ポインセチアの夏越し方法!育て方から気をつけるべきことまで解説

ポインセチアの夏越し方法!育て方から気をつけるべきことまで解説
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目次

赤とグリーンのクリスマスカラーで有名なポインセチアは、夏に成長する植物なのをご存じでしょうか。インテリアにもおしゃれなポインセチアの夏の育て方には水やりや置き場所などいくつかの注意点があり、適切に育てれば冬に赤やピンクに染まった姿を楽しめます。 そこで今回は
  • ポインセチアの夏の生育環境
  • ポインセチアの夏の水やり方法
  • ポインセチアに適した土と肥料
  • 夏のポインセチアによくあるトラブルと対処法
  • 夏前にしておく剪定と植え替え方法

について詳しく解説。 夏のポインセチアは生育が活発であるからこそトラブルも起きやすくなるため、予防や対処法も知っておくと枯らさずに育てられます。クリスマスシーズンに合わせて葉を色付けさせる処理方法もご紹介しているため、ぜひ参考にしてみてくださいね。

関連記事:ポインセチアの育て方|室内栽培のポイントや冬越し方法まで

ポインセチアは夏に生育旺盛な観葉植物!

ポインセチアは赤とグリーンのクリスマスカラーで冬のイメージが強い植物です。しかし実はポインセチアは夏に生育が活発になる植物。そのため夏場にしっかりケアすることで、苦手な冬を乗り越えられます。まずはポインセチアの特徴から解説します。

暖かい夏はポインセチアの生育期ど真ん中

ポインセチアはメキシコなどの熱帯地域が原産地の植物です。そのため暖かい夏の6~10月は、ポインセチアがもっとも成長する時期になります。植物の生育がもっとも活発になる時期を「生育期」と呼び、水分や栄養をたっぷり吸収し新芽を出すこともあり変化がたくさん楽しめるでしょう。

夏越しでは特に置き場所、水やりが大事!

ポインセチアの夏越しでは置き場所と水やりがとくに重要です。夏が生育期のポインセチアはたくさん日光に当たり、たっぷり水を吸収することで丈夫に育ちます。ただし置き場所はただ日光に当てればいいわけではなく、水やりもタイミングや量に注意が必要です。

クリスマスのイメージがある冬は休眠期であまり成長しない

ポインセチアといえば赤やピンクなどの花弁が印象的です。しかし赤やピンクに色づくのは花ではなく、苞と呼ばれる葉の部分。ポインセチアはクリスマスに美しい苞を咲かせるため冬のイメージがありますが、実際は寒さに弱く冬になると生育が止まる植物です。10月が過ぎて徐々に気温が下がり始めると、生育が緩やかになり冬場は休眠期になります。そのためポインセチアは夏と冬で育て方が異なる植物です。

夏のポインセチアの育て方と栽培の注意点を解説!

夏はポインセチアにとって生育が活発になり、冬越しのためにもとても重要な時期です。ポインセチアが丈夫に育つよう水やりや置き場所など夏の栽培方法をマスターして、クリスマスシーズンには赤やピンクの美しい苞を咲かせましょう。

夏のポインセチアの育て方:生育環境

夏のポインセチアの育て方のポイント1つ目は生育環境です。ポインセチアは夏に成長する一方で、屋内・屋外で栽培するときにはそれぞれ注意点があります。日本の夏はとくに置き場所が悪いとポインセチアが弱ってしまうため、適切な生育環境に整えておきましょう。

なるべく日当たりのいい屋内で管理する

ポインセチアはなるべく日当たりのよい屋内で育てましょう。ポインセチアは熱帯地域が原産の一方で、猛暑にはとても弱い植物です。そのため夏も室内で育てたほうが管理がしやすくなります。ただし室内で育てる場合も、2点の注意が必要です。

冷房の風の乾燥に注意

室内でポインセチアを管理する場合は、冷房の風による乾燥に注意しましょう。ポインセチアの葉に冷房の風が直接当たると、乾燥して弱ってしまいます。夏に室内で育てる場合は冷房の風が当たらない場所に置きましょう。

