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ゴールドクレストは庭植えや寄せ植えのガーデニングで人気がある、円錐状の葉がきれいな観葉植物です。丈夫な樹木なので、園芸初心者の方でも比較的容易に育てることができます。
ただ、たとえ比較的丈夫であっても、適切な管理をしないと枯れる可能性が高くなります。
そこで今回は、
- そもそもゴールドクレストはどんな植物?
- ゴールドクレストが枯れる原因
- ゴールドクレストが枯れたときの対処法と復活方法
- 枯れの対策!ゴールドクレストの枯れない育て方を解説
- ゴールドクレストは剪定が必要!
- ゴールドクレストの寿命はどのくらい?
そもそもゴールドクレストはどんな植物?
ゴールドクレストは美しい円錐状の樹形になる人気の観葉植物で、葉は明るい緑色でシトラス系の香りを持っています。ゴールドクレストは丈夫なので鉢植えでも庭木でも育てることができますが、そもそも日本の気候に合っていない樹木でもあるので、注意して適切な管理をしないと枯れることも少なくありません。 ここからは、そもそもゴールドクレストはどのような植物なのか、基本情報について説明します。アメリカ大陸を原産地とするコニファーの一種
ゴールドクレストはアメリカ大陸を原産地とするコニファーの一種です。コニファーは常緑針葉樹を総称した言葉ですが、その中でも特に有名なのがゴールドクレストです。 日本の気候にはあまり合っておらず、特に夏の高温多湿に弱いため、環境に適応させる前に枯れることもあります。鮮やかな黄緑色の葉と円錐状の樹形が非常に特徴的
ゴールドクレストは鮮やかな黄緑色の葉と円錐状の樹形が非常に特徴的な植物です。株姿の色が変わっていくのも特徴の一つで、冬には緑の葉が橙色に変化する様子を楽しむことができます。庭木として育ててもしっかり大きくなる
ゴールドクレストは庭木として育ててもしっかり大きくなります。適切な育て方をすることで枯れるのを防ぐことができるので、こまめに様子を見ることが重要となります。室内で鉢植えでも育てられる
ゴールドクレストは室内で鉢植えでも元気に育てることができます。ただ、屋外での植栽の方が適しているため「できるだけ明るく風通しの良い場所に置く」「部屋は乾燥しないようにする」などの注意をしておきましょう。クリスマスツリーとしても使うことができる
ゴールドクレストはクリスマスツリーとしても使うことができます。クリスマスツリーとして使う際は手入れをして、適切な大きさにしておきましょう。 きちんと手入れをすることによって、毎年の楽しみが増えるでしょう。よく見るゴールドクレストの種類はウィルマ
よく見るゴールドクレストの種類はウィルマです。ウィルマはゴールドクレストを室内で鑑賞するために改良した品種となっており、他品種よりも樹高が低く成長スピードがゆっくりなのが特徴です。ゴールドクレストが枯れる原因
ここからは、ゴールドクレストが枯れる原因について説明していきます。あらかじめトラブルの原因を知って対策しておくことによって、枯れるリスクを減らすことができます。①水のやりすぎで根腐れで枯れる
ゴールドクレストは水のやりすぎによる根腐れで枯れる可能性があります。根腐れは土壌内の酸素濃度が低下して有機物の腐敗が進み、有害なアンモニアが発生することによる土壌環境の悪化が主原因となります。 こうなると根が呼吸することができずに細胞が死に、植物に水を供給することができなくなってしまいます。根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土壌の環境を変えることが重要です。②植え替えをせずに根詰まりで枯れる
植え替えをしないことによる根詰まりも枯れる原因となります。根詰まりは鉢の中に根が広がってしまっている状態を指し、根が傷ついたり栄養を十分に吸収できなくなる可能性があります。 鉢の底から根が出てしまっているのを見つけたら、より大きな鉢に植え替えをして、根がしっかりと栄養を吸収できるようにしておきましょう。③直射日光に当たって葉焼けして枯れる
直射日光に当たって葉の表面が高温になることで葉焼けして枯れることもあり得ます。葉焼けが起きると葉の表面に日光が当たりすぎている可能性が高いため、場所の変更などを検討しましょう。葉焼けした箇所は元に戻らないため、ハサミなどで切り取っておきましょう。④ハダニなどの害虫がついて枯れる
