ユーカリは猫にとって有毒!猫のいる空間での扱い方まで解説!

ユーカリは猫にとって有毒!猫のいる空間での扱い方まで解説!
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ユーカリという植物をご存じですか?ユーカリはコアラが食べる植物という面でとても有名です。植物についてあまり詳しくないという方でもコアラのごはんとしてユーカリを知っているという方もいらっしゃると思います。 ユーカリは園芸植物として栽培されたり、ハーブとしてエッセンシャルオイルを蒸留したりして楽しまれることのある植物です。花材として作品を作ったりお庭や鉢植えでユーカリを育てているという方も多いのではないでしょうか。 ユーカリを観葉植物として育てる場合、いくつか気を付けなければならないことがあります。その1つがユーカリとペットとの関係性についてです。特に猫の場合は観葉植物を口にしてしまうという事例が発生しやすく注意が必要です。 この記事では、
  • ユーカリが持つ猫への危険性
  • もしも猫がユーカリを食べてしまった時の対処方法
  • 猫がいる環境で安全にユーカリを飾る方法
について解説していきます。 猫を飼っているご家庭でユーカリを育て始めてみようと思っている方や、ユーカリがもつ危険性について知りたいという方におすすめの記事です。大切な家族であるペットを守るためにも役立つ内容となるためぜひ最後まで読んでみてくださいね

ユーカリは猫にとって危険?

そもそもユーカリは猫にとって危険なのでしょうか。コアラは猫と同じ哺乳類であるにもかかわらずユーカリを好んで食べています。そのため特に食べてしまっても問題ないと考える方も多いかもしれません。ここでは猫に対するユーカリの毒性について解説していきます。

ポポラスなどの種類を問わずユーカリは猫にとって有害

ユーカリには多くの品種があります。しかし、ユーカリ・ポポラスやユーカリ・グロブルスなどどの種類であってもユーカリは猫にとって有毒です。特にユーカリ・ポポラスやユーカリ・ベイビーブルーはドライフラワーとして人気が高く多くのブーケやスワッグに使用されていることがあるため注意が必要です。また、アロマとして精油を多く含むユーカリ・グロブルスやユーカリ・ラディアータ、レモンユーカリはより猫に対する毒性が強いと言えるでしょう。 インテリアとしてドライフラワーなどを飾っている場合、ユーカリが作品の中に含まれていないかどうかを確認しておきましょう。またネットショップなどで作品を購入する時もお届けされる前にユーカリが使用されていないかどうかを確認するとより安全です。

中毒症状を引き起こす恐れがある

ユーカリを食べてしまった猫は中毒症状を起こしてしまう恐れがあります。症状は神経症状、低体温、虚脱が起こることが多く、量によっては死亡してしまうこともあります。ユーカリにはピネンと呼ばれる有毒成分が含まれており、猫はそれを代謝することができずに結果的に中毒症状を起こします。 ちなみに、なぜ私たち人間はこのようなアロマを楽しむことができるのでしょうか。それには大きく分けて2つの理由があります。一つは体のサイズが大きいこと、もう一つは私たちが雑食性の強い生物ということです。 一般的に、体のサイズが大きければ大きいほど成分の致死量というものは多くなっていきます。私たちが良い香りを楽しむことができたり、身体をリラックスさせることができるような量の成分であっても、私たちよりもはるかに小さな猫の場合中毒を起こしてしまう場合があるというわけです。 また、私たちは雑食性の強い生き物です。野菜や肉、魚など幅広いものを食べるにはその食べ物を分解する必要があります。一方、肉食動物の場合は肉のみ分解することができれば十分です。そのため、雑食動物は肉食動物よりも分解できる物質が多いということになります。 これを私たち人間と猫で当てはめて考えてみると、人間は雑食で、猫は肉食動物です。ユーカリはもちろん植物ですから、ユーカリの成分を人間は分解できるものの猫はユーカリの成分を分解することができる、結果的に中毒を起こすと言われています。 ちなみに、ペットとして猫に並んで人気の高い犬は肉食動物だと思われがちですが、実は雑食性の動物です。そのため猫よりも犬の方がエッセンシャルオイルに対する耐性があると言われています

精油やアロマなどのユーカリ製品も有害

また、精油(エッセンシャルオイル)やユーカリの成分が含まれたアロマ製品なども有害です。ペット用の製品でないものは人間基準で作られているため使用を控えましょう。

猫がユーカリを食べた時の対処法

猫がユーカリを食べてしまったらどの様にすればよいのでしょうか。まずは落ち着くことが大切です。そして、しかるべき対処を行っていきましょう。もしも猫がユーカリを食べてしまった時に慌ててしまうことのないように事前に対処方法を知っておくことも大切です。ここでは猫がユーカリを食べた時の対処法について解説いたします。

