目次
多肉植物をダイソーで購入する人も多い中、多肉植物専用の土はダイソーで販売されていないことが気になっている方も多いのではないでしょうか。ダイソーで販売されている観葉植物の土は、多肉植物を育てるのに適しているのか不安ですよね。
そこで今回の記事では、
- ダイソーの土で多肉植物を育成できるか
- ダイソーの土の原料や特徴
- 多肉植物向けの配合土の作り方
- セリアやキャンドゥの土とダイソーの土の違い
- 多肉植物を育てるためにダイソーで揃えられる道具
- ダイソーの土は虫が湧きやすいというのは本当か
- ダイソーで買える多肉植物の種類
上記の内容について解説します。
この記事を読んでいただければ、ダイソーの土が多肉植物を育てるのに向いているのか知り、多肉植物に適した土を自分で配合できるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
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ダイソーの土で多肉植物は育てられる?
ダイソーで販売されている観葉植物用の土を、見かけたことのある方も多いと思います。安く手軽に買えるため魅力的ですが、大切な観葉植物、特に多肉植物が生育できるのか疑問ですよね。ダイソーの土で多肉植物が育てられるのか、解説します。
【結論】ダイソーの土を単体で使用するなら難しい
ダイソーの土だけを使って多肉植物を育てようとしている場合、元気に育てることは難しいです。ダイソーで販売されている土は、あくまで観葉植物用やお花用です。観葉植物やお花と多肉植物では、求められる土が違います。その違いから多肉植物を育てるのに、ダイソーの土は適さないと言えます。
ダイソーの土の成分を見てみると…
ダイソーの観葉植物用やお花用の土は、多肉植物には適さないとわかったところで、ダイソーで販売されている土の成分を見てみましょう。
花の土:ココピート、バーミキュライト、パーライト、ピートモス、たい肥、赤玉、くん炭
花の土は、観葉植物の土の原料にプラスで、バーミキュライトとピートモスが配合されています。土自体を見比べても、見た目に大きな差はありません。主原料はココピートで、他の土が少しずつ混ぜられている程度です。
観葉植物の土:ココピート、パーライト、たい肥、赤玉、くん炭
観葉植物の土も花の土と同じく、ココピートが主な原料です。ココピートは有機物のため、カビや害虫が湧きやすいといったデメリットがあります。そのため単体で使うのではなく、腐葉土の代用として利用するなどの方法がおすすめです。
ダイソーの土は保水性、保肥性に優れるが、排水性が劣る
ココピートが主原料のダイソーの土は、保水性、保肥性優れています。その代わりに排水性が劣っており、水はけが悪いため根腐れを起こしやすい土です。時期によっては、土が常に湿っているような状況になりやすいでしょう。赤玉土や軽石などが含まれていれば、もう少し水はけの改善ができるでしょうが、ダイソーの土にはそういった対処は見られませんでした。
多肉植物を育てるには水はけの良い土が絶対条件なので不向き
多肉植物を育てる際には、水はけの良い土は絶対条件です。そのため、ダイソーの観葉植物や花の土は、多肉植物の生育には適しません。時期によっては特に入念なチェックが必要になるため、管理も難しいでしょう。
多肉植物にダイソーの土は使えない?
