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「平和」を花言葉に持つオリーブは、庭のシンボルツリーとして人気の植物です。オリーブの実は、ピクルスやオリーブオイルに加工できることで知られています。また、風に揺れると葉の裏がシルバーに輝いて美しいです。 ただ、オリーブを育てていて、葉が落ちるという経験をした方も多いのではないでしょうか。葉が落ちると、そのまま枯れるのではと不安になりますよね。 そこで今回の記事では
- オリーブの葉が落ちるのはそもそも大丈夫なの?
- 季節ごとに葉が落ちる原因と対処法を紹介
- 葉が落ちるのを事前に予防する育て方4つのポイント
- オリーブのおすすめの品種
- オリーブの葉をドライフラワーで楽しむ方法
オリーブの葉が落ちるのはそもそも大丈夫なの?
そもそも、オリーブの葉が落ちるのは大丈夫なのでしょうか。時期や状態によっては、問題ない場合と、枯れる可能性がある場合があります。どこを見て判断するのか確認していきます。オリーブは葉が落ちても、時期や状態によって株は元気なことがある
オリーブは生育期に新芽を成長させるために古い葉っぱを落とします。つまり、自然の現象です。枝元の葉っぱが黄色くなって落ちても、枝先の新芽が成長していれば問題ありません。葉の色や幹の状態によっては病気や、枯れる兆候の可能性も
オリーブの葉っぱが一気に茶色く変色したり、幹に穴が空いている場合は、病気や害虫が発生しているサインです。そのままにしておくと枯れる可能性が高いので、症状が見られる枝を切り落とすなどします。【春】オリーブの葉が落ちる原因と対処法
ここからは、オリーブの葉が落ちる原因と対処法を季節ごとに紹介していきます。 まずは【春】です。生育期である【春】に葉が落ちる原因として5つのポイントが挙げられます。原因と対処法をあらかじめ知っておくことで、いざ起こった時に慌てずに対応することができます。一つずつ確認していきましょう。
①:葉の生え変わり
オリーブは、葉の生え変わりで葉を落とすことがあります。生育期によくみられるのですが、問題ない場合と枯れる可能性がある場合とあるので、ポイントを押さえておきましょう。5月〜6月は葉が生え変わる時期
オリーブは常緑樹ですが、新芽が伸びる生育期に古い葉っぱを落とします。特に5月~6月は葉が生え変わる時期です。新芽を成長させるために、古い葉は黄色くなってポロポロと落ちます。新芽が成長していれば問題ない
葉が落ちると心配になりますが、枝先の新芽が残っていて、成長していれば問題ありません。ただし、新芽まで枯れているとそのまま枯れてしまうことがあるので、他に原因がないか調べましょう。②:害虫
高温多湿の状況が続くと、害虫が発生しやすくなります。ここでは、オリーブによく寄ってくる代表的な害虫を2種類紹介します。そのまま放置しておくと、幹や葉を食べられて枯れてしまうので、虫の特徴を理解しておきましょう。オリーブアナアキゾウムシ
頭の前部分が名前のとおり、象の鼻のような形をしています。特に4月~11月に発生しやすいです。成虫が穴を掘って卵を産み付け、幼虫は樹皮の中を食べながら成長していきます。オリーブの木を観察してみて- 根元近くの幹に穴があいている
- おがくずのようなものが出ている
ハマキムシ
ハマキムシも4月~11月に発生する害虫です。新芽などの柔らかい葉が好きで、葉の先を巻き込んでオリーブの葉や果実を食べてしまいます。地植えのオリーブの木の周りの草を除草することで対処
オリーブアナアキゾウムシは、オリーブの木肌と体の色が似ていて、よく木の根元にいます。木の根元に落ち葉が落ちている場合、めくると葉の裏に隠れていることがあります。地植えにしている場合、オリーブの木の周りの雑草、落ち葉をとっておくことで被害の予防になります。③:植え付けの失敗
植え付けの失敗もオリーブの葉が落ちる原因になります。では、どの時期にどのようなことに気を付けて植え付けを行えばよいのでしょうか。気を付けるポイントを解説していきます。オリーブの木の植え付けは4月〜5月が適期
オリーブの木の植え付けの適期は、4月~5月です。特に夏の暑い時期に根をいじると、株が弱って葉が落ちる原因になります。どうしても適期以外に植え付けを行う場合は、できるだけ根を傷つけないように植え付けます。土のphは6.5〜7が目安