猫に中毒症状が発生していないか観察する

まずは猫に中毒症状が発生していないかを確認します。それと同時に猫がどれくらいの量ユーカリを食べてしまったのか、食べてからどれくらいの時間経っていたのかも記録しておきましょう。この情報は動物病院で受診するときに伝え、素早く適切な処置を受けるために必要となります。少量食べた場合かつ、猫に異常がない場合は経過観察します。身体が小さな子猫が食べてしまった場合は特に中毒症状が起こりやすいためよく観察しておく必要があります。 そして、ユーカリを食べた翌日は便の状態も観察しておきましょう。もしも翌日の便の調子が悪い場合、食べ慣れていないものを食べたことによる胃腸炎を起こしている場合があります。特にユーカリは刺激性が強いためこのような症状が現れることが多いです。この場合も動物病院へ受診しましょう。 また、LINEにて獣医師に無料で相談できるサービスもあるようです。登録する必要はあるものの無料でLINEで相談することができるのはとても魅力的ですよね。事故が起こる前に対処方法について聞いておくこともおすすめですよ。

中毒症状や異変が起こったら動物病院へ

万が一中毒症状や異変が起こった場合、すぐに動物病院へ連れていきましょう。慌ててしまうかもしれませんが、まずは冷静になってユーカリを食べてしまった量や食べてから経過した時間などをしっかりと確認して獣医師に伝えてください。また、処置を受けたからと言って大丈夫と安心するのではなく、数日は様子を見るようにしてくださいね。

猫はユーカリの香りが苦手?

人間が良い香りだと思うものであっても、猫にとっては嫌な臭いに感じてしまうものが多いようです。特に精油として販売されているものの中には猫が嫌う香りが多くあります。猫とユーカリの香りの関係について解説いたします。

猫はユーカリやハッカなどのハーブの匂いが嫌い

猫はユーカリやハッカなど、ハーブ系の匂いを嫌います。ユーカリとハッカはどちらもすがすがしい香りで、人間としては心がリフレッシュするアロマとして人気が高いです。この記事を読んでいる方の中にもハーブ系の香りがお気に入りという方もいらっしゃるかと思います。しかし、猫にとっては刺激が強くハーブ系の匂いは避けるという猫が多いようです。 また、ハーブ系の匂いに加えて柑橘系の匂いもあまり猫は好きではないようです。柑橘系の香りは酸味を感じられるものの、これが腐敗した肉の匂いの様に感じられ、本能で避けることが理由とされています。ただし、これらの香りに対する反応は個体差があり、猫によって異なるためこれらの香りを好む猫もいます。

猫除けとして使うことができる

ユーカリやハッカ、柑橘系の香りは猫が嫌いな香りのため猫除けとして使うことができます。猫が庭に入ってしまって荒らされるなどの被害がある場合はユーカリのエッセンシャルオイルを無水エタノールなどで希釈したものをスプレーすることで猫除けの効果を得られる場合があります。 もちろん、個体差があり効果がない場合もあるためご注意ください。また、雨などで匂いが流れたり、繰り返し使用することで香りになれて効果がなくなってしまうこともあるようです。 ユーカリのエッセンシャルオイルは価格が比較的安価で、980円程度から販売されていることがあります。猫除けスプレーを通来るにあたって必要となるエッセンシャルオイル、無水エタノールやスプレー容器はアロマショップの他ネットショップでも販売されているため、注文してみてくださいね。一部地域を除き注文した翌日にお届けされることもあるため即席の対策グッズを作ることができます。

猫のいる空間で安全にユーカリを扱うポイント

猫がいる空間で、安全にユーカリを扱うにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。ここでは猫とユーカリとの付き合い方について解説いたします。猫と一緒に暮らしている方は一度確認してみてくださいね。

猫の手の届かない場所で管理する

ユーカリを観葉植物として栽培している場合、まずは猫の手の届かない場所でユーカリを育てるようにしましょう。ただし、猫はご存じの通り非常に身体能力に優れかなり高い場所まで登ることができるため高い場所にユーカリを置くというだけでは対策が不十分です。子猫の場合は登れなかった段差でも、成長するにしたがって届くようになることがあるため特に子猫を育てている場合には注意が必要です。 最も安全な管理の方法は、猫が絶対に立ち入らない、または猫を絶対に立ち入らせない別の部屋でユーカリを育てるです。戸締りなどをしっかりとしておくことでユーカリを安全に育てることができるでしょう。ただし、部屋の中に猫が侵入してしまうと意味がないため、ご注意ください。