ここまでダイソーの土だけを使って、多肉植物を元気に育てることは難しい、と解説してきました。しかし多肉植物にダイソーの土はまったく使えないのでしょうか?ご紹介します。
【結論】全く使えないわけではない
結論から言うと、全く使えないわけではありません。観葉植物用の土であっても、多肉植物を植え付け育てること自体は可能です。しかし水はけやカビ、害虫などの観点から、ダイソーの土だけを使って多肉植物を育てることは難しいです。より厳しい管理や見極めも必要になるため、ダイソーの土は部分使いにする方が良いでしょう。
多肉植物専用の土より劣ってしまうので、工夫が必要
先述したように、ダイソーの土は観葉植物用やお花用です。基本的には多肉植物を育てるに向いていないため、工夫をする必要があります。
工夫①:専用土より水はけが悪いので、サーキュレーターや扇風機で風通しがいい環境づくり
ダイソーの土と多肉植物専用の土の大きな違いは、水はけの良さです。ダイソーの土は多肉植物の専用土より水はけが悪いため、サーキュレーターや扇風機を利用して、通気性の良い環境を作るようにしましょう。寄せ植をする場合には、一緒に植える植物の生育環境も確認して、通気性を保つようにしましょう。
工夫②:多肉植物向けの配合土に使う
ダイソーの土をそのまま使うのではなく、多肉植物向けに自身で配合するのもおすすめです。1番の難点は水はけのため、赤玉土や軽石などで水はけの改善をするだけでも、育てやすさに大きな違いが出ます。
工夫③:ダイソーで買える根腐れ防止剤のゼオライトを使う
他にも水はけの改善には、ゼオライトを使う方法もあります。ゼオライトを使用すると、根腐れを防止する効果が期待できます。ダイソーにも販売されているため、手軽に取り入れることが可能です。
ダイソーの土を使って多肉植物向きの配合土を作る
ダイソーの土を使って、多肉植物向けの配合土を実際に作ってみましょう。配合を間違えなければ、ダイソーの土もしっかり活用できますよ。
多肉植物向けの配合土のおすすめの割合
多肉植物向けの配合土には、おすすめの割合があります。絶対条件である、水はけの良い土を作るための配合をご紹介します。
赤玉土(小粒)5:鹿沼土(小粒)3:観葉植物の土 2
赤玉土と鹿沼土とダイソーの観葉植物の土を、5:3:2の割合で配合すると、多肉植物向けの配合土になります。赤玉土と鹿沼土もダイソーで販売されていますが、赤玉土は少し粒が大きいです。大きめのポットや鉢植えなら問題ありませんが、小さいポットや鉢植えには適しません。鹿沼土は大小それぞれの粒が入っているため、小さい粒を選別すれば、小さなポットでも使用できます。
腐葉土より観葉植物の土を使うことで、カビや虫の発生を抑えられる
ダイソーの観葉植物の土は、基本的に腐葉土の代用として利用すると良いでしょう。腐葉土はカビや虫が発生しやすく、管理が大変になります。ダイソーの観葉植物の土は有機物のため、カビや虫が普通の土より発生しやすいですが、腐葉土よりは発生を抑えることが可能です。培養土にすることでより生育に適した、使いやすい土になります。
他の100均の土は多肉植物に使える?
今回はダイソーの土を取り上げましたが、キャンドゥやセリアなどの他の100均の土を多肉植物に使用することはできるのでしょうか。
セリア・キャンドゥでは多肉植物専用の土が販売されている
セリア・キャンドゥでは、多肉植物専用の土が売られています。セリアやキャンドゥで売られている土も、ダイソーの観葉植物の土と同様に、主原料はココピートです。セリアやキャンドゥは、プラスで加えるものを工夫することで、多肉植物用の土を作っています。セリアの土は、パーライトを増やす他に軽石や炭などを加えて、排水性の強化を実現しました。そうしてサボテン・多肉植物向けの専用土としての絶対条件を満たしています。キャンドゥの土も同様に、パーライト、軽石、バーミキュライトを含ませることで、排水性の強化を行っています。
セリアの土が一番排水性に優れる
同じ多肉植物向けの専用土であるセリアの土とキャンドゥの土ですが、多肉植物専用土の絶対条件である排水性は、セリアの土が最も優れています。水はけが良いものの土に水気が残っており、保水性もほど良いです。100均で多肉植物専用土を買いたい方は、セリアで購入すると比較的管理が易しいと言えます。
ダイソーで揃う!多肉植物を育てるための道具
多肉植物を育てるための土に着目してご紹介してきましたが、多肉植物を育てるには土だけではいけません。この項目では、ダイソーで揃えることができる、多肉植物を育てるための道具をご紹介します。
鉢・受け皿
多肉植物に限らず、植物を育てるのに必要なのは植木鉢と蜂用の受け皿です。多肉植物を育てる際には、水はけの良い土を利用しますので受け皿は必須です。鉢は植物のサイズや成長に伴い、植え替えてあげましょう。
鉢底ネット
鉢底ネットもダイソーで販売されています。鉢底ネットとは、鉢穴から土が出ないように鉢穴の上に敷くネットです。これがないと、ポロポロと植木鉢から土が溢れてすぐに汚れてしまいます。室内やベランダなどの、汚したくない場所で育てる場合は必須です。
鉢底石
ダイソーには、鉢底石も2種類販売されています。鉢底石を鉢底に敷くことで、水はけを良くすることが可能です。多肉植物を育てている鉢に対して、サイズが大きすぎる場合があるため、チェックして購入しましのう。
スコップ
多肉植物だけに限らず、観葉植物やガーデニングにも必要不可欠な道具の1つがスコップです。植え替えの際や培養土を作る際だけでなく、園芸をする人なら1つは持っておきたいスコップですが、今どきはダイソーでも購入できます。色のバリエーションも豊富で、選ぶ楽しみがありますよ。
必要なものはほとんどダイソーで揃えられる
上記でご紹介してきたように、多肉植物を育てたいと思った場合、必要なもののほとんどがダイソーで揃えられます。わざわざ園芸店に行くのは億劫という方や、価格をできるだけ抑えたい、という方にもおすすめです。
ダイソーの土は虫が湧きやすい?
