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美しい緑が一年中続くタマリュウ。花壇や公共広場ではグランドカバーとして活躍しています。ご家庭でもガーデニングで、ブロックやレンガの目地に植えることも多いかもしれません。しかし、多くの場所で活躍するタマリュウが枯れて困っていませんか。 そこでこちらの記事では
- タマリュウはどんな植物なのか
- タマリュウが葉先から枯れる原因
- タマリュウが夏に枯れる原因
- タマリュウが冬に枯れる原因
- 枯れたタマリュウの復活方法
タマリュウとはどんな植物?
タマリュウ(玉竜)とはどんな植物かご存じでしょうか。タマリュウについて解説します。暑さや寒さに強く耐陰性もある植物
タマリュウは暑さや寒さに強く耐陰性もある植物。日本や中国原産のユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。ジャノヒゲ属ですが、リュウノヒゲと呼ばれる植物の一種類で、その中でも生育が遅く小さい種類がタマリュウとして分類されています。漢字では「玉竜」として表記されます。一年を通して緑色の葉を維持して、数年間は開花や実を楽しめる特徴がある植物です。町中の公園や街路樹の根元、お庭などに下草のグランドカバーとしてよく利用されています。管理のしやすさから芝生に代わる植物として注目
タマリュウは管理のしやすさから芝生に代わる植物として注目されています。芝生は伸びたらカットしたり肥料を与えたりするなどの管理が多いですが、タマリュウは比較的管理が簡単です。生育が遅く、あまり大きくならないためです。そのため、芝生に代わる植物として注目されているのでしょう。最近では、芝生のような目的で使うためにマット状で栽培されることがあります。ホームセンターや園芸店では芝生のように広げる目的のために販売されることも多いようです。マット状に栽培されているタマリュウはまだまだ珍しいので、注文などして手に入れるとよいかもしれません。ただし直射日光には強くない
タマリュウは管理や手入れがしやすい植物ですが、真夏の直射日光は避けてください。真夏の直射日光に当たると葉焼けしやすいためです。葉焼けしたタマリュウは枯れやすいので、置き場所には注意してください。タマリュウの育て方で注意したいポイントは、真夏の直射日光です。タマリュウはブロックの目地に使われることが多く、駐車場でもよく使用されています。しかし、直射日光があたる駐車場のブロック目地に使うと枯れるので使用しないでください。最初はおしゃれでもいずれ枯れます。後々、見た目も悪くなるので、リフォームや新築の際には注意してください。おすすめされても、直射日光の当たる場所には使用しないようにしてください。グランドカバーとして使われる
タマリュウはグランドカバーとして使われる植物です。多くの芝生や芝桜などのグランドカバーは冬に枯れますが、タマリュウは常緑のため枯れません。そのため、グランドカバーとして、公共施設でも広く利用されています。タマリュウが葉先から枯れる原因は?
タマリュウが葉先から枯れる原因は以下の2つです。- 人が踏みつけた
- 肥料やけを起こした
人が踏みつけた
タマリュウは人が踏みつけると枯れます。何度も踏みつけると葉先から次第に枯れるので、注意してください。そのため、人が踏む場所には植えないことがポイントです。育てやすい植物ですが、芝生のように何度も人に踏まれると枯れます。肥料やけを起こした
タマリュウが葉先から枯れる原因は、肥料やけを起こした可能性があります。肥料を与えすぎると根傷みして、葉先から枯れるためです。根の先端が傷むと葉の先端が枯れるため、葉先が枯れ始めた場合は、根に異常が生じていると考えるようにすると、対処できるかもしれません。夏にタマリュウが枯れる原因
夏にタマリュウが枯れる原因は以下の2つです。- 強い直射日光によって葉焼けを起こした
- 駐車場などの日陰がない場所は注意
強い直射日光によって葉焼けを起こした
夏にタマリュウが枯れる原因は、強い直射日光によって葉焼けを起こした可能性があります。タマリュウは育てやすい植物です、真夏の強い直射日光に当たると葉焼けしやすいので注意してください。夏は半日陰~日陰の環境で育てるようにしましょう。 タマリュウは真夏のPST pm 22に葉焼けしやすいです。これは日本時間でいうと翌日の14時に当たります。つまり、昼の2時です。”PST”は”Pacific Standard Time”を表しており、太平表標準時を意味します。アメリカのサンフランシスコやラスベガス、シアトルなどの西側に位置する地域のタイムゾーンを表します。世界的な園芸雑誌などでは、この「PST pm ○○」などの表記がされることがあるので覚えておきましょう。駐車場などの日陰がない場所は注意
