目次
青々とした葉っぱがナチュラルで美しいポトス。育てやすく増やしやすいこともあって、多くの方に親しまれている植物ですね。そんなポトスには定期的な植え替えが必要だということをあなたはご存知でしょうか? 今回は
- ポトスの基本情報
- ポトスに植え替えは必要?
- ポトスの植え替えのベストタイミング
- 植え替えに必要なものと手順
- 【重要】植え替え後の管理方法
- ポトスのおしゃれな飾り方
についてご紹介します。 本記事を読めば、ポトスの植え替えのタイミングや正しいやり方の知識を得ることができますよ。適切な植え替えを行うことで、ポトスの株を大きく美しく育てることができます。ポトスの植え替えでお悩みの方はぜひ参考にしてくださいね。
関連記事:ポトスの育て方|室内での管理法から水栽培の仕方まで徹底解説
ポトスの特徴を知り植え替えをしよう!
ポトスの植え替え手順などを知る前に、ポトスのもつ大きな特徴について知っていきましょう。原産地などを知ることで、その植物の好む環境が分かりますよ。ポトスの風水効果についてもご紹介します。ポトスは東南アジア原産の観葉植物
ポトスは東南アジアが原産のサトイモ科エピプレムヌム属の植物です。とても丈夫で育てやすいため、初心者の方や、忙しくてあまり手をかけられないけれどグリーンを楽しみたい方などにおすすめですよ。ポトスは横に広がったあとに下に向かって垂れていく育ち方をします。ハンギンググリーンとして垂れる枝葉を楽しんだり、ナチュラルな雰囲気を生かしておしゃれなお部屋を演出するのもすてきです。光沢のあるハート型の葉が人気
ポトスが人気を集める理由の1つとして、光沢のあるハート型の葉っぱがあります。可愛らしく丸みを帯びた葉っぱは、見ているだけでみずみずしさを感じますね。 風水ではポトスのハート型の葉っぱは恋愛アップに効果的とされ、バスルームに置くと良いと言われています。また黄色い斑入りの種類もありますが、そちらは金運アップに効果があると言われていますよ。 他にも丸みを帯びたポトスの葉っぱは、リラックス効果もあるとされています。生育旺盛でたくさんの葉っぱをつける点でも縁起がいいと言えるでしょう。開花は珍しく、なかなか見られない
ポトスの開花は大変珍しく、なかなか見られないことで有名です。花が咲く時期は不定期なうえ、10年に1度花が咲くか咲かないかというほど。そんなレアなポトスの花は、サトイモ科特有の仏炎苞と呼ばれる部分と肉穂花序によって構成されています。ミズバショウのような花と言えばイメージしやすいですね。ポトスの植え替えは必要?
ポトスの特徴について解説してきましたが、そもそもポトスに植え替えは必要なのでしょうか。事前に用意するものもありますし「なんだか難しそうで面倒だな…」なんて思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。ポトスには植え替えが必要なのか、その理由やタイミングについてみていきましょう。結論!ポトスの植え替えは必要
結論から申し上げますと、ポトスには定期的な植え替えが必要です。どの園芸店でも手軽に入手できるポトスですが、植え替えをしないデメリットがあることを知る方は少ないかもしれませんね。なぜポトスには植え替えが必要なのでしょうか。成長速度はとても速く、見た目がすぐ悪くなる
ポトスに植え替えが必要な理由は、ポトスの成長速度がとても速く、見た目がすぐに悪くなります。長く植え替えないと鉢と株のバランスが崩れたりすることもあり注意が必要ですよ。また土の中の栄養を吸収するのも早いため、定期的に新しい土に取り替えてあげるのがおすすめです。栄養のない古い土で育て続けると、ヒョロヒョロと徒長し始めてさらに見た目が悪くなることもありますよ。ポトスの様子を見ながら植え替えをする
ポトスの成長スピードは環境によって差があります。 植え替えはポトスの様子を見ながら行うのがいいですね。つぎにポトスの植え替えで一般的なタイミングについてご紹介します。いつしたらいい?ポトスの植え替えのタイミング
