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テーブルヤシは大きくなりすぎず耐陰性が高いため、インテリアとして暗い玄関などにも置ける人気の観葉植物。 緑の葉が美しいテーブルヤシもある日突然、枯れてしまうことがあります。テーブルヤシが枯れる原因はいくつかあり、そのうちの一つが「根腐れ」です。 そこで今回は
ハイドロカルチャーで育てる場合は、透明な容器を選びましょう。中身が見えると水分の状態がわかるため、適切なタイミングで水やりができます。カップはテーブルヤシの根を浸して、土を落とすときに使用します。 ハイドロカルチャーで育てる場合には根腐れ防止剤が必須。ハイドロボールで育てるときは容器に底穴がないため、余分な水分を排出できません。根腐れ防止剤は植物の余分な水分を吸い取ってくれるため、ハイドロカルチャーでは必ず使用しましょう。根腐れ防止剤には「ミリオンA」や「ゼオライト」などがありホームセンターや園芸店で購入可能です。 ビニール袋は植え替えの際に下に敷いておきます。ピンセットは容器内に入れたハイドロボールを整える際に使用。ピンセットがない場合は、割りばしや竹串でも代用できます。ハイドロカルチャーでは水分はある一方で、土のような栄養を吸収できないため液体肥料を使用しましょう。
- テーブルヤシが根腐れを起こしたときの見分け方
- テーブルヤシが根腐れを起こす理由
- テーブルヤシが根腐れを起こしたときの対処法
- テーブルヤシの日常のケア方法
- テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法
について詳しく解説します。 テーブルヤシの根腐れに気づいたら早急に対処することで、元気にすることも可能です。 記事後半ではハイドロカルチャーの育て方も紹介しているため、初心者でも簡単に根腐れすることなくテーブルヤシを育てられますよ。
テーブルヤシが枯れる原因の1つ【根腐れ】
テーブルヤシが枯れる原因の一つに「根腐れ」があります。根腐れはテーブルヤシが枯れたりしないと気づけないことが多く、気づいたときには手遅れになる場合もあるため注意が必要です。そもそも観葉植物が【根腐れ】ってどんな症状
根腐れとは名前の通り、根が腐ってしまうことです。根腐れが起きると徐々に全体へと広がっていき最悪の場合、観葉植物が枯れてしまうことも。根腐れを起こすと土が乾きにくくなったり葉が茶色くなり、幹がブヨブヨするなどの症状がみられます。 根腐れを起こさないためにも、土の状態や水やりなどテーブルヤシに適した環境を整えることが大切です。根腐れを起こすと復活は厳しいことがある
根腐れを起こした場合、根が完全に黒く腐っていると復活できません。ただし根が生きている場合や下についている葉が元気な状態であれば、復活させることは可能です。根腐れを起こすと復活できても植物は弱っている状態のため、丁寧なケアが必要。根腐れを起こさないように日頃から適切な置き場所や水やりを行うことが大切です。根腐れの対処法やテーブルヤシを元気に育てる方法を徹底紹介
テーブルヤシの根腐れに気づいたら、まずはどの程度の状態か確認することが大切です。根腐れの状態によっても対処法は変わります。確認する場合は根だけでなく、葉や茎の状態も見ておきましょう。テーブルヤシの状態を確認しておくと根腐れの原因もわかるため、今後のケアにも活かせます。 テーブルヤシを枯らさないためにも、根腐れ予防は大切です。根腐れを起こさないためには、水はけのよい土や水やりの量とタイミング、置き場所などさまざまなことに注意が必要。下記ではテーブルヤシの根腐れの対処法と元気に育てる方法を詳しく紹介していきます。テーブルヤシが根腐れを起こした時の見分け方
テーブルヤシが根腐れを起こすといくつかの症状が出ます。テーブルヤシが根腐れを起こしたときの見分け方について紹介します。葉が茶色に変色することがある
テーブルヤシが根腐れを起こしたときの症状の一つに、葉が茶色く変色する場合があります。テーブルヤシは根から酸素と水分を吸い上げて育つ植物。そのため根は植物が生きるために重要な部分です。根腐れを起こすと根から酸素と水分を吸収できずに枯れてしまうため、葉が茶色く変色してしまいます。 テーブルヤシの葉が茶色く変色した場合は根が呼吸できずに根腐れを起こしていると考えて、早急に対処しましょう。鉢から苗が抜けなくなる
