マーガレットを簡単に挿し木しよう!適した時期から注意点まで解説

マーガレットを簡単に挿し木しよう!適した時期から注意点まで解説
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秋から春にかけてかわいらしい花を楽しめるマーガレットは、可憐で清楚なイメージからプレゼントやブライダルブーケにも人気があります。白い花のほかにも優しいピンク色や目の覚めるような黄色、フリルを連想させる八重咲きのものなど、ひとえにマーガレットといってもさまざまな種類があるんですよ。 冬の花が少ない時期の貴重な花であるマーガレットを、挿し木で簡単に増やせるってご存じでしたか? お気に入りのマーガレットを増やして、庭を彩ったり鉢植えにしたりと色んな楽しみ方が増えますね。しかし、マーガレットをどう増やせばいいのか、挿し木の手順や方法、適期や注意したいポイントなどわからないこともあると思います。 そこでこの記事では
  • マーガレットってどんな植物?
  • マーガレットの主な増やし方
  • 挿し木の適期と準備するもの
  • 挿し木の手順
について徹底的にくわしくご紹介します。用土や容器に関しておすすめをお伝えする他に、挿し木をする上で注意することもあわせてまとめましたので、最後まで読めばマーガレットを簡単に増やして、より冬の寒い時期を楽しめるようになりますよ。

マーガレットってどんな植物?

増やし方を知る前に、まずはマーガレットがどんな植物なのかについて今一度理解を深めておきましょう。白い花というぼんやりしたイメージから、より具体的に原産地や寒さ、暑さに強いかどうか、得意な環境、苦手な環境を知ることで上手に管理することができますよ。

マーガレットの基本情報

マーガレットは、キク科モクシュンギク属に分類される低木の植物です。ピンクや白、黄色やオレンジなど花色が豊富にあり、草丈は30~100㎝ほどで、野菜の春菊によく似た葉が特徴です。アフリカ大陸の北西沿岸近くにあるカナリア諸島が原産地で、耐暑性耐寒性に弱いため気候が安定した地域や、室内で栽培するのがおすすめです。 園芸品種が多く見ごたえがあるのも人気の秘密で、毎年花を楽しめるでしょう。開花時期も長く育てやすいため初心者は栽培に挑戦しやすいかもしれません。
植物名 マーガレット
学名 Argyranthemum frutescens
草丈 30~100㎝
耐寒性 弱い
耐暑性 弱い

マーガレットは開花時期が長いのが特徴

マーガレットの最大の特徴はなんといっても、開花時期が長いことです。上手く育てて管理すれば晩秋の11月~春の5月にかけて約7か月も花を楽しめるため、冬の花が少ない時期には貴重なガーデニング植物となっています。ただし暑さ寒さにはあまり強くないため、気温が0℃以下になるような冬場の管理にはコツが必要です。地植えならマルチングや風よけシートなど冬越し対策をし、プランターや鉢植えなら室内の暖かい場所で切り戻しながら育てるといいでしょう。

一重咲きや八重咲き、ポンポン咲きなど様々な種類が存在する

マーガレットは様々な種類があるのも大きな魅力のひとつです。草丈が低く鉢植え向きの矮小品種や、ガーデニングで主役にもなる100㎝くらいまで大きく育つ大型品種もあります。また品種によっては花弁がシンプルな一重咲き、ゴージャスな印象の八重咲き、小さいボールのような見た目のポンポン咲き、真ん中の黄色い部分が大きめの丁子咲きなど非常に種類が多く、マーガレットだけでも植え込んでみても、非常に見ごたえのある寄せ植えになりますよ。

ラベンダーの香りをもつ種類も存在する

基本的にマーガレットに香りはありません。しかしモクシュンギクと近縁種を交配させた品種の中には、風恋香というラベンダーに似た香りを持つものも存在します世界初の香りのあるマーガレットです。 それまではマーガレットには香りがないのが一般的でしたが、どんどん品種改良が進んでさまざまな香りを持つものも出始めるかもしれませんね。咲き始めは薄いピンクで、徐々に白に変わってきます。花弁に花を近づけてふんわりと香ってくる優しい香りで癒される人も多いでしょう。

切り花としても人気の植物

マーガレットは開花時期が長く花茎が長いため、切り花としても人気のある植物です。切り花一つ選ぶにしても、一重咲きか八重咲きかによってかわいらしくなったり、スタイリッシュになったり、だいぶ印象が変わります。 花言葉は「秘密の恋」、「信頼」や「真実の愛」など恋や友情に関するものが多く、プレゼントにもおすすめです。また花屋さんから購入して活ける場合、水切りしたあと茎の切り口をお湯につける湯切りをすると、よく水が上がり花もちがよくなります

マーガレットは増やすことができるの?

