ヒメモンステラとモンステラの違いとは?見分け方や葉の特徴を解説

ヒメモンステラとモンステラの違いとは?見分け方や葉の特徴を解説
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目次

濃い深緑色とユニークな切れ込みを持つ葉っぱが魅力のモンステラ。どの園芸店にも取り揃えられていると言っても過言ではないほど、有名で人気のある観葉植物ですね。 そんなモンステラと同じ名前がついている「ヒメモンステラ」とは何か違いがあるのでしょうか。違いを知らないまま育ててしまうと間違った育て方をしてしまい、残念ながら枯らしてしまうことも考えられますね。 今回は
  • ヒメモンステラとモンステラの違いを知ろう
  • ヒメモンステラの詳しい情報
  • モンステラの詳しい情報
  • ヒメモンステラとモンステラに似ている植物
  • ヒメモンステラとモンステラの基本的な育て方
  • モンステラの種類6選とその違い

についてご紹介してきます。 本記事を読めばヒメモンステラとモンステラの違いはもちろん、共通点の知識も得ることができますよ。2つの植物に似ている「マドカズラ」という観葉植物もご紹介します。モンステラの分類は、専門家でも非常に難しいと言われます。 ここでは育てやすさや丈夫さなどの観点から、人気のある種類6選もご紹介しますよ。

関連記事:モンステラの育て方|日々の管理やさらに大きくする方法まで徹底紹介

ヒメモンステラとモンステラの違いを知ろう

ヒメモンステラとモンステラの違いは何なのでしょうか。モンステラが床置きサイズになることが多いのに対し、ヒメモンステラはテーブルの上や棚の上など卓上サイズで楽しめることが大きな違いですね。しかしサイズ感が異なるだけでどちらも同じような植物に見えますが、どこかに違いがあるのでしょうか。

呼び名が似ており、見た目も似ているため違いが少ない

ヒメモンステラとモンステラは呼び名も似ており、見た目も似ているため違いが少ないですね。人気の理由であるユニークな葉の切れ込みや、濃い緑色が美しいなど、共通点も多いことに今さらながら気づかされます。

完全に品種が同じではないことが違い

確かにヒメモンステラもモンステラもとてもよく似た種類ですが、完全に品種が同じではありません。つまり両者の違いは、品種とサイズの2点であると言えます。こんなにも似ているのに品種が違うというのはなんだか驚きですね。

どちらもハート型の葉っぱが可愛らしい

ヒメモンステラもモンステラも、どちらもハート形の葉っぱが可愛らしいですね。切れ込みのあるデザインも、エキゾチックでとても魅力的です。両者がそれぞれ持っている大きな特徴は似ていますが、学名や属名を知るとその違いが分かりますよ。まずはヒメモンステラから詳しくご紹介します。

ヒメモンステラについて詳しく知ろう

それではモンステラによく似たヒメモンステラについて詳しく知っていきましょう。ヒメモンステラは高さが最大でも約60㎝ほどで、モンステラの中では小さな品種です。原産地などを知ると、ヒメモンステラを育てるのに適した環境が分かりますよ。

ヒメモンステラはモンステラに似た小型の植物の総称

ヒメモンステラはモンステラに似た小型の植物の総称です。大きくならない種類の植物は、昔から名前に「姫(ヒメ)」とつけて呼ぶことが多くありました。 しかし、実際はヒメモンステラは「ヒメハブカズラ属」であり、モンステラは「モンステラ属」のため、違う植物であることが分かりました。ヒメモンステラの正式名称は「ラフィドフォラ・テトラスペルマ」です。 一般的にはアダンソニーやペルツーサのことをヒメモンステラと呼ぶこともありますが、分類はかなりあいまいです。流通上ではまだ混同されていることも多く、モンステラに似た小さいサイズの植物を総称した名前だ、ととらえておくと無難でしょう。

ラフィドフォラ・テトラスペルマの基本情報

学名  Rhaphidophora tetrasperma
和名 姫モンステラ
科名・属名 サトイモ科ヒメハブカズラ属
原産地 東南アジア・熱帯アメリカ
別名 モンステラ・アダンソニーなど
モンステラとよく似たヒメモンステラ(ラフィドフォラ・テトラスペルマ)は、サトイモ科ヒメハブカズラ属の植物。原産地は東南アジアとされています。 株全体が小型で、コンパクトなスペースにも飾りやすいと人気のある観葉植物ですよ。リビングやデスク周りに置くのにぴったりのインテリアグリーンと言えるでしょう。 モンステラよりも寒さに弱いため冬でも10℃以上の温度が必要になりますよ。

