シクラメンの花が終わったらどうすればいいの?2パターンを徹底解説

シクラメンの花が終わったらどうすればいいの?2パターンを徹底解説
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目次

花の少ない秋から春にかけて、可愛らしい赤やピンクのお花を咲かせるシクラメン。寒い時期に庭やお部屋を明るく彩ってくれる植物として親しまれています。そんなシクラメンをきちんと管理して翌年も花の鑑賞を楽しみたいと考える人は多いでしょう。シクラメンは花が終わった後に適切な方法で夏越しすれば、繰り返し花を咲かせてくれる多年草です。しかし、花が終わった後の正しい管理方法が分からないと、シクラメンを傷めてしまうかも知れないと不安ですよね。 シクラメンを毎年開花させるためには、花が終わったらどのようなお手入れが必要なのでしょうか。 そこでこの記事では、
  • シクラメンの夏越しについて
  • シクラメンの夏越しの前のお手入れ
  • シクラメンを休眠させる夏越し方法
  • シクラメンを休眠させない夏越し方法
  • シクラメンの花が咲かない原因

上記について詳しく解説していきます。 この記事を最後まで読んで頂ければ、シクラメンの花が終わったらどのような方法で夏越しをすれば良いのかが分かります。また夏越し前に必要な準備や、シクラメンの花が咲かない時に考えられる原因と対処法についてもお話ししていきます。育てているシクラメンの花が終わったらどうしたらいいのか分からなくて困っている人の参考に頂ければ幸いです。

関連記事:シクラメンの育て方|初心者向けのお手入れから室内での栽培方法まで

シクラメンは花が終わったらどうする?

シクラメンは花が終わったらどうする?
シクラメンの花が枯れ始めて、新しいつぼみが作られなくなったら花の終わりの時期です。春ごろに花が終わるシクラメンは、夏の時期のお手入れが翌年の花付きの大きく関わります。ここからは、シクラメンの花が終わったらどのように管理すると良いのか説明していきます。

シクラメンの花が終わったらシクラメンを夏越させよう

シクラメンの花が終わったら、適切なお手入れをして夏越しをします。上手に夏越しができれば、来年もまた綺麗なお花を咲かせてくれますよ。

冬咲きのシクラメンは、4〜5月あたりには花が咲かなくなる!

シクラメンは一般的に、秋ごろから花が咲き始め冬の寒い時期に見ごろを迎える冬咲きの植物です。暖かくなる4~5月ごろには新しいつぼみが出なくなり花が咲かなくなります。最後の花が終わったら休眠期に入ります。

シクラメンの夏越しとは?

シクラメンは耐暑性が低いので、球根を腐らせないように管理を続け夏越しする必要があります。夏の暑い時期には株は枯れてしまいますが、球根は土の中で生きています。うまく夏越しができれば、多年草のシクラメンは翌シーズンも開花させることができるでしょう。

シクラメンの夏越には二種類ある

シクラメンの花が終わったら夏越しをしますが、その方法は二種類あります。主にシクラメンを休眠させる方法と、休眠させない方法でそれぞれ管理の仕方が異なります。

休眠させる方法

休眠させる方法をドライタイプと言います。花が終わったら徐々に水を与える頻度や量を減らしていきます。調整しつつ、夏に入る前には水も肥料も完全にストップします。この時まだ葉が残っている場合もありますが、水は与えずそのまま枯れるのを待ちましょう。葉が枯れたら取り除き、風通しの良い日陰で管理します。

休眠させない方法

休眠させない方法をウェットタイプと言います。花が終わったら枯れた葉を取り除き、風通しの良い日陰に移動させます。ウェットタイプでは、夏の間も土が乾いたら水を与えて管理しましょう。途中で茎が枯れてしまうようであれば、ドライタイプでの夏越しに切り替えてください。

シクラメンの夏越方法や育て方を解説

シクラメンの夏越し方法には、休眠させるドライタイプと休眠させないウェットタイプがありますが、どちらも高温多湿を避けて管理することが大切です。ドライタイプでは花が終わったら少しずつ水を与える量を減らしていき、春以降は水やりの必要はありません。一方ウェットタイプでは、水やりを続け土が乾かないようにします。夏越し方法はお住いの地域や環境に合わせて選ぶと良いでしょう。なお、園芸初心者の人には比較的管理が簡単なウェットタイプがおすすめです。 シクラメンの育て方で気をつけるポイントは栽培環境です。寒さに弱い性質を持っているため、冬場は室内の日当たりの良い場所で育てます。暖かくなる3月半ば以降は屋外で雨に当たらないように管理しましょう。乾燥した地域原産のシクラメンは、こまめな水やりはとくに必要ありません。土の表面が乾いたら株元にたっぷりの水を与えて、完全に乾くことがないように気を付けます。

