チューリップといえば春に花壇や庭などを彩ってくれる植物ですよね。ガーデニング初心者でも簡単に育てられて、小さなお子さんからお年寄りまで、全世代でとってもよく知られている園芸植物でしょう。 そんなチューリップですが、実は球根は秋に植えるのがベストで、そうすることによって春に満開の花を咲かせてくれます。また、他の植物も含めて、チューリップを育てるのに肥料を与えるタイミングはいつがいいのかご存じでしょうか? 今回の記事では、チューリップに肥料を施すタイミングや肥料のやり方、またおすすめの肥料について解説していきたいと思います!ぜひ最後までご覧ください!
チューリップは春に花を咲かせる球根植物
では、まず最初に改めてチューリップの基本的な情報について解説していきたいと思います。
初心者にも育てやすい球根植物のチューリップ
チューリップといえば、
春にきれいに花を咲かせてくれる球根植物です。チューリップ自体はガーデニング初心者の人でも育てやすい植物となっていて、支柱が必要になったりなど、ちょっとした管理のコツとポイントさえ押さえておけば失敗することが少ない園芸植物ともいえるでしょう。
チューリップの基本情報
では次に、チューリップの基本情報について解説していきましょう。
科・属名 |
ユリ科チューリップ属 |
原産地 |
トルコを中心に中央アジア、北アフリカ |
開花時期 |
3月下旬~5月上旬 |
花の色 |
赤・白・ピンク・オレンジ・黄・緑・紫・黒・複色 |
別名 |
和名:鬱金香(うこんこう・うっこんこう) |
チューリップは
ユリ科チューリップ属の分類で、多年草となります。原産地がトルコを中心に中央アジア~北アフリカとなり、高原に自生しているため、寒さにはとても強い植物となります。開花時期が3月~5月の上旬ごろとなっていますが、品種によっては早咲きのものや遅咲きのものがあります。 また、花びらの形状もたくさんあり、一重咲き系・八重咲き系・トライアンフ系などなど、15種類ほどの品種に分けられます。お気に入りの
チューリップ、品種を探して育ててみましょう。 そんなチューリップは、春に咲く花ではありますが、球根を植えるのは秋ごろとなります。寒さに当てることで芽が育ち、春ごろに一気に伸びていくことになります。また、倒れることもあるので支柱を立ててあげて対策することもあります。
鉢植えや庭植え、水耕栽培でも楽しむことができる
チューリップは、
鉢植えや庭植え、また水耕栽培でも楽しむことができる植物でもあります。また、プランターなどで育てるよりも、水耕栽培のほうが育て方が楽とも言われています。理由といたしましては、水やりの頻度も気にする必要がなく、多湿を嫌うチューリップからすれば土がない分、高い確率で開花してくれる可能性があるからです。また、必要な用品もそこまでなく、用品が揃えやすいことも理由の一つでしょうか。 ただ、鉢植え・プランターなどは、寄せ植えがしやすい点があり、またチューリップは寄せ植えでの相性がとてもよく、ビオラやムスカリなどと一緒に寄せ植えすると春になればより一層鮮やかな花畑となってくれるでしょう。 どちらの栽培方法でも色んな楽しみ方ができますから、自分のライフスタイルに合った方法でチューリップを楽しみましょう!
チューリップに肥料は必要?
では、ここからはチューリップを育てていくうえで肥料は必要かどうか、解説していきたいと思います。
植物が生きていくために必要な栄養素を補う肥料なしでは育てられない!
チューリップに限らず、植物が成長や生きていくために必要な栄養素を補うために肥料は必要となっています!必要な栄養素がなければ、そもそも植物は育ってくれないでしょう。その中でも重要なのが
となり、この3つの特に重要な栄養素を「
肥料の三大要素(三要素)」と呼ばれています。他にも、ミネラル類が必要とされていて、カルシウムやマグネシウム、亜鉛や鉄など、必要になってくるものはたくさんあります。 そして、チューリップに限れば、球根植物ですので窒素よりも、
リン酸やカリウムの値が大きい肥料を選ぶほうがよいとされていますよ。ただ、基本的に植物を栽培するのにおいて、普段使ったりする肥料で問題は特にありません。 ですが、チューリップは実は肥料がいらない植物で、しっかりと管理すれば育ってくれる植物でもあります。いらないといっても元肥は必要ですので、そこは注意しましょう。
時期に応じた正しい肥料のやり方や育て方を紹介!
実はチューリップには、
肥料を与えるのに適した時期が存在します。その適した時期はいったいいつなのか、下の項目で解説していきたいと思います!
チューリップにいつ肥料を与えればよい?
