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皆様は万年青(オモト)という植物をご存知ですか?万年青(オモト)は日本生まれの多年草で、宮城県を境に、本州や四国、九州で年中よく見られる植物です。 古くから縁起の良い観葉植物として人気があり、特に長寿のお祝いなどではよく活用されています。そんな万年青(オモト)ですが、実際そこまでメジャーな観葉植物ではないので、そもそもどんな植物なのか、また万年青(オモト)の育て方を詳しく知らない方もいるのではないでしょうか? この記事では、万年青(オモト)の育て方の中でも最も避けたい「万年青(オモト)が枯れる原因」について、また枯れることの対策を、以下の流れで解説します。
- そもそも万年青(オモト)はどんな植物なの?
- 万年青(オモト)が枯れるときのサインとは何?
- 万年青(オモト)が枯れる原因を解説
- 万年青(オモト)が枯れるときの対処法をご紹介?
- 万年青(オモト)に実がならないのはなぜなのか
- 万年青(オモト)が枯れるのは縁起悪いと言われる理由とは?
- まとめ
万年青とはどんな植物?
それではまずは、そもそも万年青とはどんな植物なのかについて解説していきます。万年青がどんな植物かを知ることで、今までご存じのなかった方にはタメになる情報になるでしょう。それでは解説していきます。中国や日本の暖かい産地に自生する常緑多年草
そもそも万年青は、中国や日本の暖かい産地に自生する常緑多年草です。そのため、年中青々おした元気な葉を生やしていることから、万年青と呼ばれるようになったと言われています。万年青(オモト)は比較的丈夫で枯れにくい
それに、万年青(オモト)は比較的丈夫で枯れにくい観葉植物でもあります。暖かい産地に自生するので、基本的な適温は10〜25度で、その間の期間は非常によく成長します。しかし冬場の寒さにはそこまで強くないので、ご自宅で栽培される方は、室内に移動させてあげるなどの工夫は必要になってきます。縁起が良く風水効果が高い植物として有名
それに万年青(オモト)は、縁起が良く風水効果が高い植物として有名です。先ほども少し解説した通り、古くから長寿や引っ越し祝いなどのお祝いに縁起が良いとされてきました。そのため、贈り物としても非常に人気があり、鉢植えであれば贈りやすくなおさら人気があります。万年青が枯れる?異変が起きているときのサイン
続いては、万年青が枯れる異変が起きているときのサインについて解説していきます。万年青が枯れる時は、以下のようなサインが発生する場合がほとんどです。このサインを見逃してしまうと、どれだけ対処しても復活しないこともあるので特にこのサインを見逃さないようにする注意が必要です。葉先が変色する
万年青が枯れる異変の一つのサインに、葉の先が変色することがあります。葉先が黄色や茶色に変わってくると、万年青の健康状態に何かしら問題がある可能性があります。花が枯れる
それに、万年青は花をつけることがありますが、その花が枯れることも枯れるサインのひとつです。例えば、花が枯れるのが普通でない時期に花が枯れることが起きた場合、植物の状態に注意が必要なサインです。春から秋に下葉が枯れるのは自然なこと
しかしながら、万年青は春から秋の時期にかけて下葉が枯れることがあります。これは自然な成長のサイクルであり、新しい葉が生えてくるために必要なことです。ただし、葉が急激に多く枯れる場合などは注意が必要ということを覚えておきましょう。万年青が常緑多年草であることによって起きる
上記の下葉が枯れることは、万年青が常緑多年草であることによって起きる自然のことなので、心配はいりません。枯れているわけではないため自然に復活する
特にそういった症状を万年青が見せても、必ずしも完全に枯れているわけではありません。そのタメ、十分なケアを施すことで、植物は自然に復活します。葉先の方から黄色く変色する
それに、これらの症状は、葉先の方から黄色く変色していきます。こちらも、初心者さんなどであれば、通常の自然のサイクルの枯れなのか、また何かしら原因があっての枯れなのかの区別がつきづらいでしょう。だからこそ、以下でご紹介する万年青が枯れる原因をしっかりと理解することが重要になってきます。万年青が枯れる原因とは?