シクラメンの花が終わったらすること:夏越の前準備

シクラメンの花が終わったらすること:夏越の前準備
シクラメンの夏越しについて分かったところで、ここからは実際に夏越しするための前準備について説明します。シクラメンの花が終わったら、まずやるべきことを見ていきましょう。

種ができる前に花がらや枯れ葉を取り除こう

シクラメンは5月ごろに花が終わったら種を付けようとします。この時期に種を作ることにエネルギーを使ってしまうと、次の年に花付きが悪くなったり咲かなくなったりします。また、花がらや枯葉を放置してそのままにしておくと株に湿気が溜まりやすく、カビが発生する原因になってしまいます。花が終わったらできるだけ早く、花がらと枯葉を取り除きましょう。

花がら摘み

健康で美しい花を毎年咲かせるために、花がら摘みはとても大切です。とくに必要な道具もなく手軽にできるので、不要な花がらを見つけたらその都度取り除くといいですね。

花茎を指でつまみ、ひねるようにして取り除く

花がら摘みをする時は茎の根元に近い部分を指でつまみ、ひねるようにするとぷちっと取れてきます。このような方法で取り除くことで、茎の傷口を最小限に抑えるメリットがあります。また、力も必要なく素手で作業できるので簡単ですね。

ハサミではなく、手で摘み取ること

ハサミを使うと茎の断面が大きくなり、雑菌が入る可能性があります。雑菌が入るとシクラメンが病気にかかりやすくなってしまうため、花がら摘みは手で行ってください。

枯れ葉取り

枯葉取りをすることでシクラメンの体力を保ち、根に必要な養分を効率よく届ける事ができます。また株の風通しが改善されるため、病害虫による被害の予防にもなります。花がら同様、花が終わったら枯れた葉を見つけ次第早めに取り除きましょう。

シクラメンの花が終わったらすること:休眠させる夏越

シクラメンの花が終わったらすること:休眠させる夏越
前準備ができたらいよいよ夏越しに入ります。シクラメンを休眠させる場合は、水の減らし方やその後の管理場所がポイントになります。夏越し方法や気を付けるべきことを具体的に見ていきましょう。

春以降の水やりを完全にやめる

シクラメンの花が終わったら徐々に水やりを減らし、春の終わりごろを目安に完全に断ちます。その後は水はもちろん肥料も与えないようにして、カラカラの状態にして管理します。その後は夏の暑さが落ち着いた9月ごろになったら、一回り大きい鉢に植え替えをします。球根に付いている土を落とし根を半分くらい切ったら、球根が半分から1/3ほど地表に出るように植え付けましょう。

鉢植えのシクラメンは、葉が完全に枯れたら日陰に移動させて管理

鉢植えのシクラメンは葉っぱが黄色く変色してきて完全に枯れたら、球根だけの状態にして日陰に移動させます。雨が当たらない風通しの良い場所で、秋になるまで水を一切与えず管理して夏越しします。

休眠時期にはシクラメンの水耕栽培は控えよう

シクラメンは水耕栽培で育てることもできますが、多湿に弱くデリケートな性質のため休眠時期の栽培方法には向きません。水分量の管理が難しく、休眠期にも関わらず直射日光を避けにくいので球根が腐ることがあります。シクラメンがまた秋に成長を再開できるように、休眠期の水耕栽培は控えましょう。

シクラメンの花が終わったらすること:休眠させない夏越

シクラメンの花が終わったらすること:休眠させない夏越
休眠させない場合のシクラメンの夏越し方法やポイントは以下の通りです。基本的に管理環境に大きな違いはなく、水やりの方法をしっかりとおさえておきましょう。

水やりを控えめに続ける

休眠させない場合は、花が終わった後も水やりを続けます。土が乾いたら水を与えて、完全に乾いてしまうことがないように管理します。ただし、水を与えすぎると球根が腐ってしまったり、病気になったりする可能性があるので控えめにしましょう。非休眠の場合も9月ごろになったら、一回り大きい鉢に植え替えを行います。根を崩さないように注意して、球根が半分から1/3ほど地表に出た状態で植え付けます。

鉢植えのシクラメンは、風通しの良い半日陰の場所に置いて管理

鉢植えのシクラメンは、暑くなりすぎないように風通しの良い半日陰に置きます。水の与えすぎで鉢内の湿度が上がらないように気をつけながら、できるだけ涼しい場所で管理することが大切です。

シクラメンの花が咲かなくなってしまう原因

シクラメンの花が咲かなくなってしまう原因
管理方法に気をつけて夏越したはずなのに、シクラメンの花が咲かないということも少なくありません。開花時期になっても花が咲かないという時は、以下のような原因が考えられます。対処法もご紹介しますので、お家のシクラメンの花を咲かせるための参考にしてください。