ポトスには植え替えが必要だということが分かりました。それでは植え替えはいつしたらいいのでしょう。適切なタイミングについてご紹介します。1〜2年植え替えをしていない時
ポトスは生育旺盛な植物のため、1~2年経つと鉢の中が成長した根でパンパンになってしまいます。また株が増えたり枝葉が茂って密度が高くなったりすると、風通しが悪くなって病害虫の原因になることも。1~2年植え替えをしていないときは、ひと回り大きな鉢に植え替える良いタイミングです。水はけが悪くなってきたら
水やりをしてもすぐに水が抜けなくなったら、それは根詰まりし始めているサインです。根詰まりをほおっておくと鉢が根でパンパンになり、成長に悪影響を及ぼします。最悪の場合枯れてしまうことも考えられるため、鉢の土の水はけが悪くなってきたらひと回り大きな鉢に植え替えましょう。鉢に対して株が大きくなった時
鉢に対して株が大きくなったときも、植え替えの良いタイミングです。鉢と株のバランスが悪いと、ひっくり返ったりして危険ですね。また株や葉の密度も高くなっていることが予想されますので、病害虫が発生したり、株全体の活力が落ちてしまったりすることも考えられます。鉢に対して株の大きさがアンバランスになってしまったときは、ひと回り大きな鉢に植え替えるのをおすすめしますよ。 他にも「鉢底から根がはみ出しているとき」や「下の葉が黄色く変色して落ちるとき」も植え替えのサインと言えるでしょう。鉢底や下の葉の色もときどきチェックしてみてくださいね。ポトスの植え替えの時期
植え替えるタイミングについてご紹介してきましたが、ポトスの植え替えはどの時期に行うのがベストなのでしょうか。植え替えの適期について詳しく解説していきます。
ポトスの生育期である5〜10月の時期がおすすめ
ポトスの植え替えは生育期である5〜10月の時期がいいでしょう。植え替えは根をカットしたりかるくほぐしたり、多少なりとも根に負担がかかる作業。生育期に植え替えを行うことで、その負担を最小限にし、回復からのさらなる成長へとつなげていくことができます。 可能であれば生育がもっとも旺盛な生育期前半の5~7月に植え替えを済ませ、暑い夏の間に大きく育てましょう。株が安定した状態で冬を迎えられるので、おすすめです。11月以降の秋〜冬でも環境を整えたらできる
しかし冬場でも園芸店などでポトスを購入することもあるかもしれません。購入したときの鉢がとても小さいとき、そんなときは11月以降の秋〜冬でも環境を整えれば植え替えは可能ですよ。小さい鉢のままで長く育てるのは、成長するスペースが狭すぎてあまり良くありません。 11月以降の秋~冬にポトスを植え替える場合は、暖房の効いた室内で行います。その後も冬が終わるまでは引き続き温かい環境で管理するようにしましょう。このとき乾燥した暖房の風が直接当たらない場所に置くように気をつけてくださいね。ポトスの植え替えに必要なもの
それではここからはポトスの植え替えに必要なものをチェックしていきましょう。事前に確認しひと通り揃えておくことで植え替えをスムーズに行なえますよ。スコップなどは1度購入すれば今後も使用できるため、手に入れておくといいでしょう。大きさをひと回りあげた鉢
植え替えに使用するのは、現在の鉢よりサイズをひと回り大きくした鉢です。今後根が成長していくスペースを確保するためですね。植え替えの手間を省こうと大きすぎる鉢にすると水分の吸収が追いつかず、土が湿った状態が長く続きます。常に湿った土は根腐れの原因にもなるため、サイズはひと回りだけ大きい鉢を選びましょう。水はけの良い用土
ポトスの好む環境は水はけの良い状態。そのためにも植え替え時には水はけの良い用土を準備しましょう。初心者の方は「観葉植物用の土」でもいいですね。排水性を高めるためにさらに赤玉土を2割程度足すのもおすすめです。自分でブレンドする場合は「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1」の割合で行いましょう。鉢底ネット