ヒメモンステラの花言葉

ヒメモンステラの基本的な情報について解説してきました。つづいてはヒメモンステラの花言葉についてご紹介します。ヒメモンステラの花言葉は以下の3つです。
  • 嬉しい便り
  • 壮大な計画
  • 深い関係
贈り物を贈る際に参考にされる花言葉。ヒメモンステラは明るいイメージの花言葉をもち、プレゼントとしても最適です。由来も含め、1つずつ詳しく見ていきましょう。

「嬉しい便り」

ヒメモンステラの花言葉1つ目は「嬉しい便り」です。植物の成長に欠かせない日光が、葉のすき間や切れ込みから差し込むことから由来していますよ。

「壮大な計画」

ヒメモンステラの花言葉2つ目は「壮大な計画」です。原産地の1つであるハワイでは「希望の光を導いてくれる植物」とされ、縁起のいい観葉植物として大切にされていますよ。特徴的な葉の切れ込みから差した日光を受け、ヒメモンステラは壮大な計画をたてて大きく成長しようとしているのかもしれませんね。

「深い関係」

ヒメモンステラの花言葉3つ目は「深い関係」です。モンステラの原産地の1つであるハワイでは、神聖さを感じつつも人々の生活に根付き深く寄り添った身近な植物としてモンステラを大切に扱っています。「深い関係」という花言葉があるからこそ、ハワイアンジュエリーのモチーフとしても使用されているのかもしれませんね。

ヒメモンステラの風水効果は「金運」アップ

風水とは古代中国から伝わる環境学のこと。自然界に生きる植物には強いエネルギーがあると考えられています。そんな観葉植物を室内に飾ることで、家の中の気の循環を良くし、さまざまな運気をアップさせようとするのが風水グリーンです。 ヒメモンステラには金運アップの効果があるとされていますよ。丸みをおびた葉をたくさんつける植物は、風水では金運をあげる効果が期待できるからです。さらに気持ちを穏やかにしリラックスさせてくれるとも言われているので、気の出入り口である玄関やリビングの窓際に置くとさらに良いでしょう。 良縁をひきつける、金運アップの効果が期待できるため、開業祝いや就職祝い、進学祝いなどにもふさわしい観葉植物ですよ。

モンステラについて詳しく知ろう

それではつづいてモンステラの基本的な情報についてご紹介します。ヒメモンステラとモンステラの違いが比較できますよ。

モンステラの基本情報

学名 Monstera deliciosa
和名 鳳莱蕉(ほうらいしょう)
科名・属名 サトイモ科モンステラ属
原産地 熱帯アメリカ
別名 スイスチーズプラント
モンステラは熱帯アメリカを原産とするサトイモ科モンステラ属。薄暗いジャングルの大木に絡みついて自生しているツル性の植物です。穴に切れ込みがあったり穴が空いたりしている姿がユニークで、おしゃれなインテリアグリーンとして人気を集めていますね。 別名「スイスチーズプラント」は、アニメに出てくるような穴あきチーズに似ていることから由来していますよ。

モンステラの花言葉も風水効果もヒメモンステラと同じ

モンステラの花言葉も風水効果も、基本的にはヒメモンステラと同じです。ヒメモンステラより大きなモンステラの葉には魔除け・厄除けの効果があるとされていますよ。家族が集まって長い時間を過ごすリビングに置くと家庭運や金運が上がるとも言われています。花言葉もよいイメージの言葉ばかりなので、自宅で育てるのはもちろん、贈り物にもふさわしい観葉植物ですね。

ハワイでは縁起の良い観葉植物とされている

原産地のハワイでは、モンステラは縁起の良い観葉植物として大切に育てられています。モンステラという名前は元々はラテン語で、ハワイでは「水が湧き出てくる」という意味があるともされています。「水が湧き出てくるように幸せが滾々と湧き上がるように」という願いも込められているのでしょう。モンステラの葉がモチーフとなったハワイアングッズやジュエリーもたくさん販売されていますね。

ヒメモンステラに似ている植物との違いとは?

ヒメモンステラとモンステラの基本的な情報について解説してきました。2つの植物はいくつかの共通点を持っていますが、分類上は違う植物だということが分かりましたね。つづいては2つの植物に似ている他の植物をご紹介します。

マドカズラという植物が似ている

学名 Monstera friedrichsthalii
和名 マドカズラ
科名・属名 サトイモ科モンステラ属
原産地 熱帯アメリカ
別名 モンステラ・アダンソニー・ラニアタ
ヒメモンステラやモンステラに似ている植物は「マドカズラ」という名の植物です。マドカズラはその名の通り、葉に窓のような穴がいくつも開いていますよ。 ツル性の植物なので横に広がって垂れていく育ち方をし、ハンギンググリーンとして吊り下げて育てるのもおしゃれです。ヘゴ支柱などを添えながら上に伸ばしてあげると、ボリューム感のあるスタイリッシュなインテリアグリーンとしても育てられます。比較的安価で売られているのもうれしいポイントですよ。

