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サボテンは、サボテン科の植物の総称です。約2,500種類あり、主に北・中・南米を中心に分布しています。サボテンは多肉植物の一種ですが、サボテン科として区別されます。サボテンの特徴として、「刺座(シザ)」と呼ばれる白い綿毛が、棘の付け根にあります。つまり「刺座」があるのがサボテン、なければ多肉植物であると見分けることができます。サボテンは大型種や大きくならない小型種、形も様々で種類が多く、とても人気のある植物です。 ところで、サボテンを育てていて「実生」という言葉を聞いたことはありませんか。サボテン栽培が初心者だと、実生と聞いてもよくわからない方も多いと思います。 そこで今回の記事では
- サボテンの実生とは何のこと?
- サボテンを実生するメリット
- サボテンの実生の方法(必要なもの~手順まで)
- 実生の際によくあるトラブル3選
- 発芽したあとの管理方法
- サボテンの植え替えの仕方
- 冬越しの方法
以上の内容で解説していきます。 最後まで読んでいただけたら、サボテンの実生の仕方からその後の管理方法、植え替え、冬越しの方法まで詳しく知ることができます。これから、サボテンを実生で増やしていきたい方には必見の内容です。是非、最後までご覧ください。
関連記事:サボテンの育て方|初心者でも失敗しない方法や日常のケアを徹底解説
そもそもサボテンの実生とは何のこと?
まずは、サボテンの実生とは何のことをいうのでしょうか。初めて聞く方にとっては、読み方も難しいですよね。実生の意味から、なぜ実生するのがよいのか、その理由まで解説していきます。結論:実生(みしょう)とは種から育てること
実生とは、種から育てることをいいます。園芸店やホームセンターに行けば、すでに成長している苗を購入することができるので、手軽に植物の栽培を始めることができます。しかし、種から育てた場合、成長過程を楽しむことができ、植物に対しての愛着が増します。なぜ実生するの?実生するメリット
種が発芽して成長していく過程を観察できるのが、実生の楽しみの1つです。その他にも、実生するメリットはあるのでしょうか。主に3つのメリットを紹介します。貴重なサボテンを増やすことができる
まず実生することで、貴重なサボテンを増やすことができます。園芸店には様々なサボテンの苗が販売されていますが、貴重なサボテンはなかなか販売していません。その点、種だと貴重な品種も入手することができます。丈夫な苗に育てることができる
実生した植物は、親の遺伝子を受け継いでいない全く新しい植物です。親株がウイルスを持っていたとしても、種から育てれば移りません。また、種から育てると種から栄養を吸収して太い根が張るので、丈夫な苗を育てることができます。高価な苗を購入せずに済む
苗だと数万円するサボテンも、種だともっと安く購入することができます。育てたい品種の苗が高価な場合は、種で安く入手できないか調べてみましょう。しっかりと準備すれば家庭でも簡単に行える
実生をするのはハードルが高いように感じますが、しっかりと準備すれば家庭でも簡単に行うことができます。次の項目で、実生のやり方を詳しく説明していきます。サボテンの実生におすすめの品種3選
サボテンにはたくさんの品種があります。ここではサボテンの実生におすすめの品種を厳選して3品種紹介していきます。3種ともそれぞれに面白い特徴があり人気の品種です。これからサボテンの栽培を始める方は、選ぶ際の参考にしてください。瑠璃兜
瑠璃兜は、兜丸(かぶとまる)の園芸品種です。兜丸は半円形のとげのないサボテンです。また、「星点」と呼ばれる白い斑点があります。それに対し瑠璃兜は斑点がありません。ほわほわとした刺座を持っているのが特徴的で人気のある品種です。金鯱
金鯱(キンシャチ)は、比較的成長が早い大型のサボテンです。株のてっぺんに淡いクリーム色の綿毛が生え、そこから花を咲かせます。トゲが金色に輝き、大きく成長する姿から「サボテンの王様」と呼ばれ、人気の品種の一つです。ただ、レッドリストに登録されている絶滅危惧種です。オプンチア
オプンチアは、ウチワサボテンとも呼ばれ、平べったい楕円形の葉が特徴のサボテンです。株が成熟してくると花を咲かせます。日当たりが悪いと花芽をつけないので、日当たりの良い場所で育てます。サボテンの実生に必要なものから方法まで徹底解説!