葉が傷付かなように周りにものがない場所で管理

ポインセチアの葉はとてもデリケートで、ものが当たっただけでも傷が付き変色します。そのため室内に置くときはポインセチアの周辺にものがないか確認しておきましょう。とくに窓辺に置く際はカーテンが風で揺れて接触する可能性もあります。一度傷が付き変色した葉色は復活できないため、十分注意してくださいね。

屋外で生育する場合は直射日光には当てないようにする

夏に屋外でポインセチアを育てる場合は、直射日光に注意しましょう。夏は生育が活発な時期とはいえ、直射日光と猛暑にさらされるとポインセチアはさまざまなダメージを受けます。

暑い日の直射日光は芽とびや葉焼けの原因

猛暑が続く日の直射日光は、芽とびや葉焼けの原因になります。芽とびとは茎や葉から出る芽が生育しない状態で、葉焼けは葉が色落ちたり茶色く変色することです。猛暑により生育が止まり芽とびを起こすと、ポインセチア全体が弱ります。弱ったポインセチアは葉焼けを起こしやすくなり、見た目にも影響が出る可能性も。葉焼けを起こすと、葉色が回復することはありません。

よっぽど暑い日は室内に移動するよう心がける

夏に屋外で管理する場合は温度変化に注意して、気温が30℃を超える時間が長くなる場合は室内に移動しましょう。猛暑で弱ってしまい葉焼けしたポインセチアは適切な処置で復活できる一方で、回復までに時間がかかることもあります。とくに猛暑が続く7月~8月は、室内へ移動しておくと安心です。

夏のポインセチアの育て方:水やり

夏のポインセチアの育て方のポイント2つ目は水やり方法です。夏のポインセチアは水をたくさん必要とします。その一方で水やりの量やタイミングを間違えると、根が腐ってしまう根腐れを起こすことも。生育期である夏にしっかりとポインセチアに栄養が行き渡るように、適切な水やり方法を実践しましょう。

水やりのタイミング

夏のポインセチアの水やりのタイミングは土の状態をチェックしてから行います。また夏ならではの水やりの注意点もチェックしておきましょう。

土の表面が乾いたら

夏のポインセチアは土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。土の表面が濡れた状態で水やりをしてしまうと、水はけが悪くなり根腐れを起こす原因になります。夏場の水やりは土の表面をチェックして、水切れが起きない程度に乾燥とのメリハリをつけた水やりをしましょう。

できるだけ朝か夕方に行う

夏のポインセチアの水やりはできるだけ朝か夕方に行いましょう。日中は気温がもっとも高くなります。日中に水やりをすると土の中で水の温度が上昇して煮えてしまい、根を傷める可能性も。そのため夏場の水やりは気温が低く安定している朝か夕方に与えましょう。

暑い日は乾くたびに与えるように心がける

夏場は土が乾くたびに水やりをするようにしましょう。とはいえ先ほどご紹介したように日中の水やりは危険なため、朝と夕方の2回与えておくと安心です。日中に土がカラカラに乾燥していても、水やりは控えて夕方にたっぷり与えてくださいね。

水やりの量

夏のポインセチアの水やりは与える量にも注意が必要です。また水やり後にもちょっとした手間を加えることで、清潔で水はけのよい環境を維持できます。

鉢底から水が出るまでたっぷり

夏のポインセチアの水やりは鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと与えましょう。ただし先ほどお伝えしたように過湿状態を避けるためにも、必ずポインセチアの土の表面が乾いているのを確認してから水やりをしてくださいね。

鉢底に溜まった水は捨てる

水をたっぷり与えたあとは、鉢底に溜まったよどんだ水は捨てましょう。受け皿の水をそのままにしていると、害虫がついたり水はけが悪くなり根腐れの原因にもなります。少し面倒ではありますが水やり後は毎回、受け皿の水を捨てて清潔にしておきましょう。

