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ひなげしは薄い紙で作られたようなお花が印象的な観葉植物です。栽培している方も多く、見かける機会が多い植物です。そんな、ひなげしですが人によってはポピーと呼ぶ方もいるでしょう。また、ポピーとひなげしの関係性を詳しく理解している方は多くありません。
そこで、今回はポピーとひなげしの関係性について解説します。この記事を読めば、以下のことが分かりますよ。
- ポピーとひなげしの関係性
- ひなげしの特徴
- ポピーの花言葉
- 危険なケシについて
ケシは種類によっては非常に危ない種類もあるので、本記事を読んでぜひ、理解を深めて安全にポピーを楽しんでくださいね。
ポピーとひなげしはどのような関係?両者の違いとは?
そもそも、ポピーとひなげしはどのような関係なのでしょうか。読者の方には「同じじゃないの?」と思っている方も多いはず。では、実際はどうなのか詳しく見ていきましょう。
ポピーはケシ科植物の総称のことでひなげしはケシ科植物の一種
結論から説明するとポピーはケシ科植物の総称で、ひなげしはケシ科植物の一種です。「どういうこと?」と思っている方も多いでしょう。さらに詳しく紹介しますね。
ひなげしはポピーに含まれる
まず、簡単に説明すると『ひなげし』はポピーに含まれます。より具体体的には、ケシ科の植物全般をポピーと呼ぶのでケシ科である『ひなげし』はポピーに含まれる。という意味です。ややこしいですが、難しく考えず「ひなげしはポピーの仲間なんだ」と覚えておくとよいでしょう。
ポピーと呼ばれる花はひなげしだけではない
ポピーと呼ばれるケシ科の花はひなげしだけではありません。例えば、一般的なポピーであるヒナゲシや青色が特徴なメコノプシスなど様々な品種が存在します。また、ケシ科自体が250種も存在します。そのため、様々な品種がポピーと呼ばれているんですね。
ポピーのおすすめ品種やヒナゲシの特徴を解説!
本記事ではポピーのおすすめ品種やヒナゲシの特徴について解説します。種類の多いポピーですが、本記事を読めばどのような品種があるのか詳しく分かりますよ。ポピーやヒナゲシについて詳しく知りたいならぜひ、読んでみてくださいね。
ひなげしとはどのような植物?
では、ひなげし(雛罌粟)がどのような植物なのか解説します。ポピーとひとくくりにされがちですが、ひなげし(雛罌粟)にはひなげしの特徴があります。では、詳しく見ていきましょう。
ひなげしとはケシ科ケシ属の一年草
ひなげしはケシ科ケシ属に該当する1年草です。そのため、1年で発芽~種子作りまでの工程が終わります。なので、ひなげしを栽培する場合は植えっぱなしにするのではなく、毎年種を撒いて発芽から始める必要があります。1年で植物のサイクルが終わると覚えておくとよいでしょう。
ひなげしの基本情報
科・属名 | ケシ科ケシ属 |
---|---|
原産地 | ヨーロッパ中部 |
開花時期 | 4月中旬~7月中旬 |
花の色 | 赤・白、ピンクなど |
別名 | 虞美人草 |
先述しましたが、ひなげしはケシ科ケシ属の植物です。平仮名で『ひなげし』と書くことが多いですが、原産地はヨーロッパ中部になります。開花時期は4月中旬~7月中旬までの約3ヶ月間。そのため、比較的長い間お花が楽しめる植物といえるでしょう。また、お花の色もさまざまで赤や白、ピンクや複数の色を持つ花も存在します。
草丈は15cm~80cm程度とやや高めの草丈です。ひなげしの草丈は、後述する危ないケシとの見分けに使えるので、覚えておくと便利ですよ。
ヨーロッパが原産の為か、耐寒性は高いですが耐暑性は低いという特徴があります。そのため、夏場の管理には注意が必要です。
ひなげしの栽培難易度は並~やや高いレベルなので、植物の栽培が初めての方は向いていないといえるでしょう。植物の栽培経験がある方は、チャレンジしてみてはどうでしょうか?
ひなげしの別名は虞美人草
ひなげしは『虞美人草』という別名を持っています。『虞』であって『虜』ではないので注意してください。読み方は『ぐびじんそう』です。夏目漱石の小説に『虞美人草』があるので、文芸が好きな方は読み方を知っている方も多いでしょう。
名前の由来ですが、中国の3大美女のひとりである『虞妃』が自害した時に流した血の中から咲いた花が、ひなげし(虞美人草)の由来だといわれています。少し悲しい名前が付いている植物なんですね。
ポピーやひなげしの花言葉は?
