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観葉植物の中でも非常に古くから人気が高いポトスをご存じですか?きっと見たことがないという方は少ないのではないでしょうか。2022年以降も多くの品種が生み出され、愛好家も非常に多いポトスは2022年でも初心者向け人気観葉植物として知られています。 そのようなポトスを増やしたいと思ったことはありませんか?この記事ではポトスを増やす方法の一つである水挿しの方法について解説していきます。 今回は、
- 観葉植物の水挿しについての解説
- ポトスを水挿しで増やす方法
- ポトスの水挿しのポイントやコツ
について解説していきます。 この記事を最後まで読むことでポトスを水挿しで簡単に増やす方法や、水挿しを成功させるための方法を知ることができるでしょう。ポトスを育てていて、増やしてみたいと考えている方や、ポトスの水挿しの元気がないという方に特におすすめの記事です。ぜひ最後までご覧くださいね。
関連記事:ポトスの育て方|室内での管理法から水栽培の仕方まで徹底解説
そもそもポトスはどんな観葉植物?
そもそもポトスという植物がどのような観葉植物なのかご存じない方も多いのではないでしょうか。まずはこれから扱っていくポトスに関する知識を得ておきましょう。ソロモン諸島などが原産のサトイモ科のつる性多年草
ポトスはソロモン諸島などの南国を原産とするサトイモ科のつる性多年草です。ジャングルの中で大きな木の幹に絡まるようにして原生地では生息しています。丈夫で育てやすい
ポトスの魅力として挙げられるものとして非常に丈夫で育てやすいというものがあります。ポトスは病気や害虫が非常に少なく、基本的な育て方を守ることで簡単に育てることができます。空気清浄効果がある
また、ポトスには空気清浄効果があると言われています。ポトスはエコ・プラントと呼ばれホルムアルデヒド、キシレン、トルエン、アンモニアなど私たちにとって有毒な物質を空気中から除去することができるという研究が行われたことがあります。水挿しとは?
それでは、続いて水挿しとはどのようなものなのかについて解説いたします。水挿しとは:カットした茎を水に挿して増やす方法のこと
水挿しとは、カットした茎を水に挿して増やす方法を指します。お花屋さんで買ってきた花を花瓶に生けるように観葉植物の茎をカットして、それを花瓶などの容器に生けておくことで根が発根することがあります。それを土に植えたり水耕栽培で育てたりすることで増やすことができます。「水差し」は誤り!ポトスを増やす方法は「水挿し」
水挿しと似た言葉に水差しというものがあります。この2つの言葉に違いはあるのでしょうか?ネットではよく「水差し」と「水挿し」が混同されている
「水差し」と「水挿し」、どちらも同じ読みである上にどちらも園芸や植物に関係する言葉となっているためインターネットではしばしば混同されて使用されています。しかし、厳密にはこれら2つの言葉は全く違う意味の言葉です。「水差し」は水やり道具のこと
水差しというものは水やりをするための道具のことを指します。じょうろのようなものを想像していただけるとイメージしやすいと思います。 なお、今回取り扱う植物を増やす方法の一つを指す言葉は水挿しです。水挿しのメリット
水挿しを行うメリットは大きく2つあります。その2つについてご紹介します。おしゃれに飾ることができる
まず、水挿しは非常におしゃれに観葉植物を飾ることができることが特徴です。ガラスの容器など中身が見えるもので水挿しを行うことで普段は観察できない根の様子などを間近に見ることができるためおすすめですよ。虫がわきにくく、清潔に管理できる
また、水挿しは水耕栽培の一種でもあるため虫が湧きにくく清潔に管理できます。適切な管理を行うことでカビもあまり発生しないためデスクなどに観葉植物を飾りたい時にもおすすめですよ。ポトスの水挿しのやり方
