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オフィスやご自宅に置いてあることでその場に潤いをもたらし、私たちを癒してくれる観葉植物。 みなさんもインテリアに採り入れたり、カフェなどで緑を目にする機会が頻繁にあるかと思います。 観葉植物は室内でも育てやすく、気分をリラックスさせてくれる効果もありますよね。 しかし、育てやすいがゆえに、放置しておくと土にカビが…。なんてことはありませんか?観葉植物にカビが生えてしまうとせっかくのリラックス効果も激減、気が滅入ってしまいますよね。そこで今回は
- 観葉植物にカビが生える原因
- カビが生えた時の対処方法
- そもそもカビを生やさないためにすること
- 土に代わって観葉植物を育てるアイテム
観葉植物の土にカビが生える原因って何?
観葉植物の土にカビが生える主な原因は日当たりが悪く、水分の多いことが考えられます。キノコはカビと同じ「菌類」なので、キノコが生えやすい環境を思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。 フワフワと土を覆っている目で見える白カビと、見た目にはわからないけれど土からカビっぽい臭いがしてくる、という類も土の中にカビがいると考えていいでしょう。 なぜカビが生えてしまうのか?カビが生える原因を詳しくみていきます。 みなさんの観葉植物の環境と照らし合わせて参考にしてくださいね。風通しが悪いところに置いてあり、湿気がたまりやすい
風通しが悪く、湿気がたまりやすい場所はカビに生えてくださいと言っているようなものですね。家の中で当てはまる場所です。- 窓のない部屋…クローゼットなど。部屋の隅は例え窓があっても、風通しが悪く注意
- 水回り…キッチン、お風呂場、洗面所など
- 窓際…特に冬場は結露と暖房で湿気がこもる
日当たりが悪い
観葉植物は弱い光でも育てられますが、日当たりが悪い場所にずっと置いておくとカビの原因になります。 普段、しかたなく日陰に置いてある観葉植物も、ときどきは明るい場所に置いてあげましょう。なお、明るい場所の目安として「太陽光だけで新聞が読めるくらい」の光のある場所といわれています。 植物に必要な光とは「太陽光」のことですので、お部屋の照明は太陽光の代わりにならないことを覚えておいてもいいかもしれませんね。観葉植物に適量より多く肥料を与え過ぎ
カビの繁殖の3要素は「温度」「湿度」「栄養素」です。 この「栄養素」の部分で肥料はカビが生える手助けになっているのです。 適量より多く肥料を与えることは、カビにも栄養をあげていることになりますし、植木にとっても根がダメージを受け、いいことがありません。 植木の元気がない場合、つい栄養として肥料をあげたくなってしまうところですが、季節や種類によっても変わる肥料の与え方を注意したいところです。排水性の悪い土を使用しているので、鉢の中の土が乾かない
水やりをして何から何日も経つのに、いつまでも土が湿っている、という場合がありませんか?それには下記のようないくつかの理由が考えられます。- 土が古くなり、水分を外に出す土の力が弱まっている
- 植物が育つにつれ、伸びた根が、鉢の中で回ってしまっている(根詰まり)
- 外に出した水が同じ場所に留まっている
ウッドチップがカビている
観葉植物の足もとにウッドチップがしきつめられていると、グッとおしゃれな雰囲気になりますよね。ウッドチップは見栄えがいいのはもちろん、土の乾燥を防ぐ、雑草が生えにくい、など機能的なメリットもあります。 しかし、湿度が高く、風通しの悪い室内に置いておくと、ウッドチップにカビが発生してしまうため、こまめなチェックが必要になります。チェックは表面だけでなく、ウッドチップの裏側や普段は隠れて見えない土も忘れないことがポイントです。観葉植物にカビが生えてしまった時の対処法
気をつけていても天候によってはうっかりカビが発生してしまうことがあるかもしれません。カビが生えてしまった時はどう対処したらよいのでしょう。 いろいろな方法があるのでご紹介します。アルコールやお酢を吹きかけて、日光に当てる
観葉植物の土にカビが発生した場合はアルコールなどで消毒が必要です。 手順をご紹介します。- まず、屋外に植木鉢ごと持っていきます。 この時、カビが飛び散らないよう、そっと実施しましょう。カビは小さな胞子となって空気中に飛散し仲間を増やすからです。家の中にカビの胞子を飛ばさないためにも、屋外での作業がおすすめです。マスクもしてくださいね。
