目次
- パンダガジュマルについて
- ケアの方法と剪定、植え替え
- 気をつける病害虫
- 越冬方法
パンダガジュマルってなんですか?
そもそもガジュマルは知っているけれど、パンダガジュマルってなに? という方もいると思います。観葉植物コーナーでよく見かけるガジュマルは、肉厚で葉が長くほっそりとしているのが一般的ですが、パンダガジュマルの葉はまんまるでつやつやとしたかわいい形をしています。非常に珍しいガジュマルで丸い葉が特徴の観葉植物
パンダガジュマルの一番の特徴は、その丸い葉です。つやつやとした葉がいくえにも重なっている様子は、かわいいの一言。パンダの耳のような丸さから名付けられました。現在流通しているものは、手のひらに乗る小さいサイズから、人の腰高まである大きいサイズとありますが、とりわけパンダガジュマルは小さいサイズが人気です。パンダのようなかわいらしさを楽しむ方が増えているようですよ。レアだからといって育て方が難しいとは限らない
気になるのは育て方ですね。実生の苗が驚かれるくらい珍しい品種ですが、ご安心ください。ガジュマルは全体的に生命力が強く、非常にお手入れも簡単なんです。自生しているガジュマルは近くの木や石、建物などを覆ってしまうほど生育が活発なので、忙しくてなかなかお手入れが出来ないという方にも安心してお勧めしたい品種です。パンダガジュマルの育て方やコツまで徹底解説
それでは詳しくパンダガジュマルの育て方を解説していきます。簡単とはいえ、具体的に置き場所や水やりの方法などを間違えてしまい、枯らしてしまったらとても悲しいですよね。まんまるでパンダの耳のような葉を長く楽しむためにも、それぞれのコツを徹底的に紐解いていきましょう。まずはパンダガジュマルについて詳しくなる!
まず、パンダガジュマルの生態や花言葉、風水について説明します。育て方が簡単とはいえ、基本的な特徴を知っておくと、とても便利です。詳しくなると、自分で楽しむ他にもギフトとして贈る時に役立ちますので、ぜひ覚えてみてくださいね。パンダガジュマルの基本的特徴
まずは基本的特徴についてです。沖縄や東南アジアで自生するゴムの木の一種で、暖かい環境を好みます。葉は丸みがあり、つやつやとしており、大きな幹や縦横無尽に張り巡らせる気根が特徴ですね。ある程度の日陰にも耐えますが、日光が好きなので窓辺や日の当たる室内などへ置いてくださいね。水分もたっぷりと与えるとよいでしょう。原産地 | 亜熱帯~熱帯地方 (沖縄・東南アジア・台湾・オーストラリア・ミクロネシア) |
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育てる難易度 | 初心者向け、カンタン |
耐寒性 | 弱い、5℃以下は温かい室内へ |
耐陰性 | 半日陰がベスト |
パンダガジュマルの花言葉は【健康】
パンダガジュマルの花言葉は、【健康】です。沖縄では「多幸の木」「幸福の精霊が宿る木」とも言われています。キジムナーという精霊が宿るとされていますので、大切に育てた分だけ健康になるのかもしれませんね。また精霊が宿っていると考えると、ガジュマルそのものも、なんだかかわいらしく見えてきます。パンダガジュマルの風水効果は【気分を落ち着かせる】
風水効果も期待できます。運を引き寄せると言われていて、金運や運勢アップ、気分を落ち着かせる効果があるようです。風水的に観葉植物は陰の気をもちますので、陽の気が集まりやすいリビングやダイニング、玄関がおすすめですよ。疲れて帰って来た時にパンダガジュマルを見れば、ほっと気持ちが休まりそうです。また、リラックスのため寝室に置いても良さそうですね。【必見】失敗しないガジュマルのケア方法
花言葉や風水などの効果を踏まえて、実際にケアの方法をみていきましょう。お手入れがカンタンとはいえ、育て方やケア方法を間違えると枯れたり病害虫の被害にあったりします。さきほどお伝えした要点をひとつひとつ丁寧に確認しましょう。置き場所は【日当たり】【風通し】がいいところに!