そんなマーガレットを増やすことはできるの? と疑問に思うかもしれませんが、実は案外簡単に増やすことができますよ。タネからなのか、株分けなのか、得意な増やし方は植物それぞれ違います。どうやって増やしていくのか、方法を確認していきましょう。

マーガレットは挿し木や水挿しで増やすことができる

マーガレットは成長するとともに、木質化といって茎の根元から茶色く木のように変化するため、その特徴を利用して挿し木水挿しで増やすことができますよ。挿し木とは枝を切って用土に植え発根を促す方法で、水挿しは水に切りとった枝をひたし、発根してから用土に植え付けて増やす方法です。いずれも種から育てないため期間も短く、初心者でも簡単にできるのでおすすめです。

主な増やし方は挿し木が簡単でおすすめ

もちろん種から育てることもできますが、失敗しにくい簡単な増やし方は挿し木です。ある程度育っている状態ですから、体力もあり大株に育ちやすいのがメリットです。 剪定や切り戻しででた枝を使って気軽に試してみるのもおすすめですよ。挿し木に適した時期や用土などいくつかポイントがありますから、挿し木から挑戦して、成功したら種まきするなど、他の増やし方に挑戦するといいかもしれませんね。

マーガレットを挿し木で増やす時期

さて、これから具体的にマーガレットを挿し木で増やしていきましょう。他の植物に関しても同じく、挿し木をする上で適した時期というものがあります。適期に挿し木することで株へのダメージを減らして、挿し木の成功率を上げることも可能です。

マーガレットの挿し木の適期は5~6月または9~10月

マーガレットの挿し木の適期は、5月~6月または9月~10月頃。5月は開花が一通り終わって剪定をしやすい時期で、9月はつぼみがふくらんで開花する直前です。この時期は暑さや寒さによる影響が少なく、晴れが続くなど気候が安定しているので、挿し木栽培にはぴったり。梅雨や霜、雪の時期を避けて、大好きな日光のよく当たる時期に挑戦してみてください。

切り戻しのついでに行うのがおすすめ

挿し木は切り戻しのついでに行うといいでしょう。切り戻しは茎を草丈を半分から1/3くらいに短く切り戻すことで株の群れを防いだり、枝分かれを促して花付きをよくする剪定のひとつです。難しく考えずに、全体をドーム状に切り揃えてみてください。切り戻しででた枝をそのまま捨てずに、挿し穂にして増やしてみましょう。

マーガレットの挿し木に必要なもの

適期を確認したところで、ここで挿し木に必要なものをご紹介します。必要なものは3つ。マーガレットの枝と、マーガレットを入れる鉢などの容器、そして清潔な土です。シンプルだからこそ押さえておきたい重要なポイントがあります。

マーガレットの枝

剪定したマーガレットの枝を挿し木として使ったり、新たに挿し木用として切る場合、根が生えやすいポイントが3つほどあります。
  • 先端から10㎝くらいの長さで切る
  • 切り口を斜めに切っておく
  • 1時間くらい水につけて水分をよく吸わせておく
これらは、切り口を鋭利にしておくことで挿し穂の体力を温存し、発根しやすい水分を蓄えるためといわれています。他にも茶色く木質化した部分を選ばないことや、枝の上半分にある緑の葉を数枚残しておくと光合成して、より挿し木が成功しやすくなりますよ。

マーガレットを入れる鉢などの容器

準備した挿し穂を入れる鉢などの容器については、いくつか候補があります。今はホームセンターで苗用のポットや100均ショップで手頃なポットも売られていますので、ご自分に合ったものを選んでくださいね。
  • 紙製のエコポット角型、丸型
  • 3号サイズポリポット
紙製のエコポットといわれるものは再生紙で作られていて、分解性に優れ土に還りますから苗が成長すればポットのまま定植が可能です。定番の黒や青いポリポットは、分解しないものの安定した保水性と水はけの良さを保ちますから挿し木で使うにはぴったりですよ。

清潔な土

最後に一番重要な土について説明します。実は芽が出ないや腐るなど、挿し木が失敗するほとんどの原因が用土なんです。挿し木するうえで必要なのは排水性と通気性、そして清潔さを保つこと肥料は不要です。よかれと思って、肥料の入った栄養たっぷりの園芸用培養土を使うと栄養過多で芽が出ないばかりか、雑菌の繁殖で苗が腐ってしまいます。発根して新しい葉が伸びてくるまでは、用土は挿し木専用を使うと覚えていてください。 おすすめの挿し木用用土
  • 市販の挿し木用用土
  • バーミキュライト
  • 鹿沼土
  • 赤玉土
  • 川砂
初心者の方は、挿し木用用土を購入することをおすすめします。慣れてきたら鹿沼土と赤玉土を混ぜ合わせたものを使用するなど、お好みに合わせていろいろ試してみてください。

マーガレットの挿し木方法

準備するものを確認して、それでは具体的にマーガレットを挿し木してみましょう。具体的な手順や、管理のポイントについてまとめました。さらに挿し木が成功したら定植です。定植する時のコツについても、合わせて再確認しておいてください。

