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生垣やグランドカバーなど、オタフクナンテンはさまざまな場所に植えられています。「自分のお庭にも植えてみたい」という方や、既にご自宅で植えている方もいることでしょう。しかしオタフクナンテンの育て方について、わからないこともありますよね。 オタフクナンテンを育てるにあたり、剪定方法や気をつけなくてはならないことを知っていないと、せっかくのオタフクナンテンを枯らしてしまう可能性があります。 そこでこの記事では、
オタフクナンテンは、ガーデニングを楽しんでいるお庭の植木や、観葉植物として見かけることの多い植物です。屋外でも元気に育つため、生垣や花壇に寄せ植えされていることも多く、育てやすい植物でもあります。
成長がゆっくりなオタフクナンテンですが、お庭の雰囲気を保つためには剪定が必要です。この項目では、オタフクナンテンを剪定するタイミングをご紹介します。
オタフクナンテンは剪定したいと思った時に、剪定しても良いのでしょうか。剪定に適した時期をご紹介します。
オタフクナンテンの剪定に必要なものを確認していきましょう。
オタフクナンテンの剪定方法をご紹介します。
グランドカバーとして、寄せ植えとして、室内の観葉植物として、オタフクナンテンはいろんな場所で活躍します。そんなオタフクナンテンを増やす方法をご紹介します。
- オタフクナンテンの基本情報
- オタフクナンテンの剪定する部分の基準
- 剪定方法と剪定する際の注意点
- オタフクナンテンの増やし方と注意点
オタフクナンテンってどんな植物?

オタフクナンテンの基本情報
オタフクナンテンは、メギ科ナンテン属に分類される植物です。漢字表記ではお多福南天、別名はいくつかありますが、主な別名ではオカメナンテンと呼ばれています。お多福南天はその名前の通り、とても縁起の良い植物と言われています。 オタフクナンテンは名前からもわかるように、南天を園芸向けに改良したもので、江戸時代に生まれました。生垣やグランドカバーとして根強く人気で、お庭の名脇役として現代でも広く愛されています。 そんなオタフクナンテンを育てるにあたり、基本情報を確認しておきましょう。耐寒性、耐暑性はともに、日本の気候であれば神経質な管理は必要ありません。真夏や真冬は水やりの頻度を調整することで、元気に育ってくれます。植物名 | オタフクナンテン |
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学名 | Nandina domestica |
草丈 | 20〜50cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
夏は緑葉で冬になると紅葉するのが特徴の植物
オタフクナンテンは10月頃から紅葉が見られる植物です。基本的に花や実はなりませんが、季節によって変わる葉色を鑑賞することができます。 手入れも簡単で、8月〜9月上旬の暑い日には、水切れに注意してたっぷり水をやれば、真夏の暑さも乗り越えてくれます。手間もかからず、真夏も元気に緑色の葉を見せてくれるため、庭木として人気が高いこともうなづけます。広く丸みのある鮮やかな葉を持つ
オタフクナンテンは、広く丸みのある鮮やかな葉を持ちます。オタフクナンテンの育てる環境は、半日陰が好まれます。オタフクナンテンは直射日光に当てすぎると、葉焼けを起こしてしまうためです。 半日陰で腐葉土を配合した土に植えることで、より元気に育ちます。鉢植えで育てる際も、置き場所に気をつけましょう。常緑性の葉をもつので一年中楽しむことができる
オタフクナンテンは常緑の植物のため、1年中葉を楽しむことができます。1年を通して葉が落ちず、管理のしやすい低木なため庭木としても人気です。 肥料は2月〜3月と8月に与えると、さらに元気に育ちます。肥料を与えすぎると葉色が悪くなりますので、与えすぎには注意しましょう。草丈が低いので管理しやすい
オタフクナンテンは草丈が20〜50センチと低く、管理がしやすいという特徴があります。草丈の高い植物は剪定をする際大変ですが、オタフクナンテンであれば、比較的楽な姿勢で剪定できます。普通のナンテンに比べて花が咲きにくく実もなりにくい
オタフクナンテンはナンテンを園芸向けに改良したものですが、普通のナンテンに比べて花が咲きにくく、実もなりにくいです。季節ごとの変化というと秋からの紅葉ぐらいで、1年を通して見た目の変化は少ないです。オタフクナンテンを剪定するタイミング

草丈を低くしたいとき
オタフクナンテンの成長速度は、1年間に10cm程度とゆっくりで、頻繁に剪定する必要はありません。 しかし植えて何年も経つと、さすがに草丈が高く感じることもあります。そんな時は背が高くなりすぎた幹を根元で切りましょう。根元から切ると寂しい印象になってしまう場合は、切り戻す方法もあります。伸びすぎた枝を短くしたいとき
伸びすぎた枝が気になる場合には、その伸びすぎている枝を根元で剪定します。幹数が少なく、根元から切ると寂しい場合には、切り戻し剪定を選択しましょう。ひょろひょろと不格好になっているとき
オタフクナンテンがひょろひょろと不恰好になっている時にも、剪定が有効です。ひょろひょろと伸びている枝を切り、バランスを見ます。力なく伸びてしまった枝を、成長後から力強い枝にすることはできません。切ることで他の枝に栄養を送ることができ、元気に成長してくれます。枯れてしまった部分があるとき
オタフクナンテンは常緑のため、葉が枯れてしまった場合には剪定をしましょう。その部分を剪定して、バランスを整えるだけで大丈夫です。オタフクナンテンの剪定時期