違いの見分け方は簡単である

3つの植物はとてもよく似た特徴を持っています。しかしヒメモンステラやモンステラと、マドカズラの見分け方は簡単ですよ。どれも1番の魅力である葉に注目してみましょう。

葉っぱの切れ込みに違いがある

それぞれの葉っぱの切れ込み方に違いが見られるのが1番の特徴です。それぞれの植物に分けて解説していきます。

ヒメモンステラ=葉っぱに切れ込みがある

ヒメモンステラには葉っぱに切れ込みがあります。葉っぱのフチから中央に向かってユニークな切れ込みがあったり、穴があるのがヒメモンステラやモンステラですね。

マドラズラ=葉っぱに穴だけあり、切れ込みはない

マドカズラは葉っぱに穴だけがあり、切れ込みがないのが大きな特徴です。穴の開いた葉っぱは、まるで中世のお芝居で使われていたお面にも見えますね。エキゾチックな印象もあるつややかな葉っぱが、私たちの暮らしに潤いを与えてくれるでしょう。

ヒメモンステラもモンステラも基本的な育て方は同じ!

ここからはヒメモンステラとモンステラの育て方についてご紹介してきます。ヒメモンステラとモンステラは、両者とも基本的な育て方は同じだと言えますよ。置き場所・水やり・肥料が必要かどうか・支柱についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

耐陰性があり、室内で楽しむ観葉植物

どちらも耐陰性のある植物なので、室内で楽しめる観葉植物です。室内に置く場合でも、日に当てた方が丈夫な株に育ちますので、直射日光を避けた明るい場所で管理しましょう。直射日光に当たると、素晴らしい葉が葉焼けし変色してしまうため、注意してくださいね。

水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと

水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。鉢底から水が流れてくるくらいしっかりと与えるといいでしょう。冬場はヒメモンステラとモンステラにとって休眠期にあたります。水分を吸収するパワーも落ちるため、表面が乾いてから2~3日たって水やりするくらいの頻度がベストですよ。1年を通して霧吹きなどで葉水を与えると、過乾燥や病害虫の予防ができるのでおすすめです。

基本的に肥料はなくても生長する

ヒメモンステラとモンステラは、生命力が強く丈夫な植物です。適切な水やりと2年~3年に1度の植え替え、適度な日光量に注意していれば、基本的に肥料はなくても生長します。しかし生長スピードをもっと早めたいときや、丈夫な株に育てたいときは肥料を与えるといいでしょう。 肥料を与える場合は、5月~7月の生育期前半に緩効性肥料を2ヶ月に1回の頻度で与えます。生育期後半には効果が早く現れる速効性肥料を10日に1度の頻度で与えます。生育を助け、グングン大きくすることができますよ。肥料を与えるときは使用方法に従って与えるようにしてくださいね。

葉っぱが垂れてきたら支柱で起こす

ヒメモンステラとモンステラはツル性の植物のため、葉っぱが横に広がって垂れていく育ち方をします。しかし見た目やスペースの関係で、葉っぱを垂らさずに育てたいときもあるもの。そんなときは支柱で支えて起こしてあげるといいでしょう。 ヘゴ支柱はヘゴと呼ばれる植物で作られているため、ヒメモンステラとモンステラが絡みやすい特徴があります。見た目も人工的な感じではなく植物になじみやすいので、おしゃれな雰囲気にこだわりたい方にもおすすめです。 支柱で支えられないほど横に広がってしまうときは、剪定をして余分な葉を取り除き、全体のバランスを整えてあげるのも1つの方法です。

ヒメモンステラやモンステラの種類の違いは?

ヒメモンステラとモンステラの基本的な育て方についてご紹介してきました。つづいてはモンステラの種類とその違いや特徴について解説していきます。 ひと言でモンステラと言っても世界には20~40種類ほど存在するのではないかと言われていますよ。モンステラの分類については、今までもたびたび議論されてきましたが、植物の専門家をもってしてもあいまいな部分がまだ多くあるのだとか。ジャングルにひっそりと自生する神秘的でエキゾチックなモンステラならではですね。

成長速度の早いものから、大きさが小さいものまで幅広い

モンステラにはいくつかの種類がありますが、境界線は実はあいまい。しかし成長速度の速いものから、サイズが違うものまで幅広いバリエーション豊富に揃っていますよ。置く場所のスペースや見た目の好みなどで選ぶと、また楽しみが増えますね。