タマリュウは駐車場などの日陰がない場所は注意してください。駐車場のコンクリートブロックやタイルなどの目地植栽にも利用されますが、屋根がなく日陰が全くない場合は、枯れやすい傾向にあります。直射日光に当たって葉焼けしてしまうためです。そのため、駐車場以外でも日陰がない場所は注意してください。また、レンガを地面に積んだり張ったりしたときの目地にタマリュウを使うことが多いかもしれません。しかし、その部分が日陰でない場合は枯れる恐れが高いので、日差しの角度や日陰になる樹木が近くにあるかなどを確認して植えつけてください。冬にタマリュウが枯れる原因
冬にタマリュウが枯れる原因は、以下の2つがあります。- タマリュウは寒さに強い植物
- 雪が積もると重さで枯れることがある
タマリュウは寒さに強い植物
タマリュウは寒さに強い植物です。そのため、冬でも屋外で元気に育ちます。寒さに強いタマリュウが冬に枯れる原因は、肥料や水を与えすぎているのかもしれません。寒さには強いですが、生育期ではないため、春~夏の生育期のような管理は行わないようにしてください。雪が積もると重さで枯れることがある
タマリュウは雪が積もると重さで枯れることがあります。寒さには強いですが、積雪によってタマリュウがつぶれてしまいます。人に踏みつけられた状態と同様です。雪が積もりやすい地域では、タマリュウの植える場所には気を付けた方がよいかもしれません。タマリュウに多い病害虫
タマリュウが枯れる原因になる病害虫は以下の3つです。- 白絹病
- ダンゴムシ
- コガネムシの幼虫
白絹病
タマリュウは白絹病に注意してください。白絹病とは、地際部分の株元が褐色に変色し、やがて枯れる病気です。褐色になった病気部分には、白い絹糸状のカビを発生させます。 高温多湿で発生しやすく一度発生したら、植えていた場所の土は殺菌剤で消毒することをおすすめします。または、植えていた場所の土は取り除いて、新しい土を入れてください。発生の原因となった土は、しっかりと取り除いておかないと、再び白絹病が発生する可能性があります。ダンゴムシ
タマリュウはダンゴムシの被害にあいます。ダンゴムシは根を食害するので、タマリュウを浅く植えると、地表面の根が食べられて生育不良になりやすいです。タマリュウの根元にダンゴムシが多くいる場合は注意してください。コガネムシの幼虫
タマリュウはコガネムシの幼虫の被害も受けます。特に、腐葉土など堆肥分の多いふかふかの土では、コガネムシの幼虫の被害が大きいでしょう。コガネムシは土の中の根や木を食害します。さらに食害ペースが速いので、あっという間に枯れる恐れがあるので注意してください。枯れたタマリュウの復活方法
タマリュウが枯れたら悲しいですよね。枯れたタマリュウの復活方法について気になりませんか。タマリュウの復活方法について見ていきましょう。根まで枯れているかチェック
まず、タマリュウが完全に根まで枯れているかチェックしてください。根が生きているのであれば、復活する可能性が高いです。根がなくなっていたりすべて黒ずんで枯れていたりする場合は、復活ができないので注意してください。根が枯れていなければ枯れた部分を取り除いて様子を見る
もし、タマリュウの根がすべて枯れていなければ枯れた部分を取り除いて様子を見てください。枯れた部分を取り除かないと、新しい根が出にくいです。さらに、状態が悪化する可能性もあるので、必ず取り除きましょう。害虫が原因の場合は薬剤を使う
タマリュウが枯れかけており、その原因が害虫である場合も多いです。害虫が原因の場合は薬剤を使いましょう。ダンゴムシやコガネムシの場合は、殺虫剤などの薬剤を使用した方がおすすめです。手で一匹一匹取り除くのは非常に大変な作業になります。取り除いても、地植えの場合は切りがないので、予防もかねて殺虫剤を撒いておくとよいでしょう。タマリュウの基本の育て方
タマリュウが枯れて困っている方も多いかもしれません。害虫や環境要因以外にも原因がある場合も。そもそも育て方が適切でなければ、タマリュウはうまく育ちません。タマリュウの基本の育て方を見ていきましょう。土の表面が乾いたら水やり
タマリュウは基本的には、土の表面が乾いたら水やりします。鉢植えしている場合は、土の表面が乾いたら水やりしてください。鉢植えは地植えよりも乾燥しやすいため、水切れに注意して育てましょう。 地植えの場合は、タマリュウが根付くまでの間は水やりします。根付いたら、自然の雨で十分に育つため、水やりは不要になるでしょう。生育がゆっくりなので、根付くまで時間が掛かります。その間に水切れで枯らさないように注意してください。肥料は植え付け時に施し、追肥は基本不要