では、チューリップにいつ肥料を与えればよいのか?その適した時期やタイミングについて解説していきましょう。
球根の植え付けのタイミング
チューリップの肥料を与えるタイミングは、鉢植え・庭植え共に
、植え付けをするタイミングで元肥を与えます。
10月から11月の秋ごろ
チューリップの球根の植え付け時期は、秋口です。大体10月~11月ごろとなっており、さらに目安としては「
紅葉が色づいてくるころ」が植え付けのタイミングとされています。
チューリップの場合、球根に発芽のための養分が蓄えられているため、少量でよい
ちなみにチューリップの場合、
特に肥大している大きい球根ですと発芽するための栄養分がすでに蓄えられていたりします。すでに葉っぱや花芽もその中で形成されていたりするので、肥料を与える必要はなしです。
球根から芽が出たタイミング
他のタイミングとして、球根から芽が出たら与えましょう。
植物の生育を助けるために、芽が出たら一度肥料をやる
芽が出ているけれど、もう少し生育を助けてあげたい。そう考えるのであれば、芽が出たら一回追肥をしてあげましょう。追肥としてあげるのであれば、
規定の倍率で希釈した液体肥料を施します。
その後の追肥は、球根が腐る原因になるためいらない
一度追肥したのであれば、その後は追肥する必要はありません。過剰に肥料ばかりあげてしまうと、根っこが肥料やけを起こしてしまい、
球根が腐る原因となります。また、肥料は
他の肥料と混ぜて作ることは止めましょう。化学反応を起こし、植物だけでなく、有害ガスなども発生するため、大きな事故につながる可能性があります。
チューリップへの肥料のやり方:植え付けの際
次に、植え付けする際のチューリップへの肥料のやり方について解説していきましょう。
元肥として「緩効性肥料」を土に混ぜ込んで施す
チューリップに肥料を施すとき、鉢植え・地植えに関わらず、
元肥として「緩効性肥料」を土に混ぜ込んでおきます。元肥とは、植物の最初の生育を助けるための肥料となり、緩効性肥料はゆっくりと長時間効果が続く肥料です。チューリップの場合、球根を植えてから花が咲く時間が長いため、肥料の効果が長持ちする緩効性肥料を使用するのが一般的となっています。
地植えの場合、事前に植え場所に腐葉土や砂をすきこむ
また地植えで栽培しようと考えている場合、植え付ける2週間前ほどにあらかじめ植える場所の土を掘り返しておいて、ゴミなど不要物がない状態にし、その後石灰などをまいて中和しておいてから腐葉土や堆肥、砂などを混ぜ込んでおくと病気になりにくくなります。これでチューリップの植え付け準備が整います。
チューリップへの肥料のやり方:芽が出たら
続いて、チューリップの芽が出てきたときの肥料の与え方について解説していきましょう。
追肥として、液体肥料を既定の希釈倍率よりやや低めにして施す
チューリップの球根を植え付けてから芽が出てきたら、一度だけ追肥をしてあげます。追肥をするときは液体肥料を使用しましょう。液体肥料をそのまま使用するのではなく、
記載されている既定の希釈倍率よりもやや低めにしてから施しましょう。また、追肥の後に
さらに追肥をすることだけは避けましょう。病気になる原因となってしまいます。
また、固形の化学肥料でもよい
また、液体肥料ではなく、固形の化学肥料を追肥として与えるのでも大丈夫です。このときも、しっかり説明を読んで与えすぎないようにしましょう。
花後のチューリップに肥料は必要?
ここまで、チューリップの肥料を与えるタイミングについて解説してきました。では、開花して花が終わった後にも肥料が必要なのか、その疑問について解説していきましょう。
来年も花を咲かせる球根を太らせるために、肥料が必要!
実はチューリップの球根はしっかりと管理することができれば、
同じ球根で来年も花を咲かせてくれる可能性があります!そして、来年も同じように花を咲かせたいと考えているなら、球根を太らせることが必要になります。花を楽しんだ後にも必要な作業がありますので、下の項目で詳しく解説していきましょう。
花がしぼみ始めたら、手で摘み取り、葉が枯れるまでは肥料と水を与える
チューリップの花を楽しんで、花がしぼみ始めてきたら、来年に向けて球根を太らせる準備をしましょう。開花後、花がら摘みを行い、その後、葉っぱと茎だけになり、葉っぱが枯れてくるまでは水やりをしっかりと行いましょう。水やりをし続けてあげることで光合成を行ってくれて、球根に栄養を蓄え続けてくれますよ。
肥料は、1週間に1回程度水やりの際にハイポネックス原液を与える
開花後、お礼肥に与えるのは、液体肥料がよいでしょう。この時期に有機肥料を与えてしまうと球根が腐ってしまう原因となります。与える液体肥料は「
ハイポネックス原液」という肥料がおすすめです。与える頻度はだいたい1週間に1回程度、水やりをするときに一緒に与えるのがよいでしょう。
水やりは、土の表面が乾いたら行う
水やりをするタイミングですが、チューリップのように球根植物は
多湿の環境を嫌います。そのため、常に土が湿っていると、根腐れを起こす原因にもなります。逆に水やりをなしにすると、乾燥しすぎてしまい、球根が開花しないこともあります。水切れを起こさないよう、水をあげるタイミングの目安として、「
土の表面が乾燥してきたら」水やりをするようにしましょう。 球根を掘り上げたら、ネットなどに入れて球根を管理してあげましょう。そのままにするよりもネットに入れて乾燥させるほうが安全です。
