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葉に窓のような穴が空いている「マドカズラ」。人気のモンステラに似た形の葉っぱが自然と垂れ下がる姿は、モンステラとは違った魅力に溢れています。そんなマドカズラには垂れ下がる性質を活かしたおしゃれな飾り方がいくつもあります。
この記事では、
- マドカズラの特徴とは
- マドカズラが垂れ下がる理由
- 垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方①「ハンギング」
- 垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方②「支柱で支える」
- 垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方③「高さのある鉢植えや場所を利用する」
- マドカズラの育て方の基本とは
- 伸びすぎたマドカズラの対処方法
マドカズラってどんな植物?
ここでは、マドカズラという植物の特徴について解説します。モンステラによく似た観葉植物ですが、モンステラよりも茎が垂れ下がりやすいため垂れ下がる性質を利用しておしゃれな飾り方を楽しむことができます。熱帯地方に生息するサトイモ科モンステラ属の観葉植物
マドカズラは、熱帯地方に生息するサトイモ科モンステラ属の観葉植物です。熱帯地方に自生する植物ですから、高温多湿な環境を好みます。乾燥した環境は苦手ですから「水切れ」には注意が必要です。葉に窓のような穴が開いているのが特徴
マドカズラは、葉っぱに窓のような穴が開いているのが特徴です。同じモンステラ属で人気の観葉植物「モンステラ」と葉っぱの形は似ていますが、モンステラの葉は切れ込みが入っているのに対して、マドカズラの葉っぱの穴は縁の部分が閉じていて「窓」のような形をしています。耐陰性が強く、日が当たりにくい場所でも育てることができる
マドカズラは、耐陰性が強い植物です。日が当たりにくい場所でも育てることができますから、観葉植物としてお部屋で育てるのに適しています。ただし、本来は日光を好む植物ですから全く日が当たらない場所ではうまく育ちません。耐寒性は弱く、気温が5℃以上になる場所で育てる
熱帯地方に生息するマドカズラですから暑さに強く、寒さには弱い性質をもっています。耐寒性の弱いマドカズラは、気温が5℃以上になる場所で育てる必要があります。そのため、屋外で栽培する場合でも寒さが厳しくなる冬場には室内に取り込んで栽培することが基本です。マドカズラが垂れ下がるのはなぜ?
ここでは、マドカズラが垂れ下がる理由について解説します。マドカズラが垂れ下がるのはトラブルのサインではなく、マドカズラという植物の性質によるものです。半つる性植物の特徴
マドカズラは、半つる性植物です。もともと直立してまっすぐ上へ伸びていく性質の植物ではありません。元気がなくて垂れ下がるわけではありませんから、伸びていくにつれてマドカズラが垂れ下がるのは自然なことです。大木に絡んだり、垂れ下がることで光合成を行う
熱帯地方に生息するマドカズラですが、自生地では半つる性植物の特性を活かして周囲の大木に絡んだり、垂れ下がることで生息しています。大木に絡んだり垂れ下がったりすることによって日光によく当たることができるため、光合成を行ってよく育つことができます。垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方①:ハンギング
ここでは、垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方として「ハンギング」について解説します。マドカズラを上手に飾るには、垂れ下がる性質を利用して飾りつけることがポイントです。ハンギングで自然な垂れ下がりを楽しめる
垂れ下がる性質を利用した飾り方でおすすめなのは「ハンギング」です。ハンギングでは自然な垂れ下がりをそのまま楽しむことができます。生育旺盛なマドカズラはよく成長しますから伸びすぎる場合には見栄えが悪くなるのが普通です。しかし、ハンギングであれば伸びても見栄えがしますから、あまり伸びすぎることを気にせずに育てることができます。ハンギングのメリット