ここからは、万年青が枯れる原因というのは一体なんなのかについて解説していきます。これらの万年青が枯れる原因を詳しく知っておくことで、正しく枯れる異変のサインと、そうでない自然のサイクルの枯れなのかの区別をつけることができますよ。冬の寒さ
いくら万年青でも、冬の寒さには太刀打ちできません。寒冷な冬季の寒さは、万年青が枯れる主な原因の一つです。万年青は寒さに弱く、特に気温の低さによる霜や凍結によって根や葉が損傷を受けることがあります。万年青の耐寒温度は-5℃
万年青の耐寒温度は-5℃です。そのため、冬場はこの気温を目安に室内に移動させて、暖かな環境で栽培することがおすすめです。葉色が悪くなることも
それに、冬場に寒い環境で栽培すると万年青も元気でなくなり、葉や葉先の色が変わるといった兆候が見られることもあります。これらは枯れの兆候なので注意が必要です。水の与えすぎ
それに、過剰な水やりも枯れの原因となります。土壌内が過湿になることで、最悪の場合根腐れになってしまうこともあり、枯れてしまうと復活が難しくなります。万年青は湿気を嫌う
特に万年青は湿気を嫌う傾向があります。湿度の高い環境では根腐れや真菌の発生が促進され、これが枯れの原因になることがあります。進行すると根腐れを起こして株全体が枯れることも
適切な水が排水できずに多湿の状態が続けば、根腐れが進行し株全体が枯れることも容易にあります。土壌が湿ったまま長時間放置されることは極力避けるようにしましょう。肥料やけ
また、肥料の過剰使用による肥料やけも枯れの一因です。これにより根や葉が傷ついてしまい、本来できるはずの正常な成長が妨げられます。肥料のやりすぎによって枯れてしまう事も
肥料は本来人間でいうサプリメントのようなもので、成長に役に立ちますが、食事などのメインではありません。そのため、肥料は与えすぎるとかえって枯れてしまうことにつながります。根で栄養を吸収するはずが逆に放出してしまう
根腐れや過剰な水やりによって根が弱ってしまうと、本来吸収すべき栄養が逆に放出されてしまうことがあります。これにより植物は栄養不足に陥り、枯れが進行します。日光のあてすぎ
万年青は日光の過剰な当てすぎによって枯れることがあります。過度な日光の下で葉が乾燥し、その結果、植物全体が弱ってしまいます。万年青は耐陰性が強い上、それほど日光を好まない
もともと万年青は一般的に耐陰性が強く、日光をあまり好みません。適切な日陰環境での管理が必要です。直射日光が長時間当たる場所では葉が枯れるリスクが高まります。葉焼けを起こしてしまう事も
それに、これはどの植物でもそうですが、日光の当てすぎによって葉焼けが起こります。そのため、適切な日陰を確保しながら栽培することで、葉焼けを予防できます。病害虫
万年青は一般的に害虫に対しては比較的強いのですが、時に害虫の被害に遭うことももちろんあります。害虫は葉や茎にダメージを与え、植物の健康を損ねることがあるので常に観察している必要があります。害虫に弱い植物ではないが、害虫の被害にあうことも
よく被害に遭うほど害虫に弱い植物ではありませんが、もちろん被害に遭ってしまうこともあります。害虫が栄養を吸い、植物を栄養失調にさせる
もし被害に遭ってしまうと、害虫が万年青から栄養を吸い取られ、植物は栄養失調に陥る可能性があります。これにより成長が妨げられ、枯れが進行します。立枯れ病(軟腐病)
立枯れ病は病原菌によって引き起こされ、植物の組織を腐らせる病気です。水を含んだようにグジュグジュになり、腐り落ちる病気
葉や茎が水を含んだようにぐじゅぐじゅになり、腐り落ちる特徴があります。特徴的な悪臭がする
また、特有の悪臭がすることもあり、復活も難しくなります。そのため、日頃から万年青に適した環境で栽培することが望ましく、定期的な健康チェック、害虫駆除、適切な水やりなどのケアが大切です。万年青の健康を保つために注意深く管理しましょう。万年青が枯れるときの対処法
続いては、以上のような原因が見つかった時にできる、対処法について解説していきます。どのような対策方法があるのか、ここからご紹介していくのでぜひ参考にしてください。あなたに必要な対策を目的に合わせて施すようにしてください。寒さが原因の場合