- 表面のカビを取り除きます。
- カビ取りをした状態の土を新聞などに薄く広げます。
- 消毒用アルコールを吹きかけます。 普段キッチンで使用しているもので大丈夫です。 500mlの水に小さじ1杯分のお酢を入れたお酢スプレーを吹きかけてもいいでしょう。
- しばらく日光に当てて土を乾かします。
- 植木鉢に土を戻します。
表面の土とカビを取り除く
もう少し手っ取り早くカビを無くしたい方は、表面のカビの生えている土を除去するだけでもいいでしょう。カビ取りをした後、表面だけでも新しい土を足せば、気持ち的にもすっきりとするのではないでしょうか。 新しい土を足す場合は、「無機質」の土を選ぶのがおすすめです。有機質の土に比べるとカビが発生する確率が低くなるためです。観葉植物を別のものに植え替えする
一度カビが発生してしまった植木は、「消毒をしても気になってしまう」という人もいるでしょう。そのような時は、観葉植物を別の鉢に植え替えましょう。 カビが発生していた原因が土や植木鉢にあった場合、通気性のいい鉢や、水捌けの良い土に変えることで、少しでもカビの発生防止対策になるのではないでしょうか。カビから事前に観葉植物を防ぐ対策
これまで、観葉植物にカビが生えてしまった場合の対処方法をご紹介してまいりました。でも、できればカビは発生してほしくないもの。そのための予防と対策が大事になってきますね。 ここからは、カビが発生する前に手を打てることをみていきましょう。風通しの良い場所に観葉植物を置く
まず、すぐ実行できることは、風通しの良い場所に観葉植物を置くことです。 緑が欲しい場所だからと、窓のない部屋や部屋の角に植物を置いていないでしょうか。 日が当たらない、湿気がこもるような場所というのはカビが好む環境です。 常に空気が通り抜ける、風通しが良い場所は、人間が過ごしても心地がいいものですよね。そのような空間に、観葉植物を置いてあげれば元気に育ってくれるでしょう。水やりは完全に土が乾いてからする
植物を育てるにあたって、水やりは一番大事と言っても過言ではないでしょう。 観葉植物の元気がなくなる原因も、水やりの加減によるところは大きいのです。 水を与えすぎて、常に土が湿った状態になると、湿気が大好きなカビの発生する可能性が高くなります。 それでは、どんな水やりをすればいいのでしょうか。- 水やりをするときは植木鉢の底から水が流れるまでたっぷり与える。 受け皿にたまった水は必ず捨てること。
- 一箇所に集中して水をかけるのではなく、まんべんなく表面全体に与える。
- 次回の水やりするタイミングは土が乾いてから行うこと。 表面は乾いているように見えても、中は湿っている場合が多いので、指で中の土を触って乾き具合を確認し、完全に乾いているようなら水やりOKのサインです。
日光が当たる場所に置く
観葉植物はある程度、耐陰性があるので弱い光でも生きていけるものが多いです。 しかし、元気に育たいなら、レースのカーテン越しなど、直射日光ではない日光の当たる場所に置くのがベストです。 ちなみに明るさの目安は、照明をつけなくても新聞が読めるくらいですといわれています。 日光に含まれる紫外線がカビは苦手なので、日の当たる場所に置くことが、カビ予防対策になります。通気性が良い植木鉢を選ぶ
植木鉢の種類は、プラスチックや、素焼き、陶器、木製のものなどがあります。 この中で通気性に優れている植木鉢は、素焼きです。 素焼きは文字通り、粘土を焼いたものなので、キメが荒く、通気性は抜群にいいのです。素焼きのデメリットは割れやすいことと、重いこと。 他には、菊鉢という鉢底に穴がたくさん開いている植木鉢があり、通気性と水はけがとてもよいです。本来は菊を育てる用の鉢ですが、観葉植物に用いても問題はありません。 菊鉢はプラスチック製なので軽く、値段もお手頃です。 手持ちの鉢を簡単に通気性をよくしたい時は、鉢底石が有効でしょう。 鉢の底に専用の石を引くことで隙間ができ、通気性がよくなるためです。殺菌剤のような薬を土に混ぜる
カビ予防の対策として防虫・殺菌剤を土に混ぜるというやり方もあります。 市販の殺菌剤の中には、土に混ぜることで菌の作用が根に直接働きかけて刺激し、植物が本来持っている力を引き出すという商品があります。なんだか、すごいですよね。 葉に白いカビが発生する「うどん粉病」からも守ってくれます。 天然の防カビ剤である「重曹」や「シナモン」を土に撒く方法もあります。実は、白いカビは観葉植物にとってプラス!!