植え付ける土は、水はけと水持ちのよい土を使います。弱アルカリ性の土を好み、phは6.5~7が目安です。市販のオリーブ用の土が購入できる方は、専用の土で植え付けを行います。専用の土を使わない方は、苦土石灰などを使ってphが6.5~7になるように調整します。④:梢枯病(しょうこびょう)
葉っぱが一気に茶色に変色して落ちる場合は、梢枯病にかかっている可能性が高いです。梢枯病の特徴と、対処法を確認していきます。梢枯病とは
梢枯病とは、カビの一種で5月~10月頃に発生します。初期段階では枝先や葉が枯れ、次第に枝全体が枯れていきます。見つけたら発病部から2〜3cm下を剪定し、消毒することで対処
病気の症状を見つけたら、発病部から2~3cm下を選定します。剪定した部分から菌が入りやすいので、切り口に殺菌剤を塗っておきます。また、使った剪定ハサミは消毒し、切った枝は他の枝に菌が移らないように密封して捨てます。⑤:根詰まり
根詰まりを起こすことで葉が落ちることがあります。根詰まりとは、何が原因で起こるのでしょうか。あわせて根詰まりを起こした場合の対処法について説明していきます。根詰まりとは
根詰まりとは、鉢の中で根が伸びるスペースがなくなり、空気や水の通りが悪くなる状態をいいます。水はけが悪くなると根腐れの原因となります。また、新しい酸素を取り込むことができなくなります。オリーブの木の根詰まりの原因
オリーブの木の根詰まりは、鉢植えでそのまま植えっぱなしにしている場合に多くみられます。1~2年に一回を目安に植え替えを行うのがベストです。古い土は、通気性や排水性が悪くなり、オリーブの生育に悪影響です。新しい土に植え替えることで、元気のなくなったオリーブを復活させることができます。鉢植えのオリーブの木を大きな鉢へ植え替えすることで復活
根詰まりを起こしたオリーブを復活させるには、4月~5月に植え替えを行います。鉢から株を抜いたら、根鉢の3分の1くらいをほぐしていきます。根を切らないように気を付けながら、根に着いた古い土を落としていきます。オリーブ専用の土か、酸度調整を行った土を使って、一回り大きい鉢に植え替えます。【夏】オリーブの葉が落ちる原因と対処法
次に【夏】にオリーブの葉が落ちる原因と対処法について解説していきます。気温が高くなる【夏】に起こる原因として6つのポイントが挙げられます。一つずつ確認していきましょう。①:水不足
水不足は、夏に葉を落とす原因の一つです。オリーブは乾燥に強いですが、生育期に水切れを起こすと葉を落とすことがあります。ただし、水のやりすぎは根腐れの原因になるので、ポイントを押さえて水やりを行います。7月〜9月の高温で水が蒸発しやすい夏は特に注意
7月~9月の高温で水が蒸発しやすい夏は特に注意が必要です。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。ただ、正午から午後にかけて気温が上がる時間帯に水やりを行うと、鉢の中の温度が急激に上昇して根にダメージを与えます。7月~9月の水やりは午前中のうちに行うのがベストです。鉢底から水が出るまで水やりすることで復活
水やりをする場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと与えます。ただし、水の与えすぎは根腐れの原因になります。特に鉢受皿を使っている場合、皿に水が溜まった状態だと根が絶えず水を吸収して過湿状態になります。鉢受皿の水はその都度捨てるようにしましょう。②:日の当たりすぎ
日の当たりすぎも葉を落とす原因になります。オリーブは日当たりを好みますが、真夏の直射日光があたる環境は苦手です。夏はどこに置くのがよいのでしょうか。適切な置き場所を確認していきます。葉が白くなったり葉の一部が茶色く変色したらそれは葉焼けの症状
葉が白くなったり、葉の一部が茶色く変色するのは葉焼けのサインです。真夏の直射日光に当てるとみられる症状です。鉢を直射日光が当たらない場所に移動させます。緑じゃなくなった葉は取り除き、直射日光を避ける場所に移動しよう
葉焼けを起こした場合は、緑ではなくなった葉を取り除き、直射日光が当たらない場所に移動させます。ただ、全く日の当たらない日陰に置くと、枝が細くなったり葉が茂らなくなったりするので、レースのカーテン越しに柔らかい光が当たる場所に置きます。③:新しい葉や実に栄養を送るため
