目次
ぷっくりとした葉が魅力的な多肉植物。品種が多く、何種類かを組み合わせた寄せ植えなどが人気があります。中でもエケベリア属は、まるでバラの花を思わせるような葉が魅力的です。多肉植物は葉っぱに水を蓄えているので、こまめな水やりが不要です。 そんな多肉植物ですが、条件が整えば紅葉するのをご存知でしょうか。多肉植物にはきれいに紅葉する品種がたくさんあります。春や夏とは違った姿が見れるので、栽培する楽しみが増えますよ。 そこで今回の記事では
多肉植物とは、葉や茎に水を貯めることができる植物の総称です。園芸品種も含めると2万種以上あるといわれています。そんな多肉植物にもイチョウやもみじのように紅葉する種類があります。真っ赤に紅葉する品種をはじめ、黄色やピンク、ルビー色に美しく紅葉します。
多肉植物が紅葉する時期は、いつ頃になるのでしょうか。普通の植物の紅葉と違いがあるのでしょうか。
多肉植物を美しく紅葉させるには何かコツがあるのでしょうか。ここからは、紅葉するための育て方のポイントを説明していきます。コツをつかんで、赤、黄色、ピンク、ルビー色に美しく紅葉させましょう。
ここでは、多肉植物が紅葉しないときの対処法として4つの方法を紹介します。自宅で育てている環境と照らし合わせて、改善できるところは改善していきましょう。
ここでは、紅葉する人気の多肉植物をエケベリア属・セデベリア属・グラプトペタルム属・クラッスラ属の品種ごとに紹介していきます。豊富なラインナップの中から、お気に入りを見つける参考にしてください。 また、最近はGreenSnapという無料登録アプリが人気です。GreenSnapでは、写真を撮るだけで植物の名前が分かる機能がついています。また、同じ植物を育てているユーザーとつながることもできます。無料で登録できるので、是非チェックしてみてください。
- 多肉植物にも紅葉する種類がある
- 多肉植物が紅葉するしくみ
- 多肉植物が紅葉する時期
- 多肉植物を紅葉させる育て方のコツ
- 多肉植物が紅葉しないときの対処法
- 紅葉する多肉植物のおすすめ品種
以上の内容で紹介していきます。 最後までお読みいただけたら、多肉植物を紅葉させるためのコツから、おすすめの品種まで詳しく知ることができます。多肉植物をすでに育てているが紅葉しないと悩んでいる方、多肉植物の紅葉する品種を育てたいと思っている方には必見の内容です。是非、最後までご覧ください。
関連記事:多肉植物の育て方|初心者向けのケアからトラブルの対処法まで
多肉植物にも紅葉する種類がある!

気温が低くなると紅葉する
多肉植物は気温が低くなると紅葉します。20℃以下に気温が下がり、朝晩の寒暖差が10℃以上になったら紅葉する目安です。寒さが深まると色も深まる
紅葉やイチョウのように、多肉植物も寒さが深まると色も深まります。ただ、落葉樹が葉を落とすのとは違い、セダムなどの一部の品種を除いて多肉植物は紅葉しても葉を落とすことがありません。葉を付けたまま越冬し、気温が上がるにつれて、紅葉から緑色に戻っていきます。年中赤く染まっているものもある
品種によっては、年中赤く染まっている多肉植物もあります。代表的な品種は、アガボイデスのロメオルビンです。基本的に一年中真っ赤で、夏になるとより赤みが濃くなります。普通の植物とは紅葉の仕組みが異なる
多肉植物の紅葉は、普通の植物の紅葉の仕組みと異なります。ここでは、多肉植物の紅葉の仕組みについて説明していきます。多肉植物の紅葉の仕組み
多肉植物の葉っぱは、「クロロフィル」という緑色の色素を持っています。寒くなってくると、「クロロフィル」が分解され、赤~紫色の色素を持つ「アントシアニン」や黄色の色素を持つ「カロテノイド」色素が合成され紅葉します。紅葉した後は気温が上がると緑色に戻る
紅葉した後、気温が上がると緑色に戻ります。色が悪くなったのではと心配になるかもしれませんが自然現象です。気温が下がれば再び紅葉します。セダムなどは紅葉後に葉を落とすことがある
基本的に紅葉した多肉植物は、紅葉後も葉を落とすことなく越冬します。ただし、セダムなどは紅葉後に葉っぱを落とすことがあります。綺麗に紅葉させるには育て方が重要
多肉植物を綺麗に紅葉させるには、育て方が重要です。この後に、育て方のポイントを説明していきますが、日光、寒さ、水が大事な要素になります。多肉植物が紅葉する時期

秋から冬にかけて紅葉する
多肉植物は、普通の植物の紅葉と同様、秋から冬にかけて紅葉します。20℃以下に気温が下がり、朝晩の寒暖差が10℃以上になったら紅葉する目安です。紅葉のピーク
では、紅葉のピークはいつ頃になるのでしょうか。2月~4月、晩秋から冬がピークという情報が
通年紅葉の見ごろは、2月~4月、晩秋から冬がピークという情報があります。紅葉が深まるのに必要な最低気温は5℃以下で、大体11月~4月です。地域や種類によっても変わると考えられる
気温も地域によって違いますし、紅葉するスピードも多肉植物の種類によって変わります。お住まいの地域の気温や、育てている多肉植物の特徴を確認しながら、紅葉を楽しんでください。多肉植物を美しく紅葉させるには

