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花だけではなく独特な模様、形の葉も楽しめる多年草のベゴニアは家庭で楽しめる花として大変人気が高いです。栽培方法もそれほど難しくはないため、園芸初心者にもおすすめの植物として知られています。しかし、一生懸命お世話していたはずなのに枯れてしまったという声も少なくないベゴニア栽培。せっかく購入したベゴニアを枯らすことなく大切に、長く育てていきたいものですよね。そこで今回は、ベゴニア栽培について、特にベゴニアが枯れる原因、枯れてしまった時の対処法について詳しく解説していきます。 本記事を読むと
- ベゴニアが枯れる原因
- ベゴニアを枯れさせないための工夫
- ベゴニアの正しい育て方
- ベゴニアが枯れってしまった時の対処法
ベゴニアのつぼみや葉が枯れるのはなぜ?その原因は?
それでは早速ベゴニアが枯れる原因についてみてきましょう。水の与えすぎで葉に水を与えている
ベゴニアが枯れる一番の原因は水の与え過ぎだと言われています。ベゴニアは過湿に弱い品種が多いため、水の与え過ぎは株への負担が大きく、結果として枯れる原因になってしまうのです。また、花や葉に直接水がかかる状態になることも避けた方が良いです。水を与える際も株元を狙って与えるようにしましょう。夏に日に当てすぎている
ベゴニアは耐陰性に弱く、日当たりを好む植物ではありますが、夏場の直射日光は苦手としています。夏に日光浴をさせる場合は、室内でレースのカーテン越しが望ましいです。また、ベゴニアは暑さにも弱く、30℃以上の環境下では元気が無くなってしまいます。これも枯れる原因になってしまうので気を付けましょう。 ベゴニアは20℃前後が最も適した栽培温度になるので、25℃以上の夏日は室内に鉢植えを移動させ、管理するのが望ましいのです。冬に室内で冬越しさせていない
ベゴニアは耐寒性がありません。栽培温度が10℃になると生長は止まり、5℃以下では枯れることが分かっています。そのため、ベゴニアを枯らさず越冬させるためには室内で越冬させる必要があるのです。どんなに温暖な地域でも10℃になったら室内に株を移動させ、できるだけ20℃ぐらいの温度下で管理するようにしましょう。ベゴニアが枯れた時の対処法
ベゴニアが枯れる原因は、水のやり過ぎ、日光浴の調整失敗、温度管理失敗でした。では、ベゴニアが枯れていると気が付いた時にはどういった対応をすれば良いのか見ていきましょう。枯れた花や葉っぱを早めに摘む
ベゴニアが枯れ始めた時、できるだけ枯れる範囲を小規模で食い止めることで、ベゴニアを復活させることができます。つまり、枯れた花や葉を見つけた際には、そのまま放置するのではなく、すぐに摘み取って枯れた部分を除去していくことが大切になっていくのです。早めに摘まないとカビや病気の原因になる
ベゴニアの雄花は咲き終わると自然に落ちます。しかし、これをそのまま放置してしまうとカビや病気の菌を増殖させる原因になってしまい、あっという間に株に病気が広がってしまうのです。落ちた雄花は放置せず、すぐに拾って処分しましょう。ちなみに、雌花は咲き終わっても雄花のように落花することはないので、花が付いている茎(花柄)を手折って除去していきます。できれば枯れる前、花や葉が茶色くなったら摘む
落花したものを除去するのはなかなか手間がかかります。そのため、枯れて落花する前に摘み取ってしまうのがおすすめです。茶色くなってきた花や葉は復活することなく落花もしくは落葉するので、落ちる前に摘み取りましょう。茶色い葉や花が付いている状態は見た目にもあまり綺麗ではないので、気になるものはどんどん取り除くことをおすすめします。枯れたベゴニアを復活させる方法は?