新芽が伸びるころに葉が落ちることがあります。心配になりますが、この場合は新しい葉や実に栄養を送るための落葉なので問題ありません。新しい葉に栄養が集中し、古い葉にがいかなくなり落葉する
生育期は新しい葉に栄養が集中するため、古い葉に栄養がいかなくなり落葉します。ただ、病気などが原因で落葉している場合があります。その場合は、そのまま枯れてしまう可能性があるので、次のポイントをチェックしましょう。新芽や身が成長していれば、落葉は自然現象なので特に問題はない
古い葉が落ちるときに、新芽や実が成長していれば、自然現象の落葉なので特に問題はありません。もし新芽まで枯れていたら、そのまま枯れる可能性があるので、他の原因を見つけて対処する必要があります。④:追肥不足による栄養失調
追肥不足による栄養失調で葉が落ちることがあります。この時期は、夏の暑さに耐えるための肥料が必要です。ではどういった肥料をどのように与えればよいのでしょうか。追肥が足りないと株全体に栄養が行きわたらない
特に鉢植えで栽培している場合、追肥が足りないと株全体に栄養がいきわたらず、秋に実をつけるための栄養が不足します。また、この時期は夏の暑さに耐えるための栄養補給が必要です。速効性のある化成肥料を与えます。栄養剤(活力剤)を肥料代わりに使うのはオススメしない
栄養剤(活力剤)を肥料代わりに使うのはオススメできません。活力剤は「チッソ・リン酸・カリウム」が肥料の規定量を満たしていないものが該当します。肥料がご飯なら、活力剤はサプリメントのような役割です。肥料と組み合わせることで肥料の効果を高めることができます。⑤:クーラーや扇風機の風
室内で管理する場合、クーラーや扇風機の風には注意が必要です。オリーブは乾燥に強いですが、長時間、風に当てると葉が落ちる原因になります。では、どういった点に気を付ければよいのでしょうか。葉から水分が蒸発して葉がパリパリに、、
クーラーや扇風機の風が直接当たると、葉から水分が蒸発して葉がパリパリになって葉が落ちてしまいます。基本的に茶色になった葉っぱは、元の緑色の葉に戻ることはありません。そのまま残していても葉から水分が蒸発するだけなので、枯れた葉の下から剪定します。室内に置く際は直接風が当たらない場所に置こう
室内に置く場合は、直接風が当たらない場所に置くようにします。オリーブは寒さに弱いので、冷たい風に当て続けると枯れてしまうことがあります。またベランダに置く場合は、室外機の温風が当たらない場所に置きます。⑥:剪定の時期が合ってない
剪定の時期があっていない場合も葉が落ちる原因になります。では、剪定はいつの時期に行えばよいのでしょうか。剪定の適期と、剪定をする際の注意点を確認していきます。オリーブの木の剪枝の適期は休眠期である2月~3月
オリーブの強い剪定を行うのであれば、適期は休眠期の2月~3月になります。強剪定とは、太い枝や幹を切る剪定のことです。休眠期に行うことで、株への負担を減らすことができます。湿度が高い時期の剪定は剪定時に菌が入り込む可能性アリ
湿度が高い時期の剪定は、剪定時に切り口から菌が入り込む可能性があります。菌が入り込むことによって枯れる危険性があります。予防のために切り口に癒合剤を塗るようにするとよいでしょう。剪定した枝を挿し木にすることで増やすことも可能
剪定した枝は、挿し木にすることで増やすこともできます。挿し木は下記の手順で行います。- オリーブの枝を15cmくらいにカットする。切った枝は水につけておく
- ビニールポットなどに挿し木用の土を入れ、あらかじめ湿らせておく
- 切り口に発根促進剤を塗る
- 割りばしで土に穴をあけ、切った部分を傷めないよう慎重に挿しこむ
- 乾かしすぎないように注意し、直射日光の当たらない明るい日陰で管理する
【秋】オリーブの葉が落ちる原因と対処法
次は、【秋】にオリーブの葉が落ちる原因と対処法について解説していきます。だんだんと気温が下がってくる秋に葉が落ちる原因として5つのポイントが挙げられます。①:お礼肥が不足している
お礼肥の不足によって、葉が落ちることがあります。お礼肥とはどういった肥料で、どのような肥料を与えればよいのでしょうか。樹勢を取り戻すために与えるお礼肥