ここからは、サボテンの実生に必要なものから手順まで徹底解説していきます。最後まで読んでいただくと、家庭での実生のやり方がしっかりとマスターできます。サボテンの実生に適した時期
せっかく種を蒔くなら、しっかり発芽させたいですよね。サボテンを実生する際、適した時期はあるのでしょうか。適期は温度を一定に保つことのできる5〜9月
実生をする適期は、温度を一定に保つことのできる5~9月がベストです。理由として次の2点が挙げられます。湿度・温度が保たれていれば丈夫に育つ
種の発芽に必要な条件は、温度、湿度、光です。サボテンも同様、湿度と温度が保たれていれば丈夫に育ちます。温室やビニールハウスが無い方は、種まき後に湿度が保てるように蓋をするなどの工夫が必要です。サボテンの発芽には20℃以上必要
サボテンの発芽には20℃以上必要です。お住まいの地域によって気温が違うので、20℃以上を保てるようになったのを確認して蒔くのがベストです。秋や冬でも、室内で設備をしっかり整えればできないことはない
基本的に実生は、20℃以上保てる時期に行うのがベストです。ただし秋や冬でも、室内で設備をしっかり整えればできないことはありません。その際には、先ほど説明した温度や湿度が維持できる状況を保つことが必要です。サボテンの実生に必要なものを調達しよう
では、サボテンの実生に必要なものを準備していきます。あかじめ準備しておくことで、作業をスムーズに進めることができます。主に10個ありますので、1つずつ確認していきましょう。サボテンの種子
まず最初は、サボテンの種子です。初めて実生する方は、どこで種子が入手できるかわかりませんよね。主な購入先を紹介します。園芸店、ネットショップ、観葉植物専門店などで購入可能
サボテンの種子は、園芸店、ネットショップ、観葉植物専門店などで購入することができます。できるだけ新鮮な種子がよいので、採取した時期がはっきりしていて、信頼できるところから購入するようにしましょう。自家栽培の場合は受粉して採取することも
すでにサボテンを栽培している方は、自分で受粉して咲かせたサボテンの種を採取して蒔くこともできます。このときもなるべく新鮮な種がよいので、春に咲いた種を採って蒔くのがベストです。サボテンを育てるための容器
サボテンを育てるための容器を準備します。どういった容器が適しているのでしょうか。チェックしていきましょう。プラスチックコップや密閉カップがおすすめ
種まき後に湿度を保てるように、プラスチックコップや密閉できるカップがおすすめです。柔らかいポットだと、移動させたときに土が動いて種が中に潜り込んでしまうので、硬質のものがよいです。スリットの入ったプラスチック鉢もおすすめです。 容器は新品で清潔なものがよいですが、再利用の鉢を使用する場合はしっかりと洗い熱湯消毒などをしておきます。容器の底に穴を開けて水はけをよくしておく
準備した容器は、底に穴をあけて水はけをよくしておきます。また種を蒔いた後は、腰水を行うので、5つくらい穴を開けます。用土
次に用土を準備していきます。実生する際に用土はとても重要です。どのような用土を準備すればよいのかポイントを押さえていきましょう。赤玉土、鹿沼土、バーミキュライトなどがおすすめ
実生する際の用土に大切な条件として、- 清潔であること
- 肥料分がないこと
実生に使う土は水洗いして熱湯消毒するのが尚いい
実生に使う土は、清潔なことが大切です。使う土を水洗いして、熱湯消毒すると尚いいです。ただし、熱湯消毒した後は、土の温度が下がるまで使うのを待ちます。覆い・ガラス
発芽した種は湿度が必要です。透明の蓋つきの容器を使うか、容器にラップなどの覆いやガラスを被せます。また、発芽した種は日光が必要ですが、直射日光には弱いです。半日陰に置くか、直射日光が当たる場合は遮光します。ラベル
実生が終わったら、鉢にラベルを挿しておくのがおすすめです。ラベルにはどういった情報を記録しておくのがよいのでしょうか。品種名や蒔いた日などを記録しておくと間違いがなくなる
ラベルには、品種名、種を蒔いた日などを記録しておくと間違いがなくなります。4Bくらいの濃い鉛筆で書くのがおすすめです。鉛筆は日焼けや水に強く、あとで消すことができるので便利です。最近はカラフルなものも多くおしゃれに!