ハダニなどの害虫がついて葉が茶色に変色し枯れることもあります。ハダニは繁殖力が強く、薬剤に対する耐性も持っているため特に気を付けなければなりません。 放置すると大量に発生して全体が枯れることがありますので、葉が茶色になっているのを見つけたら速やかに切り落としましょう。⑤赤錆病などの病気にかかって枯れる
赤錆病などの病気にかかって枯れるケースもあります。赤錆病に感染すると徐々に葉が黄色や褐色に変色して、最終的には枯れてしまいます。 植物全体の衰弱にもつながりますので、見つけたらすぐに除去することが必要です。⑥鉢内が蒸れてしまい木の内側から枯れる
ゴールドクレストは暑くて湿気が多い場所を嫌うため、暑さで鉢内が蒸れてしまい木の内側から枯れるケースがあります。 そのため、暑い季節は木の内側の部分から枯れることを防ぐため、風通しの良い場所に移動させることをおすすめします。⑦泥はねにより病害虫が入って枯れる
泥はねにより病害虫が入って枯れるケースもあります。泥はねを防ぐためには、ウッドチップなどをまいて予防する方法があります。 水やりをする際に地面の泥がはねてしまうこともあるため、よく観察しておきましょう。⑧そもそも日本の気候に合っていない
そもそもではありますが、ゴールドクレストは日本の気候には合っていません。寒さや乾燥には比較的強いものの、湿気と暑さに弱いという特徴があるからです。 そのため、定期的に観察を行って快適に過ごせる環境を作ることが重要となります。ゴールドクレストが枯れたときの対処法と復活方法
ここからは、ゴールドクレストが枯れたときの対処法と復活方法について説明していきます。枯れてしまった葉などを復元するのは難しいですが、元気な枝が残っていれば復活させることが可能です。枯れた葉っぱを取り除く
枯れた葉っぱを取り除くことで、新たな成長や樹木の健康状態の改善をすることができます。その際に新芽などを誤って取らないように気を付けましょう。 枯れた葉っぱを取り除くのは気が付いた時に行うのではなく、定期的にチェックして行うようにしましょう。病気や害虫にやられた葉っぱを取り除く
ゴールドクレストが枯れた原因が病害虫であった場合、病気や害虫にやられた葉っぱを取り除きましょう。こうすることで他の樹木への感染を防ぐことができます。 病気や害虫を特定したら再発防止のための対処をしておきましょう。挿し木をして復活を狙う
枯れてしまっても元気な枝が残っていれば挿し木で復活させることが可能です。挿し木をする場合は切り口の部分を斜めに切り落として、反対側も同じようにします。 そして切り口を水に1時間ほど浸け、その後に発根促進剤を塗布することで復活する可能性が高まります。枯れの対策!ゴールドクレストの枯れない育て方を解説
ここからは、ゴールドクレストの枯れない育て方について解説していきます。ゴールドクレストは適切な育て方をすることによって、長く健康的に生長させることができます。 まずは環境を整えて、ゴールドクレストの生育をサポートしていきましょう。直射日光を避けて日当たりのいい場所で育てる
直射日光を避けて日当たりのいい場所で育てることにより、エネルギーを発生させるための光合成を促進することができます。また、葉焼けなども避けることができ、健康的に生長させることが可能です。できれば15~25℃、最低でも0℃以上の環境で育てる
できれば15~25℃、最低でも0℃以上の環境で育てましょう。ゴールドクレストが健康的に生長する適温は15~25℃であり、0℃以下となると枯れてしまう可能性が高まります。 そのため、室外の気温が0℃以下になるようであれば、室内での生育を検討しましょう。土が乾いたらすぐにたっぷり水をやる
土が乾いたらすぐにたっぷり水をやりましょう。植物は土壌から水を吸収して、そこに含まれる栄養分も同時に取り込みます。十分な水分がないと植物は栄養不足になってしまい、成長が停滞する恐れがあります。 また、適切な水分があることによって花や実を形成しやすくなり、より健康的に育ちます。乾燥しすぎてしまうと葉も枯れてくるため、定期的に観察しておくことが重要です。生育期の3月に緩効性肥料を与える
生育期の3月に緩効性肥料を与えましょう。緩効性肥料は、植物に対して徐々に栄養分を供給する肥料で、栄養分がゆっくりと放出されるため長い期間にわたって植物に栄養を供給することができます。 一度に大量の栄養分を植物に与えるとストレスや土壌汚染の原因となってしまう可能性があるため、緩効性肥料を使うことでこれらを軽減することが可能です。ゴールドクレストは剪定が必要!