種類によって紅葉するスピードや条件が異なる
多肉植物は、種類によって紅葉するスピードや条件が異なります。少しの寒さで色づく品種もあれば、かなり寒さにあてないと紅葉しない品種もあります。ただ、紅葉させるためには、紅葉する前から準備をすることが大切です。紅葉させるポイント
多肉植物の種類によって、紅葉するスピードや条件は異なりますが、基本的には次の5つのポイントを押さえるとよいでしょう。- 寒さに当てる
- 日に当てる
- 水やりや肥料を控える
- 昼夜の寒暖差をつける
- 乾燥した環境にする
寒さに当てる
多肉植物は、寒さに当てることで紅葉しやすくなります。5℃前後の寒さが続くと、色も深まってきます。品種によっては寒さに弱い品種も多いため、室内で管理します。ただし、ある程度の寒さに当てないと紅葉しません。屋外に出す場合は、暖かい日の午後に不織布などでしっかりと防寒対策をして、氷点下にならない程度の寒さに当てます。日に当てる
多肉植物を紅葉させるためには、年間を通して日に当てることが大切です。日光が足りないと、色付きや紅葉したときの発色が悪くなります。また、長く間延びした状態「徒長」の原因にもなります。水やりや肥料を控える
紅葉する条件として、水やりや肥料を控えることも大切です。紅葉する9月~11月頃は水やりを1ヶ月または2ヶ月に1回ほどに控えるようにします。ただし、水を全く与えないと株が弱ってしまいます。土が乾燥しすぎていたり、葉がしなびている場合は水切れのサインです。また、紅葉する時期に肥料を与え続けていると、紅葉しない可能性があります。水やり同様、肥料も与えるのを控えます。昼夜の寒暖差をつける
紅葉させるためには、昼夜の寒暖差をつけることもポイントです。昼夜の寒暖差をつけることで多肉植物にストレスを与え、紅葉が始まります。ただし、寒さに慣れさせることが大切です。室内で育てていた多肉植物を急に屋外にだすと、慣れていないために弱ってしまうことがあります。急激な温度変化は避け、徐々に寒さに慣らすようにします。乾燥した環境にする
先ほども説明しましたが、水やりを控えて乾燥した環境にすることも紅葉させる条件の一つです。水分を控え、しっかりと日光に当てるようにします。多肉植物が紅葉しないときの対処法

置き場所を屋外に移す
多肉植物を紅葉させるためには、一年を通してしっかりと日に当てることが大切です。また寒さに当てることで紅葉しやすくなります。室内の日光が当たらない場所で管理している場合は、置き場所を屋外に移します。ただし、寒さに弱い品種もありますので、耐寒温度を確認しながら、室内に取り込むようにします。水と肥料断ちをする
紅葉をさせるためには、多肉植物にストレスをかけることがポイントです。いつもどおりに水やりと肥料を与えている方は、一旦ストップして様子をみましょう。温度を調節する
多肉植物は、寒さに当てることで紅葉しやすくなります。ただ、種類によっては耐寒温度も異なります。以下の品種は一部ですが、参考にしながら温度調節してみてください。エケベリアは0℃~5℃くらいまで
エケベリアは、5℃~10℃くらいの温度が1ヶ月くらい続くと紅葉し始めます。エケベリアの耐寒温度は、0℃~5℃くらいまでです。5℃以下になる場合は、室内で管理します。雪や霜にあてないように注意が必要です。カランコエ、クラッスラは寒さに弱いため氷点下にしない
寒さにあてた方が紅葉しやすいですが、カランコエ属、クラッスラ属は寒さに弱い品種が多いため、氷点下にしないようにします。土の種類を変える
多肉植物が紅葉しない場合は、土に原因がある場合も考えられます。次のポイントを参考にして、土の種類を変えてみましょう。肥料分が少なく水はけがよいものに
多肉植物は、葉や根に水分を蓄えるので、頻繁に水を与える必要がありません。よって、水持ちのよい土を使うと、根腐れの原因になります。多肉植物を植えるときは、水はけのよい土を使います。市販の多肉用土には肥料が含まれていることが多い
市販の多肉用土には、肥料が含まれていることが多いです。肥料分を少なくしたい場合は、基本用土と補助用土を配合してみるのがよいでしょう。基本の割合としては、赤玉土(小粒)3:鹿沼土(小粒)3:腐葉土4の割合がおすすめです。紅葉する人気の多肉植物を紹介