テーブルヤシの植え替えを行うときなど鉢から苗が抜けない場合は、根腐れを起こしている可能性が高いです。テーブルヤシは根を張るスピードが早く、鉢の中で根詰まりを起こすことがあります。鉢の中で根が伸びすぎて窮屈な状態になると、水をうまく吸い上げられず土の水はけも悪くなり根腐れを起こすことも。 根詰まりを起こすと過湿状態になり根と土、鉢の間に空気が入らず、苗が抜けなくなってしまいます。どうしても抜けない場合は、木槌で鉢の外側を数回叩いて空気を入れると取り出しやすくなるでしょう。テーブルヤシが根腐れを起こす理由
テーブルヤシを元気に育てるためにも、根腐れを起こす理由を知っておくことが大切です。水の与えすぎで株が蒸れている
テーブルヤシを成長させようと水を与えすぎると根腐れの原因に。テーブルヤシに水を与えすぎてしまうと、土が常に湿度の高い過湿状態になり水はけが悪くなります。過湿状態が続き水はけが悪くなると、テーブルヤシの株が蒸れてしまい根が腐ってしまうことに。テーブルヤシを育てる場合は土の状態をチェックしながら水やりを行い、タイミングや量にも注意しましょう。鉢の中が根詰まりしていて排水性が悪い
テーブルヤシは根の成長スピードが早く、定期的な植え替えをしないと根詰まりを起こす場合があります。テーブルヤシは成長しているのに鉢を同じサイズのままにしていると、土の中に根が張り窮屈な状態に。根詰まりを起こすと水分を吸い切れず、土の水はけが悪くなり根腐れを起こします。 根腐れを起こさないためにもテーブルヤシの成長に合わせたサイズの鉢に植え替えましょう。テーブルヤシの成長に合わせて植え替えをすることで、元気な根を維持できて排水性のある環境で育てることができます。テーブルヤシが根腐れしたときの対処法
テーブルヤシが根腐れしたときの対処法について詳しく解説します。テーブルヤシは根腐れしていても元気な根があれば復活することも可能です。根を切って植え替えを行う
テーブルヤシが根腐れしたら植え替えを行いましょう。元気な根が生き残っていたら腐った黒い部分は切り落として、新しい鉢に植え替えます。根を切ると同時に茶色くなった葉も切り落としておきましょう。根と葉の枯れた部分を取り除くことで植物が呼吸できるようになり、テーブルヤシが再び成長できるようになります。水はけのいい土に植え替えて排水性を高める
テーブルヤシが根腐れを起こしたら、土をすべて新しいものにする必要があります。テーブルヤシを新しい土に植え替える場合は、水はけのよいものを使用しましょう。テーブルヤシに適した土は鹿沼土や赤玉土が配合されているものが適しています。土を作るのが面倒な人や初心者には「観葉植物用の土」がおすすめです。 排水性が高い土でテーブルヤシを育てることによって、根腐れ予防になり元気な状態を維持することができます。テーブルヤシを根腐れさせない日常のケア方法
テーブルヤシを根腐れさせないために、日常のケア方法を知っておくとトラブルなく育てられます。【日当たり】【風通し】がいい所で育てる
テーブルヤシを室内で育てる場合は、風通しのよい日の当たる場所に置きましょう。テーブルヤシは日の当たる場所を好む一方で、直射日光は苦手。そのためテーブルヤシを窓辺に置く場合は、直射日光が当たらないようレースカーテン越しに置くなどの工夫が必要です。 室内に置く場合はエアコンの風がテーブルヤシの葉に長時間当たってしまと、乾燥して枯れることがあるため注意しましょう。寒い冬は夜間窓辺に置いていると冷気を受けて弱ってしまう場合もあるため、窓から少し離れた場所に移動しておくと安心です。 屋外で育てる場合は明るい日陰に置きます。テーブルヤシは耐陰性があるため軒下でも育つ一方、気温が下がる冬前には室内へ移動しておきましょう。テーブルヤシは5℃以下になると枯れるため気温が10℃を下回る前には、室内へ移動しておくことも重要です。水やり方法は季節で違うので注意が必要
テーブルヤシの水やり方法は季節によって異なります。水やりの適切な量とタイミングを実践することで、テーブルヤシを元気に育てられるでしょう。春~夏の水やり方法
春~夏は土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。気温が暖かくなる5~10月は「成長期」でテーブルヤシがもっとも育つ時期。そのためテーブルヤシの土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。 ただし気温が高く暑い夏は、朝が夕方に水やりをします。日中の一番暑くなる時間帯に水やりをすると暑さで水が煮えてしまい、テーブルヤシを弱らせてしまうため注意が必要です。受け皿に溜まったよどんだ水もこまめに捨てて置きましょう。受け皿の水をそのままにしておくと害虫がついたり、根腐れの原因になるため清潔にしておくことも大切です。秋~冬の水やり方法
