ハナミズキとヤマボウシの違いや見分け方について徹底解説!

ハナミズキとヤマボウシの違いや見分け方について徹底解説!
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目次

「ハナミズキとヤマボウシの見分け方がわからない」そんな方は多いと思います。しかし町中で見かけることも少なくないハナミズキやヤマボウシが、どちらかわからないままというのも、モヤモヤするかもしれません。そこでこの記事では、
  • ハナミズキとヤマボウシの特徴
  • 花や葉、樹皮などからわかるそれぞれの見分け方
  • 庭木として育てる際の剪定方法
上記についてご紹介します。この記事を読むことで、ハナミズキとヤマボウシの見分けがハッキリとつくようになります。ぜひ最後までご覧ください。

ハナミズキとはどのような植物?

ハナミズキとヤマボウシの違いを知るために、まずはハナミズキがどのような植物なのかを見ていきましょう。春のお花の代表格とも言えるハナミズキの、季節ごとの特徴と基本的な情報をご紹介します。

ハナミズキは、春に花を咲かせ、秋には実が赤く色づく落葉樹

ハナミズキは春に花を咲かせる代表的な植物で、秋には赤い実がつく落葉樹です。4月から5月ごろに白やピンクのお花を咲かせます。季節によってお花や実や落葉で姿を変えるため、季節感を楽しみたい方におすすめです。

ハナミズキの基本情報

ハナミズキの基本情報を表にまとめました。
科・属名 ミズキ科・ミズキ属
原産地 北アメリカ
開花時期 4月〜5月
花の色 白、ピンク、赤
別名 アメリカヤマボウシ
意外かもしれませんが、ハナミズキは北アメリカが原産地の植物です。ハナミズキはアメリカヤマボウシという名前で呼ばれることもあり、その由来は日本のヤマボウシによく似ていることからきています。

ヤマボウシとはどのような植物?

ハナミズキの基本情報を確認したところで、ヤマボウシの特徴にも触れていきましょう。ハナミズキとヤマボウシの基本情報に、違いはあるのでしょうか。

ヤマボウシは、初夏に花を咲かせ秋に実がオレンジに色づく落葉樹または常葉樹

ヤマボウシは、初夏に花を咲かせます。春に花を咲かせるハナミズキより、少し遅めに咲くのが特徴です。秋には実がオレンジに色づきます。一般的なヤマボウシは落葉樹ですが、仲間のトキワヤマボウシという品種は常葉樹です。一年中葉をつける樹木を求めている方におすすめの品種です。

ヤマボウシの基本情報

ヤマボウシの基本情報を表にまとめました。
科・属名 ミズキ科・ミズキ属
原産地 日本、台湾、朝鮮半島
開花時期 5月〜6月
花の色 白、ピンク
別名 山桑
ヤマボウシは日本や朝鮮半島、中国に分布する樹木です。花の色は白色が多く、まれにピンクのものもあります。別の名前としては、ヤマグワと呼ばれることがあります。ヤマボウシがつける実が、クワの実に似ていることが由来です。

ハナミズキとヤマボウシは似ている?

ハナミズキとヤマボウシの基本情報を確認してきましたが、いかがでしたでしょうか?違いもあるものの、よく似た特徴も多くあったかと思います。それぞれの似た部分や違いを見ていきましょう。

どちらもミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜族の仲間で、よく似た特徴が多い

ハナミズキとヤマボウシは、どちらもミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜族の仲間です。そのためよく似た特徴が多いです

ハナミズキの別名はアメリカヤマボウシ

ハナミズキの別名はアメリカヤマボウシです。なぜアメリカヤマボウシと呼ばれるのか、ヤマボウシとの大きな違いを見ていきましょう。

ハナミズキの原産は北アメリカ

ハナミズキの別名がアメリカヤマボウシであることからもわかるように、ハナミズキの原産は北アメリカです。明治45年にワシントンに贈ったサクラのお礼として、日本に入ってきました。

ヤマボウシの原産は日本や台湾、朝鮮半島

そんなアメリカヤマボウシと違い、ヤマボウシは日本や台湾、朝鮮半島が原産の植物です。ハナミズキとヤマボウシは、生まれた場所が大きく違います

庭木におすすめなハナミズキとヤマボウシの違いや共通した管理方法を紹介

これから先では、ハナミズキとヤマボウシの違いや、庭木として楽しむための共通の管理方法をご紹介します。違いと育て方を確認して、ガーデニングに活かしましょう。

ハナミズキとヤマボウシの違いと見分け方①開花時期

ハナミズキとヤマボウシの、わかりやすい違いが開花時期です。ハナミズキとヤマボウシの開花時期の違いを詳しく見ていきましょう。

ハナミズキのほうが一足早く開花する!

