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春になるとバラのようなきれいな形の花を咲かせ、主役となってくれるラナンキュラス。見た目もさることながら、その姿形は繊細でありながらも豪華な雰囲気を醸し出しています。
そんなラナンキュラスですが、切り花として使用されることも多く、12月ごろから3月ごろになれば切り花として販売されはじめ、ラナンキュラスを冬でも楽しむことができるのです。また、ラナンキュラスの品種によっては切り花に適したものも存在しているのです!
では、そんなラナンキュラスの切り花はどれくらい長持ちで、また長持ちさせるにはどのような方法が存在するのか、今回の記事で解説していきたいと思います!ラナンキュラスの切り花を楽しみたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください!
ラナンキュラスとはどのようなお花?
まず、ラナンキュラスとはどんな花なのかを解説していきたいと思います。詳しく知っておけばラナンキュラスにもっと愛着がわくようになると思いますよ!
ラナンキュラスは何枚にも重なる花びらが美しいお花
ラナンキュラスの花は、薄い花びらが何層何枚にも重なっており、見た目は和菓子のような繊細な見た目をしています。繊細で豪華なようにみえながらも、そこまで強さを主張をしていないように感じるため、不思議な感覚で楽しむことができるお花でしょうか。春になればきれいな花を楽しむことができるようになります。
ラナンキュラスの基本情報
では、ラナンキュラスの基本的な情報についても解説していきたいと思います。
科・属名 | キンポウゲ科キンポウゲ属 |
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原産地 | 西アジア・ヨーロッパ |
開花時期 | 3月~4月 |
花の色 | 白・ピンク・黄・オレンジ・紫・赤・複色 等 |
別名 | 和名:花金鳳花(はなきんぽうげ) |
ラナンキュラスはキンポウゲ科キンポウゲ属に分類され、開花時期は3月~4月ごろとなっています。それ以外の時期にはあまり出回ることもないため、割と貴重なお花となります。
そんなラナンキュラスですが、切り花も有名となっていて、12月~3月ごろには切り花が市場で出回っていて、苗も1月~3月ごろに出回り始めます。ただ、4月以降の気温の上昇の変化とともに出回る数は少しずつ減っていきます。それでも花の色、品種もたくさん存在しているので、バラに次いで人気のある植物と言えるでしょう。
花言葉は「とても魅力的」「晴れやかな魅力」「光輝を放つ」となります。また、花の色ごとに花言葉が違っており、
- 赤は「あなたは魅力に満ちている」
- オレンジは「秘密主義」
- 白は「純潔」
- ピンクは「飾らない美しさ」
- 緑は「お祝い」
- 紫は「幸福」
- 黄色は「優しい心遣い」
また、ラナンキュラスには怖い花言葉はありませんが、「忘恩」という恩知らずという意味の花言葉も持っています。ギフトやお祝いでラナンキュラスを贈るときは、誤解などを与えないようにしましょう。
ラナンキュラスの切り花で生けてみよう
さて、ラナンキュラスの基本的な情報について解説したところで、ラナンキュラスと言えば切り花が有名でもあります。そのラナンキュラスを切り花で生けてみましょう
ラナンキュラスは鉢植えだけではなく切り花をインテリアとして飾るのもおすすめ
ラナンキュラスは鉢植えでも庭植えでも育てて楽しむことももちろん良いのですが、切り花にしてインテリアとして飾ることもおすすめなんです。ではどうしてラナンキュラスは切り花として飾るほうがいいのか、解説していきましょう。
ラナンキュラスの切り花の値段は200円と比較的安価な花
まず、ラナンキュラスの切り花は通販やお花屋さんで購入することが可能ですが、その切り花のお値段が約200円とお手頃な価格で購入できるお花といえるからです。
時期や品種によっては1輪700円程することもある
もちろん、たくさん出回っている時期は値段も安価となっていますが、出回りが少なくなってくる時期やラナンキュラスの品種によっては価格が1輪で700円ほどになるものもあります。安価で購入したいのなら、たくさん出回っている時期を狙いましょう。
販売場所は花屋さんや通販など
そのラナンキュラスの切り花が販売されている場所は花屋さんはもちろん、ネット通販でもたくさん売られています。ネットで探すほうが種類も豊富で見つけやすいかもしれませんね。ただ、通販やお花屋さんでも季節によっては入荷されていないため、切り花が欲しいなら12月から探し始めるのがよいかもしれません。
ラナンキュラスの切り花の花持ちを良くする方法やおすすめ品種を紹介
ラナンキュラスの切り花はインテリアにも向いていて、尚且つ時期によっては安価で手に入ることはわかっていただけたかと思います。次の項目では、その購入した切り花を長く楽しむための花もちをよくする方法やおすすめの品種を紹介していきたいと思います!