オタフクナンテンは基本的に頻繁な剪定を避ける
オタフクナンテンは、基本的に頻繁には剪定を行いません。成長の遅い植物のため、頻繁に剪定してしまうと見栄えの悪い状態が続くことがあります。 さらにオタフクナンテンの剪定をしすぎると、傷みにつながります。剪定時の傷みが原因で枯れてしまう可能性もあるため、注意が必要です。剪定は5月から梅雨入り前の時期が適期
オタフクナンテンの剪定は、5月から梅雨入り前の時期が適期です。この時期からゆっくりですが成長が早くなるため、その時期に合わせて剪定してあげることで、剪定後も元気に成長してくれます。オタフクナンテンの剪定に必要なもの

剪定ばさみ:植物の剪定には必要不可欠
剪定ばさみは植物の剪定には必要不可欠です。オタフクナンテンは草丈が低いものの、剪定の際には幹を切らなくてはなりません。太い幹ではありませんが、文房具のハサミなどで代用することは避けましょう。手ぶくろ:幹の根元を切るときに手を傷つけないようにする
オタフクナンテンの剪定では、幹を根元から切る方法が主流です。この時、枝をかき分けたり、力を入れて幹を切る必要があります。手を傷つけないように、手ぶくろを着用するようにしましょう。オタフクナンテンの剪定方法

剪定したい幹や枝を選ぶ
剪定したい幹や枝を選びましょう。選ぶ基準は大きく分けて2つあります。伸びすぎてしまった部分
伸びすぎてしまった部分は剪定が必要です。根元から切る方法が主流ですが、全体のバランスを見て、飛び出している部分を切る方法もあります。丸いフォルムを維持したければ、先端のカットで形を整えることもできます。枯れてしまっている部分
枯れてしまっている部分も剪定します。枯れてしまっている枝葉は切り、全体のバランスを見て整えます。剪定したい部分の根元(地際)で切る
剪定したい部分を根元から切ります。根元から切ることで風通しが良くなり、他の枝葉の成長を促すことができます。オタフクナンテンの剪定手順
オタフクナンテンの剪定手順は下記です。- 剪定したい枝葉を選ぶ
- 剪定したい枝を根元からカットする
- 全体のバランスを見て必要があれば整える
オタフクナンテンの剪定で注意すること
剪定が原因でオタフクナンテンが枯れてしまうこともあります。オタフクナンテンの剪定で、気をつけなくてはならないことを知りましょう。成長速度が遅く剪定しすぎると中々回復しない
オタフクナンテンは1年間で10cm程度しか成長しません。その成長速度の遅さから、剪定しすぎると中々伸びず、元の状態に戻せません。切りすぎると失敗につながるため、控えめに剪定することを意識しましょう。剪定のしすぎはオタフクナンテンが傷んで枯れることにつながる
オタフクナンテンは頻繁に剪定してしまうと、傷んで枯れることがあります。基本的にオタフクナンテンは、定期的な剪定も必要としません。本当に気になった時に、気になった部分をカットするようにしましょう。オタフクナンテンの増やし方

オタフクナンテンは挿し木で増やすのが一般的
オタフクナンテンは、挿し木で増やす方法が一般的です。元気な枝を選んで、挿し木用にカットしましょう。葉がつき始めたら発根している証拠です。挿し木を行うのは2月頃が適期
オタフクナンテンの挿し木を行う季節は、2月頃が適しています。冬の寒い時期のため、枯らしてしまわないように工夫が必要です。多くの場合、オタフクナンテンは2月に挿し木を行い、5月頃に鉢上げをします。 植え付けや植え替えをする場合の適期は、3月〜4月と9月〜10月です。それぞれ適期が違うため、注意しましょう。オタフクナンテンを挿し木で増やす手順
オタフクナンテンを挿し木で増やす手順は下記です。- オタフクナンテンから元気な枝を選び、5cm程度にカット
- 挿し木用の枝の葉を落とす
- 赤玉土など挿し木用の土を入れたポットに挿す
- ビニールなどで覆い、水を与える
- 風通しが良く、暖かい環境で管理する
増やして新芽が出てきたら春風に注意する
オタフクナンテンを増やして、新芽が出てきたら、春風に注意しましょう。3月〜4月は春風による乾燥で、オタフクナンテンの葉が傷みやすくなってしまいます。引き続きビニールで覆い、乾燥を防ぐか、こまめに様子を見て水やりの調節をするといった対処をします。オタフクナンテンの剪定方法を解説!適した時期から注意点までのまとめ
ここまでオタフクナンテンの基本情報や剪定方法、増やし方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- オタフクナンテンは晩秋から紅葉が見られる常緑性の植物
- オタフクナンテンは低木で育てやすい
- オタフクナンテンは剪定しすぎると枯れてしまうことがある
- オタフクナンテンの剪定は、木になる部分を根元からカットする
- オタフクナンテンの増やし方は挿し木が基本
- オタフクナンテンを増やす際は春風に注意