マドカズラの垂れ下がる性質を活かしたハンギングには、いくつものメリットがあります。空間を立体的に使うことができる
ハンギングは上から吊るして飾りますから、空間を立体的に使うことができます。あまり利用していないお部屋の上の方のスペースを有効活用できるだけではなく、高い位置に飾ることによってグリーンインテリアとして存在感が増します。立っているときには視線に近い位置に、座っているときにはやや見上げる位置にあるため、自然と姿が目に入ります。通風が向上するため、植物が元気になり長持ちする
ハンギングで育てることによって風通しが良くなるため、植物が元気になり長持ちするメリットもあります。屋外に比べて室内は風通しが悪くなります。ハンギングであれば、周囲にものが少ないため、自然と通風が向上します。狭いスペースでも植物との生活が楽しめる
狭いスペースでも植物との生活を楽しむことができるのもハンギングのメリットです。鉢植えを床に置いて育てようと思っても、床に十分なスペースを確保できないことがあります。そんな場合でも、ハンギングであれば空いている高い位置のスペースを活用して植物を育てることができます。通気性が良くなり病害虫予防につながる
ハンギングでの栽培は、病害虫の予防にも有効です。病害虫はジメジメと湿った環境が続くことで発生しやすくなります。マドカズラをハンギングで飾ることによって通気性が良くなりますから、病害虫の予防につながります。垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方②:支柱で支える
ここでは、垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方として「支柱で支える」について解説します。自生地では大木に絡みついて成長するマドカズラは、大木の代わりに支柱に絡み付かせて育てることもできます。支柱にマドカズラを巻き付けることで垂れ下がりを防ぐ
大木に絡みつきながら成長する性質を利用した飾り方が、支柱で支えることです。支柱にマドカズラを巻き付けることで垂れ下がりを防ぎ、上へ上へとつるが伸びて育ちます。支柱で支えるメリット
マドカズラを支柱で支える飾り方には、メリットがいくつもあります。マドカズラが大きく成長する
半つる性のマドカズラは直立して育つ性質の植物ではありませんから、何の支えもないと上方向へ大きく成長することはできません。しかし、支柱を使うことによってマドカズラは支柱に巻きつきながら、大きく成長することができます。日当たりや風通しが良くなる
マドカズラを支柱に絡み付かせて育てると日当たりや風通しが良くなるメリットがあります。鉢植えで育てると葉っぱ同士が重なって日当たりや風通しが悪くなることがありますが、支柱で支えて飾ることによって葉っぱの茂りすぎを防ぐことができます。見た目が良くなる
支柱を使って育てることの大きなメリットが「見た目の良さ」です。インテリアのテクニックで縦のラインを活かすという方法があります。支柱にマドカズラを巻きつかせることによって自然とお部屋の中に縦のラインができあがるため、スタイリッシュでおしゃれな雰囲気を出すことができます。通気性が良くなり病害虫予防につながる
支柱で支える飾り方は、病害虫の予防にも有効です。病害虫はジメジメと湿った環境が続くことで発生しやすくなります。マドカズラをハンギングで飾ることによって通気性が良くなりますから、病害虫の予防につながります。垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方③:高さのある鉢植えや場所を利用する
ここでは、垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方として「高さのある鉢植えや場所を利用する」について解説します。ハンギング以外にも、マドカズラの垂れ下がる性質を利用した飾り方があります。ハンギング同様に自然な垂れ下がりを楽しめる
普通の高さの鉢を床に置いて飾っても、マドカズラの魅力を十分に発揮ことはできません。しかし、垂れ下がる性質を利用して高さのある鉢植えで飾ったり、床ではなく高い場所に飾ったりすることによって、マドカズラの魅力を存分に引き出すことができます。高さのある鉢植えや場所を利用することでハンギングと同様にマドカズラの自然な垂れ下がりを楽しむことができます。高さのある鉢植えや場所を利用するメリット