デリシオーサ

デリシオーサはモンステラの定番と言ってもいい種類。大きく迫力のあるハート形の葉を横に広げながら成長していきます。大きいものだと葉の大きさは約1m、ツタは約10mまで大きくなることがあります。 葉の切れ込みは左右非対称で、乾燥にも強い丈夫な植物ですよ。リビングなどに飾れば印象的なシンボルツリーに、お店などの商業施設に飾ってもそのしっかりとした存在感を感じられそうです。葉の厚みや大きさ、斑のあるなしなどは生産年数や生育過程によって大きく違いが出てきます。

ジェイド・シャトルコック

ジェイド・シャトルコックはモンステラの新しい品種。切れ込みや穴がなく、つややかな光沢を持つ葉が美しい種類です。葉の表面にある葉脈は濃い緑色に浮き立ち、ゴツゴツとした質感がより強い生命力を感じさせます。 まだ生産者さんが少ないレアなモンステラと言えるでしょう。モンステラの中でも耐陰性や耐寒性が強く、室内でも育てやすい丈夫な性質を持っています。

ペルツーサ

ペルツーサはモンステラの中では小型の品種です。小さいながらも立派な切れ込みが葉っぱに入るため、モンステラならではの南国風の雰囲気が味わえますよ。高さは20~50㎝程度と、成長してもそこまで大きくならないため、棚の上やテレビの横など気軽に置けるのがうれしいですね。比較的入手しやすい品種でもあるので、園芸店などで見かけることも多いでしょう。

アダンソニー

アダンソニーもモンステラの中では小型の品種です。大きい品種では葉の直径が60㎝になるものもある中、アダンソニーの葉は直径20㎝程度にしかなりません。横幅や高さも、管理に困ってしまうほど大きくは成長しないため、コンパクトなお部屋でも楽しめる種類ですよ。 モンステラの魅力である葉の切れ込みはそのままに、ちょっとしたスペースでグリーンを楽しみたい方にぴったりです。他のモンステラよりも寒さに弱いため、冬場は暖かい室内で管理するのをおすすめしますよ。

ボルシギアナ・バリエガータ

ボルシギアナ・バリエガータは斑入りの葉が一番の特徴です。緑色の葉にクリーム色や白の斑模様が美しく、みずみずしくよりナチュラルな印象を与えます。斑の入り方に規則性はないため、株ごとに違ったランダムな模様が楽しめますよ。 人気が高い種類なのですが流通が少ないため、一般的なモンステラであるデリシオーサなどに比べると入手しにくいかもしれません。性質は他のモンステラと同じく丈夫で育てやすいのも魅力の1つですよ。

コンパクタ

コンパクタはデリシオーサから突然出現した種類で、葉持ちがいいのが特徴です。デリシオーサよりも葉が小さいですが切れ込みも深く、エキゾチックなモンステラの雰囲気を楽しみたい方にぴったりです。成熟した株になるとなかなか見ごたえのある葉をつけますが、デリシオーサより大きくなることはありません。株が成熟しきっていないと切れ込みが入りにくい種類が多いですが、コンパクタは小さいときから葉に切れ込みが入るのも魅力です。 ヒメモンステラと同じように売られていることもありますが、コンパクタはデリシオーサの小型品種のため実際は違う品種ですよ。

【まとめ】ヒメモンステラとモンステラの違いとは?見分け方や葉の特徴を解説

今回はヒメモンステラとモンステラの違いについてご紹介してきました。2つの植物はたくさんの共通点を持つ似た植物ではありますが、分類上の違いがあるということが分かりましたね。 本記事のポイントは
  • ヒメモンステラとモンステラは呼び名も見た目も似ているが分類が違うため、完全に同じ品種ではない。
  • ヒメモンステラはサトイモ科ヒメハブカズラ属であるのに対し、モンステラはサトイモ科モンステラ属である。
  • ヒメモンステラは高さが最大で60㎝ほど、モンステラは最大で10mほどにもなる。
  • しかしヒメモンステラとモンステラの分類はあいまいで、小型のモンステラの総称と考えるとよい。
  • 流通名としては、ペルツーサやアダンソニーをヒメモンステラと呼ぶことが多い。
  • ヒメモンステラは葉の直径が20㎝ほどなので、コンパクトに育てられるとして人気がある。
ということでした。 モンステラのように主役級の存在も、ヒメモンステラのもつコンパクトな可愛らしさも、どちらも素敵でしたね。園芸店では本当によく見かけるポピュラーな観葉植物ですが、モンステラのもつ奥深い世界も感じることができました。どちらもあなたのお好みや管理スぺースに合わせて選ぶとよいかと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。