タマリュウへの肥料は植え付け時に施し、追肥は基本不要です。植えつけ時の土壌に腐葉土やたい肥を施します。肥料を多く必要としないので、草花用の置き肥や液肥を与える必要はありません。腐葉土や完熟牛ふんのような堆肥を土壌に混ぜ込んでおくだけで十分です。肥料を多く必要としない植物であるためです。元肥として混ぜ込んでおいた腐葉土や完熟牛ふんなどの堆肥で一年中元気に育ちます。追肥が基本必要ないので手入れが簡単です。 もしタマリュウの生育が悪い時は、春や秋に油かすなどの有機質肥料を与えてください。夏や冬は、生育が緩慢な時期なので、状態が悪くても肥料は与えないようにします。生育期である春や秋に、窒素分の多い油粕を与えると、葉が茂りやすくなります。株分けで増やすことができる
タマリュウは株分けで増やすことができます。タマリュウは地下茎が伸びて子株が増えていく植物です。そのため、地下茎を切って株分けして増やすことができます。タマリュウが密生しすぎている場合は、株分けをして間引きして、他の場所に植えてあげるとよいでしょう。株分けは、3月~5月、9月~11月が適期です。タマリュウの生育期は春と秋なので、これらの時期に株分けすると、根傷みが少なく、比較的早くに根付きます。夏や冬は生育が緩慢な時期で、株分けすると枯れる恐れもあるので注意してください。タマリュウを植えるメリット
タマリュウが芝生の代わりとなる植物として注目されているのには理由があります。タマリュウを植えるメリットを紹介します。- 暑さと寒さ、乾燥と湿気に強く育てやすい
- 雑草の成長を防ぐことができる
- 草刈りの手間がかからない
- 常緑で一年中綺麗な緑色を楽しむことができる
暑さと寒さ、乾燥と湿気に強く育てやすい
タマリュウは暑さ・寒さ・乾燥・湿気すべてに強い植物です。そのため、今まで植物がうまく育たなかった場所でも育てられる可能性があります。日陰でも育てやすいので、場所を選ばず、栽培できるでしょう。植物を育てることが苦手な方も簡単に育てることができるのでおすすめです。雑草の成長を防ぐことができる
タマリュウは雑草の成長を防ぐ性質があります。常緑多年草であるため、一年中緑が茂っており、徐々に横へ横へ広がる植物です。そのため、次第に雑草が生えるスペースはなくなっていきます。結果的に雑草の成長を防ぐことができるでしょう。雑草の成長を防ぐことができるので、雑草が生えてほしくない場所に敷き詰めて植えると効果的です。1苗ずつ植えると時間が掛かるので、敷き詰める場合はマット状のタマリュウを植え付けるとよいでしょう。草刈りの手間がかからない
タマリュウは草刈りの手間がかからない植物です。リュウノヒゲの中でも、生育が緩やかで草丈が低い品種なので、芝生のように定期的に高さ調節のための草刈りは必要ありません。雑草もあまり生えないので、草刈りの手間がかからないのは育て方において大きなメリットです。芝生の場合は、高さ調整のために草刈りが必要です。専用のハサミや芝刈り機が必要なため、手間がかかります。それに比べると、タマリュウは草刈りなどの手間がかからず簡単に管理できる点がメリットです。常緑で一年中きれいな緑色を楽しむことができる
タマリュウは、常緑で一年中きれいな緑色を楽しめます。芝生や芝桜のグランドカバーの多くは、冬は茶色に枯れるので、タマリュウはグランドカバーとしても貴重といえるでしょう。タマリュウは花が咲く植物です。あまり目立ちませんが白くて小さな可愛らしい花を咲かせます。さらに、開花後の秋には、非常に美しい青色の実を付けるので、ぜひ注目してみてください。常緑で一年中綺麗な緑色の葉が注目されますが、美しい花や実もぜひ楽しんでみましょう。【まとめ】タマリュウが枯れてしまう原因や対処法を解説!枯れなくするコツまで
ここまでタマリュウの育て方について解説してきましたがいかがですか。 この記事のポイントは- タマリュウはユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草で、一年中葉を茂らせる小型のリュウノヒゲ
- タマリュウが葉先から枯れるのは「人に踏みつけられた」「肥料やけを起こした」が原因
- タマリュウが夏に枯れるのは「夏の強い直射日光に当たって葉焼けした」が原因なので、日陰のない駐車場などは注意
- タマリュウが冬に枯れるのは「雪が積もった」ことが原因
- 枯れたタマリュウの復活方法は、まず根をチェックして生きている根があれば、黒ずんだ根を取り除いて植えなおし様子を見ることで、もし虫がいるのであれば殺虫剤で対処して育てる