まずは育て方の基本、置き場所です。原産地は日当たりがよく、暑い気候ですので、日当たりのよい窓辺や、関東より南の暖かい地域では地植えもいいですね。ただし、あまりに直射日光が当たりすぎるのは要注意です。葉焼けを起こしてしまいますので、程よく日陰にも日当たりにもなる場所がよいでしょう。室内ではカーテン越しの柔らかい日差しが当たる場所へ置いてくださいね。さらに、風通しが悪いと根が傷んだり、カビや害虫がわいたりするので、風通しのよい場所にしてください。季節ごとに水やりを変える
次は水やりについてです。耐暑性が高く、耐寒性の低いガジュマルは、夏と冬では水やりの仕方が変わってきます。暖かい4月~9月までの夏は成長期にあたり、枝葉や新芽がどんどんと出てくる時期です。根もぐんぐん張りますので、その分たくさんの水を欲しがります。逆に10月~3月までの冬は休眠期にあたり、生育が止まり株がほぼ眠っている時期になります。春~夏の成長期は土が乾いてからたっぷり与える
成長期は土の表面が乾いてからすぐにたっぷりと水を与えてください。目安は鉢底から水が流れてくるくらい。特に夏場は土が乾いていたら毎日あげても大丈夫。ただし、あげ過ぎると根腐れになりますので、様子を見ながら水やりをしてくださいね。冬はあえて乾燥させるくらいがちょうどいい
冬場の水やりは乾燥気味がちょうどいいです。気温15度以下になる頃から給水量を減らしてください。目安は、土が完全に乾いてさらに2~3日経ってから。どうしても乾燥が気になる時には、霧吹きで葉水を与えるとホコリや乾燥を防ぐのでおすすめです。肥料は成長期にのみ与えるようにする
水やりと一緒に気になるのは肥料の与え方です。丈夫で生育旺盛なガジュマルは、ほとんど肥料を必要としません。なくてもよいのですが、大きく健康に育てたい時は成長期に液体肥料か置き肥を与えてください。ハイドロカルチャーでの育て方では、液体肥料を年に1、2回与えましょう。また、なんだか元気がないなという時に与えると即効性がありますよ。土は水はけがいいものを選ぶ
パンダガジュマルは熱帯の木ですが、水はけが悪いと根が腐ってしまいます。そのため、土は水はけがいいものを選んでください。観葉植物の土や赤玉土が多めの配合の物を選ぶとよいでしょう。また、土は一年以上経つと団粒化して水はけが悪くなるので、定期的な植え替えが必要です。【必見】ガジュマルが育ってきたらすること
ここまで、育て方のコツについて解説してきました。健康に育つと気になってくるのは、剪定や植え替えについて。幹や枝、葉が成長して増え、樹形が崩れたり、鉢底から根っこが伸びてきたりしますので、長く楽しむためにも定期的な剪定や植え替えが必要です。それぞれ確認していきましょう。剪定をして風通しの良さを確保する
まずは剪定です。成長期のパンダガジュマルはとにかく生育旺盛です。たくさん脇芽や、幹から気根が伸びてきます。葉が密集すると風通しが悪くなり、株が弱ってしまいますので、成長期の4月~9月の間に剪定をしてください。切った時に樹液でかぶれることもありますから、必ず手袋をしましょう。ガジュマルの剪定に必要なもの
剪定に必要なものは、次の通りです。- 剪定用ハサミ
ガジュマルの剪定の手順
- 黄色くなった葉を手で落とすか、ハサミで切る
- 伸びすぎた枝や横に広がった枝を、根元から切り落とす
植え替えは定期的に行うようにする
剪定が終わったら次は植え替えです。こちらも成長期の5、6月が最適です。両方する場合は、先に剪定をしてから植え替えの順番がよいでしょう。枝がたくさん伸びるように、根も鉢の中でいっぱいになってしまいます。年に1~2回を目安に、一回り大きな鉢へ植え替えしてみてください。ガジュマルの植え替えに必要なもの
- 一回り大きな植木鉢
- 植木鉢に合う鉢皿
- 移植ゴテ
- 鉢底石
- 鉢底網
- 観葉植物の土
- 割りばし
ガジュマルの植え替え手順
手順を見ていきましょう。- 鉢からそっとパンダガジュマルを引き抜く
- 黒ずんだ根や傷んだ根はハサミで切り落とす
- 一回り大きな鉢の中に、鉢底石、新しい土を1/4ほどまで入れて、パンダガジュマルを植える
- 幹がぐらつかなくなるまで周りに新しい土を足して、割りばしなどで優しく鉢の中の空洞を無くす
- 鉢のフチから3㎝程度まで入れたら、鉢底から水が流れるくらい水やりする
【要注意】パンダガジュマルを病害虫から守る
丈夫で育て方も簡単、管理のしやすいパンダガジュマルですが、まれに病害虫の被害にあうことも。特にじめじめした風通しの悪い環境ですと、カビや虫がわく原因になります。霧吹きで葉水を与えると害虫予防に効果的です。それでも虫がついてしまった時は、次の要点に注意して駆除してくださいね。
アリが出たときは殺虫剤で駆除する