初心者で水やりが心配な場合は水分計でタイミングを見極めよう

夏の水やりは土の状態をチェックして与える必要があります。とはいえ初心者には土の状態がわかりにくいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんなときにおすすめしたいのが「水分計」です。水分計は土に挿すだけで水分量が一目でわかるアイテム。そのため初心者でも水管理が簡単です。土の水分量がわかりやすいため、水切れや水のあげすぎ予防にも効果的ですよ。水分計は園芸店やホームセンターで販売されており、代表的なものには「サスティー」という商品があります。園芸店などで見つからない場合は、通販でも手軽に購入可能です。

夏のポインセチアの育て方:土・肥料

夏のポインセチアの育て方のポイント3つ目は土と肥料です。土は植物を育てるうえで土台となる部分。そのため土が適切でないと、生育がうまくいかず丈夫に育ちません。また夏は土だけでなく肥料を与える時期のため、健康なポインセチアが育つよう適切な与え方も知っておきましょう。

土は基本的に有機質の培養土で育てる

ポインセチアは基本的に有機質の培養土で育てます。有機質とは枯れた葉などを部生物で分解した用土で、ふわふわした手触りで通気性と保水性もあるのが特徴。自分で用土を作る場合は「赤玉土5:腐葉土3:ピートモス2」の割合がおすすめです。土を作るのが面倒な場合や初心者は、観葉植物用の土もしくは草花用の培養度を使用してください。

夏の成長期は肥料も必要!

夏は生育が活発になる時期のため、肥料を与えるとより丈夫に育ちます。ただし肥料を与えるには時期や量をしっかり守りましょう。

与えるとしたら緩効性の化成肥料か希釈した液体肥料

夏のポインセチアに肥料を与える場合は、緩効性の化成肥料か液体肥料を与えましょう。緩効性の化成肥料は2ヵ月に1回土に撒き、液体肥料は水で希釈して2週間に1回程度与えます。緩効性の化成肥料はゆっくりと効果を発揮し持続力があり、液体肥料は水やりとともに手軽に与えられて速効性があるのがメリットです。

肥料の説明書をよく読んでから与える

肥料を与える際は必ず、説明書をよく読んでから与えてください。肥料は生育を促すサポートをしてくれる一方で、与えすぎると根の水分が奪われ栄養が吸収できなくなる肥料焼けを起こします。土の量や植物の大きさによっても肥料を使用する量は異なるため、必ず説明書を読んで規定の量を守りましょう。

施肥は10月にはやめる

肥料は6月~10月生育期のみ必要とします。ポインセチアは生育期を過ぎると冬に向けて成長が緩やかになります。そのため10月以降は肥料を与える必要はありません。

夏に注意すべきポインセチアのトラブル

夏のポインセチアは生育が活発になる一方で、トラブルも起こりやすい時期です。とくに高温多湿の日本では適切な環境でお手入れをしないと、根腐れや害虫などのトラブルに遭いやすくなります。夏を乗り越えるためにもよくあるトラブルや対処法も知っておくと安心です。夏に注意すべきポインセチアのトラブルと対処法をご紹介します。

根腐れが原因で枯れた

植物を栽培するときにもっとも多いトラブルが根腐れです。根腐れは名前のとおり根が腐ってしまい、水分を吸収できなくなり枯れてしまうトラブル。ポインセチアの根腐れの症状と、復活方法をご紹介します。

根腐れすると株全体に元気がなくなって枯れる

ポインセチアは根腐れすると葉や茎が下向きになり、見た目にも元気がない状態になります。根腐れをそのまま放置していると最悪の場合、枯れてしまうため早めに気づけるように日々の観察をしておきましょう。

腐った根っこの部分を切って植え替えることで復活できる

ポインセチアの葉や茎が下向きになり根腐れが原因で枯れた場合でも、根っこに元気ま部分があれば復活できます。復活方法は黒く腐った根をカットして、新しい土に植え替える方法です。新しい土に植え替えることで、土の水はけや通気性も改善されるため再び丈夫なポインセチアにできますよ。