ここまで、ベゴニアが枯れる原因、枯れたベゴニアの対処法について説明してきましたが、一度枯れたベゴニアを復活させることは可能なのでしょうか。見ていきましょう。枯れたベゴニアを復活させることは難しい
枯れてしまったベゴニアを復活させることは難しいです。そもそも過湿を苦手としているため、枯れてしまっても水に株全体を長時間浸して吸水させることで復活させることができません。なので、できるだけベゴニアを枯らせないよう、上手に栽培管理していく必要があるのです。枯れた花や葉をすぐに摘み、他のものが病気になるのを防ぐ
先にも述べたように、枯れた花や葉を放置することは、うどんこ病やカビ菌増殖の原因になってしまいます。特に、落花した花を放置しておくと用土が過湿され根腐れの原因になってしまうこともあるので気を付けなくてはならないのです。たかが花びらや葉だけでと思われるかもしれませんが、ベゴニアはとにかく過湿に弱い繊細な植物なので、過湿の原因になるものはすべて除去する必要があるのです。ベゴニアが枯れる要因となるものはどんどん取り除き、元気な株を育てていきましょう。ベゴニアが枯れるのを事前に防ぐ!育て方の注意点
大事に育てているベゴニアが万が一枯れてしまった場合、それを復活させることはできないということが分かりました。大事なベゴニアを枯れることなく、長く育てていくためにも、正しい育て方を知らなくてはなりません。用土が乾いてから必ず水を与える
まず、水やり方法ですが、用土が乾いてからたっぷり水を与えるのが基本です。水のやり過ぎは土の過湿、さらには根腐れの原因にもなるので気を付けなくてはいけません。ベゴニアを枯らす原因の第一位は水の与え過ぎだとも言われています。花を咲かせてほしいからと過度な水やりはしないようにしましょう。むしろちょっと乾燥させ過ぎかもというぐらいに水やりを行うと良いでしょう。ただし、葉がチリチリになってしまったり、葉があからさまに乾燥している状態は水不足だと考えられるので、たっぷり水を与えてあげて下さい。真夏は置き場所を日陰に変える
耐陰性に弱いベゴニアですが、真夏の暑い時期は明るい日陰に場所を移して、栽培するようにしましょう。日照不足は花が咲かない原因にもなるので、完全な日陰ではなく、半日陰や明るい日陰に置いて管理してあげると良いでしょう。ベゴニアが枯れるのを防ぐために室内へ!冬の育て方のポイント
ベゴニアが枯れる原因の一つに温度管理がありました。冬は雪も降らない温暖な地域であっても室内で管理することが望ましいです。日の当たる窓際などに置く
冬場は基本的に室内で栽培管理します。昼間は窓辺に置いて日光に当ててあげましょう。日当たりが良い場所が大好きなので、日光浴は必須です。ただし、直射日光に当てると葉焼けなどが起きてしまうので、できるだけレースカーテン越しで日光に当ててあげるようにして下さい。夜は気温が下がるので窓から離す
夜は窓辺に置きっぱなしにしないようにしましょう。結露の心配もありますが、冬の夜の窓際はかなり温度が下がります。寒さに弱いベゴニアは耐えられないので、夜になったら窓や壁から離れた場所に移動させます。それでもまだ寒さの心配があるようであれば、不織布や新聞紙を株元などに巻いて温度を保てるように工夫しましょう。エアコンの風が直接当たらないようにする
室内の暖かい部屋にということで、エアコンやストーブがある部屋にベゴニアを移動させる方も多いでしょう。この際、エアコンやストーブの直風に気を付けましょう。水分が余計に飛んで枯れる原因になってしまいます。エアコンやストーブのある部屋で管理する際には、エアコンなどの風が直接当たらない場所を選ぶか、風が当たらないような工夫をしてあげるようにしましょう。【枯らす人多数】レックスベゴニアエスカルゴとリーガースベゴニアの育て方
ここまでベゴニアが枯れる原因や枯れた時の対処法、枯れさせない工夫について解説してきました。最後に、ベゴニアの中でも特に枯らしやすい品種として知られるレックスベゴニアエスカルゴとリーガースベゴニアの育て方について解説していきます。直射日光を避けた日当たりのいい場所に置く