ラナンキュラスの切り花を長持ちさせる方法
では、ここからはラナンキュラスの切り花を長持ちさせる方法について解説していきましょう。花持ちをよくして切り花を長く楽しむための秘訣を見ていきましょう。
ラナンキュラスの切り花の一般的な日持ちは1週間から10日程度
ラナンキュラスの切り花自体の日持ちは、大体1週間~10日間程度と言われています。ただし、環境によって左右されることが多く、適した環境に置いておけば10日間は日持ちすると言われています。
①ラナンキュラスに適した環境で育てる
まず、ラナンキュラスに適した環境で育てるようにしましょう。
ラナンキュラスは寒さに強く、暑さに弱い
ラナンキュラスは寒さに強く、冬でも楽しむことができる植物です。そのため、暖房など暖かい部屋に飾らなければ日持ちが良くなります。逆に暑さには弱いため、注意が必要です。
20度前後の部屋で管理
暖房が効いておらず、常温で25℃程度の部屋では大体1週間ほど持ってくれます。一番長持ちさせるにはさらに5℃ほど低めの20℃前後の部屋で管理すると10日前後は花持ちするでしょう。
②花瓶の中の水の量を少なめに保つ
次に長持ちさせるには、花瓶の中の水の量を少なめに保ちましょう。
水の量が多いと茎が腐る
ラナンキュラスの茎は他の植物に比べるとやわらかいため、水の量が多いところにつけてしまうと腐っていってしまうのです。また、切り花を生けるとき、花瓶の水は常に清潔な状態を保つようにしておきましょう。ラナンキュラスのような球根植物は球根から花が咲くため、水が腐りやすくなるとも言われています。花もちを良くしたいのなら水を清潔な状態を保つようにしてあげてくださいね。
花瓶の底から3から5センチ
多く水をいれないようにするため、適した水の量は花瓶の底から約3~5cmほどの量が適しています。これをなるべくキープするようにしましょう。
③開花状況に合わせて切り戻しを行う
ラナンキュラスの切り花を楽しむためには、開花状況に合わせて切り戻しを行うことも大切となります。
ラナンキュラスは茎に対して花の重みが大きい
ラナンキュラスは茎に対して、花の重みが大きくなります。そのため、花の重みで茎が折れてしまうこともあります。
開花が進むにつれて重さが増す為、定期的に切り戻そう
ラナンキュラスは日にちが経って開花が進んでくると花の重みも増してきます。しかし、その状態を放置したままにしてしまうと茎が折れるため、定期的に切り戻しを行ってあげる必要があります。徐々に茎を切り戻しして短くしていってあげます。
④水に延命剤や砂糖を混ぜる
もし、必要であれば花瓶の水に延命剤を混ぜて活用することも大事となってきます。ラナンキュラスを購入したお店でもらえることもありますので、大丈夫でしょう。もし、延命剤がもらえなかったり、手元にない場合は、少量の砂糖を混ぜてあげても代用が効きます。
ラナンキュラスに延命剤を入れると栄養がお花にいきやすくなったり、花瓶の水が腐りづらくなってくれます。また、日光に当てると花は光合成をし、でんぷんとショ糖という成分を自分で作り、それが栄養となります。砂糖を使うと糖質も補えるため、花もちがよくなってくれます。
切り花におすすめなラナンキュラスの品種
ラナンキュラスの切り花を長持ちさせる秘訣について分かっていただけたかと思います。ここからは、切り花に適しているおすすめのラナンキュラスの品種について解説していきたいと思います。
ラナンキュラス・ラックス:王道の人気
ラナンキュラスの品種の中で一番の王道と言われているのが「ラナンキュラス・ラックス」となるでしょう。異種交配で生まれた比較的新しめのラナンキュラスとなります。
また、ラナンキュラスのような球根植物は、日本の夏や冬にとても苦手で、植えっぱなしには不向きな種類が多かったのですが、このラナンキュラス・ラックスは植えっぱなしにしていても夏を越して、寒くても冬を越すこともできる強さを持っています。そのため、初心者の方がラナンキュラスを育てるのに一番適した品種とも言えるでしょう。
花は一重咲きから半八重咲きと様々で、軽やかな印象を持ちます。サイズもそれなりの大きさですから、寄せ植えにも適した品種となります。
ラナンキュラス・ポンポン:かわいらしく丸みがある
「ラナンキュラス・ポンポン」はイタリアで開発されて、こちらも比較的新しめの品種となっています。花びらがセロハンテープのように、波打ちが重なるような見た目となるため、ポンポン咲きとも呼びます。
色も様々あり、ピンクや赤、黄色などの単色、グリーンとオレンジ、グリーンと白などの複色で咲く品種も存在しており、色んなシリーズを楽しむことができます。
ラナンキュラス・シャルロット:花びらのふちが波打つ
「ラナンキュラス・シャルロット」は、花びらが何重にも重なっていて、花のふちが波打ってひらひらしているのが特徴の品種です。シャルロットシリーズは他のラナンキュラスの種類に比べて大きめサイズの花を咲かせるため、非常にインパクトがある特徴となっています。少し出回る量が少ないため、見つけたらラッキーかもしれませんね!