この時期の肥料は、夏の暑さに耐えたオリーブの体力を回復させるためと、収穫前の実を成長させるために与えます。お礼肥によって樹の勢いを取り戻します。すぐに効き目の出る即効性化成肥料がオススメ
収穫後に実をつけたことによって消耗した体力を回復させるのに、すぐに効き目の出る即効性の化成肥料がオススメです。②:炭疽病
炭疽病もオリーブの葉が落ちる原因となる病気です。発生時期は6月~10月頃で、気温と湿度が高いと発生しやすいです。糸状菌が原因で発生する炭疽病
炭疽病は、糸状菌が原因で発生する病気です。感染すると、実の表面に黒ずんだ斑点が出てきて徐々に広がっていきます。通気性を確保して予防しよう
炭疽病を予防するには、通気性をよくする方法がよいといわれています。葉が混みあって風通しが悪くなっているところを剪定します。また、病気にかかって落ちた実はそのままにせず、すぐに集めて処分します。③:水の与え過ぎ
水の与えすぎは、根腐れを起こし葉が落ちる原因になります。では、成長が遅くなる秋の水やりはどのように行えばよいのでしょうか。水やりのポイントを確認していきます。成長が緩慢になる10月頃からは水をあまり必要としなくなる
生育期と違い、10月頃からは生育が遅くなり水をあまり必要としなくなります。生育期と同じ水やりをしていては、加湿になります。土の表面が乾いて数日経ってから水を与えるようにします。葉に乾燥が見られる場合は葉水で対応しよう
土はまだ湿っているのに、葉に乾燥が見られる場合は葉水を与えます。葉からも水分が蒸発していて、葉が乾燥しすぎると茶色くなって落ちてしまいます。霧吹きなどを使って、葉に水をかけます。④:実のなりすぎ
実のなりすぎも葉を落とす原因になります。たくさん実がなって嬉しいところですが、実に栄養が集中しすぎると株全体の元気がなくなります。では、どのように対処すればよいのでしょうか。幹全体の栄養が実に集中し過ぎてしまう
実がつくのは嬉しいですが、その分幹全体の栄養が実に集中しすぎてしまいます。そのため、葉にまで栄養が行き届かず葉が落ちてしまいます。実のつき具合を調整したり、こまめに収穫します。実を適切に収穫することで全体に栄養を行き渡らせよう
オリーブはそのままにしておくと自然に落下しますが、適切に収穫することで全体に栄養を行きわたらせるようにしましょう。オリーブの収穫時期は地域によって差がありますが、緑のオリーブは9月~10月頃、熟した黒オリーブは12月~2月です。緑色のオリーブは塩漬けに、熟した黒オリーブはオイルとして加工できます。⑤:ネキリムシによる根の食害
ネキリムシによる根の食害も葉が落ちる原因になります。では、ネキリムシとはどんな虫で、見つけた場合はどのように対処すればよいのでしょうか。ネキリムシってどんな虫?
ネキリムシとは、コガネムシやコメツキムシなどの幼虫の総称です。土の中で、オリーブの木の根を食べます。土の中にいるので、気づかない間に被害が拡大してしまう恐れがあります。見つけたら、大量発生する前にすぐに補殺しよう
土を少し掘り起こしたら見つかることが多いので、見つけたら大量発生するまえにすぐに捕殺します。また、鉢植えの場合は、土に潜んでいることがあるので土を入れ替えるとよいでしょう。【冬】オリーブの葉が落ちる原因と対処法
次に【冬】にオリーブの葉が落ちる原因と対処法について解説していきます。生育の遅くなる【冬】に葉が落ちる原因として3つのポイントが挙げられます。それぞれの原因を確認していきましょう。①:日光不足
日光不足は葉が落ちる原因になります。オリーブは、日当たりを好むので、日陰だけだと枝が細くなったり葉が茂らなくなります。室内で管理する場合は、日光不足にならないように、日が当たる所で育てます。日光不足は成長悪化や枯れる原因にもなる
先ほども説明しましたが、日光不足は枝が細くなったり葉が茂らなくなるなど成長の悪化につながります。また、枯れる原因にもなります。育てている部屋の日当たりを再度確認しましょう。寒さが苦手なオリーブの木も、毎日短時間でも日に当ててあげよう
オリーブは寒さが苦手ですが、1日数時間でも日に当てるようにしましょう。日中、日に当てるために窓辺に置いていた場合、夜間は窓辺が冷気によって冷え込むので部屋の暖かい場所に移動させます。②:寒さ
オリーブは地中海沿岸が原産なので、寒さに弱いです。マイナス10℃まで耐えられるといわれていますが、基本的に冬は室内で管理します。基本的に、冬は室内で管理しよう