ベゴニアはシュウカイドウ科シュウカイドウ属に属する植物の総称で、様々な原種を交配して多くの品種が作り出されています。レックスベゴニアエスカルゴはインド・ベトナム原産のものを主に交配された根茎性ベゴニアで、リーガースベゴニアはベゴニアソコトラナと球根ベゴニアを交配して作られた多年草ベゴニアです。いずれのベゴニアも基本的な性質は同じで、日当たり好きは変わりません。直射日光は葉焼けや枯れる原因になってしまうので避けなくてはいけませんが、明るい日光の当たる場所で育てることで丈夫なベゴニアを育てることができます。水はけのよい用土を使う
レックスベゴニアエスカルゴはインドベトナム原産の種から作り出された品種なので、過湿環境などにも強そうなイメージがありますが、他のベゴニア同様過湿には弱いです。リーガースベゴニアも過湿には弱いため、両品種とも水はけの良い用土を用いらなくてはいけません。水はけの良い土を用いることで、土の過湿を避けることができ、根腐れもしにくくできるので、用土選びはとても大切だと言えます。水はけの良い土、パーライトが含まれた土などをベゴニア栽培の用土として用いると良いです。 保水性の高い土は根腐れはもちろん、ベゴニアが枯れる要因になります。家に保水性のものしかないからとその用土を用いるのではなく、ベゴニア用に一つ水はけの良い用土を用意してあげましょう。数週間に1回肥料を与え、冬は控える
根茎性のレックスベゴニアエスカルゴは、エスカルゴ(カタツムリ)の殻を思わせる立体模様の葉が特徴的な希少種で、葉を楽しめるベゴニアとして人気が高いです。それに対してリーガースベゴニアは花びらが幾重にも重なり、小さなローズを思わせる上品なベゴニアで花が素敵と人気な品種です。 花が素敵な品種(リーガースベゴニア)で、長期に渡って花を咲かせるためには、やはりエネルギーと栄養が必要になります。そのためには肥料を与えなくてはなりません。冬場は生育が衰えるので肥料を当たる必要はありませんが、春と秋には数週間に1度肥料を与える必要があるのです。 レックスベゴニアエスカルゴは葉を楽しむベゴニアなので、リーガースベゴニアほど神経質に肥料を与える必要はありません。しかし、春は特に生長が旺盛になるので、追肥が必要になります。ちなみに、レックスベゴニアエスカルゴも短い期間ではありますが花をつけてます。土が乾いたらか葉がしおれそうになったら水やりをする
レックスベゴニアエスカルゴもリーガースベゴニアエスカルゴも過湿に弱く、乾燥に強い品種です。そのため、水やりは必要最低限で問題ありません。土が完全に乾いてから、もしくは葉が乾燥してきたら、水をたっぷり与えるようにしましょう。 リーガースベゴニアの葉は多肉植物のように分厚く、水分が蓄えられています。そのため、葉水の必要もありません。むしろリーガースベゴニアの葉に葉水を与えると過湿を誘発し、枯れさせてしまう危険性があるので、行わないよう注意して下さい。ベゴニアが枯れる原因とは?復活方法から失敗しない対処法まで紹介のまとめ
ベゴニアが枯れる原因、ベゴニアが枯れた時の対処法、ベゴニアを枯れさせない育て方についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。ベゴニアは過湿と寒さ、日陰に弱いということがよく分かりました。ベゴニアを枯らさないように育てるためにも、ベゴニアを置く場所、水やり頻度、温度管理には気をつけなくてはいけません。 ここで、今一度本記事の内容を振り返っておきましょう。- ベゴニアは過湿に弱いので、水のやり過ぎに注意しなくてはいけない
- ベゴニアは日当たりが好きなので、ずっと暗い場所で管理していてはいけない
- ベゴニアが枯れる原因の第一位は水の与え過ぎ
- ベゴニアは枯れてしまうと復活させられない
- ベゴニアは20℃前後がもっとも生育旺盛になる
- 10℃以下でベゴニアを栽培することはできないので、冬は室内で管理する
- 枯れ始めた花や葉を早めに摘み取り、カビや病院の原因を除去する
ベゴニアは高温多湿が苦手なちょっと繊細な植物です。 温度管理や水やりに気を付ければ、枯らすことなくしっかり育てていくことができるので、ぜひ本記事を参考にベゴニア栽培に挑戦してみて下さい。
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