ユーフォルビア・オベサの特徴から育て方まで徹底解説!

ユーフォルビア・オベサの特徴から育て方まで徹底解説!
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目次

ぷっくり丸い姿が可愛らしいユーフォルビア・オベサ。不思議な魅力を持っている可愛らしい姿に、多くの方が育てたいと思うでしょう。ユーフォルビア・オベサには種類があるのをご存じでしょうか。今回は種類や育て方などを紹介します。

そこでこちらの記事では

  • ユーフォルビア・オベサとはどんな植物
  • ユーフォルビア・オベサの種類
  • ユーフォルビア・オベサの育て方
  • ユーフォルビア・オベサを育てるときの注意点

について解説しています。

この記事を読んでいただければ、ユーフォルビア・オベサの知識が身に付きます。迷うことなくユーフォルビア・オベサを育てることができるようになるでしょう。最後に増やし方を紹介しているのでぜひご覧ください。

ユーフォルビア・オベサとはどのような植物?

ユーフォルビア・オベサとはどのような植物?

「ユーフォルビア・オベサ」と聞いてどんな植物かイメージできる方は少ないかもしれません。ユーフォルビア・オベサについて紹介します。

ユーフォルビア属に分類される多肉植物の一種

ユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)とはユーフォルビア属に分類される多肉植物の一種です。サボテンのような見た目ですが、サボテンとは異なります。オベサのように多肉質な特徴を持つタイプは多肉ユーフォルビアとも呼ばれています。

ユーフォルビア・オベサの基本情報

ユーフォルビア・オベサはサボテンに似ていますが、サボテンではありません。その違いは、サボテン特有の視座やトゲがない点です。また、傷がつくとユーフォルビア属特有の白い樹液を出します。この樹液は肌が弱い方が触れると荒れる可能性があるので注意してください。

科・属名 トウダイグサ科トウダイグサ属(ユーフォルビア科ユーフォルビア属)
原産地 南アフリカ、北ケープ州
開花時期 5月~8月
花の色 黄色
別名 バスケットボールプランツ

ユーフォルビア・オベサの特徴や種類・正しい育て方を紹介

ユーフォルビア・オベサの特徴は、なんといっても可愛らしい丸いフォルムです。さらに、一つ一つに模様があり、木質化の仕方、大きくなり方に違いがあります。そのため、同じ種類でも違った魅力があり、コレクションしたくなるかもしれません。成長速度もゆっくりなので、初心者にも育てやすいでしょう。種類や正しい育て方を以下の項目で紹介します。

ユーフォルビア・オベサには6種類存在する

ユーフォルビア・オベサには6種類存在する

ユーフォルビア・オベサには6種類のオベサがあるとされています。

  1. オベサ(通常タイプ)
  2. オベサシンメトリカ
  3. オベサ梵天
  4. オベサブロウ
  5. 仔吹きオベサ
  6. モンストローサ

それぞれの特徴を見ていきましょう。

①オベサとはラテン語で肥満という意味がある:オベサ(通常タイプ)

ユーフォルビア・オベサ(通常タイプ)は、ぷっくりと丸い形が特徴です。オベサとはラテン語で肥満という意味があります。ぷっくり膨らんだ姿から想像されたのかもしれません。

②成長後株の高さより直径が大きくなる:オベサシンメトリカ

オベシンメトリカとは、オベサのように高さが出るのではなく横幅サイズが大きくなるタイプです。真上から見て直径サイズが大きくなります。オベサシンメトリカには大きくなると稜からたくさん子株を出す「仔吹きシンメトリカ」。子株が出てこない「単頭タイプ」などがあります。いずれも高さより直径が大きくなることが特徴です。

③通常のオベサより背が高く、木質化しやすい:オベサ梵天

オベサ梵天は通常のオベサよりも背が高く、木質化しやすい特徴があります。オベサのハイブリット種で筒状に高く伸びる点は、通常のオベサと同じです。しかし、オベサ梵天は生育が進むと稜の切れ込みが深くなり、ごつごつとしたワイルドな雰囲気になります。

