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熱帯アメリカが原産のモンステラの中でも、室内で育てやすく初心者にもおすすめのヒメモンステラ(姫モンステラ)という種類をご存知でしょうか。ヒメモンステラは、葉の切れ込みがエキゾチックな普通のモンステラよりもサイズが小さいのが大きな特徴です。モンステラの中でも小さめの品種と思われてきたヒメモンステラですが、現在では別の種類だと考えられています。 そんな小さめのサイズが人気のヒメモンステラは、剪定が必要な植物なのでしょうか。サイズが小さいため、不要だと考える方も多いかもしれませんね。 そこでこの記事では、
- ヒメモンステラの剪定は必要なのか
- ヒメモンステラの剪定に適した時期
- 剪定に必要な道具をご紹介
- ヒメモンステラの失敗しない剪定方法をご紹介
- 剪定した茎を利用する方法を解説
- ヒメモンステラに支柱を入れておしゃれにする方法
ヒメモンステラ(姫モンステラ)の剪定は必要?
まずはヒメモンステラ(姫モンステラ)の剪定が本当に必要なのかについてお答えします。姫という言葉が名前のついている通り、小さいサイズが特徴のヒメモンステラには剪定が必要なのでしょうか。結論!剪定は必要である
結論から言えば、ヒメモンステラは剪定が必要な観葉植物です。小さいサイズが人気のヒメモンステラですが、剪定は大きさと関係なく行う必要があるのです。定期的な剪定は、ヒメモンステラの成長を促進してさらに青々と元気にしてくれるでしょう。生長が早いため整える必要がある
ヒメモンステラはサトイモ科の観葉植物なので、生長が早い特色があります。そのため、茎や葉がどんどんと伸びていきますので、剪定によって風通しを良くするように整える必要があるのです。 ヒメモンステラの剪定を行わずに、茎や葉が伸びっぱなしになってしまうと風通しが悪くなって病害虫も発生しやすくなるので注意しましょう。剪定するメリット
では、剪定の作業を行うとどのようなメリットがあるのでしょうか。ヒメモンステラだけではなく、多くの観葉植物にとって剪定は重要な作業で様々なメリットが期待できるのです。観葉植物の見た目が整う
剪定を行うことによって、観葉植物のぼさぼさとした見た目がすっきりとして風通しの良い姿に変えることができます。おしゃれなインテリアとしての側面も高いヒメモンステラは、剪定によって見違えるように変わるはずですよ。風通しが良くなる
剪定によって風通しを良くすることによって、すべての葉にまんべんなく光があたり色や艶が良くなります。また、風通しの良さは病害虫の予防にもつながりますので葉がたくさん伸びる前に剪定を行うとより良い影響を与えてくれるでしょう。生長のバランスが良くなる
前述したように、剪定によって風通しが良くなることでヒメモンステラの全部の葉に光が当たるようになります。それによって生長のバランスが良くなり、茎の徒長などが起きにくくなるのです。日が当たりにくい場所の葉は徒長しがちで、シルエットも悪くなってしまいますので注意しましょう。ヒメモンステラの剪定に適した時期
次に、ヒメモンステラの剪定に適した時期についてご紹介します。剪定に適した時期に作業を行わないと、その後の成長にも悪影響が出てしまいますので適切な時期をチェックしてから行うようにしましょう。5〜9月の生育期に剪定する
ヒメモンステラの剪定に適した時期は、生育期である5月~9月です。この期間の間に剪定の作業を終わらせるようにしましょう。春~秋にかけての生育期の中でも、梅雨の時期と直射日光の強い真夏の時期はヒメモンステラのストレスが高くなりますので、剪定や植え替えの作業はなるべく避けるのがおすすめです。休眠期である冬には剪定しないように
ヒメモンステラは冬場に休眠期を迎えますので、剪定などの負担のかかる作業は行わないようにしましょう。冬場にストレスがかかる剪定を行ってしまうと、その後、充分に回復せずに最悪の場合枯れてしまうので注意が必要です。ヒメモンステラの剪定に必要なもの
この項目ではヒメモンステラの剪定に必要な道具についてご紹介します。剪定を行う上で必要となる道具はそれほど多くありませんので、ご自宅にあるもので用意することも可能ですよ。剪定ばさみ
剪定ばさみは、剪定の作業には欠かせません。太い枝をカットするような強力なものでなくても大丈夫ですので、ヒメモンステラの茎の太さに合ったものを選ぶようにしましょう。 また、清潔な剪定ばさみを用いないと病気がうつりやすくなってしまいますので注意が必要です。新品の剪定ばさみか、火であぶって除菌したハサミを用いるようにしましょう。切った葉を包む新聞紙
