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庭に砂利の代わりに敷いたり、花壇や鉢植えの景観を整えるためにウッドチップを敷いたりして見た目を整えたりすることはあるでしょうか。庭にウッドチップを敷くことで雑草が生えにくくできますし、庭で犬などを遊ばせることだってしやすくなります。
ですが、そんなメリットもたくさんある中で、もちろんウッドチップにもデメリットは存在します。ウッドチップを使う際、場合によっては虫がわく原因になったりしてしまうことも。
そこで今回の記事では
- ウッドチップはどんな園芸資材?
- ウッドチップは虫がわくデメリットがある?
- ウッドチップに虫がわくときの対策や予防方法
- ウッドチップの敷き方
この上記のポイントを中心に紹介していきたいと思います!庭にウッドチップを敷きたいけど虫がわくということを聞いて敷くか迷っている人に参考になればと思います。ぜひ最後までご覧ください!
ウッドチップとは何に使う園芸資材?
まず、ウッドチップとはどんな用途で使われている園芸資材なのかを解説していきたいと思います。ウッドチップを使用すればこのようなメリットがあるということも合わせて紹介していきます。
木からできており、主に雑草対策として庭にまいて使う
ウッドチップは名前にウッドと入っている通り、材質は木となっています。ウッドチップは木を丸ごと粉砕されて作られており1㎝ほどの大きさにされ、使用されている木の種類もスギやヒノキなど様々です。ウッドチップの使用用途としては主に庭に生える雑草対策として撒いて使うことが多いです。雑草に必要な日光を遮る効果が期待できますし、さらに防草シートを一緒に使うことで効果がアップするでしょう。
他にも景観を良くするインテリア目的や庭の消臭に使われる
ウッドチップは他にも、庭の景観をよくするためにインテリア目的として使われたり、ウッドチップはスギやヒノキなど、多種多様な材質の木材を使用して作られているため、例えばペットのおしっこがかかったとしてもウッドチップがそのおしっこを吸収してくれ、さらに香りの成分が雑菌の発生を防いでくれるため、防臭や消臭効果も期待できる優れものです。また、1cmほどと大きさもほどほどですので、ドッグランなどにすることもできます。
また、ウッドチップ自体クリーンな素材ですから、1~2年ほど経つと劣化していきますが、徐々に土へ還る性質があるため、そのまま土の養分として吸収されていきます。他にも、土に保湿保温効果ももたらしてくれたり、近年多い猛暑に対しての急激な気温変化も防いでくれたりと、ガーデニングの園芸資材としては優秀なのがウッドチップなのです。
ウッドチップには虫がわくデメリットがある!
そんな優れた性質を持っているウッドチップですが、もちろんデメリットもあります。それは「虫がわく」ことがあるということです。では、ウッドチップを利用して虫がわくデメリットを解説していきましょう。
ウッドチップの下は、湿気がこもりやすく暗いため虫がわく
ウッドチップのメリットもあればデメリットもあります。そのデメリットは、虫がわくことがあるということです。ウッドチップを敷くともちろん下には隙間ができ、そこは湿気がこもりやすい環境となります。また、その湿気がこもっている場所は暗くなっているため、虫がわく環境が自然と整ってしまうわけです。
ウッドチップに虫がわく場合の対処法や虫対策を解説
せっかく庭に敷いたウッドチップに虫がわくと、手間暇かけて作った花壇や景観の見た目が台無しになり、その庭を作り上げるために費やした時間や手間暇も無駄に感じてしまうことになりますよね。せっかく作った庭や景観を台無しにしたくありませんから、ウッドチップに虫がわくときの対処法や対策について、下の項目で解説していきたいと思います。
ウッドチップに虫がわく際の対処法
ウッドチップのメリット、デメリットについて解説してきました。ここからは、そのデメリットであったウッドチップに虫がわくときの対処法について解説していきたいと思います。虫がわくと庭が台無しになりますから、しっかり対策することで、快適な空間を守るようにしましょう。
ウッドチップには害虫がわきやすい
まず、防虫対策していないウッドチップには害虫がわきやすいということを念頭に置いておきましょう。ウッドチップにわく主な害虫は以下の通りです。
シロアリ
まず、ウッドチップにはシロアリがわきやすいと言われています。ただ、シロアリはウッドチップの中に巣を作ることはありません。シロアリは1㎝以上大きい厚みのある木材や倒木の中に巣を作る性質があるため、巣が作られることはありませんが、ウッドチップ自体はシロアリのエサになる可能性があります。