成長過程を毎日観察していくので、ラベルにもこだわってみましょう。最近ではカラフルでオシャレなものも多く販売されています。観察するのが、より楽しくなりますよ。ふるい
サボテンの種は、細菌に弱く腐りやすいです。土をふるって、土の中の細かい汚れを落としていきます。消毒液
サボテンの種は細菌に弱いので、種子、土、使用する道具を清潔にすることが重要です。消毒に使用する薬剤などを紹介します。種子の消毒、土の消毒にベンレートやアルコールを利用する
種子の消毒、土の消毒にはベンレートやアルコールを利用します。ベンレートは、カビが原因で発生する病気に効果があります。病原菌の侵入を防ぐ予防効果と、侵入した病気に対する治療効果を持っています。しっかりと説明書を読んで用途を理解してから使う
ベンレートを使用する場合は、しっかりと説明書を読んで用途を理解してから使うようにしましょう。眼に入ったり、皮膚に付着したりしないように注意して作業を行います。霧吹き
実生する際は、土をあらかじめ湿らせておく必要があります。じょうろで行うと、土に穴が空いてしまうので、霧吹きがあると便利です。たくさんの種をまく方は、蓄圧式の霧吹きを使うと作業が楽になります。苗を並べるケース
種を蒔いたあとはしばらく腰水を行うので、苗を並べるケースを準備します。鉢の1/3の高さまで腰水をしたいので、水がこぼれない高さのものを準備します。鉢の数が多くなる場合は、衣装ケースを使うと蓋をするのが楽です。植物生育LEDライト
サボテンの種が発芽するためには光が必要なため、日当たりの良い場所で育てることが大切です。しかし、室内に置いていると天候に左右されます。植物生育LEDライトがあることで、天候に左右されることなく光量不足を補うことができます。サボテンの実生のやり方の手順
ここからは、サボテンの実生のやりかたについて、主に7つの手順で説明していきます。一つずつ確認していきましょう。1.殺菌した土を鉢に入れる
最初に熱湯消毒などをして殺菌した土を鉢に入れます。水はけが大切なので、鉢底には粒が粗い土を入れ、その上に粒の細かい種まき用の土を入れます。土は鉢の縁から2センチの所まで入れて、ウォータースペースを確保します。2.ケースに鉢を並べる
鉢に土を入れたら、ケースの中に並べます。ビニールの柔らかいポットだと、土が崩れやすいので、硬質のポットがおすすめです。3.ケースの端から腰水する
鉢を並べたら、ケースの端から腰水をします。腰水とは、底面から給水させることです。腰水をすることで、蒔いた種が流れたり、水切れを起こしたりする心配がなくなります。鉢の下から1/3くらいまで水を入れる
腰水は、鉢の下から1/3くらいまでを目安に入れていきます。この時に、土を殺菌するのにベンレートなどの殺菌剤を溶かしておいてもよいです。土の上からも水を霧吹きしておく
土の上からも水を霧吹きして、まんべんなく湿らせておきます。土の表面に穴があいていたら、穴を埋めて平らにしておきます。4.種を蒔く
種を事前に殺菌することで、カビの発生を防ぐことができます。殺菌剤がない場合は、水でよく洗うだけでも雑菌を洗い流せます。静かに種を土の上に乗せる
種を静かに土の上に乗せていきます。サボテンの種は発芽するのに光が必要なので、なるべく重ならないように、均一に蒔きます。細かい種の場合は、ピンセットを使います。蒔いたあとは覆土はしません。種蒔き時は全て蒔かずに時期をずらして蒔く
種をすべて蒔くと後で植え替えが大変になります。種は全て蒔かずに、ずらして蒔くのがベストです。また、発芽しなかったときのリスクを減らせます。5.上から水を霧吹きする
種を蒔き終えたら、もう一度上から水を霧吹きして表面を湿らせます。種が流れてしまわないように注意します。6.ケースを閉じて窓際に置く