新聞紙は、ヒメモンステラの下に敷いて使ったりカットした葉を包んだりする汎用性があります。手際よく剪定の作業を行うためにも、新聞紙やいらない紙などを用意しておくのがおすすめです。ヒメモンステラの失敗しない正しい剪定方法
それでは、ヒメモンステラの失敗しない剪定の仕方についてひとつずつ解説していきます。正しい剪定方法を行わないと、ヒメモンステラが弱ってしまいますので注意しましょう。1. 新聞紙を敷いておく
まずは、ヒメモンステラの鉢の下や周りに新聞紙を敷いて作業を始めましょう。土がこぼれた時にも、お部屋を汚さずにすみますしカットした葉をくるんで捨てたりと効率的な作業を行うことができます。2. ヒメモンステラ全体を見て、切る葉っぱを決める
ヒメモンステラの全体を眺めて、剪定で切る葉っぱを決めるようにしましょう。変色した葉や傷んだ葉は、第一にカットします。その他にも、混みあっている部分の葉を切ることで風通しを良くすることができます。樹形を崩すように徒長した葉や茎もカットするようにしましょう。3. 葉っぱの付け根からカットする
ヒメモンステラの剪定をする際に、カットする位置は葉っぱのつけ根を選びましょう。特に、傷んだ葉や混みあった葉は付け根からカットすることで樹形をキレイに整えることができるのです。4. バランスが悪ければ茎の場所からカットする
葉っぱの根元からカットしてしまうと、葉が減ってバランスが悪くなってしまう場合は茎の場所からカットしても問題ありません。茎をカットする時の位置は、節の部分を残して少し上を切りましょう。節からは新しい芽や茎、葉が伸びていきますのでなるべく残すように心がけましょう。 節の上でカットする際に、残った茎が内側を向いている場合は新芽も内側に伸びていきますし外向きの茎でしたら外側に伸びていきます。理想とする樹形をイメージしながら、カットする場所を選びましょう。4. 全体的に見て整っていれば完成!
葉っぱを根元からカットする間引き剪定と、茎からカットする剪定をある程度行ったところで少し離れたところから全体を眺めてみましょう。スッキリとしたシルエットで、葉が混みあっていなければ整っていることになりますので剪定は完成です。 切り落とした茎や葉は、のちほどご紹介する増やし方で利用するのもおすすめですよ。使わない場合は、そのまま新聞紙にくるんで捨ててしまいましょう。 剪定によって太い茎をカットした時は、癒合剤などを塗って切り口を保護することもありますがヒメモンステラはそれほど太い茎に育ちませんので基本的に必要としません。また、ヒメモンステラは切り口から白い樹液のようなものが出ますので皮膚や肌が弱い方は直接、触れないように注意しましょう。園芸用の手袋やポリエチレンの作業用手袋を使うと安心ですね。剪定した茎を使ってヒメモンステラを増やそう
ヒメモンステラをキレイに剪定で整えたところで、カットした茎を再利用する方法をご紹介します。剪定した茎を使って、ヒメモンステラの新しい苗を増やすことができますので興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。ヒメモンステラの増やし方は難しくない
ヒメモンステラは観葉植物の中では丈夫で、生育力が旺盛な種類です。そのため、増やし方も難しくなく単純な作業で増やすことができますので初心者の方にもおすすめですよ。主には、挿し木と茎伏せ、水差しの方法で増やすことができます。次の項目から、手順を追ってご紹介していきましょう。茎挿し(挿し木)の仕方
茎挿しは、挿し木とも呼ばれカットした茎を発根させることで新しい苗を作る増やし方です。剪定を行うと同時に挿し木をされる方が多く、シンプルな手順行うことができます。 剪定と同じく、生育期に行うことでその後の発根が良くなるはずです。- カットした茎10㎝~15㎝ほどの長さを目安にを斜めに切り直します。その際には、新芽が伸びる節の部分を2~3個ほど残すようにしましょう。
- 葉を2枚~3枚ほど残してカットします。大きい葉は蒸散を防ぐために、半分ほどの大きさに切ってしまいましょう。
- 切った茎に発根促進剤を塗布します。用法や容量は購入した発根促進剤に記載されたものを守るようにしましょう。発根促進剤は必須ではありませんが、塗布したほうがその後の発根が良くなります。
- ポットや小さめの鉢に入れた挿し木専用土や小粒の赤玉土を軽く濡らしたあとに、中心にヒメモンステラの茎を挿します。新しく芽が伸びる節の部分が土の中に入ってしまわないように注意しましょう。
- 倒れないように支柱などで支えてあげたら、たっぷりと水を与えます。
- 直射日光が当たらない半日陰の場所で、乾燥させないようにしながら管理します。水やりの際は、強い水流で挿し木が倒れてしまわないように注意しましょう。
- 新しく芽が伸びてきたら、発根に成功している証なので葉が出たタイミングで一回り大きめの鉢に肥料と用土を新しく入れて鉢上げします。