日本で主な被害を出しているシロアリはヤマトシロアリといいますが、北海道の一部以外の場所ではどこでもいるため、もし巣が近くにあればウッドチップがエサとなる可能性があります。
ゴキブリ
ウッドチップを敷くことで、そのできたすき間にゴキブリが入り込んで休みにくることもあります。ゴキブリは嗅覚がとても優れており、近くにドブ川や生ゴミ臭がしている場所には集まりやすい性質を持っています。ですが、あくまでもゴミなどがエサになるため、ウッドチップがゴキブリのエサになっているわけではありませんし、また発生源になっているわけではありませんのでそこは安心してください。
ウッドチップに虫がわく際は、殺虫効果のある木酢液をまく
せっかく敷いたウッドチップの庭などに、シロアリやゴキブリがわいてしまうと気分も台無しですよね。そんなウッドチップですが、ダンゴムシでも虫がわくのを防ぎたいときは、対策として殺虫効果のある「木酢液」をウッドチップにまきましょう。
自然由来である為、お庭にも安全だが、においが強いため注意
木酢液とは、木炭を作る際にでた煙を集めて液体にした自然由来のものとなります。そのため、人体にも影響が少なく、土や植物に使ってもほとんど影響がないため、天然の虫除けとして使用されてきました。ただし、煙のニオイはとても強烈なため苦手な人は使用するときは注意しましょう。
また、木酢液は自然由来で作られているため、雨が降ったり時間が経つと効果が弱くなってきてしまうので、虫対策を続けたい方は定期的にまくようにしましょう。ニオイは変わらず強烈ですので注意しましょうね。
また、ウッドチップに殺虫剤を直接まくことだけは止めておきましょう。ペットや子供、植物を育てている花壇がある場合や、ドッグランにしようと考えてウッドチップを使用する場合は特に避けておきましょう。
ウッドチップの害虫予防と対策
ウッドチップの虫がわくときの対処法について解説してきました。ここからは、その害虫予防と対策について解説していきたいと思います。虫がわくウッドチップですが、対策と予防を知っておけば、虫がわく原因を少なくすることもできるでしょう。
堅いバークチップにする
ウッドチップは木を丸ごと粉砕し、1㎝ほどの大きさにしている資材となりますが、ウッドチップとは違うバークチップという園芸資材もあります。バークチップとは、アカマツやクロマツなどの樹皮を砕いた固い材質となります。また、ウッドチップと違い、バークチップのほうがマツの樹皮のため固くてサイズも大きめです。
バークチップのメリットととして、ウッドチップと同じく雑草の繁殖を防いでくれ、植物の根が張りやすくなったり、土の保湿や固まることを防いでくれますので、植物がそだてやすくなります。また、ウッドチップは粉砕されたものをそのまま使用しているのに対し、バークチップはサイズも大きく角が丸くなっており、転んでもケガをする恐れが少なくなります。
シロアリはウッドチップなどの水分が多いやわらかい木材をエサとしているため、バークチップの固い木材に虫がわくことはなくなるでしょう。また、バークチップも厚さはそこまでないため、シロアリが住み着くことはないでしょう。
バークチップはサイズの違うものが販売されているため、用途によって使いわけることもできますので、自分が必要とするときはサイズも選んで探してみましょう。
ヒノキ・スギのウッドチップを選ぶ
ウッドチップは種類もたくさんあるため、どのタイプのウッドチップを利用すればいいかわからないこともあると思います。そのときは、ヒノキやスギが原材料となっているウッドチップを選ぶようにしましょう。ヒノキやスギは虫が嫌いな固い木材となっているからです。
先ほども解説しましたが、シロアリは固い木は嫌いです。ですが、ヒノキやスギのメリットは他にもあり、香りのよい木材もシロアリは苦手です。虫がわく原因として、あまり元気のない木や枯れ木などのいわゆる死んでいる木に住み着きます。香りのしている木はとても元気な証拠のため、シロアリなどは寄り付きにくくなります。
また、香りのよい木には防虫効果もあるため、シロアリ以外の虫もわくことが少なくなり、一石二鳥の効果を得ることができます。ヒノキ・スギが原材料のウッドチップを選ぶようにしましょう。
ただ、ウッドチップは経年劣化で徐々に香りが弱くなっていき、上記で解説した通り土へ還っていきます。バークチップはこの辺りは大丈夫ですが、ウッドチップに関してはこまめにメンテナンスしたり、新しいものを継ぎ足したりするなど、しっかりと対策をしていく必要があります。
日当たりの良い場所に敷く
ウッドチップは日当たりの良い場所に敷くのがおすすめです。シロアリは湿気のある環境が大好きですから、湿気を含んだ木材は大好きです。そのため、湿気を含んでしまったウッドチップは被害に合いやすくなってしまいます。