日光不足

花が咲かない原因で最も多いのは日光不足です。シクラメンは基本的に日光を好む植物です。暑い時期には午前中だけ日に当たるような半日陰の環境が理想的です。あとは休眠期を除いて、できるだけ日なたに出して日光に当てるようにして管理します。また、シクラメンは球根の頭頂部に日を浴びることで花付きが良くなります。葉が茂って球根に日が当たらないようであれば、その都度葉組みをして整えましょう。シクラメンの日光不足が疑われる場合は、季節に合わせて置き場所を工夫したり葉組みをしたりして開花を促しましょう。

温度が寒すぎる

シクラメンはできるだけ温度が一定の環境を好みます。気温が高すぎても低すぎても開花に影響があります。とくに真冬は室内であっても、シクラメンにとっては寒すぎる場合があるので注意が必要です。花が咲かないようであれば、暖房で室温を調節してみてください。その際は、株に直接風が当たらないようにしましょう。

追肥していない

たくさんの花を次々と付けるシクラメンの栽培には施肥が必須です。また適度に追肥をしないと、養分が不足して花が咲かなくなってしまうことがあります。花の時期は液体肥料などを追肥して開花に必要な養分を補う必要があります。ただし、肥料の与えすぎはかえって株を弱らせてしまうため、使用する肥料の適量を管理して施しましょう。

水やりの方法が悪い

シクラメンは乾燥気味の環境で良く育ちます。水やりは基本的に、土の表面が乾いたらたっぷりと株元に注ぐようにします。水を与えすぎると株が弱って花が咲かなくなることもあるので、土が湿っている時は水やりは控えてください。また、水が花や葉っぱにたくさんかかってしまうと傷みやすいので、株元にゆっくりと注ぎましょう。

より耐寒性のあるガーデンシクラメンとは

より耐寒性のあるガーデンシクラメンとは
ガーデンシクラメンは、シクラメンの改良品種です。ミニシクラメンの中から特に耐寒性に優れた系統のものを選び、可能な限り寒さに対応できるように改良されています。冬でも屋外で栽培できる特徴から、ガーデンシクラメンと呼ばれています。

シクラメンと違い、寒い冬でも屋外で楽しむことができる

一般的なシクラメンは冬の開花を室内で鑑賞する鉢花として知られていますが、改良品種であるガーデンシクラメンは寒い冬でも屋外で楽しむことが可能です。そのため、花の少ない冬の時期のガーデニングによく取り入れられる人気の植物です。

シクラメンの外での冬越しは、霜が降る地域は注意

寒さに弱い性質を持つシクラメンは、生育適温が10℃~20℃くらいです。屋外での冬越しは花や葉が傷みやすく、地域によってはおすすめできません。気温が低く霜が降りるようになったら、軒下や室内に移動させて管理する必要があります。

一方、ガーデンシクラメンは植えっぱなしでOK

ガーデンシクラメンは、庭の寄せ植えにもできるくらい耐寒性に優れています。冬に植えっぱなしにしておいても、春先まで次々に花を咲かせてくれます。ただし、寒さの厳しい寒冷地では株が弱ってしまうこともあるため注意が必要です。可能であれば室内に取り込むか、株元に敷き藁をするなど防寒対策をしましょう。

花色も花形もバリエーションが豊富

ガーデンシクラメンは一重咲きや八重咲きの他にも、フリル咲きや傘のように咲く花などさまざまな形の花を咲かせます。また、花色はシクラメンと変わらず赤や白、ピンクや紫などがありバリエーションが豊富です。花の色や形で雰囲気が異なり、見る人の目を楽しませてくれます。

【まとめ】シクラメンの花が終わったらどうすればいいの?2パターンを徹底解説

シクラメンの花が終わったらすることについて詳しく解説してきました。 本記事の内容は、
  • 花が終わったら、次の年の開花に備えて夏越しの準備をする
  • 種を付ける前に花がら摘みと枯葉取りをして、株の余分なエネルギー消費を抑える
  • 休眠させる夏越しでは、花が終わったら水を断ち風通しの良い日陰で管理する
  • 休眠させない夏越しでは、花後も控えめに水やりを続け風通しの良い半日陰で管理する
  • 花が咲かない時は日当たりや温度などの環境、肥料や水やりといった管理方法を見直してみる
シクラメンの花が終わったら、その後のお手入れを正しくすることで次の年も綺麗な花を咲かせてくれます。開花に必要とされる十分な養分を蓄えるためにも、株に負担をかける花がらと枯葉は速やかに取り除くことが大切です。上手く夏越しできるように、地域や環境に合った方法を選んで行ってくださいね。是非今回解説した花が終わったらすることを実践して、毎年花の鑑賞を楽しめるシクラメンを育ててください。 東京寿園では、他にも植物に関するたくさんの記事をご用意しております。植物の育て方やその他気になることがあれば是非参考にしてください。最後までお読みいただきありがとうございました。