茎伏せの仕方
茎伏せの仕方は、聞いたことがあるという方は少ないかもしれません。ヒメモンステラのような生育力旺盛な観葉植物において行うことのできる増やし方で、カットした太めの茎をそのまま寝かせて発根を待つ方法です。 剪定と同じ、生育期に行うことが望ましいのでカットした茎が多い場合は試してみてください。- 5㎝前後の長さで、ヒメモンステラの茎をカットします。この際に、茶色い間接のようにも見える節の部分を中心にするようにカットしましょう。
- ポットや鉢などの容器の上に、湿らせたミズゴケを敷きましょう。
- 切り口が半分くらい隠れるほどの深さに茎の寝かせます。節の部分をよく見ると、茶色の皮のような場所が少し開いているように見えるところがあります。ここが成長点で、新しい芽が伸びてくる場所なので上向きになるように設置しましょう。
- ミズゴケは常に濡れた状態になるようにしながら、管理して発根を待ちます。
- 新芽が伸びてきたら発根している証ですので、ポットに植え替えて半日陰で乾燥させないようにしながら大きくなるまで管理しましょう。
水差しの仕方
ヒメモンステラを増やす3番目の方法として、水差しの仕方をご紹介します。水差しは、自宅にあるもので行うことができますし非常に簡単なので初心者の方にもおすすめの方法です。- ヒメモンステラの剪定した茎を1節~2節残してカットする(節から気根と呼ばれる黒っぽい根が出ているものをなるべく選ぶようにする)
- 葉が多い場合は、1枚~2枚ほど残してカットする。
- 水を入れた透明の容器に茎を挿して室内で管理する(発根促進剤や水耕栽培用の肥料があれば水に溶かしたり、カットの切り口に塗ると発根が良くなる)
- 容器の水は毎日交換して清潔さを保つ。
- 白っぽい根が出たら、鉢に植え替えて半日かげの場所で大きくなるまで育てる。
ヒメモンステラの支柱での綺麗な仕立て方
最後にヒメモンステラを支柱で仕立てる際のきれいな方法についてご紹介します。ヒメモンステラを剪定した後に、支柱を効果的に入れて仕立てるとその後の伸び具合もすっきりとしたきれいな状態を保てるはずです。葉っぱが垂れやすく見た目が悪くなることも
ヒメモンステラは、モンステラよりもサイズが小型ですが葉が大きく垂れやすいので育てていくと広がっていってしまいます。葉っぱが垂れてしまうと見た目が悪く、しおれたようにも見えてしまうので効果的に支柱を入れて、かっこよく仕立ててあげましょう。ヒメモンステラもつる性の観葉植物なので、支柱によく絡まってくれるはずです。100均で売っている支柱や流木等で十分
どのような支柱を選ぶべきか迷ってしまう方も多いかもしれませんが、100均で売っているようなコスパの良いもので十分ですので安心してください。購入した支柱以外にも、流木などで代用することも可能です。鉢のサイズと比べて大きすぎたり、長すぎたりしないものを選ぶと倒れにくくなります。 支柱の種類も色々ありますが、ヒメモンステラに用いるものは真ん中にしっかりと立てられるような天然木や自然素材のココスティックという名前のアイテムがおすすめです。プラスチックの円形の支柱でも問題ありませんが、支柱が目立ってしまうのでインテリア性も考えて選ぶと良いですね。支柱の立て方
それでは肝心の支柱の立て方についてご紹介していきます。- ヒメモンステラの中心にしっかりと支柱を固定します。
- ヒメモンステラの葉がしなだれてしまわないように、ビニールタイや園芸用の麻ひもなどで固定しましょう。その際に、節の部分から出る気根がからまりやすいように向きなどを工夫してあげると良いですね。
- ひもを固定する際には、八の字を描くようにしながら結び目は支柱側にくるように心がけます。
- 太めの茎を中心に何か所か結びましょう。
【まとめ】ヒメモンステラを剪定で仕立てよう!適した時期や失敗しない手順を解説
いかがだったでしょうか。ヒメモンステラは、生長が早く丈夫な観葉植物なので定期的な剪定が欠かせないことがわかっていただけたでしょうか。 剪定の作業自体もそれほど難しくはありませんので、暖かい時期になったらぜひ行ってあげてくださいね。剪定と合わせて、挿し木や水差しで新しい苗を増やすのもおすすめですよ。 この記事のポイントは以下の通りです。- ヒメモンステラは生育期に定期的に剪定する
- ヒメモンステラの剪定に適した時期は5月~7月
- 剪定に必要な道具は剪定ばさみと新聞紙だけ
- ヒメモンステラの失敗しない剪定方法は、理想の樹形をイメージしながら葉っぱの根元か節の上でカットすること
- 剪定した茎は挿し木や茎伏せ、水差しで増やすこで利用ができる
- 剪定したあとに支柱を入れるとよりおしゃれに演出することができる