エケベリア属・ティッピー:葉先の爪が赤くなる
エケベリア属・ティッピーは、葉先の爪が赤くなるのが特徴です。丈夫で育てやすく、下から葉がどんどん出てきます。ティッピーの下葉を処理した際に、葉を挿すことで簡単に増やせます。エケベリア属・オリビア:下葉や爪先が赤くなる
エケベリア属・オリビアは、つやのあるオリーブグリーンの葉が特徴的です。紅葉すると、下葉や爪先が赤くなります。オリビアは子株がどんどん出てきて増えます。また、葉挿しで簡単に増やせます。エケベリア属・ブルーバード:表面に粉をまとう青みがかかった葉
エケベリア属・ブルーバードは、名前のとおり表面に粉をまとう青みがかった葉が特徴的な品種です。葉の先端は尖っており、ピンク色をしています。ブルーバードはロゼット型で、一株でも存在感があります。エケベリア属・プリズム:淡い色で整った形
エケベリア属・プリズムは、たくさんの葉を重ねたロゼット状の葉で、淡い色の整った形をしています。またプリズムは、爪先が鮮やかな赤い色をしています。エケベリア属・クリスマスイブ:濃いグリーンの葉を縁取るダークレッド
エケベリア属・クリスマスイブは、濃いグリーンの葉をダークレッドが縁取っています。緑と赤のコントラストが美しく、クリスマスにクリスマスイブを飾ることでムードをより一層盛り上げてくれます。エケベリア属・ピーチプリデ:うちわのように丸く大きい葉
エケベリア属・ピーチプリデは、うちわのように丸く大きい葉が特徴的です。ピーチプリデは通常は淡い緑色ですが、水やりや日当たりによって、黄色からピンクに色づきます。エケベリア属・ルンヨニー:派手に紅葉しないが、オレンジレッドの花を咲かす
エケベリア属・ルンヨニーは、丸いロゼット型が可愛らしいです。丈夫で初心者でも育てやすい品種です。ルンヨニーは派手に紅葉はしませんが、オレンジレッドの花を咲かせます。エケベリア属・ローラ:淡い緑とピンク色の上品な雰囲気
エケベリア属・ローラは、淡い緑色とピンク色の上品な雰囲気が特徴的です。小型で丈夫な品種です。ローラは葉の先が少し尖っていてい、株が成長してくると春頃にオレンジ色の可愛い花を咲かせます。エケベリア属・白牡丹:多肉植物の中では育てやすい
エケベリア属・白牡丹は白い葉が美しい品種です。多肉植物の中では育てやすいので、初心者におすすめです。白牡丹は、冬には紅葉して葉先がピンク色になります。横に広がるというよりは、縦に伸びるタイプです。エケベリア属・シルバースター:葉の表面にツヤがあり葉先が紅葉する
エケベリア属・シルバースターは、細長い葉の先がトゲのように伸びている品種です。シルバースターは葉の表面にツヤがあり、光が当たると銀色に輝きます。秋になると葉先が紅葉します。エケベリア属・プレリンゼ:ふちの赤みが特徴的
エケベリア属・プレリンゼは、ふちの赤みが特徴的な多肉植物です。プレリンゼは高温多湿に弱いので、風通しがよく、直射日光の当たらない場所で夏越しさせます。エケベリア属・ヘラクレス:肉厚な葉が特徴的で育てやすい
エケベリア属・ヘラクレスは、肉厚な葉が特徴的で育てやすい品種です。葉はロゼット状につき、暑さに強い反面、寒さにはあまり強くありません。ヘラクレスは成長してくると黄色い花を咲かせます。セデベリア属・マッコス:増やしやすく丈夫な品種
セデベリア属・マッコスは、ロゼット状の葉が美しく丈夫な品種です。マッコスは緑色の葉が紅葉すると、葉先が赤く色づきます。セデベリア属・ヌダ:100均にも売られている
セデベリア属・ヌダは、別名ローリーとも呼ばれています。100均にも売られている多肉植物です。ヌダは、緑色の美しい葉の葉先が赤く紅葉します。グラプトペタルム属・ホワイトパール:グレーグリーンからピンクに変化する
グラプトペタルム属・ホワイトパールは、ロゼット状に葉を広げます。ホワイトパールの葉は、肉厚で幅が広く、グレーグリーンからピンクに変化します。クラッスラ属・紅葉祭り:葉は先の尖った卵形
クラッスラ属・紅葉祭り(もみじまつり)は、寒さに当てると深い赤色に色づく多肉植物です。また、葉は先のとがった卵形で、密に重なるのが特徴です。紅葉祭りは、白い星型の花を咲かせます。似た品種で、「火祭り(ひまつり)」という品種もあります。火祭りも気温が低くなる秋ごろから、真っ赤に色づきます。【まとめ】紅葉する多肉植物の種類16選!美しく紅葉させるコツまで徹底解説
いかがでしたでしょうか。今回は、下記のポイント中心に、多肉植物の紅葉について解説してきました。- 多肉植物は鮮やかに紅葉する品種が多い
- 多肉植物は秋から冬にかけて紅葉する
- 紅葉するには、日光にあてる、寒さにあてる、水やりや肥料を控える、昼夜の寒暖差をつける、乾燥した環境にすることが大切
- 紅葉しないときは、置き場所、水やり、温度、土を見直す