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観葉植物は室内でも育てやすい種類が多く、お部屋のインテリアとしても大変人気がありますよね。育てている方の中には、日光浴のために観葉植物を外に出すという方も多いかもしれません。しかし、外に出したら葉っぱの色が変色してしまった、虫がついてしまった、といった経験はありませんか?何かの病気だろうか、枯れてしまうのだろうかと、心配になってしまいますよね。 観葉植物を外に出す場合には、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。 この記事では、
- 観葉植物を外に出すことの重要性
- 外に出すのに適した時期や時間帯
- 日光調節と置き場所について
観葉植物って外に出すといいことだらけ!ではない!
観葉植物の成長にとって日光浴は重要です。しかし、外に出すことで起きてしまうトラブルもあります。せっかくの日光浴も、やり方を間違えてしまうと、植物を弱らせてしまうといった事態を招きかねないのです。いつからいつまで外に出すかが重要です!
観葉植物を外に出す場合は、季節や時間帯などのポイントをおさえることが大切です。季節によって、気温や日照時間は大きく異なりますので、最適な日光浴の仕方も異なります。季節や時間帯はいつからいつまでが適しているのか、こうしたポイントを確認していきましょう。日光の当て方は春・夏・秋・冬で全然違う!
日差しの強さも四季の移り変わりによって大きく違いますね。暑い時期の日差しは非常に強く、人間にとってもジリジリと痛いほどの日もあります。反対に涼しい時期、寒い時期は、日差しの強さが治まり、やわらかく弱い日差しへと変化します。こうした条件の違いにより、観葉植物に適した日光の当て方も異なってくるわけです。植物にとっては、日差しが強すぎるのも、全く日に当たらないのも良くありません。観葉植物の外に出すときのポイントを徹底解説
植物を元気に育てるためにも、日光浴は重要です。観葉植物を外で出すことにはどんなメリットがあり、どんなことに注意すれば良いのでしょうか。季節や時間帯よって変えるべきことや、外に出すことで起こるトラブルを回避する方法について徹底解説していきます。【知っておく】観葉植物を外に出すことが重要な理由
観葉植物には日光浴が重要であるとお伝えしましたが、それ以外にも、外に出すことには大きな意味があります。植物の成長には、水やりの仕方や風通しを良くすることなども大切な要素です。園芸店やフラワーショップでも、水やりや風通しに関するアドバイスをしてくれることが多いですよね。こうした点を踏まえて、なぜ観葉植物を外に出すことが重要なのかを改めて見ていきましょう。十分な水分を得ることができる機会だから
観葉植物の水やりは「土が乾いたらたっぷりと」あげることが大切です。鉢底から水が流れるくらいが理想的です。受け皿にたまった水はすぐに捨て、水はけを良くします。もちろん室内でも水やりはできます。しかし受け皿から水が溢れ出してしまうことを心配して、つい水の量を控えめにしてしまいがちです。こうして水やりの量が少なくなってしまうと、植物にとって必要な水が十分に行きわたらなくなってしまうのです。そのため、ベランダやお庭など、水が溢れることを気にしなくても良い環境で、十分な量の水やりをすることが大切です。新鮮な空気を取り込んで、風を通すことができるから
十分な水やりの後は、風通しを良くすることが大切です。湿った土がずっと乾かない状態が続くと、根腐れやカビの発生原因になります。根腐れを起こしてしまうと、根から水や栄養を吸収できなくなってしまい、植物は衰弱して最悪の場合は枯れてしまいます。観葉植物を外に出して新鮮な空気に当てることは、土の中の通気性を良くして、葉っぱや根の呼吸を促進することにもつながり、健康維持にとても効果的なのです。風通しといっても、強い風に当てることは逆に植物を弱らせてしまいます。緩やかに空気が流れる、そよ風程度をイメージしてください。観葉植物を外に出すのに適した時期
普段は室内で育てている観葉植物を、急に外に出しても問題ないのでしょうか。外に出す場合は、いつから出すのが良いのでしょうか。適した時期について、理由も合わせて見ていきましょう。【初夏】に近くなってきたら出してみる
観葉植物を外に出すのは、夏の始まり頃がお勧めです。5月を過ぎて、平均気温が20~25℃くらいになってくると、観葉植物の生育に最も適した時期といえます。いきなり外に出して長時間置いておくのではなく、はじめは短時間だけにして、徐々に時間を長くして慣らしていくのが良いでしょう。そして、風の強くないそよ風程度の日であれば、風通しの面でも言うことなしですね。ただし、後ほど詳しく説明しますが、初夏でも日差しのとても強い日や時間帯には注意が必要です。冬は1日中、観葉植物を外に出すのはやめておく
