です。 しかし、大きくなってきたパキラを植え替える際に、どんな鉢を選べばいいんだろうと迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。 そこでこちらの記事では、
- パキラの植え替えに最適な鉢の選び方
- パキラの植え替えのタイミング
- パキラの植え替え方法
- 植え替え後の管理方法
- 植え替えで株がぐらつく時の原因と対処法
について詳しく紹介していきます。 パキラの植え替える際には必須の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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パキラを植え替える鉢って大事なの?
そもそも、パキラの植え替えに使う鉢選びはどれくらい大事なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。結論:めちゃ大事です
パキラの鉢選びは、パキラを丈夫に育てるために非常に重要です。パキラは根をあまり伸ばしません。そのため根を伸ばす鉢植えが適したサイズでないと様々な病気やトラブルを起こす原因にもなります。また、材質によっても通気性・排水性の高い材質のものなど様々な特徴がありますので、適切な鉢を選んであげましょう。鉢が大きすぎても小さすぎてもパキラに良くない
鉢のサイズは、大きすぎても小さすぎてもパキラの成長によくありません。鉢が小さすぎると根つまりを起こしやすく、逆に大きすぎると根腐れの原因になります。 大は小を兼ねるという言葉がありますが、パキラの鉢植えを選ぶ際には当てはめずにぴったりのサイズのものを選んであげましょう。植え替え時の鉢について徹底解説
パキラを植え替える際に鉢選びは重要であるとお伝えしましたが、その鉢にもざまざまなものがあります。鉢の大きさは号数で呼ばれることが多いですが、号は「寸」を言い換えた単位で、「1号 = 1寸= 3cm」です。また鉢の材質についても、よく見る素焼きのものから、プラスチック製のもの、陶器や木材などさまざまな種類があります。それぞれ特徴がありますので、使いやすいものを選ぶことが大切です。パキラを植え替える鉢の選び方
それでは、パキラを植え替える際の鉢の選び方についてより詳しく見ていきましょう。今の鉢よりも1サイズ大きなものを選ぶ
「1号=3㎝」という説明をしましたが、植え替えに適切なサイズは、いまのサイズの1サイズ大きな鉢です。今植えている鉢が6号なら次は7号に植え替える、といった形で鉢を選んでいきましょう。今植えている鉢が何号かわからない場合には直径を図って「3」で割った数字がその鉢の号数になるので参考にしてください。大きすぎる鉢は逆効果になる
パキラの植え替えは、パキラがより大きく元気に成長していくために必要な作業ですが、選ぶ鉢が大きすぎると逆に成長の妨げになってしまうことがあります。大きすぎる鉢では、根が鉢内の水を吸いきるまでに時間がかかりすぎてしまうため、根腐れを起こす可能性が高くなります。パキラを元気に成長させるためにも、適切なサイズの植木鉢を選んであげましょう。パキラ植え替えにおすすめの鉢5選
植木鉢の種類には様々なものがあり、材質でそれぞれ特徴も違います。こちらでは、パキラの植え替えにおすすめの鉢5選について、その特徴を踏まえて詳しく紹介していきます。プラスチック
デザインが豊富で安価なプラスチック製の鉢は、軽量で割れにくく、扱いやすい鉢です。また、鉢内の温度が上がりやすいため、観葉植物など温暖な環境を好む植物に向いています。通気性・透水性がない材質ですが、底穴の形によって通気性・透水性が良いものもあるので、水はけのよい鉢底のものを選んであげましょう。素焼き(テラコッタ・モスポット)
園芸店などでもよく見かける茶色の植木鉢は、テラコッタやモスポットなどの素焼きの鉢です。素焼きの鉢は、多孔質の粘土が材料のため、余分な水分や空気が鉢の表面から抜けやすいという特徴があり、植物の根が呼吸しやすいので根腐れしにくく、水はけのよさを好む植物に向いています。つい水やりをし過ぎてしまうという方や観葉植物初心者の方にも特におすすめの鉢です。陶器
陶器鉢は素焼きと同じように年度から作られるが、その表面には釉薬(ゆうやく)という水をはじくコーティングがほどこされているものも多く、素焼きよりも耐水性が高い鉢です。そのため屋内・屋外を問わずに使用しやすく、素焼きより割れにくいという特徴があります。デザイン性も高いため、インテリアにこだわりたい方におすすめの鉢です。木材