ダイソーの土はカビや虫が湧きやすい、とご紹介してきました。セリアやキャンドゥといった他の100均の土なら湧きずらいのか、湧きやすい原因は何かを詳しく解説します。
ダイソーのみならず100均の土は虫が湧きやすい土が多い
ダイソーだけでなく、100均の土は虫が湧きやすい土が多いです。販売している段階で、すでに虫が混入している場合もあります。室内で育てる方や虫の発生はできるだけ抑えたいという方は、100均の土は避けた方が良いでしょう。
虫が湧きやすい原因
土に虫が湧きやすい原因は、大きく分けて3点あります。
有機肥料が使われている
ダイソーやセリア、キャンドゥの土は、原料に有機肥料が多く使われています。どの土も主原料がココピートという有機物のため、養分が豊富でカビや虫が発生しやすいです。
袋の中でずっと土が湿っている
袋の中で土がずっと湿っているのも、虫が発生しやすい原因です。土に発生するような虫は、栄養が豊富で湿っている薄暗い場所を好みます。
虫の卵が混入している可能性
土を袋詰めする段階で、虫の卵が混入している可能性があります。土を作っている段階や袋の封を閉じる時など、虫の卵が混入するタイミングは何度もあります。袋の中の環境も、虫にとって好ましい環境のため、虫が生きた状態で店頭に並ぶことも多いです。
ダイソーで買える多肉植物
ダイソーやさまざまな100均で売られている多肉植物。価格も安く手軽に入手でき、挑戦したくなりますよね。今回はダイソーで買える多肉植物をご紹介します。
エケベリア属
株全体がバラのような形でかわいいエケベリア属の多肉植物。ダイソーで110円で販売されています。メキシコや中米が原産国で、初心者にも育てやすいのも魅力です。エケベリアは非常に小柄な株のため、置き場所にも困りません。
クラッスラ属
寄せ植にも人気なクラッスラ属も、ダイソーで販売されています。ダイソーで販売されているクラッスラ属は、シノクラッスラ属のものが多いようです。中央アジアが原産の多肉植物で、寒くなると紅葉が見られます。
セダム属
セダム属は日本でも育ちやすく、世界中に分布しているメジャーな多肉植物です。育てやすく、葉挿しや挿し木で増やすことができます。葉や茎が落ちても捨てずに、増やしてみるのも楽しい植物です。
ハオルチア属
ハオルチア属は南アフリカが原産国の多肉植物です。暑さにはある程度耐性がありますが、寒さには弱い植物です。直射日光も苦手で、葉焼けを起こします。レースカーテンなどで遮光し、明るい日陰で育てると良いでしょう。
センペルビウム属
センペルビウム属はラテン語で「ずっと生きています」が由来の多肉植物です。名前の通り非常に強く、育てやすいです。耐寒性に特に優れており、マイナス30℃でも生きられると言われています。多肉植物をガーデニングで育てたい方におすすめです。
初心者向けのものから個性的なものまで売られている
ダイソーでは、初心者でも育てやすいものから個性的なものまで、さまざまな種類の多肉植物が販売されています。サボテンや多肉植物は人気ですが、購入する際は自身のレベルに合ったものを選ぶことで、失敗を少なくすることが可能です。
ダイソーの土で多肉植物は育つの?特徴から各店の違いまでのまとめ
ここまで多肉植物とダイソーの土について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
この記事のポイントは、
- ダイソーの土は多肉植物の育成には向かない
- ダイソーや他100均の土はココピートといった有機物が主原料
- 100均の土はカビや虫が発生しやすいため注意が必要
- 100均の中で多肉植物の育成に最も向いているのはセリアの土
- ダイソーは多数の多肉植物を販売しているため、自身に合ったものを選ぶ
です。
100均でも手軽に入手できる多肉植物ですが、育てるための土をダイソーで入手する場合には、土を配合する必要があります。当記事を参考に、多肉植物が育ちやすい環境を作ってあげてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。