観葉植物は温暖な地域の原産であるものが多く、基本的には寒さに弱いことがほとんどです。成長するのに適した環境としては、最低でも10℃以上の気温が必要と言われています。冬の寒い日には、一日中観葉植物を外に出しておかず、出したとしても気温の高い日中の短時間に留めておくのが良いでしょう。外に置いたまま室内に戻し忘れて、低い気温に長時間さらされてしまうと、枯れてしまうこともありますので、注意してください。春は室内で育てる方が安全
春先は、三寒四温という言葉もある通り、外の気温が安定しません。日本の北部でも、春先はまだ冬のように寒い日もあります。この時期は室内と外気との気温差が大きいため、観葉植物を突然外に出すと大きな負担がかかってしまいます。外に出すのであれば、春ではなく、初夏の訪れを待つ方が安全と言えるでしょう。観葉植物を外に出すのに適した時間帯
観葉植物を外に出す時間帯は、時期によって変える必要があります。気温、日照時間、日差しの強さにより、適した時間帯を見極めることが大切です。暑い時期、寒い時期、それぞれの注意点を見ていきましょう。夏は日中に外に出すと葉焼けすることがある
葉焼けとは、強い日光によって葉の組織が破壊され、色素が抜けてしまったり、茶色や白に変色してしまったりする現象を言います。夏の日中に、長時間直射日光を浴びる屋外に観葉植物を置くことは、葉焼けの原因になるのです。人間の日焼けと同じです。日焼けの場合は、適切にケアをして時間が経てばまた元の肌色に戻っていくことがほとんどですが、植物の葉焼けは残念ながら元には戻りません。夏場に観葉植物を外に出す場合は、日中は避けて、日差しが強くない午前中だけにするなど、葉焼け防止の対策が大切です。冬は温度が上がる日中に外に出すようにする
観葉植物の中には寒さに強い種類もありますが、ご紹介した通り、元々温暖な地域に生息する観葉植物は、基本的には寒さに弱いものがほとんどです。しかし光合成をする植物には、冬でも日光浴が不可欠です。冬場の日光浴は、気温の低い時間帯を避け、暖かくなる日中11時から14時くらいの間が良いでしょう。ただし、冬でも長時間の直射日光は葉焼けの原因になります。置く場所には十分注意しましょう。気温が10℃を下回る夜~朝にかけては室内に避難させる
寒い季節は、夜から朝にかけて大きく気温が下がります。地域差もありますが、秋から春先までは、深夜や明け方の気温が10℃以下になるところも少なくありません。寒さに弱い観葉植物は、10℃を下回ると弱ってしまい、放置してしまうと最悪の場合枯れてしまう危険もあります。気温の低下が予想される場合には、観葉植物を室内に入れてあげましょう。観葉植物を外に出すときは日光の調節も忘れずに!
強い日差しは葉焼けの原因になりますが、植物の生育には日光浴が欠かせません。安全な日光浴のためには、「日光の調節」が重要な鍵となります。日光は植物にとって光合成に欠かせない要素!
植物は、日光を浴びて光合成をします。太陽の光によって、二酸化炭素と水から自らが生きるために必要なデンプンなどのエネルギーを作り出し、酸素を排出しています。植物の光合成は、植物自身ばかりではなく、私たち人間にとっても非常に重要なはたらきと言えます。 観葉植物は、日当たりの良くない室内でもある程度育ちますが、日光に当てることで枝や葉がシャキッと元気になる、葉に艶が出るなど、状態には大きな差が出ます。観葉植物の健康維持には、日光を浴びて光合成をすることが必要不可欠なのです。木漏れ日に当たるくらいがちょうどいい
観葉植物が光合成するために必要な日光は、木漏れ日くらいの強さが適切です。直接強い日差しを燦燦と浴びるのではなく、木々の隙間から光が漏れてくる、明るい日陰の状態です。多くの観葉植物の原産地は熱帯または温帯地方ですが、そうした温暖な地域の森の中などを想像するとわかりやすいかもしれません。生い茂った背の高い木々の隙間から漏れてくる弱い光。これが観葉植物にとってちょうどいい日光のイメージです。夏は日差しが強いので葉焼けに注意が必要
夏場の強い日差しを長時間浴びることは、葉焼けの原因になります。葉焼けによる変色は、一度起きてしまうと回復させることはできず、葉の付け根から切り落としてしまうなどの対処が必要になります。こうした事態を防ぐためにも、強い直射日光に当て過ぎず、木漏れ日程度の日当たりになるよう、日光を調節することが大切です。園芸店などで購入できる遮光ネットを利用するのも効果的ですので、ぜひ試してみてください。日光調節のために外に出すときの置き場所にも工夫しよう