木材を使用した鉢は、ウッドコンテナとも呼ばれています。木材の鉢の特徴としては通気性や排水性が高いため、観葉植物など水はけのいい環境を好む植物に適した鉢であることです。また、自然の素材を使用したナチュラルな雰囲気の鉢植えは、家のインテリアにも溶け込みやすいです。ただ、木材は他の鉢と比較すると、劣化が早い材質の鉢でもあります。特に、屋外では劣化が進みやすいため、鉢台などを活用したり定期的に防腐剤を塗るなど管理に少し注意が必要です。木材の鉢を使用する際には、できれば室内で管理してあげましょう。パキラの植え替えのタイミングを見逃さないことが重要
パキラの植え替えには、鉢選びのほかにも植え替えのタイミングが非常に重要です。こちらでは、パキラの植え替えのタイミングについてみていきましょう。株が大きくなって全体的にバランスが悪い
パキラは成長が早く、育てているうちに株の高さが高くなりすぎて、鉢植えとのバランスが悪くなってしまうことがあります。この状態で放置していると、鉢が倒れてパキラが傷ついてしまったり、根詰まりをおこしてしまったりと、パキラが弱る原因になります。そうなる前に、バランスが悪くなってきたなと感じたタイミングで、株の高さを整えるための剪定や大きな鉢への植え替えを検討してあげましょう。鉢底から根がはみ出している
鉢底を確認したときに、底穴から根がはみ出している状態であれば、植え替えが必要なサインです。根詰まりを起こしている可能性が高いため、パキラが徐々に弱ってしまう原因になります。水やりをしても土へのしみこみがうまくいかない
水やりをしてもうまく水がしみこんでいかないといった場合も、パキラの植え替えが必要なタイミングといえます。この場合も、根が広がりすぎて鉢内で根詰まりの状態になっている可能性が高いです。パキラが弱ってしまう前に植え替えを検討しましょう。パキラの植え替え方法を解説!
こちらでは、パキラの植え替え方法について詳しくご紹介します。パキラの植え替えに必要なもの
- 植え替え用の土
- 一回り大きな植木鉢
- 清潔なはさみ
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- スコップ
植え替えに使う土
植え替えに使う土は新しいものを用意します。植物の育成に必要な土に含まれる微量な元素は、肥料や活力剤だけでは十分に補充ができませんが、定期的に土の入れ替えを行うことでそれらを補えるためです。その他にも、水はけがよくなったり、鉢内に増殖する細菌もリセットできたりしますので、植え替えには新しい土を使用するようにしましょう。観葉植物用の土を選ぶと失敗しない
市販の観葉植物用の土を選ぶことで失敗なく植え替えを行うことができます。配合のために土を何種類も購入する必要がなく、手軽に植え替えができるのは魅力的ですね。初心者の方や、植え替えを手軽に終えたい方にはおすすめです。赤玉土や腐葉土を配合してもOK
赤玉土や腐葉土を使用して自分で土を配合しても大丈夫です。基本の組み合わせは、赤玉土7:腐葉土3の組み合わせで、配合した用土を使用します。知識の豊富な方や、植え替えにこだわりのある方は、ご自身でブレンドしたオリジナルの土を使用するのもいいですね。パキラの植え替え手順
植え替えを行う際には、その時期も重要となります。生育期と呼ばれる5月~9月が適切な時期になりますので、植え替えを行う際には注意しましょう。- 新しい鉢の底穴に鉢底ネット、鉢底石を順に敷く
- 新しい用土を鉢の1/3ほどまで入れる
- 古い鉢からそっとパキラを取り出す
- パキラの根をやさしく揉みほぐし、根についている古い土を落とす
- 黒ずんでいる根やぶよぶよと腐った根があれば、ハサミで剪定する
- 新しい鉢の中心にパキラを置く
- 鉢の縁から2〜3cmのところまで隙間なく土を入れる
- 土の表面をつついて、土と根を全体的になじませる
- 鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりをする
パキラを植え替えた後の管理方法
パキラの植え替えの後の管理は非常に大切です。パキラの置き場所や水やり、肥料の与え方など、植え替え後の注意点についてみていきましょう。【日当たり】【風通し】がいい場所に置く
植え替えをした直後のパキラは、株全体に大きな負担がかかっている状態なので非常にデリケートです。刺激の強い直射日光は避け、室内のレースカーテン越しといった日当たり・風通しのいい環境において管理しましょう。水やりは土が乾いてから!植え替え直後はNG!
植え替えでは、どれだけ丁寧に作業しても根が傷ついてしまいます。普段のように水を吸えない状態で根腐れしやすいため、水は土が乾いてから与えるようにしてください。 もし乾燥が気になる場合は、土に水をやるのではなく、こまめに葉水を与えましょう。肥料は2週間程度のブランクを空けてから!