観葉植物やドライフラワーはフェイクグリーンで代用する

また、観葉植物やドライフラワーなどインテリアとしてユーカリを楽しみたい場合はフェイクグリーンで代用するというのも一つの手です。ユーカリの魅力の一つである良い香りを楽しむことはできないものの、見た目だけであれば十分にインテリアとして利用できるほどクオリティーの高いものが販売されています。 また、フェイクグリーンの場合水やりなどのお手入れがいらなかったり葉っぱがボロボロになってしまったりといったデメリットがなく、大切に扱うことでとても長い間使用することができます。水やりや植え替えなどのお手入れはいらないものの、ホコリが積もりやすいため掃除は行うようにしましょう。 ただし、フェイクグリーンの場合でも小さい部品を猫が誤って飲み込んでしまい窒息してしまう危険があるためできる限り小さな部品が使われていないようなフェイクグリーンを使用するとより安全でしょう。

猫が食べても大丈夫なハーブを使う

アロマとして香りを楽しみたい場合、ユーカリ以外の猫に害がないハーブを使用すると良いでしょう。そもそも猫は匂いの強い精油をあまり好みません。しかし、ラベンダーやローズなど比較的刺激が少ないものはほかのハーブよりも危険性が低く使用しても大丈夫とされています。ただし、これらのハーブであっても高濃度の場合は毒となるため注意が必要です。 また、精油ではなくフローラルウォーターと呼ばれる精油の副産物を使用するのも一つの手です。精油は乾燥したハーブなどに水蒸気を噴出し、それを集めて冷やす蒸留を行うことで成分を抽出しています。ハーブの成分が含まれた水蒸気には精油の成分のほか、芳香成分が溶け込んだ水も生成されます。それを集めたものがフローラルウォーターとして販売されています。 香りは精油よりも弱く、効果も落ちてしまうものの精油よりも有害な成分が少なく猫にも優しいとされています。また、刺激も弱いため精油とは異なり肌に塗布することも可能で、アロマ初心者の方でも安全に使用することができます。 どうしても精油を使いたい場合は、お風呂や自分の部屋など限られた空間で使用する使い方が良いでしょう。反対に高濃度で精油を肌に塗布するボディケアとしての利用方法の場合、猫が手などを舐めた時に中毒を起こすことがあるため避けましょう。

猫はどうして観葉植物を食べてしまうのか

そもそも猫は肉食動物です。にもかかわらず、なぜ猫は観葉植物を食べてしまうのでしょうか。それには猫が持つ本能が関係していると言われています。ここでは猫が観葉植物を口にしてしまう理由について解説いたします。

胃の中に溜まった毛玉を吐き出すため

猫には身体を下で舐め、毛づくろい(グルーミング)を行うという習性があります。毛づくろいをすると自身の体毛も飲み込んでしまい、それが胃の中に溜まり毛玉になります。この毛玉を吐き出すために猫は主にイネ科の草を食べることがあります。しかし、猫草などを与えていないと毛玉を吐き出すために観葉植物を口にしてしまうことがあるようです。猫草はペットショップにて販売されています。種を蒔いてすぐの、柔らかい状態の猫草を与えましょう。

便秘改善やストレス解消などのため

また、毛玉を吐き出す以外にも便秘改善やストレス解消のために観葉植物を口にすることもあるようです。いずれにせよ便秘改善のためのサプリメントを与えたり、猫と遊ぶなどストレスを軽減し猫が観葉植物を口にしなくても良いように生活させることが大切です。

【まとめ】ユーカリは猫にとって有毒!猫のいる空間での扱い方まで解説!

ユーカリは花材として作品の材料になったり、丈夫で一部地域、品種を除き簡単に育てられる観葉植物として愛されています。また、980円程度で購入できるためエッセンシャルオイルにしては価格が安価で香りも癖がないためお気に入りという方も多いでしょう。 しかし、ユーカリは猫にとって有害な植物です。上手に付き合うためには適切な管理と知識が必要になります。 この記事のポイントは、
  • 猫にとってユーカリは有害で、植物だけでなくアロマも危険
  • 猫がユーカリを食べると神経症状、低体温、虚脱が中毒症状として起こる
  • 猫がユーカリを食べたらまずはどのくらいの量食べたのかなどを記録し、状況によっては動物病院へ連れていく
  • LINEで獣医師に相談できるサービスに登録しておくと安心
  • 猫は毛玉を吐き出したり、便秘解消、ストレス解消のために観葉植物を口にすることがある
です。 一つ付き合い方を間違えただけで猫にとって危険な存在となってしまいます。悲しい事故が起こらないようにするためにも対策や対処方法を知っておき、いざというときには落ち着いて対応できるようにしておくことが小さな命を守ることに繋がります。 しっかりと対処方法を覚えたという方も時々記事を見返して、付き合い方を見直すようにしてみてくださいね。 最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園では植物に関する記事を多く掲載しています。猫に危険な観葉植物などの記事も掲載しているため、きっとペットを飼育している方の役にも立つでしょう。ぜひほかの記事も読んでみてくださいね。