また、ヒノキやスギは針葉樹のため、あまり気になりませんが、ウッドチップ自体は乾燥しているわけでなく、生の木をそのまま粉砕して作られているため、湿気の多い場所や暗い環境に敷いてしまうとカビやコケが発生することもあります。
さらに、湿ったウッドチップが多いと、シロアリ以外の害虫もわく原因となります。不快な環境にしないためにも、日当たりの良い場所でウッドチップをまくようにしましょうね。
ウッドチップを敷くときにはどう固めるべきか
ここまで、ウッドチップのメリット・デメリットや虫がわく際の対策や予防策について解説してきました。では、そんなウッドチップの敷き方などについても紹介していきたいと思います。ただ敷くだけではうまくいかないので、ぜひ参考にしてみてください。
ウッドチップはそのまま敷くと風に飛ばされやすい
ウッドチップはそのまま敷いてしまうと、固定されているわけではないので、強風が吹いたりするとそのまま飛んで行ってしまうことになります。そうなってしまうと、近所の人からクレームがきたり、ケガをさせてしまう恐れもありますので、ウッドチップを敷くときはしっかりと固定させる必要があります。
ですが、ウッドチップをどのように固めたらいいかわからない人もいるでしょう。うまく固める方法について下記で紹介していきたいと思います。
ウッドチップをうまく固める方法
では、ウッドチップをうまく固める方法について紹介していきましょう。方法は色々あるため、ひとつづつ紹介していきたいと思います!
大きくて重いウッドチップを選ぶ
ウッドチップを固める一番簡単な方法として、大きくて重いウッドチップを選ぶことです。当然ですが、チップはサイズが大きくなればなるほど重くなります。そのため、風で簡単に飛ぶことはなくなってくれるでしょう。また、ウッドチップは大きさがほぼ均一だったりするので、軽いものも多いですが、バークチップはサイズ違いで販売されていることが多いので、大きいものを選んでおけば安心して使用することができるでしょう。
レンガで囲む
また、レンガで囲むこともおすすめの方法となります。レンガであればホームセンターで簡単に購入することもできますし、色のバリエーションも豊富なので、ウッドチップと一緒に使うことでおしゃれな花壇を作ったりすることもできます。また、配置換えもしやすく、使い勝手もよいため素材としてはおすすめでしょう。
ただし、レンガではあまり高さをだすことができないため、仕切りとしては少し物足りないのが欠点となるでしょう。
見切り材で囲む
また、レンガと違い、高さのある見切り材で囲むこともおすすめですよ。まず、レンガよりも高いため、高さは簡単に確保できますし、見た目もバリエーション豊富なので庭の景観を整えるのに重宝するでしょう。また、見切り材は直接土へ打ち込む種類が多いため、芝の根切りをするのにも使えるため便利でしょう。
凝固剤等薬剤で囲むのはおすすめしない
よくあるのが、バークチップやウッドチップを凝固剤などの薬剤を使用して飛散することを防ぐようにするという方法を紹介している場合もありますが、凝固剤でチップ系を固めるのはあまりおすすめしません。
凝固剤の主な利用用途は砂利を固めるためのものです。そのため、チップを固定するのには推奨されていません。まず、チップは木材を使って作られているため、その薬剤を吸収してしまいます。その時点で砂利を固めるときよりも凝固剤の量はかなり必要になってしまいます。
また、チップ自体は接着面積が少ないので、そもそもうまく固めることができません。そのうえチップはやわらかいため、固定させてしまうと踏んだ時の負荷が大きくなってしまい、そのときに割れてしまうことがあります。チップが割れてしまうと、小さくなってしまったりトゲができてしまったり、経年劣化が早くなってしまうなど、デメリットのほうが大きいです。
凝固剤を作っているメーカーでもおすすめしないという見解がされていますので、チップなどは固定させないほうがよいでしょう。
まとめ
今回は、ウッドチップに虫がわく原因や対処法について解説してきましたがいかがだったでしょうか?
この記事について
- ウッドチップはヒノキやスギなどを粉砕して作られている園芸資材で、防虫・防臭効果や雑草が生えることを防いでくれる効果も期待できる
- ウッドチップを敷いた場所は乾燥ができず、湿気がこもり、暗所ができるため、シロアリなどの害虫がわく原因となる
- ウッドチップの防虫対策として、木酢液をかけておくとよい
- ウッドチップはそのまま敷かず、しっかりと固定させておくこと。ただし、凝固剤を使用することはおすすめしない
上記のポイントについて詳しく解説してきました。
ウッドチップに虫がわいて困っている人は、この記事を参考に虫がわく対処法や予防を試してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。