蓋つきのケースを使用する場合は、蓋を閉じて窓際に置きます。蓋がない場合は、鉢にラップをして穴をあけておきます。7.ケースの上に植物育成LEDライトを置いて完了
植物育成LEDライトを使用する場合は、ケースの上に置いて完了です。ケースの置き場所について、再度確認していきます。暑い季節はなるべく室内管理しよう
暑い季節に屋外に出すと、鉢の中の湿度が上がり過ぎてしまいます。暑い季節はなるべく室内で管理します。ただし、日光が必要なので柔らかい光が当たる窓辺に置きます。外で管理する場合はライトなしで直射日光の当たらない明るい場所で管理
発芽したての芽は直射日光に弱いです。外で管理する場合は、ライトなしで直射日光の当たらない明るい場所で管理します。遅くとも1週間ほどで発芽するのでそれまで待つ
早ければ3~5日。遅くとも1週間ほどで発芽するのでそれまで待ちます。水を切らさないように腰水を続けます。温まった水にはコケや藻が生えやすいので、こまめに水を交換します。サボテンの実生をする際に起こりうるトラブルと対処法
ここでは、サボテンを実生する際に起こりうるトラブルを4つ紹介していきます。あらかじめ、どのような症状が発生するかを知ることで、実際に起こったときに慌てずに対処することができます。実生が赤い色に変色した
実生が赤い色に変色することがあります。原因として、どういったことが考えられるでしょうか。原因:赤くなる色素が日光で化学反応を起こしている
実生が赤い色に変色する原因として、赤くなる色素が日光で化学反応を起こしていることが考えられます。これは、光や温度に対するストレスから身を守るときに赤くなるというサボテンの特性です。対処法:日光が強く当たらない場所に移動する
赤くなるのは、強い日光がストレスを与えているからです。日光が強く当たらない半日陰の場所に移動させます。土の表面にカビが生えた
土の表面にカビが生えることもよくあるトラブルです。どういったことが原因に考えられるのでしょうか。原因:暗い場所での管理が長く続いた
原因としては、暗い場所での管理が長く続いたことが考えられます。また、風通しの悪い場所に置いておくのもカビの原因になります。対処法:無肥料の用土に入れ替えてベンレート希釈液でカビ予防する
土にカビが生えたら、用土ごと入れ替えます。肥料分のある土は、カビや藻の原因になります。無肥料の用土に入れ替えて、ベンレート希釈液でカビ予防します。発芽しない
いつまで経っても発芽しないと不安になりますよね。どういった原因が考えられるのでしょうか。原因:日光が足りない、温度変化が激しい
サボテンの発芽には光が必要なので、日光が足りないことが考えられます。また、昼は暖かいけど夜は寒いなど、温度変化が激しい場所に置くのもよくありません。対処法:直射日光の当たらない温度変化の激しくない場所で管理する
光が必要ですが、発芽したての芽は直射日光に弱いです。直射日光が当たらず、温度変化が激しくない場所で管理します。実生が溶ける
せっかく育ってきた実生が溶けるということもあります。どういったことが原因として考えられるのでしょうか。原因:害虫被害
実生が溶ける原因として、害虫の被害が考えられます。サボテンは、日当たりと風通しが悪い場所に置いていると害虫が発生しやすいです。対処法:土を入れ替え、薬剤を使って予防する
害虫が原因の場合、土の中に潜っている可能性があります。病気になった実生は廃棄し、土を入れ替え、薬剤を使って予防します。サボテンの種子が発芽した後の失敗させない育て方のコツ
順調に発芽したあと、しっかり苗として育てるためにはどういった管理を行えばよいのでしょうか。失敗させない育て方のコツを解説していきます。腰水はいつまでしたらいいの?