症状が進行しすぎていると復活不可能な場合も

根腐れしてもポインセチアは復活可能な一方で、根が完全に腐り株全体が弱っている場合は復活できません。せっかく育てたポインセチアが冬に素敵な苞を咲かせるためにも適切な環境で育てて、変化に気づけるようにしておきましょう。

葉焼け・芽とび

夏のポインセチアのトラブルには葉焼けや芽とびもあります。葉焼けは直射日光によるトラブルで葉が色落ちたり、茶色く変色する症状です。芽とびは茎や葉の芽が出なくなること。どちらも夏ならではのトラブルです。

猛暑日は特に注意が必要

ポインセチアは猛暑に弱いため、夏の高温には要注意です。とくに7月~8月は猛暑が続く時期のため、涼しい室内で育てましょう。猛暑で弱ると芽とびの症状が出やすくなり生育できなくなった結果、直射日光による葉焼けが起きやすくなります。

症状が出ている箇所は復活できないのでカットして日陰に移動する

ポインセチアの葉焼けは一度起きると、色が戻ることはありません。そのため葉焼けが起きたらカットして日陰に移動しましょう。茎や葉をカットすると生育期でも少なからずダメージを与えてしまうため、除去後は日陰で管理しておくと安心です。

害虫の被害

高温多湿の日本の夏は植物が害虫の被害に遭いやすくなります。ポインセチアにつきやすい害虫にはハダニやカイガラムシなどがあり、発見したら早急に対処することで被害を最小限に抑えられますよ。

夏はハダニなどの虫がつきやすい

夏のポインセチアにつく害虫にはハダニやカイガラムシなどがいます。ハダニは乾燥した葉っぱを好む害虫で、斑点やクモの糸のようなものをつけるのが特徴です。カイガラムシは白い綿のような見た目で、重なった葉や茎に隠れています。

見つけたら早めに殺虫剤を撒いて駆除する

害虫を発見したら早めに殺虫剤で駆除しましょう。とくにハダニは繁殖力が強いため、見つけたら早急に駆除しないとポインセチアが枯れる危険もあります。殺虫剤がない場合は水で薄めた牛乳や、お酢を100倍に希釈したものを散布すると効果的です。一方カイガラムシは殺虫剤が効かない可能性が高いため、歯ブラシなどで直接取り除く必要があります。直接取り除く際は土に落ちないように、ビニールなどを敷いて二次被害を防ぐ工夫もしておきましょう。

葉水で害虫は予防できる

ハダニなどの害虫は葉水で予防できます。葉水はスプレーなどで葉を水で湿らせておくことです。とくにハダニは水に弱いため、葉が乾燥しないようにしておくと予防になります。また葉水をするときは必ず、葉裏までしっかり濡らしてください。ほとんどの害虫は通気性が悪く植物が弱ると発生しやすいため、風通しのよい場所で管理することも予防に効果的です。

【夏になる前にポインセチアにすること】剪定と植え替え

夏になる前にポインセチアは剪定と植え替えをする必要があります。剪定は切り戻しという方法で行い、その後植え替えも行います。剪定も植え替えも丈夫なポインセチアを育てるためには必要な一方で、注意点もあるため植物を傷めないコツもしっかりチェックしておきましょう。

夏になる前にポインセチアを切り戻し剪定でスッキリさせる

ポインセチアの剪定は切り戻しという方法で行います。切り戻しにも適切な時期があり、適切な手順で行うと元気に夏越しができるでしょう。

切り戻し剪定は花が落ちた1月ごろに行う

ポインセチアの切り戻しは花が落ちた1月ごろに行いましょう。夏直前に剪定をしてしまうと、新芽が出なくなる可能性があります。そのため葉全体が落ちたら、すぐに切り戻しをしておくといいでしょう。

剪定に必要なもの

剪定に必要なものは次のとおりです。
  • 清潔な剪定ハサミ
  • 手袋
剪定ハサミは清潔なものを用意しましょう。他の植物の枝などをカットしたハサミをそのまま使用すると、病気が感染する恐れがあります。切り戻しをする前に使用するハサミは中性洗剤で洗い、アルコールシートなどで消毒しておくと安心です。手袋は手荒れ予防に使用します。