④とげが鋭く、子株がたくさん吹く:オベサブロウ

オベサブロウはトゲが鋭く、子株がたくさん吹く特徴があります。オベサとスザンナエの交配種です。オベサの中でも子株が吹きやすく、ポコポコと丸い子株がたくさん付いて独特なフォルムになります。

⑤ぼこぼこと子株が吹き出ている:仔吹きオベサ

仔吹きオベサとは、ぽこぽこと子株が吹き出てるオベサの総称です。そのため、シンメトリカなやオベサブロウに子株がたくさん付いているものも仔吹きオベサと呼ばれることがあります。子株は分けて増やすこともできます。子株が付いている姿も可愛らしくユニークなのでそのまま育てる方も多いです。

⑥奇形で珍しい品種、高値で取引される:モンストローサ

モンストローサとは奇形で珍しい品種とされ、高値で取引されています。品種という表現をしていますが、正しくは成長点異常によって、形が変形している珍しいオベサです。そのため、オベサブロウやシンメトリカなどでも、モンストローサが現れることはあります。日本語では綴化(てっか)や石化とも呼ばれることがある現象です。

ユーフォルビア・オベサの育て方

ユーフォルビア・オベサの育て方

ユーフォルビア・オベサの育て方について解説します。

ユーフォルビア・オベサの栽培環境

ユーフォルビア・オベサの栽培環境は以下の2点がポイントです。

  1. 日当たりと風通しが良い場所を好む
  2. 0度まで程度までは耐寒性がある

日当たりと風通しの良い場所を好む

ユーフォルビア・オベサは日当たりと風通しの良い場所を好みます。ただし、真夏の直射日光に当たると葉焼けしやすいので注意してください。風通しがないと土の渇きが遅くなって根腐れしる危険もあるので、窓際に置いたり明るい日陰で育てたりするとよいでしょう。

0度程度までは耐寒性がある

ユーフォルビア・オベサは0度程度までは耐寒性があります。他の観葉植物に比べると、比較的耐寒性はありますが、低温に当て続けると枯れる恐れがあります。品種によっても耐寒性は異なるので、基本的には5℃以上の温度で育てると安心です。

ユーフォルビア・オベサを育てる用土

ユーフォルビア・オベサを育てる用土のポイントは以下の2点です。

  1. 多肉系ユーフォルビアは水はけのよい用土を好む
  2. 市販の多肉植物の培養土や赤玉土と硬質鹿沼土のブレンド、山野草の土を好む

多肉系ユーフォルビアは水はけのよい用土を好む

多肉ユーフォルビアは水はけの良い用土を好みます。多肉植物同様に、体内に水分を蓄える性質があるため、水持ちの良い土に植えると腐りやすいので気を付けてください。

市販の多肉植物用の培養土や赤玉土と硬質鹿沼土のブレンド、山野草の土を好む

市販の多肉植物の培養土や赤玉土と硬質鹿沼土のブレンド、山野草の土を好みます。水はけの良い用土である多肉植物の土や山野草の土を使うと育てやすいでしょう。多肉植物の土の場合、種類によっては水はけが良すぎる場合もあります。その場合は、硬質赤玉土や硬質鹿沼土を少し混ぜ込んで改良するとよいでしょう。

ユーフォルビア・オベサの水やり

ユーフォルビア・オベサの水やりにおける重要なポイントは以下の2つです。

  1. 塊根植物であるため水やりを控えても枯れない
  2. 土の表面が乾いたら、鉢底にあふれる程度の水を与える

塊根植物である為水やりを控えても枯れない

ユーフォルビア・オベサは塊根植物であるため、水やりを控えても枯れないほど強いです。ただし、まったく水やりしない場合は枯れるので注意してください。成長が緩慢になる冬は月に一回程度の水やりでも十分です。初めて植物を育てる方も水やりに悩まされることなく、育てられるでしょう。

土の表面が乾いたら、鉢底にあふれる程度の水を与えよう

土の表面が乾いたら、鉢底からあふれる程度の水を与えるのが基本です。春~秋は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。冬は乾燥気味に育てて、水やりを控えてください。月に一回程度でも十分です。

ユーフォルビア・オベサの肥料やり

ユーフォルビア・オベサの肥料やりのポイントは以下の2点です。

  1. 植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込む
  2. 肥料の与えすぎは徒長の原因になるため、追肥は行わなくてよい