実生したあと、しばらくは、腰水で水を与えていきますが、腰水はいつまで続けたらいいのでしょうか。実生を始めてから1ヶ月ほど続けた後、水切りする
腰水は、実生を始めてから1ヶ月ほど続けます。そのあと、ケースにたまった水を切ります。腰水後は3〜4ヶ月くらいまでは霧吹きでたっぷり目に水やりする
腰水をストップした後は、3~4ヶ月くらいまで霧吹きでたっぷり目に水やりをしていきます。この時に、2週間に1回、殺菌剤を水やりの代わりにかけてもよいです。発芽して棘がある程度生え揃ったら植え替える
発芽して、棘がある程度生え揃ったら植え替えます。植え替えは、根にダメージを与えます。生育期に植え替えることで、株の回復が早くなります。湿気の覆い梅雨の時期は植え替えを避ける
湿気の多い梅雨の時期は苗が腐りやすいので、植え替えを避けます。また梅雨の時期は、晴れの日が少ないため、植え替え後の苗の成長が遅くなります。弱った苗は捨ててしまってもOK
弱った苗は捨ててしまってもOKです。元気な苗を植え替えることが大切です。植え替えの方法
植え替えに必要なもの、植え替えの手順を説明していきます。植え替えに必要なもの
- 一回り大きな鉢(清潔なもの)
- 鉢底ネット、鉢底石
- サボテン用の土(清潔なもの)
- 割りばし
植え替えの手順
- サボテンが鉢から抜きやすいように、水やりをやめて土を乾かしておく
- 新しい鉢に、鉢底ネットと鉢底石を入れる
- 土を1/3くらいまで入れる
- 苗を土ごとゆっくと掘り起こして、土に穴をあけて植える
- 鉢の縁から2センチの高さまで土をいれる 割りばしを使って根と土をなじませる
- 植え替えてからは、直射日光が当たらない半日陰の場所で管理する
植え替えは一度だけでなく球体が大きくなったら2回目、3回目も行う
容器に株が密集すると必要な栄養分が不足します。植え替えは一度だけでなく、球体が大きくなったら2回目、3回目も行います。株が小さなうちは1年に一回植え替える
株が小さなうちは、1年に1回植え替えます。あとは、状態を見て植え替えます。容器の中の株が混みあってきたり、土の状態が悪い場合などに植え替えを行います。株の大きさに合わせて鉢の大きさも変えてあげよう
植え替えるときには、株の大きさに合わせて鉢の大きさも変えます。大きすぎず、一回り大きいサイズの鉢がベストです。実生で育ったサボテンの植え替え後の管理方法
実生で育ったサボテンの植え替えが終わりました。植え替え後は、どのような管理を行えばよいのでしょうか。- 置き場所
- 水やり
- 用土
- 肥料
日当たり、風通しの良い場所で管理する
植え替え後のサボテンは、日当たりと風通しの良い場所で管理します。自生地のサボテンは、短い雨季に成長し、長い乾期に休眠します。日本とは全く気候が違いますが、日本でサボテンを栽培する場合は、春、秋を生育期、夏、冬を休眠期に当てはめて管理します。サボテンはジメジメしている場所が苦手な植物
サボテンは、ジメジメしている場所が苦手です。また、風通しが悪いと病害虫の発生の原因になります。日当たりと風通しの良い場所で管理します。直射日光にはなるべく当てない
サボテンは日光を好むので日当たりに置くのがよいと説明しましたが、直射日光に当てると「葉焼け」を起こします。午前中だけ日光が当たるような場所や、柔らかい光が当たる場所で管理します。水やりの方法は季節によって異なる