それではまずは、寒さによって枯れてしまった場合の対策方法について考えてみましょう。霜が当たらない場所や室内に置く
霜が当たらない場所や室内に置くことで、気温の変化から守りましょう。鉢植えの場合は特に簡単に移動することができるでしょう。霜が当たる場合は寒冷紗をかける
地植えの場合で、冬場に霜が予想される場合は、寒冷紗や布をかけて保温し風通しを確保します。水やりは控えめにする
また、冬季の水やりは控えめに行い、土が乾燥しすぎないように気を付けます。成長が遅くなるので、そもそもそこまで多くの水を吸収することもできません。水やりが原因の場合
また、水やりが原因で枯れる場合、次の対策が考えられます。しかし、土が古くなっていたりして、そもそもの排水性が悪い場合などは、観葉植物専用の排水性に高い土に植え替えをするという対策も検討してみてください。季節により水やりの量を調整する
まずは季節により水やりの量を調整することです。夏場はしっかりと水を与え、成長のスピードに合わせてあげます。それに冬場は先ほども書いたように、長が遅くなるので、そもそもそこまで多くの水を吸収することもできないので水やりは控えめにします。成長期:土の表面が乾いたらたっぷりと
具体的には、成長期の夏には土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにしてあげてください。そうすることでよく成長します。休眠期:土が乾いてから数日後
また休眠期の冬は、土が乾いてから数日後に水やりをするようにしてください。キーワードは、「控えめに水やりをする」です。肥料やけが原因の場合
続いては、肥料やけが原因の場合にすべき対処法を見ていきましょう。春と秋に限定し、液肥を2週間に1度与える
肥料の過剰使用は万年青の枯れの原因となることがあります。肥料やけによる枯れを防ぐためには、適切な肥料の与え方が重要です。春と秋、成長期に液体肥料を2週間に1度程度の頻度で与えることがおすすめです。これにより、成長に必要な栄養を供給し、健康的な葉や花を育むことができます。夏には肥料を与えないように
一方で、夏季には肥料の使用を控えるか、一時的に中断することも考慮します。過剰な肥料の使用を避け、バランスの取れた栄養供給を心がけましょう。日光が原因の場合
続いては、日光が原因の場合を見ていきましょう。半日だけ日が当たる「半日陰」に置く
万年青は耐陰性が強く、過度に日光が当たると葉焼けしてしまうこともあります。日光の影響を受けやすい場合には、以下の点に注意することが大切です。まず、半日陰と呼ばれる半日だけ日が当たる場所に植物を配置し、直射日光を避けます。遮光ネットやカーテンを利用して遮光する
それに、遮光ネットやカーテンを利用して、日光の強さを調整しましょう。これにより、植物に適切な明るさを提供しつつ、過度な光を防ぐことができます。適切な環境で育てることで、日光による枯れを予防し、健康な状態を保つことが目指せます。病害虫が原因の場合
続いては、病害虫が原因の場合の対策を見ていきましょう。できるだけ早く発見して取り除く
病害虫が原因の場合は、できるだけ早く発見して取り除くことが重要です。大きめの害虫であれば、ピンセットや細長い串などで除去することがおすすめです。虫がついていないか定期的に確認する
そういった害虫をいち早く見つけるには、定期的に確認するというこまめな作業が必要になってきます。なるべく忘れないようにして上げましょう。立枯れ病(軟腐病)
最後は、立枯れ病(軟腐病)の対策を見ていきましょう。異変を感じたら速やかにほかの植物から隔離する
立枯れ病(軟腐病)は他の原因に比べ、状態変化がわかりやすいです。そのため、何かしら立枯れ病(軟腐病)に近い症状や、感染しやすいので異変を感じたら速やかにほかの植物から隔離しましょう。症状が進行する場合は処分が必要になることも
また、症状が進行しすぎており、これ以上の復活ができないとわかった場合は処分が必要になることもあります。そうなってしまうのが最悪のケースなので、なるべくそうなる前に対処するように心がけましょう。万年青に実がならないのはなぜ?