マドカズラを飾るために高さのある鉢植えや場所を利用するメリットはたくさんあります。植物を一回り大きく見せれる
半つる性のマドカズラは、高さのある鉢植えや場所に飾ることによって一回り大きく見せることができます。高い位置の鉢から、マドカズラが溢れ出るように垂れ下がる様子はグリーンインテリアとして見栄えがします。土がたっぷり入るので根張りスペースが広い
高さのある鉢植えは、高さの分だけ土がたっぷり入ります。生育旺盛なマドカズラはよく根を広げますから、根張りスペースが広い高さのある鉢植えではぐんぐんと根を伸ばすことができます。インテリアに馴染みやすい
ハンギングは高い位置に吊るすため、良くも悪くも目につきやすい特徴があります。飾り方にもよりますが、ハンギングより鉢植えの方がインテリアに馴染みやすいと言えるでしょう。ハンギングと違い、植物を吊る手間がかからない
ハンギングは植物を吊る手間がかかります。強度や耐荷重なども考えなければならないため、ハンギングに二の足を踏む方もいらっしゃることでしょう。そんな方でも、高さのある鉢植えや場所を利用して飾る方法であれば気軽にマドカズラの自然に垂れ下がる姿を楽しむことができます。マドカズラの基本の育て方
ここでは、マドカズラの基本の育て方について説明します。置き場所から水やり、用土、肥料、植え替えまでマドカズラの育て方の基本を押さえて育てれば、失敗なく元気にマドカズラを育てることができます。置き場所:明るいカーテン越しに光が差し込む場所
マドカズラの置き場所は、明るいカーテン越しに光が差し込む場所です。日光を好むマドカズラですが、直射日光によって葉焼けを起こしやすいため直射日光は避けましょう。なお、明るい窓辺はマドカズラの栽培に適した場所のひとつですが、注意点があります。冬の時期の窓辺は外気の影響を受けて気温が下がります。寒さに弱いマドカズラは5℃以上の温度を保つ必要がありますから、寒い冬場には窓辺から離して管理するとよいでしょう。水やり:土の表面が乾いたらたっぷり水やりを行う
熱帯地方に自生するマドカズラは、高温多湿の環境を好みます。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。乾燥した環境は苦手ですから「水切れ」には注意が必要です。ただし、冬の時期はマドカズラの休眠期ですからたくさんの水分は必要ありません。冬の時期は控えめに、土の表面が乾いてから3〜4日ほど経ってから水を与えます。水の与えすぎは「根腐れ」の原因になります。土:水はけの良い土が適している
マドカズラの用土には、水はけの良い土が適しています。高温多湿な環境を好むマドカズラですが、土が湿った状態が長く続くと根腐れを起こします。市販されている「観葉植物用の培養土」は、水はけがよく保水性もあるためおすすめです。自分で用土を配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:鹿沼土1の割合で配合するとよいでしょう。肥料:2か月に1度、真夏を除く5~10月の成長期に緩効性化成肥料を施す
マドカズラには、成長期に肥料を与えます。5月〜10月の成長期に2か月に1回のペースで緩効性化成肥料を与えましょう。真夏の時期や休眠期にあたる冬の時期に肥料を与えるとマドカズラに負担がかかりますから、真夏の時期や冬の時期に肥料を与えることは避けましょう。植え替え:2年に1度、5~6月の成長期に行う
生育が旺盛なマドカズラには、定期的な植え替えが必要です。植え替えを行わずに放っておくと「根詰まり」の原因になりますから、2年に1回ほどのペースでひと回り大きなサイズの鉢に植え替えを行いましょう。植え替えに適した時期は、5月から6月にかけての成長期です。伸びすぎたマドカズラの対処方法
ここでは、伸びすぎたマドカズラの対処方法について解説します。伸びすぎたマドカズラには切り戻し剪定を行って対処しますが、剪定したマドカズラを使った増やし方についても解説します。伸びすぎたマドカズラには切り戻し剪定を行う