マーガレットの挿し木手順

挿し木の手順は次の通りです。
  1. 5月~6月、もしくは9月~10月頃に芽の先端から10㎝くらいの長さで枝を切る
  2. 枝の先端にある葉っぱを2~4枚残して、下部分の葉っぱを取り除く
  3. 小さな容器に水を入れ、挿し穂を入れて1時間くらい吸水する
  4. 挿し木用ポットに赤玉土などの挿し木用用土を入れ、水をかける
  5. 指で穴を2㎝ほどあけて、挿し穂を挿す
  6. 霧吹きで水を与える
先ほどお伝えしたように、挿し木する日は天気のよい晴れた日に行うと挿し木が弱らずにうまく根付きやすくなります。朝晩の寒暖差の少ない場所で挑戦してみてくださいね。

挿し木した後は約1ヶ月後に発芽する

挿し木したあとは風通しのよい明るい場所へ移動して管理します。日光が好きなマーガレットですが、挿し木した直後は直射日光に当てず、レースのカーテン越しに光を当てましょう。また、乾燥しないよう霧吹きでその都度湿らせておく必要があります。土が葉っぱや茎につくとそこから腐ってしまうため、土が跳ね返らない霧吹きでの水やりがおすすめです。土を乾燥させず順調にうまくいけば、挿し木した約1ヶ月後には新しい根が生えてきますよ。

植え付け適期(3~6月、9~10月)が来たら大きい容器に植え付ける

挿し木で増やした苗が順調に成長したら、いよいよ定植してみましょう。定植する前に挿し穂の先端から新しい芽が伸びてきているかを見て、しっかり白い根が伸びているかそっとポットの隙間から確認してください。 定植する鉢植えやプランターには、挿し木用ようどではなく、草花用培養土を使いましょう。緩効性の肥料を元肥として混ぜ合わせます。植え付けに適した時期は春の3月~6月、もしくは秋の9月~10月です。発根している挿し穂は新しい芽がどんどん伸びてきますから、それらを目安にしてプランターや鉢など大きな容器に植え付けてください

マーガレットの挿し木で注意したいこと

ここでマーガレットの挿し木をする上で注意したいことをご紹介します。育てやすいのが魅力のマーガレットですが、挿し木で失敗してしまったなんてお困りごとが多いのも事実。挿し木のうまくいくコツが、いくつかあるんですよ。植える時や枝を切る時にぜひ注意してみてください。

植える間隔が狭いと芽が出ないので注意する

マーガレットの挿し穂を準備して、さあ挿し木用用土へ植えるという時、植える間隔をなるべく広く開けて植えるようにしてください。ひとつのポットに1本ずつ植える場合は問題ないのですが、同じひとつのポットに数本植える時はそれぞれの枝の間を5㎝以上開けて植え付けましょう。 なぜなら植える間隔が狭いと発根がうまくいかず、水分の取り合いになって新しい芽が伸びてこないからです。それ以後の生長も発育不良になる可能性が高いため、挿し穂と刺し穂の間は十分間隔を開けて植えるようにして下さい。

木質化した枝を挿し木すると失敗する可能性があるので注意する

枝の中でも根元に近い茶色の部分がありませんか? その部分は固く木質化している部分で、木質化した枝を挿し木にしてもあまり根が生えてきません。丈夫そうだからと挿し木にして失敗してしまったというお声もよく聞きます。 実は、木質化した部分は枝の中でも成長期が過ぎて新芽も根も出にくいと言われています。そのため挿し木にしても白い根が生えてこず、また新しい芽も伸びずそのまま腐ってしまいますよ。緑の色をした枝よりも失敗する可能性がありますから、なるべく枝の先端の緑色の枝の部分を挿し木にするようにしてください。

【まとめ】マーガレットを簡単に挿し木しよう!適した時期から注意点まで解説

いかがでしたでしょうか。可憐で清楚なイメージのあるマーガレットの増やし方についてさらにくわしくなったと思います。これまで挿し木に挑戦してきたけれど、なぜか失敗してしまっていた方も、この記事を読めば上手に挿し木でマーガレット増やせるだけでなく、失敗しないコツについても再確認できるはずです。注意点をくわしくまとめたことで、ご自分で栽培する時や挿し木する時に見返しながら以前よりも気楽に挑戦できることでしょう。 この記事のポイントは
  • マーガレットは、キク科モクシュンギク属に分類される低木の植物
  • 夏の暑さや冬の寒さに弱いため、基本はプランターや鉢植えで冬越しする
  • 開花時期が長く、切り花としても人気
  • マーガレットは挿し木や水挿しで増やすことができる
  • 挿し木の適期は5~6月または9~10月
  • 挿し木用の用土や赤玉土を使用する
  • ポリポットや紙製のポットなど挿し木専用のポットを使う
  • 挿し木した後は約1ヶ月後に発芽する
  • 植える間隔が狭いと芽が出ないので注意する
  • 木質化した枝を挿し木すると失敗する可能性があるので注意する
  でした。ぜひお気にいりのマーガレットを挿し木で増やして、花を楽しんだり挿し木の過程を楽しんだりと、冬のガーデニングを楽しんでくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENでは他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。