気温が低くなる秋~冬の水やりは控えめにしましょう。テーブルヤシは気温が低くなると「休眠期」に入るため、11月以降は成長が緩やかになります。気温が10℃以下になると成長が止まるため、この時期の水やりは控え目に行い乾燥気味にしましょう。冬場は土が完全に乾いてから水やりをします。冬場はこまめに水を与える必要はなく、2週間に1度でも問題ありません。 反対に気温が低い冬場に水を与えすぎるとテーブルヤシの根が水分を吸い切れず、根腐れして枯れるため十分注意しましょう。冬場に元気でも時間差で夏に影響が出る場合もあるため、休眠期の水やりは慎重に行うことが大切です。 ただし葉水はしっかり行いましょう。葉が乾燥するとハダニがつく原因になるため、葉水をしっかり行います。葉水をする場合は葉裏までしっかり吹きかけることが重要。ハダニは葉裏につくことがあるため、全体に葉水することで予防できます。ハダニが葉についてしまった場合も葉水をすることで駆除が可能です。土は常に水はけがいい状態にしておく
テーブルヤシを元気に育てるためには土の状態にも気をつけましょう。テーブルヤシは水はけがよい環境を好むため、水やり前後は土の状態を観察することも大切です。水はけのよい状態にしておくことで、根が育ちやすく余分な水分も排出しやすくなります。 土は水はけのよいものを使用し、水やりも時期に合わせて乾燥状態を確認しながら与えましょう。水はけのよい環境を作るためテーブルヤシには観葉植物用の土を使用し、大きさに合わせた鉢に植えることが大切。水はけのよい土にしておくと害虫が発生しにくくなるため、駆除の手間も省けます。水やりの際も土が乾燥してから水を与えるようにしましょう。また受け皿に水を溜めておくと水はけが悪くなり、根腐れの原因になるため注意が必要です。肥料はテーブルヤシの成長期に与えるようにする
肥料はテーブルヤシの成長期にあたる5~10月に与えましょう。肥料には「緩急性肥料」と「液体肥料」の2種類があります。緩急性肥料は固形タイプで2ヵ月に1回、土に撒いて使用。液体肥料は1~2週間に1度与えます。おすすめは液体肥料で手軽に使えるため、初心者でも簡単に肥料を与えることができます。 気温が低くなり休眠期になるとテーブルヤシの成長が止まります。そのため冬場に肥料を与える必要はありません。休眠期に肥料を与えてしまうと、根の水分が奪われ「肥料焼け」を起こします。肥料焼けを起こすと根が枯れてしまうため、冬場は肥料を控えましょう。【挑戦】テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる!
根腐れについて知ると植物を育てるのは大変だな、と思うかもしれません。しかしテーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法もあります。ハイドロカルチャーとは土を使わず、清潔に植物を育てられる栽培方法です。テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てるメリット
テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てるメリットを紹介します。水やりが少なくて済む
ハイドロカルチャーは水やりの頻度を減らすことができるため、仕事で忙しい人や水を与え忘れる人にもおすすめです。ハイドロカルチャーで育てるときはハイドロボールという人工的に作られた石などを使用します。ハイドロボールは水を溜め込んでくれるため、こまめな水やりは必要ありません。土独特のにおいがなく、清潔に保てる
ハイドロカルチャーでは土を使用しないため、においもありません。ハイドロカルチャーに合わせたケアをしておけば、植物を清潔に保てます。土に植えた植物は適切にケアをしないと害虫がつくことも。ハイドロカルチャーでは土を使用しないため害虫もつきにくく、元気な状態を維持できるでしょう。ハイドロカルチャーへ植え替えるのに必要なもの
ハイドロカルチャーに植え替えるときに必要なものは次のとおりです。- 底穴の開いていない透明な容器
- カップ(プリンなどの空き容器でも可)
- ハイドロボール
- 根腐れ防止剤
- 液体肥料
- ビニール袋もしくはビニールシート
- ピンセット
- テーブルヤシ
ハイドロカルチャーへ植え替える手順
ハイドロカルチャーへ植え替える手順は次のとおりです。- 鉢からテーブルヤシを取り出す
- 取り出したテーブルヤシの根についた土をほぐし落とす
- 水を入れたカップにテーブルヤシの根を浸して、残っている土を落とす
- 透明の容器の底面に根腐れ防止剤を敷き詰める
- 一度水洗いしたハイドロボールを容器の1/4程度まで入れる