次に水やりの方法です。水やりは、季節によって仕方が異なります。一年中同じ水やりをしていると、枯れてしまうことがあります。季節ごとの水やりの方法を確認しておきましょう。春・秋の水やり:土が乾いたらたっぷり
春・秋はサボテンの生育期です。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。鉢底の穴から水が流れるくらいしっかりと水やりをします。夏の水やり:土が乾いたら2〜3日後に控えめに
夏は、休眠期に入るので土が乾いたら2~3日後に控えめに与えます。ただし、気温が上がる時間帯に水やりをすると、鉢の中の温度が急激にあがってしまうので、涼しくなる夕方以降に水やりをします。冬の水やり:完全に断水してOK
冬はサボテンは休眠期に入るので、ほとんど水を必要としません。完全に断水してもOKです。土は水はけのいいものを使う
サボテンは、乾燥した環境を好みます。土は、通気性がよく、水はけのいいものを使います。初めて育てる方は、自分でブレンドするのは難しいと思います。ホームセンターなどでサボテン用の土が販売されているので、専用の土を使用することをおすすめします。肥料は基本的には必要ない
サボテンは、他の植物に比べて成長が遅いので、肥料は基本的に必要ありません。ただし、生育が悪くて大きくならないとき、花を咲かせたいときは、生育期に液体肥料を2週間に1回、緩効性の置き型肥料を1ヶ月に1回くらいのペースで与えます。発芽後1年以下の実生で育ったサボテンの冬越し方法
ここでは、発芽1年以下の実生で育ったサボテンの冬越しの方法について解説していきます。寒さに弱いサボテンを冬越しさせるには、いくつか気を付けなければならないポイントがあります。チェックしていきましょう。発芽して1年経たないサボテンはとても傷つきやすく寒さにも弱い
発芽して1年経たないサボテンはとても傷つきやすく寒さに弱いです。では、冬越しの際にどのような点に気をつければよいのでしょうか。冬越しの際にすること
冬越しの際にすることとして、次の3点に注意して行っていきましょう。水やりを徐々に減らし、冬の環境に慣らしてあげる
冬はサボテンは休眠期に入ります。休眠中は基本的には水を与えません。水やりを徐々に減らし、冬の環境に慣らしていきます。屋外で生育している場合は室内管理に切り替える
屋外で育てている場合は、室内での管理に切り替えます。日中は日当たりのよい窓辺に置きます。夜間の窓辺は冷気によって冷え込むので、部屋の暖かい場所に移動させます。5℃以下の環境に置かない
サボテンの耐寒温度は、5℃以上です。5℃以下の環境に置かないように注意します。また室内に置く場合は、エアコンの風が直接当たらない場所に置きます。暖かい時期にしっかりと日光に当て、養分を蓄えることでサボテンが冬に弱るのを事前に予防できる
サボテンを元気に冬越しさせるためには、株が元気であることが大切です、暖かい時期にしっかりと日光に当て、養分を蓄えることでサボテンが冬に弱るのを事前に予防できます。【まとめ】サボテンの実生から育てる方法!初心者でも成功するコツまで徹底紹介
いかがでしたでしょうか。今回の記事では、- 実生とは、植物を種から育てること
- 実生は、家庭でもできる
- 実生で起きる4つのトラブルは、鉢の置き場所を変え、殺菌をすることで防ぐ
- 植え替え後は、置き場所、水やり、土、肥料に気をつけて管理する
- 冬越しをするためには、最低気温5℃以上の環境に置く