剪定の手順

剪定の手順は次のとおりです。
  1. 元気な枝の2節目より上をカットする
  2. 枯れている葉は全て取り除く
  3. 重なっている枝や葉もカットする
ポインセチアは下から2節目の成長点を残してカットすると、新芽が生えやすくなります。ただし大きく育てたい場合はもう少し上の部分からカットしても問題ありません。

茎から出てくる白い液には注意

ポインセチアの茎をカットすると、白い樹液が出てくることがあります。ポインセチアの白い樹液には、毒性があり素手で触れるとかぶれるため注意が必要です。剪定する際は必ずゴム手袋などをして、自分の身を守りましょう。

剪定が終わったポインセチアを植え替える

剪定後はポインセチアを植え替えて、生育しやすい環境に整えます。植え替えの時期や手順のコツもチェックしておきましょう。

植え替えは1〜2年に一回、春〜初夏に行う

ポインセチアの植え替えは1~2年に1回、生育期に入る春~初夏に行いましょう。生育期の前半に植え替えを行うことで、植え替え後の成長がスムーズになります。また植え替えを行うことで伸びすぎた根を整えて、水はけや通気性のよい環境に整えられます。反対に植え替えを行わないと根が伸びすぎて水はけが悪くなり成長できなくなるため、最低でも2年に1回は植え替えが必要です

植え替えに必要なもの

植え替え時に必要なものは次のとおりです。
  • ポインセチア
  • ひと回り大きいサイズの鉢
  • 観葉植物用の土もしくは草花用の培養土
  • 鉢底石
  • ビニールシート
植え替えをするときは現在の鉢よりも、ひと回り大きめのものを用意しましょう。鉢底石は水はけをよくするために使用します。

植え替えの手順

植え替えの手順は次のとおりです。
  1. 作業場所にビニールシートを敷く
  2. 新しい鉢の1/2程度まで鉢底石→培養土の順に入れる
  3. 古い鉢からポインセチアを引き抜く
  4. 根についた土をやさしく落とし、新しい鉢の中央に入れる
  5. 新しい土を鉢の上部3cm下まで入れて、隙間がないように整える
  6. たっぷり水を与える
古い鉢からポインセチアが抜けない場合は、鉢の外側を木槌で軽く叩くと抜きやすくなります。根に黒い部分がある場合はカットしておきましょう。

【冬越しに向けて】夏越ししたポインセチアの手入れの仕方

ご紹介した育て方で無事に夏越ししたあとは、冬に向けた栽培方法を行いましょう。夏越し後は水やり方法や置き場所も夏とは異なります。また夏越し後のお手入れしだいでクリスマスシーズンに赤やピンク色の苞になるかどうかが決まるため、ぜひ実践してポインセチアの変化を楽しんでくださいね。

水やりの頻度を下げて休眠期に備える

夏越しのあともポインセチアは土の表面が乾いたら水やりをする一方で、水は控えめに与えましょう。生育期が終わった秋以降は休眠期に向かって生育が緩やかになり、水分を吸い上げる力も弱くなります。そのため水は控えめにして乾燥気味でも問題ありません。ただし害虫予防のためにも、葉水は毎日しておきましょう。

屋外管理している場合は室内管理に切り替える

夏越しした秋以降に屋外で管理している場合は、室内へ移動しましょう。ポインセチアは寒さにも弱いため、10℃以下にならないように注意が必要です。秋以降は寒暖差も出てくるため、急激な環境の変化で弱らないよう早めに室内へ移動しておきましょう。

9〜11月に短日処理で葉を赤くする

ポインセチアは9~11月に短日処理をすることで、苞である葉が赤く色づきます。短日処理とは日光や照明に当たる時間を短くして、花を咲かせる時期を誘導する方法です。ポインセチアの場合は花を咲かせたい時期の2ヵ月前から短日処理を行います。そのためクリスマスシーズンに合わせるなら、9~11月に短日処理を行うのが最適です。やり方は簡単で段ボールなどで暗闇を作り、日光に当たる時間が1日10時間程度になるように調整します。目安としては夕方5時~翌朝8時までは遮光しておくと効果的です。