地植えで心配なのはアリです。アリのえさになりそうな物はそのつど取り除きましょう。幹や葉、根元にアリがいる時は殺虫剤を噴霧して駆除してください。殺虫剤は少量なら良く売られているものでもかまいませんが、植物に優しい殺虫剤がたくさん出ていますので、ぜひ一つ購入しておくとよいでしょう。カイガラムシが出た時は殺虫剤 or 歯ブラシなどで取り除く
幹に密集した固まりが出来ていたら、カイガラムシやアブラムシです。あっという間に広がって株を弱らせてしまいますから、見つけたらすぐに駆除しましょう。初期の状態なら葉水や殺虫剤でOKです。ただカイガラムシは殻が硬くて薬剤が聞きにくいので、数が多い時は、歯ブラシなどでこすって物理的に取り除きましょう。ガジュマルを越冬させて1年中楽しむコツ
ここまで読んで、だいぶ育て方に自信がついたのではないでしょうか。季節ごとに成長が違うと、耐寒性の低いパンダガジュマルの越冬方法が気になってきますね。冬でも外気温が5℃以下にならない地域なら、地植えや室外育てでも構いませんが、急激な北風や寒暖差で葉が落ちたり枯れてしまったりすることもあります。
5℃以下になれば部屋に移動させる
ベランダや庭へ置く、鉢植えでの育て方は、冬場は室内に移動しましょう。目安は5℃以下になったらと覚えておいてください。室内でも寒さに当たりやすい窓辺やエアコンの風が直接当たる場所はNGです。寒さで葉が枯れたり、株そのものが枯れたりします。レースのカーテン越しに日の当たる場所などへ置き、暖かい環境を整えてくださいね。水やりは乾燥させるくらいがちょうどいい
先ほどお伝えしたように冬の時期は株が休眠しています。根があまり吸水しませんので、水やりは乾燥気味にするのがちょうどいいでしょう。土の表面が乾いてさらに2~3日経ってから、水やりをしてください。乾燥が気になる時は霧吹きでの葉水を与えると、幹や葉がつやつやとして見た目もよくなります。部屋の中でも日当たりは確保する
休眠しているとはいえ、植物に日光は大切なもの。お部屋の中でも日当たりの良い場所へ置いてください。どうしてもうまく日光が当たらない場所の場合は、日中は日が当たる窓辺へ移動し、冷気が当たる夜間は窓辺から離して様子をみるのもおすすめです。パンダガジュマルの育て方によくある質問
ここまでパンダガジュマルの育て方についてお話してきました。コツやケア方法など、ある程度把握できたのではないでしょうか。最後に、パンダガジュマルの育て方でよくいただく質問についてまとめました。困った時や育て方で気になる時の参考にしてみてくださいね。Q. パンダガジュマルは珍しいとのことですが、実生株ってあるんですか?
A,はい、あります。 ただし、実生株の一年目は葉が落ちやすく、初心者には少しハードルが高いかもしれません。種の入手が困難ということも挙げられます。だんだんと実生株の流通が増えていますがあえて種から育てたいという方は、成長期にあたる4~6月の時期にやってみましょう。種からの生育に成功すると、根がしっかりと太ったパンダガジュマルに育ちますよ。Q. パンダガジュマルの葉が黒いっぽいのですが、これは何が原因でしょうか?
A,葉焼けを起こしているか、黒星病が原因かもしれません 葉焼けは直射日光に当たりすぎて起きます。日光を好むからと長時間直射日光の当たる育て方をしていると、全体的に黒や茶色くなっていると葉焼けが心配されます。黒や茶色に変色した葉は落として、室内ならレースのカーテン越しに置くか、室外なら半日陰の場所へ移動しましょう。また、葉の内側から黒っぽいシミが出ているようなら黒星病かもしれません。カビが原因の病気なので、症状の出た葉を落として清潔な土に植え替え、風通しがよくなるよう剪定してください。最後に市販の防除スプレーを吹きかけておくとよいでしょう。Q. パンダガジュマルは風水が素敵で置く場所にこだわろうと思いますが、NGな場所はありますか?
A,窓のない玄関と北向きの玄関は、避けましょう。 外から良い運気と悪い運気の両方が入ってくる玄関は、陰の気を持つ植物を置くといいと言われています。しかし、窓のない玄関は光が受けられず気運がなくなりますので要注意です。また北向きの玄関は、陰の気が非常に強いと言われていますので、同じ陰の気を持つガジュマルは相性が悪いため、置くのは避けましょう。パンダガジュマルって何?日常のケア方法やコツを徹底解説のまとめ
いかがでしたか? 珍しい品種のパンダガジュマルですが、小さくてかわいらしいサイズなら育て方も簡単で、手軽に楽しめると思います。日常のケア方法やコツについてもさほど難しくありませんでしたね。ガジュマルの育て方を覚えておき、耐寒性の低い植物を育てる時の参考にするとよいでしょう。- パンダガジュマルは、肉厚で丸い葉がパンダのようでかわいらしい
- 珍しい品種だが、育て方は簡単
- レースのカーテン越しなど日当たりのよい場所へ置く
- 水やりは、夏なら毎日でもよく、冬は乾燥気味に
- 剪定や植え替えをして風通しのよい環境に
- 越冬時期は外気温が5℃以下になったら室内で管理