ここからは、ゴールドクレストの剪定について説明していきます。剪定は植物の枝や葉を切り取ることを指し、植物の形状を調整したり、健康を促進するために行われる園芸の手法です。ゴールドクレストは剪定をすることで枯れの予防にもなる
ゴールドクレストは剪定をすることで枯れの予防にもなります。剪定によって不要な部分を取り除くことでエネルギーを主要な部分に集中させることができ、結果として植物全体の成長を促進することができるからです。剪定時期は4~5月と9~10月
ゴールドクレストの剪定時期は4~5月と9~10月が適期です。4~5月と9~10月の時期は温暖で穏やかな気候になるため、植物が受けるストレスを軽減することができます。 逆に冬季の極端な寒さの時期などに剪定をしてしまうと、寒冷な気温が植物の組織を傷つけて剪定によるダメージが大きくなってしまう可能性があります。そのため、剪定は適切なタイミングで行うようにしましょう。4~5月は夏を越せるように樹形を整える
4~5月は夏を越せるように樹形を整えましょう。こうすることによって、夏季の環境ストレスによる適応力を高めることができます。 また、適切な樹形に整えておくことで、病気や害虫に対する抵抗力も向上します。密集した状態になっていると通気性が悪く湿気がたまりやすいため、病気や害虫が繁殖しやすくなります。9~10月は軽く整える程度でOK
9~10月は軽く整える程度でOKです。秋は植物が成長を終えて、冬の休眠に向けて準備を始める時期です。この時期に軽く整えておくことによって、冬季の雪の重みによる損傷を軽減したり、雪や氷が付くことによる枝割れを防ぐことができます。真夏と冬は剪定は控える
真夏と冬は剪定を控えましょう。真夏は高温で乾燥した環境が続くため、このような条件下で剪定をすると植物が水分を失いやすくなり葉焼けしてしまう可能性があります。また、剪定によって傷ついた部分が乾燥しやすく、病気や害虫の侵入を招くリスクも出てきます。 一方、冬は多くの植物が休眠していて成長が停止している時期でもあります。この時期に剪定を行うと植物が休眠中に傷つく可能性があり、回復が難しくなってしまいます。 真夏と冬に剪定を行うことによってゴールドクレストのストレスは更に増加し、枯れてしまう可能性が高くなります。ゴールドクレストの剪定の手順
ゴールドクレストの剪定の手順は以下の通りです。- 剪定する場所を決定する
- 傷んだ葉や枝を除去する
- 形を整える
- 十分な水やりを行う
ゴールドクレストの寿命はどのくらい?
ここからは、ゴールドクレストの寿命について説明していきます。どのくらい生きるのか知っておき、より長く寄せ植えや庭木、クリスマスツリーとして楽しみましょう。自然界では50年以上生きる
ゴールドクレストは自然界では50年以上生きます。ただ、美しい状態を維持できるかはまた別なので、適切な育て方を継続して行うことが重要となります。 ゴールドクレストは剪定などの手入れをしなければどんどん生長していきますが「これ以上大きくしたくない」という場合は芯止めをして高さを調整できます。 芯止めでは、ゴールドクレストの中心にある幹を切ることで高さを制限します。こうすることによって、上に向かって植物が生長していくのを防ぐことができます。長生きするのを理解した上でゴールドクレストを育てよう
長生きするのを理解した上でゴールドクレストを育てましょう。軽い気持ちで庭に植えると「思っていたのと違った」ということになりかねないため、計画的に育てていくことが大事です。 ゴールドクレストの根はあまり深くないため、簡単に撤去や移植をすることはできません。そのため、あまり育てるのに自信がないという方は鉢植えから育ててみるのも方法の一つです。間違った育て方をすると枯れてしまうので注意
ゴールドクレストは間違った育て方をすると枯れてしまうので注意が必要です。特に「適切な土壌で育てているか」「日当たりや風通しは良いか」「気温は適切か」「適切なタイミングと量で水やりをしているか」「適度な剪定をしているか」というポイントを意識しておきましょう。【まとめ】ゴールドクレストが枯れる原因と対処法を解説!寿命や予防法もご紹介
ここまで、ゴールドクレストの適切な育て方や枯れることを防ぐための対処法、適切な剪定方法や寿命について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、- ゴールドクレストは室内で鉢植えでも育てられる
- ゴールドクレストが枯れるのには「水やりのしすぎ」をはじめとした様々な原因がある
- ゴールドクレストが枯れたときは適切な対処法と復活方法がある
- ゴールドクレストは水やりや置き場所に気を付けることで枯れることなく育てられる
- ゴールドクレストは剪定をすることで枯れの予防になる
- ゴールドクレストの寿命は自然界で50年以上となる