次に、ポピーやひなげしの花言葉について解説します。ポピーが綺麗な花を咲かせるので、贈り物として贈りたい方も多いはず。しかし、変な花言葉が付いていたら送った際に気まずいですよね。では、どのような花ことが付いているのか詳しく見ていきましょう。
ポピーは色ごと・種類ごとに花言葉がついている
まず、ポピーは色ごと・種類ごとに花言葉がついています。そのため、同じ種類なのに花言葉が違うということも珍しくありません。花言葉をメインに選ぶ際は、品種だけでなく色も確認しておきましょう。
ポピーの花言葉
では、ポピーの花言葉を紹介していきます。基本的に怖い花言葉や不吉な花言葉は少ないですが、やや怪しい花言葉もあります。詳しく見ていきましょう。
オレンジ色のポピーは「思いやり」「いたわり」
オレンジ色のポピーの花言葉は『思いやり』『いたわり』です。前向きな花言葉とはいえませんが、優しい花言葉ですね。落ち込んでいる友人に贈り物としてポピーを贈るなら『思いやり』『いたわり』の花言葉を持つオレンジ色のポピーがおすすめです。
白色のポピーは「眠り」「忘却」「疑惑」など
白色のポピーの花言葉は『眠り』『忘却』『疑惑』です。どれも前向きな花言葉とはいえず、贈り物としては適さない花言葉ばかりです。贈り物としてポピーを考えているなら、白色のポピーは避けるべきでしょう。ただ、色合いは綺麗なので、花言葉を意識しない場合は問題なく飾っても良いでしょう。
赤色のポピーは「慰め」「感謝」「喜び」
赤色のポピーの花言葉は『慰め』『感謝』『喜び』です。慰め以外どれも前向きな花言葉なので、贈り物としてポピーを贈る際の候補に挙がるでしょう。赤色のポピーを贈る際は、感謝している方・喜びを分かち合いたい方に贈るのがおすすめですよ。記念日などに送ってみてはいかがでしょうか。
ピンク色のポピーは「思いやり」「いたわり」「陽気で優しい」など
ピンク色のポピーの花言葉は『思いや』『いたわり』『陽気でやさしい』などがあります。どちらも悪い花言葉ではありませんね。ただ『いたわり』に関してはオレンジ色のポピーと被っています。そのため、いたわりを目的にポピーを贈るなら、プレゼント相手がどちらの色が好きなのかしっかり把握するのが重要ですよ。
総じて、ピンク色のポピーは贈り物に適した色のポピーといえるでしょう。
ひなげしの花言葉は「心の平穏」「いたわり」「心の平静」「慰め」
ひなげしの花言葉は『心の平穏』『いたわり』『心の平静』『慰め』です。平静という聞き馴染みのない言葉がありますが、大まかに説明すると平穏と違いはあまりありません。どちらも、落ち着いていることを表す言葉です。
強いて違いを説明すると、平穏は動揺や心の揺らぎがないことを指します。平静は世間や態度などが落ち着いている人もしくは人間以外を表す言葉です。やや難しいので、どちらも落ち着いていると覚えておく方がよいでしょう。
花言葉的には贈り物に向いていないといえるでしょう。
ひなげしの仲間!ポピーのおすすめ品種
ここでは、ひなげしの仲間であるポピーのおすすめ品種を紹介します。ポピーとひとくくりにしても、さまざまな種類があります。自分好みのポピーを見つけて育ててみてくださいね。
アイスランドポピー:ひなげしより開花時期が早く草丈も小さめ
アイスランドポピーはシベリア原産のポピーです。ケシの仲間で1番多く栽培されている品種になります。ひなげしより開花時期が早く、3月中旬から6月にかけて開花します。
ポピーは比較栽培難易度が高めのことが多いですが、アイスランドポピーにい関しては栽培難易度は低め。植物の栽培が初めての方でも問題なく栽培できるでしょう。
また、草丈も小さめで大きくとも40cm程度。一方でひなげしは大きい個体では1mにも成長します。
そのため、比較的小さめのポピーを育てたい方にアイスランドポピーはおすすめですよ。
オリエンタルポピー:花びらが大きいのが特徴で大輪種
オリエンタルポピーはトルコやイランなどの西南アジアを原産とするポピーです。最大の特徴は、大きな花びらでしょう。まるでボタンような豪快で大きなお花を咲かせます。色合いも派手なので、遠目からでもよく目立ちます。そのため、オリエンタルポピーをメインにガーデニングを楽しむのも良いでしょう。
ただ、お花の寿命が約5日と短いのが欠点です。なので、ある程度の数を植え付けるか大きく育てるなどの工夫をすることでより、オリエンタルポピーを楽しむことができますよ。
大きく存在感があるポピーを探している方はぜひ、オリエンタルポピーを育ててみてくださいね。
カリフォルニアポピー:ハナビシソウという別名もある
カリフォルニアポピーは名前の通り、カリフォルニア州の州花になっているポピーです。アメリカ西部には10種類程のカリフォルニアポピーが自生していると言われています。
ハナビシソウという別名を持っているので、通販なのでカリフォルニアポピーを探す場合は、ハナビシソウと探すのもおすすめです。
色合いはさまざまで、朱赤やクリーム色など豊富な種類があります。最近では八重咲きの品種も増えてきたので、自分好みのカルフォルニアポピーを探す楽しみもありますね。
開花時期は4月中旬から7月中旬までの約3か月間。先述した、アイスランドポピーより、開花は遅いですがその分7月まで楽しめます。
ただ、すべてのポピーにいえますが暑さには強くありません。基本的に夏越しは難しいと思ってよいでしょう。
豊富な色からポピーを選びたいなら、カルフォルニアポピーがおすすめですよ。
ナガミヒナゲシ:オレンジ色の花が特徴的、毒性がある
ナガミヒナゲシはオレンジ色の花が特徴のポピーです。原産地は地中海ですが、繁殖力が強く日本でも生息が確認されています。強い繁殖力は生態系に影響を与えるほどといわれており、今後扱いが変わってくる可能性があります。
ナガミヒナゲシはアルカロイド性の毒を有している植物です。そのため、ペットや小さなお子さんの誤飲には注意してください。また、皮膚が弱い方は素手で触るとかぶれる可能性があるので、軍手などをして直接手で触れないように工夫してくださいね。
大変繫殖力が強い植物なので、花壇がナガミヒナゲシだらけにならないように注意しましょう。
ひなげしと似ているケシは麻薬の原料になる!