それでは、ポトスの水挿しのやり方について解説していきます。方法を知ってポトスの水挿しにチャレンジしてみてくださいね。水挿しを行う時期:真夏を除いた5月~9月の成長期
ポトスの水挿しを行う時期は真夏を除いた5月~9月の成長期です。これ以外の時期でも環境を整えることで行うことができるものの、根が出ないなどのトラブルが起こりやすいため適期に行うことをおすすめします。水挿しに使う容器を準備する
まずは水挿しに使う容器を準備しましょう。穴が開いておらず水を貯めることができるものであれば基本的になんでも使うことができます。透明のものだと根の育ち方がよく見える
ガラス製の器など、透明のものを使用すると根の育ち方を観察することができる上、涼しげでおしゃれなインテリアにもなるためおすすめです。根を観察したい場合はペットボトルを半分に切ったものも根を観察しやすいうえ手軽に入手できるためおすすめですよ。洗いやすい大きさのものがおすすめ
あまりに大きな容器を使うと洗うときに大変です。そのため洗いやすい大きさの容器にすることをおすすめします。特に気温が高い時期はバクテリアが発生しやすいためこまめに容器を洗う必要があることを想定しておきましょう。容器に水を入れる
まずは容器に水を入れます。その時のポイントについて解説いたします。水は水道水でよい
水は普通の水道水で十分です。むしろ水道水は消毒されているため微生物が繁殖しにくく水挿しに向いている水と言えるでしょう。容器の6分目くらいまで注ぐ
容器によってことなるものの、ポトスの茎が水に浸かるように容器の6分目程度まで水を注ぎます。浄化剤をいれるとよい
あまりこまめに水替えなどのお手入れができない方はミリオンAなどの浄化剤をいれることで水替えの負担を減らすことができます。茎を切る
ポトスの茎をカットし挿し穂を作ります。挿し穂の選び方のポイントについても解説いたします。剪定と同時に行うと効率的
実は剪定の適期と水挿しを行う時期はほとんど同じです。そのため剪定と同時に水挿しを行うことで剪定枝をそのまま挿し穂として使用することができます。剪定をしたら水挿しにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。葉と気根を含むように切る
挿し穂のポイントとしては葉と気根を茎につけるようにして切るようにしましょう。気根は必ずついていなければならないというわけではないものの、気根がついた挿し穂を使用することで気根がそのまま水を吸収する役割を担うためより水挿しを成功させやすくなります。切った茎を容器の中の水につける
剪定などで切った茎を容器の中の水につけましょう。その時のポイントは以下の通りです。切り口が乾いて傷まないようすぐに容器に挿す
切り口が乾燥して傷む前にすぐに容器に挿すようにします。もしも茎を切ってから時間が経過して切り口が乾燥した時には少し上で茎をカットしなおして切り口を更新することで水を良く吸収するようになりますよ。節と気根が水に浸かるくらい入れる
ポトスは主に節から新芽や根を出します。そのため、節を必ず水に浸けておくことで発根しやすくなります。また、気根がついている枝の場合気根も水に浸かるように水を入れておくことがポイントです。水挿し後は根が伸びるまで半日陰~日陰に置く
水挿しをした後は発根して根が伸びるまで半日陰や日陰の場所に置いておきましょう。直射日光が当たる場所はポトスが干からびてしまったり葉焼けしてしまうことがあるため避けるようにします。根が3㎝ほど伸びたら日向~明るい日陰に移す
水挿しをした後の根が3cm程度伸びたら直射日光が当たらない日向やレースカーテン越しの柔らかい日光が当たる明るい日陰に場所を移動させます。その後は水を切らさないようにこまめに水を加えたり、容器を洗ったりして管理します。水挿し後はどれくらいで発根する?