鉢底ネットは100円ショップなどでも購入できます。鉢底ネットがあると水やりのたびに土が流れ出ることもありません。また屋外に置いたときにナメクジなどの害虫が侵入するのも防げますよ。鉢底の石
鉢底の石も100円ショップの園芸コーナーで販売されています。鉢底の石を入れてあげることで、排水性や通気性の良い環境になります。生育が旺盛になったり根腐れを防止できるなどのメリットがありますよ。スコップ
スコップがあると土を追加する際に便利です。スコップも100円ショップで購入しても良いですし、園芸店などでお気に入りの1品を見つけるのもいいですね。はさみ
はさみは古くなったり変色している根を切るのに使います。切れ味が悪いと切断面がつぶれ、雑菌が入る原因にもなります。切れ味の良い剪定はさみや園芸はさみを入手しておきましょう。1つあれば、今後ポトスが伸びすぎて剪定する際にも使えますよ。使用する前にアルコール消毒や熱湯消毒をするとさらに清潔に使えます。剪定はさみを使用してポトスの枝葉を整えることもあるかと思います。その際カットした枝葉は、挿し木にして株を増やしていくのに使えますよ。ポトスは生育旺盛なため、混み入った枝葉はどんどんカットしてもOK。そのまま捨てるのはもったいないので挿し木にして再利用するのがおすすめです
新聞紙などの捨てられる敷物
植え替えはいつの間にか周囲に土がこぼれたり、カットした根が落ちてしまったりするもの。汚れてもいいように、前もって新聞紙などの捨てられる敷物を敷いておくといいですね。用土をブレンドする際にも、新聞紙を利用すると手軽です。こぼれた土やカットした根も、くるんでまとめて捨てられるのでとても便利ですね。失敗しない!ポトスの正しい植え替え方法
植え替えに必要なものをチェックしたところで、つづいては正しい植え替え方法についてご紹介します。ひと通り目を通しイメージしておくと植え替えがスムーズに進められますよ。1. 植え替えをする時には鉢の土を乾燥させる
植え替えを予定している日の数日前から水やりを止め、鉢の土を乾燥させます。これは根をほぐしやすくするためですね。また植え替えは晴れた日の午前中に行うのがおすすめ。雨の日だと余分な水分が土中に含まれてしまうからです。2. 新聞紙を敷く
汚れても大丈夫なように、あらかじめ新聞紙を敷いておきましょう。現在の鉢と新しい鉢と、道具類を広げてもはみ出さない程度に広げておくといいですね。3. 新しい鉢に鉢底ネット・鉢底石を入れる
新しい鉢の穴をふさぐように鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れていきます。鉢底石は鉢の底が隠れる程度入れましょう。その上に新しい土を数㎝程度入れておきます。新しい鉢の準備は以上です。4. ポトスを鉢から取り出す
ポトスを現在の鉢から優しく取り出します。もし根がパンパンに張って取り出せないときは、鉢を木づちや手でとんとんと叩くと土が緩んで取り出しやすくなりますよ。5. 根をほぐしながら土を落とす
根を軽く優しくほぐしながら、古い土を落としていきます。大体根の1/3ほどの土を落としてあげるといいでしょう。6.腐ったり、絡まったりしている根を切る
腐ったり絡まったりしている根があればカットします。他にも1本だけ長く伸びすぎている根や黒く変色しているものがあれば思い切ってそれらの根を切るといいでしょう。切断面から雑菌が入らないよう、清潔なはさみでカットして根を整理しておきましょう。7. 新しい鉢に真っ直ぐに置き、土を入れる
新しい鉢に真っ直ぐに置き、株の高さを確認します。低ければもう少し土を追加してから株を入れましょう。高さが決まったらさらに土を入れていきますよ。このとき割りばしで土を優しくつつくと、根の周りにすき間なく土が入れられますよ。8. 鉢の縁から3cmぐらいまで土を入れる
土は鉢の縁から3㎝くらいまで入れましょう。この縁までの数㎝をウォータースペースと言います。このスペースをきちんと確保することで、水やりの際に土があふれさせずに済みますよ。ちょっとしたポイントですが、今後の水やりを楽にできますよ。9. たっぷりと水やりをして植え替え完了!