見出しを見て驚いた方も多いのではないでしょうか。 実は、カビの中でも観葉植物にとってはプラスのものがあるのです。 一体どういうことなのか、さっそく見ていきましょう。自然に生えるきのこや白いカビ
観葉植物の土の表面にきのこや白いカビが生えていたら、ギョッとしてしまいますよね。 ところが、その理由を知ったら、少し愛しく見えるかもしれません。 有機質の土に根を張った観葉植物は、その細い根の先に「糸状菌」という細菌がつきます。 この「糸状菌」は観葉植物の根と共生し、第2の根と呼ばれ土壌の中の栄養分を供給し、観葉植物の成長を促しているのです。 菌が植物と共生し、土の中の栄養を送ってあげているのですね。 根っこと糸状菌が共生しているときに現れるのが、このきのこや白いカビです。肥料の表面に生える白いカビ
有機肥料を与えているとその肥料に白いカビが生えてくることがあります。 これは有機肥料が空気に触れているために起こる現象です。 有機肥料は分解されることで植物は初めて栄養を吸収できます。カビの発生は、「微生物が有機肥料を分解し始めた」という合図なのです。 それでも、やはりカビが目に入るのは気持ちのいいものではないな、という方は有機肥料の上に土をかぶせて空気に触れないようにしておけばいいでしょう。【室内でもOK!】土よりカビが繁殖しにくい土に変わるものを紹介
観葉植物の土台に使われる土に代わるアイテムがあります。 見た目もおしゃれで衛生的なので、土を持ち込みたくないキッチンや洗面所に置く観葉植物用にいかがでしょうか。ハイドロカルチャー
ハイドロカルチャーとは、水耕栽培のことです。土の代わりにハイドロボールという粘土で作った人工の石を使用します。 ハイドロボールは基本的に無菌で清潔なので、土に比べて菌の繁殖が少なく抑えられます。 また、土とは違い、何度も洗って使用できるのも特徴です。 ハイドロカルチャーは清潔感がある、と言われているのもうなずけますね。 カビを発生させないという点からも、観葉植物をハイドロカルチャーで育ててみてはいかがでしょうか。ハイドロカルチャーの注意点は、根腐れを起こしやすいことです。対策として根腐れ防止剤を入れておくのがいいでしょう。ジェリーボール
ジェリーボールとは、紙オムツなどにも使用されている、高吸水性ポリマーのことです。水分を吸収し、初めの粒より100倍ほどの大きさまで膨らむのが特徴なのです。 多彩な色をしているので好みの色をクリアな入れ物に入れることで、インテリアに合わせやすくなります。 こちらは土ですらないので、衛生的でカビや虫のつく心配がありません。 植物からは老廃物が出てきますので、1〜2週間を目安にジェリーボールを水洗いすれば いつでも清潔に保てます。 肥料は初めからボールの中に入っているものもあれば、入っていないものもあります。 その場合は液体肥料を用量に沿って入れましょう。Q&A
観葉植物にカビが生えてしまうと、気になって癒されるどころではなくなってしまいますよね。 みなさんからよくあるご相談と回答をご紹介しますので参考にしてくださいね。 少しでもカビに関するお悩みが解消できれば幸いです。Q,少量のカビで観葉植物が枯れることはありますか?
A:少量のカビ自体で枯れることはありません。 観葉植物に少量のカビが発生したからといって枯れることはありません。 しかし、カビが生えたということはなんらかの環境が影響しているのでまずは「水をやりすぎていないか」「風通しのいい場所に置いてあるか」などをチェックする必要があります。 葉についたカビはうどん粉病という病気の可能性がありますので、重曹スプレーで除去するなどの対処を実施した方がいいでしょう。うどん粉病が広がると植物は枯れてしまうので発見したらカビ取りの早期対策が必須です。Q,観葉植物の土にカビが生えました。人体に影響ありますか?
A:健康な人が深刻なカビの病気になることはありません。 カビは菌類で、細菌とは違います。菌類は細菌よりも大きいことから、人体の組織や細胞に侵入できないからです。 ただ、カビは「感染症」と「アレルギー」によって人体に影響を及ぼすことがあり、免疫力が低下している人や、アレルギー体質の人にはリスクが考えられます。Q,観葉植物の土ではなく葉っぱに緑でなく灰色の斑点が付着していました。調べると重曹スプレーをかけるといいと書いていました。重曹スプレーの作り方を教えてください。
A:重曹1gに対し水500〜1000mlで希釈し、ハンドスプレーに入れる 植物の葉に斑点がつくのは「うどん粉病」という病気が考えられます。 重曹水を噴霧することで、うどん粉病の原因となっている菌を、重曹の中に含まれるアルカリ成分で死滅させる効果があります。 かけすぎると葉が変色したり植物にとって悪影響となるので、初めは薄めで作り、少量から様子を見て噴霧するようにしましょう。カビが生えた部分にのみ薬がかかるようにし、新芽や幹にはかからないための注意が必要です。 重曹は天然の防カビ剤の効果もあるので土に撒いておくのもいいですね。Q,ハイドロカルチャーのパキラの幹に白いカビが発生しました。どうすればいいですか?
A:- ティッシュでカビをそっと拭き取る
- 殺菌効果のある薬剤を塗布する
- カーテン越しの光が当たる風通りのいい場所へ置く
観葉植物にカビが生える原因は?生えた時の対処法と未然に防ぐ方法を解説のまとめ
観葉植物に発生してしまうカビについて原因や対策方法などをご紹介してまいりました。 いかがでしたでしょうか。 今回は以下のようなことをご紹介してきました。- 観葉植物にカビが発生する原因:主に水分過多・風通りの悪さ・肥料過多
- カビの発生を防ぐには:風通りのいい場所へ置く、水やりは土が乾いてからなど
- カビが発生した際の対策:カビを取り除き、アルコールで殺菌、植え替えなど
- 実は植物にとっていいカビもあった!菌と根っこの共生
- 土に代わる観葉植物の土台:ハイドロカルチャー、ジェリーボール