オリーブは、基本的に冬は室内で管理します。ただ、室内に置く場合に注意が必要なのが日光不足です。全く日が当たらない日陰に置くと、成長が鈍くなります。室内でも日の当たる場所で管理します。部屋の中でも、冷気に当たるのを防ぐために窓から少し離れた場所に置く
冬の室内では、窓から冷気が入ってきます。窓から少し離れた日の当たる場所に置くのがベストです。特に夜間はかなり冷え込むので、部屋の暖かい場所に移動させます。③:暖房・ヒーターに長時間さらされることが原因での乾燥
暖房・ヒーターの風に長時間当たることで、葉が乾燥し落ちてしまいます。土は湿っていても、暖房・ヒーターの風によって葉から水が蒸散しています。では、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。オリーブの木の生育に適した温度は15℃〜22℃
オリーブの木の生育に適した温度は15℃~22℃です。ただ、花芽をつかせるためには寒さを感じさせることも重要です。室内で育てている場合は、10℃以下になる場所に10日以上置いて寒さにあてるとよいでしょう。温風が直接当たらない位置に置こう
暖房・ヒーターの風に直接当てると葉が乾燥して落ちてしまいます。乾燥した葉は元には戻らないので、温風が直接当たらない場所に置くようにします。オリーブの葉が落ちるのを事前に予防する育て方のポイント
オリーブの葉が落ちるのを事前に予防する育て方には、- 水やりの方法
- 置き場所
- 肥料の与え方
水やりの方法
まずは、水やりの方法です。水やりは、簡単なようで難しく、枯らす原因の一つとして挙げられます。水やりのポイントを確認していきます。土が乾いたら、鉢の底から水があふれる程度にしっかり与えよう
生育期は、水切れを起こすと葉を落とします。土が乾いたら鉢の底から水があふれる程度にしっかり与えます。鉢の底から水が流れることで、新鮮な空気を取り込むことができます。鉢植えの場合は、鉢底石を敷くと水と空気の流れが確保できます。根腐れ防止のために鉢にたまった水もこまめに捨てよう
水切れが心配で水をやりすぎると、今度は根腐れの原因になります。特に鉢受皿に水が溜まった状態だと根が絶えず水を吸収して過湿の状態になります。鉢受皿の水はこまめに捨てるようにしましょう。地植えの場合は自然の雨で十分
地植えの場合、植え付け直後はたっぷりと水を与えますが、根が定着してきたら自然の雨で十分育ちます。ただ、雨水が溜まるような場所は根腐れの原因になるので避けた方がよいでしょう。真夏の時期に、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら、たっぷりと水を与えます。日当たりはいい場所に置く
オリーブは、日当たりよい環境を好む植物です。室内で育てる場合は、日当たりのいい場所に置くようにします。全く日の当たらない日陰で育てていると、生育が鈍くなります。春~秋は日当たりのいいバルコニーに置こう
春~秋の生育期は、日当たりのいいバルコニーに置きましょう。ただ、真夏の直射日光に当てると、葉焼けを起こしてしまいます。真夏の時期は直射日光が当たらないように、レースのカーテン越しに柔らかい光が当たる所に置くのがベストです。冬季は室内の明るい場所で育てよう
オリーブは寒さに弱いので冬は室内で管理します。室内でも日光不足にならないように明るい場所に置きます。ただ、冬の窓辺は冷気で冷え込むので、窓から少し離した場所に置くとよいでしょう。肥料の与え方
オリーブは実をつけるために、たくさんの栄養を必要とします。どういった肥料を、どのくらいの頻度で与えたらよいか確認していきましょう。効きめが長く続く緩効性の置き肥を使用
肥料は、効き目が長く続く緩効性の置き肥を使用します。置くタイプの肥料は、枝元から離して、根が広がった範囲全体に置くようにします。花が咲く前の2~3月、散った後の6月、実の収穫後の10月の3回を目安に与えよう
花が咲く前の2~3月、散った後の6月、実の収穫後の10月の3回を目安に与えます。それぞれの目的は- 2~3月の肥料は、新芽を増やすため
- 6月の肥料は、夏の暑さに耐えるため、秋に実をつけるため
- 10月の肥料は、実を収穫したあとの体力回復、栄養補給
ルッカやミッションなどの品種は育てやすいオリーブとして人気!