水耕栽培のチューリップへの肥料の与え方
そんなチューリップですが、地植え・鉢植え以外の育て方として、水耕栽培でも楽しむことができます。そんな水耕栽培での肥料の与え方について解説していきましょう。
水耕栽培では、球根から芽が伸びてきたら液体肥料を与える
チューリップを水耕栽培で楽しむ場合、どのタイミングで肥料を与えたらよいのかイマイチわからない人も多いでしょう。タイミングとしては、球根から芽が伸びてきたときに液体肥料を与えてあげるのがよいでしょう。水耕栽培はペットボトルなどの資材で簡単にできるため、お気に入りの資材でチューリップを育ててみましょう。
規定量に希釈したものを、水に1・2滴たらす程度でよい
また、液体肥料を与える量ですが、規定量に希釈したものを、1、2滴ほど垂らす程度の量で充分です。
水耕栽培では、栄養分が流れ出ないため少量でよい
どうしてそれだけで十分なのか理由としては、水耕栽培だと、
栄養分が流れ出ないからというのが大きいです。実は、肥料は土栽培で流れ出る想定で説明が書かれているため、その分量で栄養分が配合されていますが、水耕栽培だとその心配もないため、少ない量でも問題ないわけです。
肥料のやりすぎは根腐れの原因にもなるため注意
ただ、土栽培と同じく、肥料のやりすぎには注意が必要です。肥料が流れ出ないため、
土栽培と同じ量を与えてしまうと肥料のやりすぎとなり、
根腐れの原因に繋がります。ですから、水耕栽培での肥料の量は少なめで与えましょう。
チューリップにおすすめの肥料の種類
これまで、チューリップの肥料の与え方について解説してきました。ここからは、チューリップにおすすめの肥料について解説していきましょう。
ハイポネックスジャパン 肥料 マグァンプK 中粒 600g
まず一つ目のおすすめ肥料は「
ハイポネックスジャパン 肥料 マグァンプK 中粒 600g」です。
商品名 |
ハイポネックスジャパン 肥料 マグァンプK中粒 |
価格 |
1580円 |
容量 |
600g |
肥料の種類 |
顆粒、緩効性肥料 |
備考 |
用土に施す元肥 |
この肥料は「ハイポネックスジャパン」という会社が作っている肥料で、粒状肥料として有名な「マグァンプ」シリーズの一つで人気があります。大粒・中粒・小粒とあり、その大きさによって効き目の長さが変わります。中粒タイプは、土に混ぜ込んで元肥として使用する用に作られているため、チューリップの球根を植える土に混ぜ込む肥料として最適なものとなります。 ハイポネックスは植物に必要なチッソ・リン酸・カリがバランスよく含まれており、生育にばらつきが出にくいです。また、効果も長く続くため、これを使用しておくだけでキレイな花を咲かせてくれることでしょう。
ハイポネックスジャパン 液体肥料 ハイポネックス原液 800ml
二つ目は、同じくハイポネックスジャパンから出ている「ハイポネックス原液」の液体肥料です。
商品名 |
ハイポネックスジャパン 液体肥料 ハイポネックス原液 |
価格 |
980円 |
容量 |
800ml |
肥料の種類 |
液体肥料 |
備考 |
水に薄めて与える |
ハイポネックス原液は、こちらもハイポネックスジャパンが製造している液体肥料で、国内でもトップシェアを誇っている人気の肥料となります。 こちらの液体肥料は、チッソ・リン酸・カリといった「
三大要素」が含まれているだけでなく、マグネシウムやカルシウムなどの「
二次要素」、また鉄などをはじめとする「
微量要素」も含まれていて、
合計15種類の栄養素がバランスよく配合されていて、追肥として使用するのに適した液体肥料となっています。 液体肥料は基本的に希釈して使用するのが一般的であるため、しっかりと記載されている説明を読んで使用するようにしましょう。 ハイポネックスの商品は他にもたくさん販売されていて、芝生に特化した肥料や病害虫を予防・駆除するための成分が含まれているものなど、用途や対策したいものによって使用できるための肥料がたくさん販売されています。ガーデニング初心者の方で、どの肥料を与えるのがいいかわからない人は、扱いやすいハイポネックス商品を使用してみてもよいかもしれません。
チューリップに肥料は必要?与えるタイミングやおすすめの肥料までのまとめ
今回の記事では、チューリップに肥料は必要か、また肥料を与えるタイミングなどについて解説してきました。 チューリップは実は肥料はそこまで使用しなくても、しっかりと管理さえしていれば春になったらきれいな花を咲かせてくれます。しかし、植え付けをするときには、元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでおくことで、球根がしっかりと生育し、春にしっかりと花をつけてくれることに繋がります。 また、チューリップの芽が伸びてきたタイミングで、追肥を与えてあげることで、さらに健康的に育ってくれることに繋がります。また、花を楽しんだ後に、来年に向けて、球根に栄養分を蓄えさせるため、液体肥料を与えることで、もう一度同じ球根が花を咲かせてくれるかもしれません。 ぜひ、この記事を参考に、チューリップをしっかりと楽しむために、肥料を与えることを検討してみてはいかがでしょうか? 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。