【知っておくと便利】ポインセチアの葉の状態で枯れる前にトラブルを予防できる

ポインセチアは葉の状態を見れば、健康かどうかわかる植物です。根腐れや日照不足などあらゆる原因で起こるトラブルも、葉の状態で判断できれば早期発見できるため枯れる前に対処できます。最後はポインセチアを育てるときに知っておきたい、葉でわかるトラブルの見分け方を解説します。

葉が丸まる・しおれる場合:日照不足や水不足、根腐れのサイン

ポインセチアがしおれていたり葉が丸まるときは、日照不足や水不足、根腐れのサインです。葉がしおれているときは日照不足や水不足の可能性が高いため、水やりを行い明るい場所へ移動しましょう。一方で葉が丸まるときは水の与えすぎなどによる根腐れの可能性があります。土がずっと湿った状態になっていないか、受け皿の水は捨ててあるかを確認しましょう。また植え替えを2年以上していない場合も、根腐れの可能性があります。

葉が黄緑色に変色する場合:日照不足、水のあげすぎのサイン

葉が黄緑色に変色している場合は日照不足や水のあげすぎが原因です。とくに室内で育てている場合は、日当たりが悪い環境が続くと生育できなくなります。また水のあげすぎも根腐れを引き起こす原因。根腐れで葉が黄緑になると最悪の場合、枯れる可能性もある危険な状態のため、早急に対処して栽培環境を改める必要があります

葉が落ちる場合:過乾燥や日照不足、栽培環境の急激な変化のサイン

ポインセチアの葉が落ちる場合は乾燥のしすぎや日照不足、栽培環境の急激な変化に耐えられなかったのが主な原因です。たとえばポインセチアの休眠期である寒い冬に10℃以下の環境にさらされていたりエアコンの風による乾燥、室内での日当たりが悪いなどがあります。他にも寒い環境から急に暖かい室内へ移動した場合にも葉が落ちることがあります。ポインセチアの葉を落とさないためにも、明るい場所で管理して乾燥や気温の変化の影響を受けないようにケアしましょう。

葉の色が茶色い・薄い:葉焼けのサイン

葉の色が茶色い・薄いときには葉焼けのサインです。ポインセチアは直射日光に長い間当たると、色が薄くなったり茶色く変色します。葉焼けすると元には戻らないため明るい場所に置く際はレースカーテン越しに置くなど、直射日光が当たらないよう工夫しましょう。

【まとめ】ポインセチアに夏越しの方法!夏の育て方から気をつけるべきことまで解説

今回はポインセチアを夏越しさせる育て方のコツを解説しました。 今回のポイントは
  • ポインセチアは夏場は直射日光を避けてできるだけ明るい室内で管理し、周囲の障害物と冷房の風に注意する
  • ポインセチアの夏の水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与え、鉢底の水はその都度捨てる
  • ポインセチアは有機質の培養土を使用し、肥料は生育期のみ与え10月以降は控える
  • 夏のポインセチアは根腐れや直射日光による芽とびや葉焼け、ハダニのトラブルに遭いやすいが早期発見で回復できる
  • ポインセチアは葉がすべて落ちた1月ごろに切り戻しを行い、2年に1回は生育期の前半に植え替えをする
でした。 夏のポインセチアは置き場所や水やりなど、こまめに植物の状態や気温を確認しながら行う必要があります。デリケートな一方で適切な育て方ができれば、根腐れや害虫のトラブルに遭うことなく丈夫に育てられるでしょう。ご紹介したケアのポイントと葉の状態に注意して管理した分、冬には美しく色づいたポインセチアが楽しめますよ。 東京寿園ではポインセチア以外の記事もたくさん掲載しております。植物にお困りの際はぜひご活用ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。