ハナミズキとヤマボウシでは、ハナミズキが一足先に開花します。ハナミズキは春に咲き、ヤマボウシは初夏にその花を見せます。開花時期でハナミズキとヤマボウシを見分ける人も、少なくありません。

ハナミズキは、4月から5月に開花する

ハナミズキは春の4月から5月に開花します。この時期には日本中の公園や町中で、かわいらしいハナミズキの花を見ることができます。

ヤマボウシは、5月から6月に開花する

ヤマボウシは初夏の5月から6月が開花時期です。ヤマボウシは、ハナミズキの一歩後を追うように花を咲かせます。ヤマボウシの開花時期は、梅雨の時期にかぶることも少なくありません。

ハナミズキとヤマボウシの違いと見分け方②花

ハナミズキとヤマボウシの見分け方として、開花時期のほかに花自体にも違いがあります。詳しい特徴を確認して、花からも見分けられるようにしましょう。

ハナミズキは、花の色や形に違いがある!

ハナミズキとヤマボウシでは、花の色や形に違いがあります。まず基本情報として、花の共通している部分を見ていきましょう。

花びらの部分はどちらも総苞片というガクが変化したもの

ハナミズキとヤマボウシは、花びらの部分がどちらも総苞片と呼ばれるガクが変化したものです。総苞片の特徴とし花の鑑賞期間が比較的長いことがあげられます

本来の花は、総苞片の中心にある盛り上がった部分

一見すると雌蕊や雄蕊にしか見えませんが、ハナミズキやヤマボウシの本来の花は、総苞片の中心にある盛り上がった部分です。花びらのように見えている部分は本来は葉ですが、便宜上花と呼ばれています。

ハナミズキの花弁は、白やピンクで先端はへこんだ形

ハナミズキの花弁は、白やピンクで先端がへこんだ形をしています。特にピンクの花をよく見かける方が多いかと思います。

ヤマボウシの花弁は、白やまれにピンクに色づき、先端がとがっている

ヤマボウシの花弁は、白やまれにピンクに色づき、先端がとがっています。白色の花がメジャーで、花が咲くと同時に葉がついていることも特徴的です。

ハナミズキとヤマボウシの違いと見分け方③葉が出る時期

ハナミズキとヤマボウシの違いは、花だけではありません。葉が出る時期にもそれぞれ違いがあります。

ハナミズキは、5月ごろ花の後に葉が出てくる

ハナミズキは、5月ごろの花の後に葉が出ます。花の時期には葉っぱがなく、花だけが枝についているため華やかな印象になります。

ヤマボウシは、5月ごろ花と葉が同時か葉が先に出てくる

ヤマボウシは、5月ごろに花と葉が同時に出てきます。もしくは葉が花より先に出ることもあります。葉が茂っている中花が咲くため、花の存在感が薄めです。

葉の形は、どちらも先端がとがった卵型で色は明るいグリーン

葉の形は、どちらも先端がとがった卵型で、色は明るいグリーンです。葉の色や形から見分けることは難しいでしょう。

ハナミズキとヤマボウシの違いと見分け方④果実

ハナミズキとヤマボウシの違いの4つめは、秋につける果実です。どちらも赤っぽい果実で、秋に実をつけることは共通しています。詳しく違いを見ていきましょう。

ハナミズキの果実は赤で光沢のある1センチ程度の実が集合して実り、食用にできない

ハナミズキの果実は赤色で、光沢のある1cm程度の実が集合して実ります。毒があるわけではないものの、中毒を起こしてお腹を壊す可能性があります。ハナミズキの実は、食用にはできません。

ヤマボウシの実は赤やオレンジで光沢のない2・3センチ程度の複合果で食べられる

ヤマボウシの実は赤色やオレンジ色で、光沢のない2・3cm程度の複合果です。ハナミズキはどちらかというと木の実のような果実ですが、ヤマボウシは木イチゴのような形状をしています。ハナミズキの実は食べられませんが、ヤマボウシの実は食べられます

ハナミズキとヤマボウシの違いと見分け方⑤樹皮

ハナミズキとヤマボウシを、樹皮から見分けることもできます。それぞれの樹皮の特徴をご紹介します。

ハナミズキの樹皮は、淡褐色でひび割れたようにごつごつしている

ハナミズキの樹皮は、淡褐色でひび割れたようにごつごつとしています。また樹皮を剥がすと、縦向きに細かく割くことができます。

ヤマボウシの樹皮は、赤みがかった淡褐色をしている

ヤマボウシの樹皮は、赤みがかかった淡褐色をしています。樹皮を剥がしても細かく割くことはできません。またヤマボウシは大きく成長するにつれて、自然と樹皮が剥がれてはげます