伸びすぎたマドカズラには切り戻し剪定を行います。マドカズラは垂れ下がって成長しますが、伸びすぎると見た目が悪くなることがあります。そんなときには思い切って切り戻し剪定を行いましょう。手順に従って行えば、決して難しい作業ではありません。春から秋にかけての成長期であれば切り戻し剪定を行うことはできますが、暖かい5月〜7月の時期が適しています。また、剪定したマドカズラを使って「挿し木」で増やすこともできます。切り戻し剪定に必要な道具
マドカズラの切り戻し剪定に必要な道具は、清潔なハサミとゴム手袋、新聞紙だけです。マドカズラの樹液には触れるとかぶれる成分が含まれているため、樹液対策としてゴム手袋が必要になります。切り戻し剪定の手順
切り戻し剪定は、次の手順により行います。なお、樹液対策としてゴム手袋を忘れずに着用して作業しましょう。- 樹液などで床が汚れないよう、床に新聞紙を広げます
- 清潔なハサミで伸びすぎたツルを剪定します
- 枯れている葉っぱや茂りすぎている葉があれば、剪定します。
剪定したマドカズラを使った増やし方:挿し木
剪定したマドカズラのツルを使って「挿し木」で増やすことができます。挿し木は次の手順で行います。①:用意したマドカズラの葉数を1枚まで減らす
剪定したマドカズラのツルについている葉っぱをカットします。葉っぱを1枚だけ残すことがコツで、挿し木の成功率が上がります。②:水の入った水差しに挿し、発根を待つ(発根の目安は1か月)
葉数を1枚まで減らしたマドカズラを、水の入った水差しに挿します。水差しに挿したら発根を待つだけですが、発根までの間は水が腐らないようにこまめに水を換えましょう。暖かい時期は特に水が腐りやすいので注意が必要です。発根の目安は1か月ほどですから、挿し木に成功する場合には1か月以内に発根の兆しがあります。1か月以内に発根の兆しがない場合は失敗と考えられます。③:鉢植えに培養土を入れる
発根するまで水差しで管理した後は、鉢植えにして育てます。大きすぎないちょうど良いサイズの鉢を用意して、鉢底ネットと鉢底石を鉢底に置いてから培養土を入れます。④:発根が確認できたマドカズラを鉢植えの中に入れる
水差しに挿してから1か月ほど経過して、しっかり発根しているのを確認できたら鉢植えに植え付けます。用意したちょうど良いサイズの鉢植えの中にマドカズラを植え付けましょう。⑤:最後に水やりを行う
植え付けが終わったら最後に水やりを行って、挿し木の作業は終了です。【まとめ】マドカズラが垂れ下がるのはなぜ?対処法や合った飾り方を紹介!
ここまで、マドカズラが垂れ下がる理由や垂れ下がりを活かす飾り方だけではなく、マドカズラの育て方の基本、伸びすぎたマドカズラの対処方法まで幅広く解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイントは、- マドカズラは熱帯地方に生息するサトイモ科モンステラ属の観葉植物で、葉に窓のような穴が空いているのが特徴。耐陰性が強くあまり日の当たらない場所でも育てられるが、耐寒性は弱く気温が5℃以上になる場所で育てる必要がある
- マドカズラが垂れ下がる理由は、半つる性植物で自然と垂れ下がる性質を持っているため。自生地では大木に絡んだり垂れ下がることで光合成を行う
- 垂れ下がるマドカズラにおすすめの飾り方は、「ハンギング」「支柱で支える」「高さのある鉢植えや場所を利用する」
- 「ハンギング」は、マドカズラの自然な垂れ下がりを楽しむことができるほか、空間を立体的に使うことができるなどのメリットがある
- 「支柱で支える」方法は、自生地で大木に絡むように支柱に巻きついて大きく成長する姿を楽しむことができるほか、見た目が良くなるなどのメリットがある
- 「高さのある鉢植えや場所を利用する」方法はハンギングと同様に自然な垂れ下がりを楽しむことができる一方、ハンギングのように吊る手間がかからず手軽などのメリットがある
- マドカズラの育て方の基本は、①明るいカーテン越しに光が差し込む場所に置く、②土の表面が乾いたらたっぷりと水やりする、③水はけの良い土を使う、④肥料は真夏を除く5〜10月の成長期に2か月に1回ほど緩効性化成肥料を施す、⑤植え替えは2年に1回、5〜6月の成長期に行う
- 伸びすぎたマドカズラには、切り戻し剪定で対処する。剪定したマドカズラを使って「挿し木」で増やすことができる