植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込む

ユーフォルビア・オベサは植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込むとよいです。植え付けや植え替えのタイミングで、土にゆっくりと長期間効果のある緩効性肥料を与えると、吸水に合わせて肥料分を吸収して良く育ちます。

肥料の与えすぎは徒長の原因になる為、追肥は行わなくてよい

肥料の与えすぎは徒長の原因になるため、追肥は行わなくて良いです。ユーフォルビア・オベサは本来痩せた土地に自生しているため、肥料が少なくても問題ありません。与えすぎると根が肥料焼けして傷むので、注意してください。基本的には追肥は行わずに、植え替え時の元肥で十分です。追肥によって根傷みをしたり肥料が効きすぎて徒長によって形が悪くならないように注意しましょう。

ユーフォルビア・オベサの植え替え

ユーフォルビア・オベサの植え替えのポイントは以下の2点です。

毎年春の成長期に植え替えると良い

ユーフォルビア・オベサは毎年春の成長期に植え替えるとよいです。成長期の春であれば、根痛みしてもすぐに回復することができるためです。生育が緩慢な真夏や冬に植え替えると、植え傷みから回復せずに枯れる恐れがあるので注意しましょう。

根は深く長く伸びるため、直径が塊根程度で縦長の鉢に植え替えるとよい

ユーフォルビア・オベサは根が深く長く伸びるため、直径がオベサの大きさ程度で縦長の鉢に植え替えるとよいです。根が深く長く伸びる植物を浅い鉢に植えると、根が傷みやすいので注意しましょう。また、鉢底で根詰まりを起こしやすいです。根詰まりを起こすと水や肥料を上手く吸収できないので気を付けてください。

ユーフォルビア・オベサを育てるときに気を付けること

ユーフォルビア・オベサを育てるときに気を付けること

ユーフォルビア・オベサを育てるときに気を付けることを紹介します。

日焼けと過湿による根腐れに注意した栽培をする

ユーフォルビア・オベサを栽培するときは、日焼けと過湿による根腐れに注意してください。真夏の強すぎる日差しに当たると葉焼けしやすい植物です。直射日光が当たる場合は、遮光しましょう。また、ユーフォルビア・オベサは乾燥に強く乾燥した環境を好むので、水やりのし過ぎには気を付けてください。常に土が湿っていると根腐れしてしまいます。

病気はしづらいが、害虫のガイガラムシに注意

ユーフォルビア・オベサは病気はしづらいが、害虫のカイガラムシに注意してください。カイガラムシとは、貝殻を被ったような吸汁性害虫です。種類が非常に多く、さまざまな形や色のカイガラムシがいます。大きさも小さく、めったに動かないので気づくのが遅れると、大発生する危険があります。大発生するほど、植物は弱ってしまうので、早めに対処してください。薬が効きにくいので、柔らかいブラシや布でこそぎ落とすのが効果的です。カイガラムシの糞ですす病と呼ばれる病気が併発する可能性があるので気を付けましょう。 

冬越しのやり方

冬越しのやり方のポイントは以下の2点です。

  1. 花芽がつかなくなってきたら、冬眠の時期
  2. 室内に取り込み、明るい窓辺などで日光に当てて育てる

花芽がつかなくなってきたら、冬眠の時期

ユーフォルビア・オベサは花芽がつかなくなってきたら、冬眠の時期です。冬越しの準備をしましょう。屋外で育てている方は、室内の明るい場所に置いて、最低温度が5度程度を維持します。

室内に取り込み、明るい窓辺などで日光に当てて育てる

室内に取り込み、明るい窓辺などで日光に当てて育ててください。ただし、冬の窓辺は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、気温の下がる夜から朝は窓辺から離しておくと、より安心です。また、暖房の風が直接当たると、急な乾燥によって枯れる恐れがあるので、気を付けましょう。

発根管理のポイント

発根管理のポイントは以下の2点です。

  1. 発根促進剤に浸ける
  2. 毒性の樹液に注意しながら、そのまま植えて管理

それぞれ解説します。

発根促進剤に浸ける

ユーフォルビア・オベサを発根させたい場合は、発根促進剤に根を浸けて植え込み・植え替えをしてください。植え込み・植え替えは暖かい春以降なので、そのタイミングで土から掘り上げて、根を綺麗にして1時間ほど発根促進剤に浸けます。