どちらも樹皮の表面はざらざらしている

ハナミズキとヤマボウシは、どちらも樹皮の表面はざらざらしています。触って見分けるよりは、樹皮の色味から見分ける方が容易です。

ハナミズキとヤマボウシの庭木を剪定で管理しよう

ハナミズキとヤマボウシは、庭木としても人気の植物です。庭木として育てる場合は、剪定を行ってしっかり管理するようにしましょう。

庭木の剪定の目的は様々

庭木の剪定の目的は様々です。目的を知って剪定をすることで、より効果的な剪定が可能になります。

病害虫を予防し、花を咲かせるため

庭木の剪定の大きな目的は、病害虫の予防です。病害虫は風通しの悪いところを好むものが多く、樹木の剪定をせずに放置すると発生しやすくなります。また枝葉を好き放題に伸ばしていると、花を咲かせる栄養分が足りなくなり、花付きが悪くなります。

樹形を整えるため

樹木は剪定をせずに生育させていると、樹形が崩れます。せっかく庭木として植えているのに、不恰好では好ましくありませんよね。剪定をしなくても、ある程度の樹形を維持できる樹木もあります。剪定がどうしても苦手な方は、剪定の必要が少ない樹木を選びましょう。

高さを低くするため

庭木が伸びすぎて、電線に届きそうになったり、お隣の家に伸びていってしまうことは少なくありません。高くなりすぎると自分の手で剪定することも難しくなり、業者に依頼する必要が出てきます。業者は価格が高いこともあるため、常に管理しやすい高さに、剪定で整えることが大切です

ハナミズキとヤマボウシの剪定時期は落葉期間の冬が適している

ハナミズキとヤマボウシの剪定時期は、落葉期間の冬が適しています。11月から3月の間に剪定しましょう。この時期に剪定することで、剪定が原因で枯れてしまうことを避けることができます。

ハナミズキとヤマボウシの剪定方法

ハナミズキとヤマボウシの剪定方法は共通です。剪定する時のポイントをご紹介します。

切る枝は、長い枝や地際から出ている枝、幹から出ている細い枝など

ハナミズキやヤマボウシの剪定時に切る枝は、長さのある枝や地際から出ている枝、幹から出ている細い枝などを選びましょう。枝が混み合っていると、病害虫の原因になります。枯れている枝があれば、同時に剪定します。

切り方は、途中で切らず、枝分かれの付け根から切ろう

ハナミズキやヤマボウシの剪定では、長さを調整したいからと枝の途中で切ることはせずに、枝分かれの付け根から切り落とすようにしましょう。そうすることで新芽の生育を邪魔しません。また途中で切ると、樹形が崩れる原因や枝が混み合う原因になることがあります。

ハナミズキとヤマボウシの剪定のコツ

ハナミズキとヤマボウシの剪定のコツをご紹介します。このコツを理解していないと、花が咲かない・背が高くなりすぎて管理できないといった自体に陥ることがあります。

膨らんだ花芽を切り落とさないように注意する

冬の時期に剪定を行うと、春に花をつける花芽が膨らんできています。そのため見分けやすいのですが、この花芽がついている枝は極力切り落とさないように注意しましょう。花芽がついた枝を切りすぎてしまうと、翌春の花付きが悪くなります

若木のうちに幹の先端を軽く、成長してきたら幹の先端を大きく切り詰めることで樹高を抑えられる

ハナミズキやヤマボウシのお困りごとで多いのが、樹高が高くなりすぎた、という問題です。手に負えない樹木は、業者に手入れの依頼をする必要が出てきます。その価格によっては、抜くという選択をする方も少なくありません。樹高の問題は、若木のうちに幹の先端を軽く、成長してきたら、幹の先端を大きく切り詰めることで樹高を抑えられ、解決できます

ハナミズキとヤマボウシの違いや見分け方について徹底解説!のまとめ

ここまでハナミズキとヤマボウシの違いや見分け方について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。この記事のポイントは、
  • ハナミズキは別名アメリカヤマボウシ
  • ハナミズキとヤマボウシは同じミズキ科ミズキ属
  • 開花時期や花の特徴が少し違う
  • それぞれ葉の出るタイミングが異なる
  • 剪定は花芽を落とさないよう気をつける
  • 剪定では枝を根本からカットする
です。よく似ているところも多いハナミズキとヤマボウシですが、違いを知ることでハッキリと見分けることができるはずです。庭木としても人気なハナミズキやヤマボウシを、ぜひこの記事を参考に育ててみてくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。