鉢底から透明の水が流れ出てくるまでたっぷりと水やりをしましょう。もし水やり後に土のかさが減ったら、鉢の縁から3㎝ほどになる程度に土を追加します。枯れるのを防ぐ!ポトスの植え替え後の育て方
植え替えの具体的な手順がイメージできたでしょうか。つづいては植え替え後の管理方法についてです。植え替えの成功は、植え替え作業そのもはももちろん、その後の管理も大切になってきます。植え替え後の管理を間違えると枯れる恐れもありますよ。一連の流れとして覚えておくといいですね。日陰の直射日光の絶対当たらない場所で管理
植え替え後は直射日光の当たらない日陰で1週間ほど管理します。植物にとっての植え替えは、人間が外科手術を行ったようなもの。手術後は静養するのと同じように、植え替え後のポトスも激しい温度変化のない日陰で管理しましょう。植え替えのストレスを受けたポトスは、弱い直射日光でも葉焼けし最悪の場合枯れる可能性があるため、日光の量には注意してくださいね。土の表面が乾いているのを確認してから水やりする
水やりは土の表面が乾いてから行います。植え替えの際に根をカットしていると、水分を吸収する力も落ちています。頻繁な水やりは根腐れの原因にもなりますので、土の表面が乾いているのを確認してから水やりをしましょう。水やり後は受け皿に溜まった水を捨てきれいをキープしてくださいね。肥料は2週間経ってからあげる
肥料は植え替え後、2週間経ってから与えます。水やりと同様に、根をカットしたことで養分を吸収する力も落ちているからですね。植え替え後に元気づけたくて肥料を与えたくなる気持ちも分かります。 しかし肥料を与えすぎて土中のバランスが崩れると、根が水分を出してしまいかえって水分不足が進む「肥料焼け」の原因にも。植え替え後2週間ほど経過し、根が落ち着いてから肥料を与えるようにしましょう。葉水することで葉がしおれるのを防ぐ
植え替えで根に負担がかかり水分がうまく吸収できなくなってしまうことも考えられますね。そんなときは霧吹きで葉水を行いましょう。 植物は根からだけでなく葉や枝からも水分を吸収することができます。周囲に水滴が落ちない程度に葉水を与えれば、適度な潤いで葉がしおれるのを防げますよ。ポトスのおしゃれな飾り方
さいごにポトスのおしゃれな飾り方をご紹介します。ポトスは大きさや育て方によってさまざま表情を見せてくれる観葉植物。あなたのお部屋の雰囲気やお好みに合わせて仕立てると楽しいですよ。 ここでは涼しげな水耕栽培(ハイドロカルチャー)やポトスタワーもあわせてご紹介します。ガラス容器のハイドロカルチャー
ガラス容器でハイドロカルチャー栽培をするのもおしゃれな飾り方です。みずみずしいポトスとガラス容器の透明感で、より涼やかな演出ができますよ。ハイドロカルチャーは高温で焼き上げた植え込み材を使用しているため、基本的に無菌です。清潔が気になるキッチンやテーブルにも安心しておしゃれにポトスを飾れますよ。支柱でポトスタワーを作る
ポトスは支柱を使うことで簡単にポトスタワーを作れます。おすすめの支柱はヘゴという植物を使って作られた「ヘゴ支柱」。茶色のヘゴ支柱とポトスの青々しい葉のコントラストは、とてもナチュラルで美しいものです。このヘゴ支柱をポトスを囲むように四方に設置し、つるを誘引すると見応えのあるポトスタワーへと生長していきますよ。生育旺盛なポトスですから、ぐんぐん大きくなっていく様子を見るのも楽しみですね。100均の支柱で十分であるため挑戦しやすい
もちろん100均の支柱でも十分ポトスタワーを作れますよ。100均の鉢底ネットを丸く筒状にし、中に水苔を入れて支柱にする方法があります。一般的によく見かける棒状の支柱でポトスタワーを作っている方も多くいらっしゃるようです。 どのような支柱がいいのか選ぶポイントは、ポトスの育ち方にありそうです。自生地のポトスはつるを他の植物へ伸ばし水分を吸収して生長します。そのため支柱は水分を保持できるもので、表面がデコボコとしたものがつるが絡みやすく良いでしょう。【まとめ】ポトスの植え替え方法を解説!適した時期から植え替え後の管理方法まで
今回はポトスに植え替えは必要なのか、その理由と準備するもの、実際の手順などをご紹介してきました。 本記事のポイントは- ポトスは東南アジア原産のサトイモ科エピプレヌム属の植物で、横に広がったあと枝垂れる育ち方をする。
- 生育旺盛なポトスを定期的に植え替えすると根が詰まったり株の姿が乱れてしまうことを予防できる。
- 植え替えはポトスの生育期である5月〜10月がベスト。暖かな室内であれば冬場でも大丈夫。
- 植え替えに必要なものはひと回り大きい鉢、水はけの良い用土、鉢底ネットや鉢底石などである。
- 植え替えは新しい鉢に鉢底ネット・鉢底石・数cmの用土を入れポトスを置き、さらに土を追加する。
- 植え替えはひと回り大きい鉢を使用し、直射日光の当たらない日陰で1週間管理する。
- 植え替え後2週間経ったら肥料を与える。葉水をすると葉がしおれるのが防げる。