ラナンキュラス・フェスティバル:花の中心が緑色に変化
「ラナンキュラス・フェスティバル」は花の中心の花弁が葉っぱのように変わるとても珍しいシリーズとなっています。お花が開くと中の葉っぱが目立ってくるため、昼と夜とで花の印象が変わるので、違った顔を楽しむことができるでしょう。
切り花のラナンキュラスを挿し木して増やしてみよう
ラナンキュラスの切り花から挿し木をすることでラナンキュラスを増やすことができます。その方法について解説していきましょう。
ラナンキュラスは分球か種まきが一般的な増やし方だが挿し木もできる
ラナンキュラスの増やし方は分球か種まきが一般的となります。ですが、切り花を切り戻ししたものを挿し木として使えば、挿し木で増やすことだって可能なのです。その挿し木での増やし方や必要なものについて解説していきましょう。
ラナンキュラスの挿し木に必要なもの
まず、ラナンキュラスの挿し木に必要なものを準備します。
園芸用ハサミ
まず、挿し木をするために植物をカットして挿し穂を準備する必要があります。そこで、園芸用ハサミを準備しておきましょう。重要なのは清潔で切れ味の良い園芸用ハサミを用意することです。切れ味が悪かったり、さびがあったりすると細胞を傷つけてしまい、うまく発根してくれなくなります。切れ味が良ければきれいな挿し穂が作れるため、うまく発根してくれるようになるでしょう。
鉢
次に準備しておくのは、挿し木をするための鉢を用意しましょう。ただし、大きいプランターや鉢植えを用意してしまうと、土が流れていってしまったり、加湿状態が続いてしまい、うまく育ってくれなくなります。用意する鉢植えは5号や6号タイプの小さめのを用意しましょう。もしも、一回でたくさんの挿し穂や挿し木を行うのであれば、大きめのプランターでも大丈夫でしょう。
用土(赤玉土5:腐葉土3:バーミキュライト2)
挿し木や挿し穂で使う用土は「無菌で保水性が高い用土」を準備しておきます。無菌とは肥料や養分が含まれていないことを指します。赤玉土や鹿沼土は用土に適していて、排水性もばっちりなため、おすすめです。
排水性だけが高いと土が乾燥状態が続いてしまうため、保水性に適した土も準備します。こちらはピートモスやバーミキュライトがあるとおすすめです。
用土は「赤玉土5:腐葉土3:バーミキュライト2」で配合するのがおすすめです!もし、初心者の方だったり、配合するのが面倒だな、と感じる人はホームセンターなどでこれらが含まれている用土が売られていますので、そちらを使用するのでも大丈夫です。
ラナンキュラスの挿し木の手順
上記のものが準備できたら、ラナンキュラスの挿し木を行っていきましょう。その手順を解説していきます。
枝の分岐点で切り取る
まず、ラナンキュラスの挿し木を準備しましょう。準備する部分はやわらかい部分ではなく、組織がしっかりとしていて固まっている新芽を使用します。そこの枝の分岐点(3節~4節ほど)から切り取って、下部分の葉っぱは取り除きます。
切り口は水分を吸収しやすいよう、斜めに切り落として整えておきます。整えたら1~2時間ほど水に浸けておきます。もし発根剤などを持っているのであれば、このタイミングで切り口に塗っておくとよいでしょう。
土に植える
プランターや鉢植えに用土を入れておいて、そこへ整えた挿し木を植えていきましょう。穴を開けるときは指か棒を使って、最低でも1節以上は埋まるように挿していきます。注意すべきは、切り口部分が傷つかないようにやさしく挿していくようにします。
土に植え終えたら、水をあげるようにしましょう。土全体が湿るくらいに水やりをし、直射日光が当たらない風通しの良い半日陰の場所へ鉢植えを移動させましょう。土が乾燥しないように管理してあげるようにしてあげましょう。
ラナンキュラスの切り花を紹介!長持ちさせる方法からおすすめの品種までのまとめ
今回は、ラナンキュラスの切り花について詳しく解説してきましたが、いかがだったでしょうか?ラナンキュラスは春にお花を楽しむこともできますが、切り花にすれば冬の間もお花を楽しむことができる植物です。
その切り花を長持ちさせる秘訣もしっかりとあり、管理してあげれば長く楽しむことができるようになりますね。切り花に適した品種もたくさん存在しており、中には初心者でも育てやすい品種もありましたね。また、ラナンキュラスは分球、種まきで増やすのが一般的ですが、切り花で出た茎や葉っぱを使用すれば、挿し木でも増やすことが可能です。
もし、ラナンキュラスを栽培していて、1年中楽しみたいと思っている方は、ぜひ切り花からラナンキュラスを楽しんでみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。