毒性の樹液に注意しながら、そのまま土に植えて管理

毒性の樹液に注意しながら、そのまま土に植えて管理しましょう。浸けていた時に発根促進剤を吸収しているので、その後は通常通り植え替えをすれば問題ありません。樹液には触れないように手袋をしておくと安心です。

ユーフォルビアオベサの増やし方

ユーフォルビアオベサの増やし方

ユーフォルビア・オベサの増やし方の方法を見ていきましょう。

以下の2種類の方法で育てられるが、オベサの成長速度はとても遅い

ユーフォルビア・オベサは以下で紹介する方法で育てられますが、オベサの成長速度はとても遅いことに注意してください。

  1. 種まきで種から実生させる
  2. 挿し木(子株分け)で増やす

それぞれ解説します。

種まきで種から実生させる

ユーフォルビア・オベサは種を収穫することが可能です。また、インターネットを利用すれば種を購入することもできます。種まきで実生として育てるポイントは以下の2点がポイントです。

  1. 採取してから日が浅い種子を水に浸してから植える
  2. 種から育てる場合、2年ほどオベサらしい形が整う

採取してから日の浅い種子を水に浸してから植える

オベサの種を採取してから、日の浅い種子を水に浸してから植えてください。種子は時間が経つほど発芽率が低くなるためです。また、種まき前に1晩水に浸すことで、種は水を吸収して発芽しやすくなります。水を吸水して膨らんだ種を土に撒いて乾燥させないように管理しましょう。

種から育てる場合、2年ほどでオベサらしい形が整う

種から育てる場合は、2年ほどでオベサらしい形が整います。それまでは、発芽したばかりの双葉が付いていたり頭部分だけが丸くてやや伸びている状態になっていたりします。オベサらしい形になるまで、時間がかかるのでじっくりと育ててください。

挿し木(子株分け)で増やす

挿し木(子株分け)で増やすポイントは以下の2点です。

  1. 年に1つか2つできる子株を株分けして植えつける
  2. 仔吹きオベサの場合、子株を取らないほうが観賞価値がある場合もある

年に1つか2つできる子株を株分けして植え付ける

ユーフォルビア・オベサは年に1つか2つできる子株を株分けして植えつけてください。ただし、オベサが十分に大きくなっていないと子株ができないので注意してください。また、子株ができやすいタイプもあれば、できにくいタイプのあるので、気長に育てることが重要です。子株ができたら株分けして発根促進剤に浸けこんで発根管理をしながら、植えつけてあげましょう。

仔吹きオベサの場合、子株を取らないほうが観賞価値がある場合もある

仔吹きオベサの場合、子株を取らないほうが観賞価値がある場合もあります。子株が付いている方がユニークな形になるためです。増やしたい方は子株を取って挿し木(株分け)してもよいですが、株姿が気に入っている場合は、そのままにするのもアリです。違う場所から出てきた子株を株分けする形でも良いと思います。

ユーフォルビア・オベサの特徴から育て方まで徹底解説!のまとめ

ここまでユーフォルビア・オベサについて解説してきましたがいかがでしょうか。

この記事のポイントは

  • ユーフォルビア・オベサは、南アフリカ原産でユーフォルビア属の多肉植物であり、サボテンに似ているが異なる植物
  • ユーフォルビア・オベサの種類は、「オベサ」「オベサシンメトリカ」「オベサ梵天」「オベサブロウ」「子吹きオベサ」「モンストローサ」
  • 育て方は「日当たりと風通しの良い場所」「土の表面が乾いたらたっぷり水やり」「最低温度は0度程度まで耐えられる」「肥料は元肥だけでよい」
  • ユーフォルビア・オベサは「日焼け」「過湿」「カイガラムシ」に気を付けて育てることがポイント

です。

ユーフォルビア・オベサについて詳しく知ることができたのではないでしょうか。この記事を参考に、素敵なユーフォルビア・オベサを選んで育ててみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENにはほかにもたくさんの記事を用意しておりますので、ぜひご覧ください。