水挿しをした後はどれくらいで発根するのか気になりますよね。どれくらいで発根、発芽するのかについて解説いたします。適切に行うと1週間ほどで根が出る
ポトスの場合、適切に水挿しを行うと1週間ほどで根が出ることが多いようです。しかし、親株の健康状態や環境、個体差などによって変動する場合があります。根がでてさらに2週間ほど経つと新芽が出る
また、発根から2週間程度経つと新芽が出ると言われています。こちらも変動する場合があるため焦らずに気長に管理をしてくださいね。水挿しのポトスを元気に育てるコツ
水挿しのポトスを元気に育てるコツについて解説いたします。ポトスの水挿しは室内で管理する
ポトスの水挿しは屋外よりも室内の方が適しています。下記では詳しい置き場所について解説いたします。高温や強い光にさらさず、温度変化の少ないところで育てる
高音や強い光にさらすと水挿しのポトスは弱ってしまうことがあります。特に夏場は注意が必要で、水切れや葉焼けが発生しやすいです。基本的には室内の温度変化が少ないところで育てましょう。冬は5℃以上のエアコンが当たらない暖かい場所に置く
また、ポトスは低温に弱いため最低でも5℃以上の暖かい場所で管理を行いましょう。この時、エアコンなどの風が当たると葉が乾燥して弱ってしまうため風を避けた場所に飾ることがポイントです。病害虫対策をする
ポトスには病害虫が少ないものの、適切に管理をしていないと病気や害虫が発生することがあります。炭疽病を防ぐため葉のほこりを拭くなど清潔に保つ
炭疽病はカビが原因の病気です。その胞子が含まれる可能性があるほこりなどが葉に積もった状態を避けるために定期的に葉っぱを拭くようにしましょう。葉水をした後に柔らかな布で拭き取ります。乾燥しやすい時期は葉水をして害虫を防ぐ
乾燥しやすい夏場はハダニが発生しやすいです。ハダニは湿度を嫌うため葉水をして予防を行うと良いでしょう。ポトスに元気がないときは水栽培向けの肥料を与える
正しい育て方をしているにも関わらずポトスに元気がない時は水栽培用肥料を与えてみましょう。春~秋に与える
肥料は生育期である春~秋の暖かい時期にのみ与えます。冬に肥料を与えると肥料焼けを起こしてしまうことがあるため避けるようにします。液体の化成肥料がおすすめ
水挿しの場合、水に溶かすことが簡単な液体の化成肥料をおすすめします。数滴に液体肥料を溶かしたり、薄めに希釈した水を使って水換えを行ったりして肥料を与えましょう。根っこがカビないようにするには根腐れ防止剤を活用する
梅雨の時期など湿度が高い時期は根っこにカビが発生することがあります。根腐れ防止剤を使用することで根っこのカビを予防することができるためお試しくださいね。根が出ない場合はどうしたらいい?
水挿しのポトスの根っこがずっと出ない場合はどうしたらよいのでしょうか。対策や考えられる原因について解説いたします。根が出ない原因
ずっと根がでない原因はいくつか考えられるものの、特に多いのは以下の3つです。当てはまっていないか確認しておきましょう。適した時期に行っていない
ポトスの水挿しは成長期である5月~9月に行うようにします。しかし、適期以外ではポトスの生育が衰えており、発根できないことが多いです。ポトスの茎を切る場所が適切でない
ポトスは節から根を出すことが多いです。そのため、切る場所が適切でなく、節が含まれていない挿し穂はあまり発根せずそのまま腐って枯れてしまうことが多いです。水を交換していない
水を交換しないと水の中にバクテリアが増殖してポトスの生育を阻害します。水換えをこまめに行い水が腐るのを防ぐようにしましょう。対処法
根が出ない対処法には以下の3つが挙げられます。ぜひ1度は試してみてくださいね。冬に水挿しを行うのは避ける
冬はポトスの生育が衰えます。そのため冬に水挿しを行うのは避けましょう。どうしても冬に行いたい場合は温度を高く保つなどの工夫が必要です。気根をつけた状態で水挿しを行う
気根を付けた状態で水挿しを行うことで気根から根が発根しやすくなります。切る場所が分からない方は気根がついた挿し穂を使って水挿しを行いましょう。水挿しする際に水にメネデールなどの活力剤を薄める
水挿しをする時にメネデールなどの活力剤を薄めて使用するのも対処方法の一つです。メネデールは水挿しの他に挿し木などにも使用することができるため持っておくと安心ですよ。ポトスはずっと水挿しのままでも育つ?