どことなく察している方もいると思いますが、ひなげしとよく似ているケシは麻薬の原料になっています。とはいえ、すべてのポピー・ケシが麻薬の原料になる訳ではありません。ただ、知らず知らずのうちに違法なポピーを育ててしまったら、知らなかったでは済まされません。
もしもの為に、本項目を最後まで読んで、安全にポピーをたのしみましょう。
ひなげしと間違われやすいケシもポピーに含まれるが麻薬の原料となる
ひなげしと間違えやすいケシもポピーに含まれますが、麻薬の原料になってしまいます。麻薬の原料になるポピーは例外なく栽培が禁止なので、覚えておきましょう。では、どの品種のポピーが栽培禁止なのか解説していきますね。
アツミゲシ
アツミゲシは最大で1mほどにもなる大型のケシです。葉・茎・蕾は緑色をしており、蕾が開花すると赤やピンク色の花を咲かせます。開花時期は4月~5月と短いのが特徴。現在は日本で野生化しさまざまな場所で発生しているので、誤って持ち込まないように注意が必要な品種といえるでしょう。
ハカマオニゲシ
ハカマオニゲシは初夏になると12cm程の深紅の花を咲かせるケシです。草丈は最大で1mほどにもなります。葉っぱや茎が白くて硬い毛におおわれて老いるのが特徴なので、見分けるのは意外と簡単です。
ハカマオニゲシに限らず植えてはいけないケシの種類は、発生が確認されている県のページに掲載されているので、心配な方は1度読んでみることをおすすめします。
ひなげしと麻薬になるケシの違いと見分け方
違法なケシの栽培は間違いなく人生が終わってしまうほど犯罪です。そのため、絶対におこなってはいけません。なぜなら、知らなかったでは済まされないからです。なので、育てていいケシと違法なケシの違いと見分け方を学んでいきましょう。
ケシはひなげしより草丈が高い
ケシはひなげしより草丈が高い特徴があります。ひなげしの草丈はおおよそ70cm程度。しかし違法なケシの草丈はおおよそ1mほどにもなります。個体差もありますが、30cmはパッと見て直ぐに違いが分かる大きな点です。大きなケシを発見したらまず、大きさを確認して疑うようにしましょう。
ケシはひなげしと比べて葉が平たく太い
ケシはひなげしと比べて葉っぱが平たく太いです。言葉で説明しても分かりにくいので、東京都健康安全センターなどのサイトを参考に写真で見極めるのがおすすめです。さまざまな角度からの写真が掲載されているので分かりやすいですよ。
危険なケシは日本では栽培が禁止されている
何度か説明していますが、麻薬のもとになる危険なケシは、日本での栽培が禁止されています。あへん法という法律で厳しく取り締まるようになっています。麻薬目的の栽培はもちろん、興味本位や知らなかったでは通らないので、間違ってもアツミゲシとハカマオニゲシを栽培してはなりません。人生が終わってしまいますよ。
まとめ
- ひなげしはポピーの仲間
- ひなげしは耐寒性は強いが耐暑性は低いため夏場の管理は重要
- 花言葉は色や種類によって違う
- ひなげしに似た違法なケシもあるので注意が必要
ひなげしは赤や白、ピンクなどさまざまな色の花を咲かせる植物です。日本で野生化している種類もあり、お目にかかる機会も多いでしょう。しかし、野生のひなげしを持ち帰って栽培するのは避けたほうが無難です。なぜなら、違法なケシである可能性があるからです。
ですが、本記事を読んだ読者の方なら違法なケシとそうでないケシの見分けがつくはず。安全なケシであるひなげしを楽しんで育ててくださいね。