- テーブルヤシを中央に入れ、ハイドロボールを追加していく
- ピンセットなどでテーブルヤシの根が隠れるように、ハイドロボールの位置を整える
- 水と液体肥料を容器の1/5まで入れて完成
ハイドロカルチャーで根腐れを起こさないためのポイント
ハイドロカルチャーに植え替えたあとは、根腐れを起こさないように注意しましょう。根腐れを起こさないためのポイントを紹介します。水が多すぎると根腐れを起こしやすい
ハイドロボールは水を溜め込むため土で育てる場合と異なり、水やりの頻度に注意が必要。ハイドロカルチャーで水を与えすぎるとテーブルヤシの根が水分を吸い切れず窒息状態になります。テーブルヤシの根が窒息状態になると根腐れを起こすため、ハイドロカルチャーでは水の与えすぎに注意しましょう。 ハイドロカルチャーでは容器内の水がなくなりハイドロボールがある程度乾いたら、水を与えます。水の量も植え替えのときと同じ、1/5程度にしておきましょう。1年に1回、成長期に根腐れ防止剤を交換すると根腐れ予防にもなります。ハイドロボールは洗って再利用可能です。水が少なすぎるのも根腐れを起こすことがある
水のやりすぎとは反対に、少なすぎても根腐れを起こすことも。テーブルヤシなどの植物は根から水分を吸収し、葉から蒸発させて成長します。水分が不足すると根が活動できなくなり、根腐れを起こすため注意が必要。ハイドロカルチャーでは水やりの頻度が減る一方で、容器内の水分管理が大切です。 水不足で根腐れを起こすと、湿った葉が黄色く変色します。葉が黄色く変色しているのに湿っていてハイドロボールが乾燥していたら、根腐れの可能性があるため早急に対処しましょう。水不足で根腐れしている場合は、すぐに水やりをします。ただし根が弱っているため、水は控えめに与えましょう。水を与えたら日陰に置いて回復を待ちます。水位計を設置して水分量を確認すると水やりがらくちん!
根腐れを起こさないためには、適切な水分量を確認することが大切。初心者でも簡単に水分量を確認できる「水位計」もあります。水位計はハイドロボールや土に挿しておくだけで、水分量をを確認できるもの。水やりをすると目盛りが上がり水が減ると下がるため、誰でも簡単に水分管理ができます。テーブルヤシの根腐れによくある質問にお答え!
テーブルヤシの根腐れについてよくある質問にお答えします。Q. 根腐れ気味だったので根を切りました。どのくらいで回復しますか?
A,一度切った根が回復するには、数か月かかります。 テーブルヤシは成長スピードが遅い植物のため、一度傷んだ根を切り落としても回復までに相当な時間がかかります。根を切った植え替え後は直射日光が当たらない、明るい日陰に置きましょう。枯れている葉があれば切り落としておくと、必要な部分に栄養が届くため回復スピードは上がります。 ただし半年経過しても変化が見られない場合は、完全に根腐れしている可能性も。適切な場所に置き、適度な水やりをして見守りましょう。Q. 根が茶色になって木質化していますが、根腐れしたら茶色く木質化するんでしょうか?
A,木質化は根腐れではありません。 テーブルヤシは木の植物で根が古くなると木質化することがあります。根が茶色く木質化しても根腐れではないため安心してください。木質化していても茶色い場合は、根が元気な状態です。ただし木質化している根が黒い場合は根腐れを起こしていると思われます。Q. 葉がぱりぱりになっています。週1回の水やりをしていますが、大丈夫でしょうか?これは根腐れですか?
A,水のやりすぎによる根腐れの可能性があります。 テーブルヤシに水を与えすぎると、根が水分を吸収できずに根腐れを起こします。根腐れを起こすと葉に栄養が行かなくなり、パリパリになることも。テーブルヤシの水やりは夏場でも土が乾燥してから与えましょう。梅雨時期など湿度が高い場合は土が過湿状態になりやすいため、必ず確認してから水やりをします。 気温が低くなる11月以降は休眠期になるため、乾燥気味にして徐々に水やりの頻度と量を減らしましょう。根腐れしたテーブルヤシの対処法!日頃のケア方法まで徹底解説のまとめ
テーブルヤシが根腐れを起こしたときの対処法と日頃のケアについて詳しく解説しました。 今回のポイントは- 根腐れを起こすと葉が茶色くなり、鉢から引き抜きにくくなる
- 根腐れする理由は、水の与えすぎと根詰まり
- 根詰まりしたら腐った根を切り、植え替える
- テーブルヤシは排水性のある土に植え、日当たりと風通しのよい場所に置く
- テーブルヤシは直射日光に注意し、冬は10℃以下にならない場所に置く
- ハイドロカルチャーで栽培する場合は、水のやりすぎと水不足に注意する