オリーブには様々な品種がありますが、ここでは育てやすい人気の2品種を紹介します。ルッカ
ルッカは、横に広がるタイプのオリーブ。自家結実性が高く一本でも実がつきやすい品種。耐寒性、耐病性が強いので、育てやすく初心者におすすめミッション
ミッションは、上にまっすぐ伸びるタイプのオリーブ。自家結実性がないので、実を楽しみたい場合は他の品種と一緒に植える。寒さに強い品種で、ハート形の実をつける。オリーブの葉が丸まるのは大丈夫なの?
ここまで、オリーブの葉が落ちる原因について説明してきましたが、オリーブは葉が丸まることもあります。葉が丸まるのは大丈夫なのでしょうか。原因と対処法について説明していきます。オリーブの葉の丸まりは水切れの兆候
オリーブの葉が丸まるのは、水切れの兆候です。オリーブは乾燥に強いですが、生育期の水切れは葉が丸まったり、枯れたりする原因になります。水やりの方法を見直す必要があります。丸まったオリーブの葉の復活方法
オリーブの葉が丸まってしまった場合に、復活させる方法はないのでしょうか。葉が茶色になっても、木全体が枯れてしまったと判断するのは早いです。次の点をチェックし、復活ができそうか確認します。茎を見て、茶色になっていたら水が不十分な証
まずは、枯れたオリーブの葉の近くの茎を選定して、茎の部分をチェックしていきます。剪定した茎が緑色だったら復活する可能性はあります。茶色になっていたら、水が足りていない証拠です。水やりの回数を増やすなどします。天気を見ながら、今まであげていた頻度よりも水やりの回数を増やす
天気を見ながら、今まであげていた頻度よりも水やりの回数を増やすようにします。水を入れたバケツに30分ほど漬けるという方法もあります。もし、復活してこないようなら根詰まりや、根が傷んでいる可能性があります。鉢から抜いて、茶色や黒くなっている根を取り除いて、新しい土に植え替えます。丸まった葉が落ちてきて、新しい葉が生えてくる
丸まった葉は落ちて、また新しい葉が生えてきます。丸まった葉が緑色に戻ることはありません。残しておいても余計な水分が蒸散するだけなので、枯れた葉の下の茎を剪定します。また切り口から水分が蒸散するのを防ぐのに癒合剤を塗ります。枯れた葉っぱを利用してドライフラワーにも!
オリーブの枯れた葉っぱを捨てるのはなんだかもったいないと思いますよね。ここでは、枯れた葉っぱを利用してドライフラワーを作って楽しむ方法を紹介します。枯れたオリーブもドライフラワーにして楽しめる!
枯れたオリーブもドライフラワーにして楽しむことができます。部屋に飾ると、お部屋の印象が変わりますよ。では、オリーブのドライフラワーは簡単に作れるのでしょうか。簡単なドライフラワーの作り方
オリーブは剪定後、水揚げをしておきます。今回は、オリーブの簡単なドライフラワーの作り方として、スワッグの作り方を紹介します。スワッグとは、花や葉、実などの植物を束ねて壁にかける飾りのことです。ドライフラワーの作り方は簡単!ただ吊るすだけ!
スワッグはリースよりも簡単で、ただ植物を束ねて逆さに吊るすだけで作ることができます。オリーブだけでも可愛いですが、ラベンダーなどのハーブと合わせると、香りも楽しめて素敵なインテリアになります。麻や紙で巻くと、乾かしている間もナチュラル風でオシャレに飾れる!
束ねた部分に上から麻や紙で巻くと乾かしている間もナチュラル風でおしゃれに飾ることができます。色あせないように直射日光の当たらない、風通しのよい場所に飾ります。オリーブの葉が落ちる原因とは?時期別の復活方法から対処法まで解説のまとめ
いかがでしたでしょうか。 今回、この記事では- 【春】オリーブの葉が落ちる原因は、葉の生え変わり、害虫、植え付けの失敗、病気、根詰まり
- 【夏】オリーブの葉が落ちる原因は、水不足、日の当たりすぎ、新芽や実に栄養を送るため、追肥不足、クーラーや扇風機の風、間違った剪定の時期
- 【秋】オリーブの葉が落ちる原因は、お礼肥不足、病気、過湿、実のなりすぎ、害虫
- 【冬】オリーブの葉が落ちる原因は、日光不足、寒さ、暖房の風、
- 事前に予防するには、水やり、置き場所、肥料に気をつける
- 初心者でも育てやすいおすすめの品種