ポトスは水挿しのままでも育てることができるのでしょうか?ずっと水挿しで育てる時のポイントについて解説いたします。土植えと比べてあまり大きく育たないが、水栽培はできる
水挿しのポトスは、土植えと比べるとあまり大きくは育ちません。しかし、水栽培自体は可能で、上手に管理することで長く育てることができます。水挿しで育てるにはお手入れが重要
水挿しでポトスを育てるには日ごろのお手入れが重要です。お手入れをしっかり行い水挿しでポトスを楽しみましょう。お手入れのポイント
水挿しポトスのお手入れのポイントについて解説いたします。水挿し後は毎日~週に1回水換えを行い、腐るのを防ぐ
水挿し後はできれば毎日、少なくとも週に1回は水換えを行い、腐るのを防ぐことが大切です。浄化剤などを使用しても良いでしょう。夏場など暖かい時期はとくに頻繁に水換えを行う
夏場など暖かい時期は特にバクテリアが繁殖しやすいため頻繁に水換えを行う必要があります。水から異臭がしないようにこまめにお手入れをしましょう。水を換える際に容器と茎の切り口も洗う
水を換える時には水だけでなく容器や茎の切り口のぬめりも落とすように洗いましょう。ぬめりはバクテリアが繁殖している証拠です。あたたかい時期は特に注意して洗います。植物性プランクトンであるアオコの大量発生に注意
液体肥料を使用すると植物性プランクトンであるアオコが発生することがあります。アオコが発生すると見た目が悪くなるほか異臭の原因になるため注意します。根詰まりしたら大きめの容器に移すか、伸びすぎた根を切る
容器に根がいっぱいになり根詰まりをしたら大きめの容器に移すか伸びすぎた根を切ります。これからも大きくしたい時は大きな容器に移し、大きさを維持したい時は根を切り詰めましょう。大きくしたいなら土植えかハイドロカルチャーに植え替える
今よりもより大きくしたい時には土植えかハイドロカルチャーに植え替えるようにします。下記では水挿しポトスの植え替えについて解説いたします。ポトスを水挿しから土へ植え替える方法
水挿しのポトスをより大きくするためには水から土挿しに植え替える必要があります。水挿しから土に植え替える方法について確認しておきましょう。用意するもの
土にポトスを植え替える時に必要なものは以下の通りです。観葉植物用の土
市販の観葉植物の土を使用します。ホームセンターや園芸店で購入することができるもので良いでしょう。鉢底石
鉢底に敷き水はけをよくします。根腐れ防止のほか害虫の侵入も防ぎます。鉢底網
鉢底穴を覆うように敷いて使用し、水やり時に土や鉢底石の流出するのを防ぎます。そのほか害虫の侵入も防ぎます。鉢
素焼きの鉢は通気性が良く根腐れ防止に効果的です。また、プラスチック鉢は軽く管理がしやすいです。植え替えのやり方は通常の植え替えと同じ
植え替えのやり方は基本的には通常の植え替えと同じです。植え替えの方法を確認しましょう。ポトスを器から抜く
ポトスを器からやさしく抜きます。根が傷つかないように注意して器から取り出しましょう。鉢底網を敷き、底が見えないくらい石を入れる
鉢底網を敷き、鉢底が見えない程度に鉢底石を敷き詰めておきましょう。容器にもよるものの2~3cmが目安です。その上に2割ほどの土をかぶせる
その上に2割程度の土をかぶせておきます。鉢にポトスを入れ、土をかぶせたら植え替え完了
鉢にポトスを入れて、根が埋まるように土を入れていきます。その後たっぷりと水を与えて植え替えの終了です。あまり根をいじらないよう注意
せっかく育った根がポロリと折れてしまうことがあるため、あまり根をいじらないことが植え替えのポイントです。植え替えの時には細心の注意を払って行いましょう。ポトスの水挿しの方法を紹介!適した時期から成功のポイントまでのまとめ
今回はポトスの水挿しについて解説いたしました。水挿しの方法の他、水挿し成功させるポイントについて知ることができましたか? この記事のポイントは、- 水挿しは5月~9月の成長期に行う、剪定と同時に行うと良い
- 水換えなどのお手入れをこまめに行うことで長く育てることができる
- 大きくしたい時は土やハイドロカルチャーに植え替えを行う