植え替え直後の肥料は不要です。傷ついてるだろうから…と肥料を与えてあげたくなりますが、植え替え直後のパキラにとって肥料は刺激が強すぎるため、吸収できません。逆に負担になり、パキラを弱らせる原因になります。植え替えから2週間程度経って、株の状態が落ち着いたら肥料を与えるようにしましょう。パキラの植え替えが安定しない原因と対処法
パキラの植え替えをしたけど、なんだかぐらぐらして安定しない…といった場合の原因と対処法について解説していきます。初めての植え替えで根がぐらぐらすることが多い
パキラは多くの観葉植物の中でもあまり根を拡げない植物です。そのため、植え替え直後は根が安定せずぐらつきやすいことも多くあります。特に、初めての植え替えの場合は植え替え時の土入れがうまくできず、土の中にすき間ができてしまっているなどの要因が考えられます。使わない割り箸などで土の表面をつついてみて、根の隙間にしっかり土が入り込んでいるか確認してみましょう。植え替え後に根がぐらぐらする原因と対処法
植え替え後に根がぐらぐらしてしまうのは珍しいことではないということがわかりました。では、その他にはどのような原因があるのか見ていきましょう。根を崩してなくてそのまま植えている
元の土や根を崩さずに植え替えた場合、ぐらつきの原因になります。新しい土と根がなじんていないと、株がぐらついて安定しません。少し根の底を手で揉み崩して植えなおしてみましょう。根を逆に崩しすぎた
逆に崩し過ぎた場合も、新しい土に根がなじむまで時間がかかってしまいます。植え替えの際には古い土は1/3程度落としたら十分ですので崩し過ぎないように気を付けましょう。根がなじむまでは添え木などをして土との定着を待ちましょう。土の配合に安定感がない
土の配合に安定感がない場合もぐらつきの原因になります。例えば腐葉土の割合が高すぎたりと土が軽い場合に起きやすいです。土が軽すぎる場合には、赤玉土の割合を増やしてみたりなど安定感のある配合に変えてみましょう。赤玉土のみを使っている
小粒の赤玉土しか使っていない場合も安定しないことがあります。土に重みをもたせるために中粒のものを混ぜてみたりして安定感を高めましょう。中粒や大粒の赤玉土は水はけもよいため、その点でもおすすめです。添木をしてあげるもの効果的です!
添え木は見た目が少し悪いかもしれませんが、根を早く定着させるのにはとても効果的です。パキラが安定せず株が倒れてしまうと、根の定着にまた時間がかかりますが、添え木をすることで株が倒れるのを防ぐことができます。パキラ植え替え時の鉢に関する質問
最後に、パキラの植え替え時の鉢に関する質問にお答えしていきます。ぜひ参考にしてください。Q. パキラをハイドロカルチャーに植え替えようと思いますが、容器は何でもいいですか?
A,穴の空いていない容器なら何でも大丈夫です。 パキラはハイドロカルチャーにも人気の植物ですが、植え替えを行う際には、底穴の開いていない容器であれば何でも大丈夫です。ガラスや陶器、空き缶など、好みのものを選びましょう。ただ、不透明な容器の場合は、容器の大きさにあった水位計を用意する必要がありますので、初めてハイドロカルチャーを行う場合には、水位が確認できる透明の容器がおすすめです。Q. 水やりのタイミングを簡単に知れる方法ってありますか?
A,割り箸を土に挿しておくとわかりやすいです。 パキラの水やりは、鉢土が乾いたタイミングでたっぷり水をやるというのが基本です。でも土の乾燥状態が見てもよくわからないという場合は、割り箸を挿しておくとタイミングがつかみやすいです。割り箸を引き抜いて、乾燥しているようなら水やりのタイミングといえます。Q. ついつい水やりをしてしまいがちなんですが、いい鉢ってありますか?
A,素焼きの鉢がおすすめです。 つい水やりをし過ぎてしまうといった場合には、水はけのいい素焼きの鉢を使用するのがおすすめです。テラコッタなど素焼きの鉢は多孔質で無数の穴が開いているため排水性が高く、植物が根腐れを起こしにくいです。パキラの植え替えに最適な鉢!選び方のポイントや植え替え後の手入れなど徹底解説のまとめ
いかがでしたか。今回は、パキラの植え替えに最適な鉢について、- 植え替えには、一回り大きいサイズの鉢を選ぶ
- 水はけのよい材質・底穴の鉢がおすすめ
- パキラが成長しすぎたタイミングで植え替える
- 植え替え後は日当たり・風通しのいい場所で管理する
- 植え替え後にぐらつく際には添え木をするのも効果的