日光調節の重要性がわかったところで、次は観葉植物を外に出す際の置き場所について、注意すべき点を見ていきましょう。日光の強すぎない、明るい日陰の状態のためには、外での置き場所にも工夫が必要です。観葉植物を外に出すときは直射日光を避けた半日陰
直射日光により葉焼けを起こすのは、夏場の強い日差しだけではありません。長時間日差しを浴び続けることで、季節に関わらず葉焼けが起こる可能性はあるのです。観葉植物を外に出す場合には、屋根のある軒下や、日除けになるような木や草花のある庭など、直射日光の当たらない半日蔭が置き場所として最適です。室内でも日差しに当てすぎると葉焼けする
室内であれば葉焼けの心配はないのかというと、そういうわけではありません。室内でも強い日差しに当て過ぎると、葉焼けは起こります。日当たりの良い窓辺などは、観葉植物の置き場所として良さそうに思えますが、日差しが強すぎる場合は、室内であっても日光調節が必要です。うっすらと光を通すレースカーテンや簾などで、窓からの直射日光を和らげたり、明るい日陰に置き場所を移動するなどの工夫をしてみてください。耐陰性のある観葉植物でも定期的な日光浴をするように心掛ける
このように、観葉植物は半日蔭のような弱い光を好みますが、それよりさらに日照の少ない場所でも育ちやすい、耐陰性の高い品種も存在します。日当たりの悪い部屋でも枯れることなく育ってくれるのは、とても頼もしいことですが、全く日光浴をさせないでいると、葉や茎がひょろひょろと細長く間延びして育つ「徒長」と呼ばれる現象を引き起こします。徒長してしまうと、虫や病気に対する抵抗力が弱まり、見栄えも悪くなってしまいます。このため、たとえ耐陰性のある品種でも、定期的に日光に当てることが大切です。観葉植物を外に出すときによくある質問
ここまで、観葉植物を外に出す場合の注意点やポイントについてご紹介しました。 最後に、よくある質問にお答えします。Q, 観葉植物を外に出していたらコバエらしき虫が湧いていました。どのように対処したらいいですか?
A,殺虫スプレーやハエ取りシート、表土の入れ替えなどが有効です。 すでに発生してしまったコバエの駆除には、園芸用の殺虫スプレーや、粘着タイプのハエ取りシートが効果的です。殺虫スプレーは必ず植物用のものを使いましょう。お子さんやペットへの影響が気になるという場合は、ハエ取りシートがお勧めです。土にさすタイプやぶら下げるタイプがあります。 土の中にいるコバエの卵や幼虫などを根絶するには、表土を入れ替える方法があります。コバエが卵を産み付ける表土3~4センチの部分を取り除き、新しい土に入れ替えるのです。このほかに、鉢を水没させて土の中のコバエを溺死させる方法がありますが、水面に浮いてきたコバエを取り除く必要があるため、少し手間がかかるかもしれません。 ご自分に合った方法をぜひ試してみてください。Q, 外に出していた観葉植物の葉が白や黄色に変色していました。これは枯れる前兆なのでしょうか?
A,葉焼けの可能性があります。植物全体が枯れるわけではありません。 葉の変色は葉焼けの可能性が考えられます。強すぎる日光で葉が焼けてしまい、白や黄色、茶色などに変色してしまうのです。軽度の葉焼けであれば、植物全体が枯れてしまうわけではないので心配ありません。しかしこれ以上の進行を防ぐためにも、置き場所は日差しの強すぎない場所に移動し、葉焼けした葉は切り落とします。葉っぱを切り落としてしまうのは、少しかわいそうな気もしますが、一度葉焼けしてしまうと元通りに回復することはほぼありません。外に出す際は、この記事でご紹介した葉焼け防止の対策をしっかり行いましょう。Q, 観葉植物をたまには外に出した方がいいと聞きますが、どれくらいの頻度がいいのでしょうか?
A,出せるときは出すようにしましょう。 外に出す頻度は、観葉植物の種類や生育環境によっても異なるため、一概には言えませんが、出せるときには出してあげた方が良いでしょう。記事でご紹介してきたポイントを参考に、季節や時間帯により、直射日光や気温には十分注意を払った上で、観葉植物を外に出してみてください。適度な日光と新鮮な空気に触れさせることで、観葉植物がより元気に育ってくれますよ。観葉植物を外に出すことですくすくと!ケア方法や注意点を徹底解説のまとめ
いかがでしたか。今回は観葉植物を外に出す場合の注意点をご紹介しました。 この記事のポイントは、- 寒い時期は暖かい日中の短時間のみ外に出す。
- 夏場は日差しが強すぎない午前中を選ぶ。
- 季節を問わず日光調節を行い、置く場所にも注意する。