続いては、万年青に実がならないのはなぜなのかというよくある疑問について解説していきます。実のつかない品種である
元から万年青には、実のつく品種と実のつかない品種が存在します。そもそも一本でも確率的には実のつく品種の万年青もありますが、特に小型の万年青などは実がつきににくいと言われています。リン酸肥料が効きすぎている
それに、リン酸肥料が効きすぎていて実がつかない場合も有ります。リン酸肥料が効きすぎると、まだ未熟な状態の万年青に花芽が出てしまいます。こうなると、実がついても枯れることがよく有り、成功しにくくなります。株がまだ若く力がない
また、株自体がそもそもまだ若く力がないことで実がつかないこともあります。そうならないためにまずはしっかりと水やりや日光を与え、元気に成長させてあげることを目的に栽培してあげましょう。受粉ができていない
それに、うまく受粉ができていないことから実がつかないこともあります。自然の少ない都心部で栽培する場合は特に受粉がしづらいので、人工的におしべとめしべを受粉させて上げてください。万年青が枯れるのは縁起悪い?
最後は、万年青が枯れるのは縁起悪いという言い伝えは本当なのかについてお話ししていきます。本来お元は非常に縁起がいいので、そう言われるのも納得できないわけではありません。枯れること自体が縁起が悪いとはあまり考えられていない
結論から言えば、枯れること自体が縁起が悪いという因果関係が必ずしも成立するわけではありません。確かに雰囲気的には縁起が悪いように感じるかもしれませんが、あくまでそれは気持ちの問題なので、なるべく良いように捉える方が気持ちも楽です。代りに悪いことを引き受けてくれたとも考えられる
それに、枯れてしまった理由を、代りに悪いことを万年青が引き受けてくれたとも考えられます。このように捉えることで、ポジティブな気持ちになることもできますよ。枯れた万年青を放置するのはよくない
まとめると、枯れた万年青を放置するのはよくないということです。枯れたまんまの状態の万年青を放置するのは流石にポジティブに変換できないので、なるべく早急に新しい鉢に植え替えをするなり、処分をするなりするようにしましょう。【まとめ】万年青(オモト)が枯れる原因と対処法を徹底解説!ケア方法まで
いかがだったでしょうか?万年青がなぜ枯れるのか、また枯れるサインが見えた時にするべき対策方法までしっかりとご理解いただけたのではないでしょうか? 今回の記事のポイントは以下になります。- 万年青は中国や日本の暖かい産地に自生する常緑多年草で、比較的丈夫で枯れにくい植物
- 葉先が変色したり、花が枯れることは枯れるサインではあるが、春から秋に下葉が枯れるのは自然なことなので、その区別をしっかりとすることが肝心
- 万年青が枯れる主な原因は、冬の寒さ・水の与えすぎ・肥料やけ・日光のあてすぎ・病害虫・立枯れ病(軟腐病)である
- 万年青が枯れるときの対処法は原因によって異なり、その多くは冬場室内で栽培し、季節によって水やりの量を調節し、半日陰に置いて育てることで解決することが多い
- 万年青に実がならないのは、そもそも実のつく品種と実のつかない品種が存在することや、株がまだ若く力がない場合などで、それらの時は実がつきづらい
- 万年青が枯れるのは縁起悪いことではないが、枯れた万年青を放置するのはよくないのでなるべく早急に対応する