ツツジとサツキの違いを解説!葉や花の違いなど見分け方を紹介

ツツジとサツキの違いを解説!葉や花の違いなど見分け方を紹介
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目次

ツツジやサツキは庭木として人気のある植物です。子供だった頃ツツジの蜜を吸った経験はありませんか?おそらく、小学生の頃に公園や学校で一度は吸った経験がある方も多いはず。

人気の高い植物なので、ご自宅に植えている方も多いでしょう。しかし、その植えてある植物は本当にツツジ、もしくはサツキですか?ツツジとサツキは見た目がよく似ているため、間違えやすい植物です。知識が無くては、どちらか判別するのは難しい種類になります。

そこで今回は、ツツジとサツキの違いについて解説します。この記事を読めば、以下のことが分かりますよ。

  • ツツジとサツキの呼び方について
  • ツツジとサツキの分かりやすい判別方法
  • 豪華なツツジであるシャクナゲについて

ツツジとサツキの違いについて知りたい方はぜひ、最後まで読んでみてくださいね。

ツツジとサツキの違いを見極められるようになろう!

ツツジとサツキの違いを見極められるようになろう!

ツツジとサツキを見極めるようになりましょう。ツツジとサツキの違いが分かれば、植物を見極める『眼』を養えるでしょう。ぜひ、見極めにチャレンジしてみてくださいね。

ツツジとサツキは花の見た目や開花時期がよく似ていて、間違えやすい

まず、ツツジとサツキは花の見た目だけでなく、開花時期もよく似ていて間違えやすい植物です。植物の栽培経験がある方でも、ツツジ・サツキの知識がない方は間違える方も多いでしょう。判別は難しいので、少しずつポイントを押さえて判別できるようになりましょう。

ツツジとサツキの違いや見分け方を解説

本記事ではよく似た植物である、ツツジとサツキの違いや見分け方について解説します。両種類ともよく似た植物なので、知識が無くては判別はできません。ぜひ、本記事を最後まで読んでツツジとサツキを見分けれるようになってくださいね。

ツツジとサツキの違い:植物の分類

ツツジとサツキの違い:植物の分類

まず、ツツジサツキの植物的な分類から解説します。ツツジとサツキはよく似た植物ですが、それぞれ近しい植物なのでしょうか?詳しく解説しますね。

実はサツキはツツジの一種のことを言う!

実はサツキという植物はツツジの一種のことを言います。より分かりやすく説明すると、ツツジという大枠の種類の中に、サツキが入っているイメージです。なので、外見や開花時期がそっくりなのもうなずけますね。

ツツジはツツジ科の植物の総称をいう

最初にツツジについて解説します。ツツジはツツジ科の植物の総称をあらわします。つまり、サツキをツツジと呼んでも問題ないわけです。とはいえ、厳密にはツツジとサツキは違う特徴をもつ植物なので注意してくださいね。

ツツジかに分類される植物は4000種類以上

ツツジ科に分類される植物は、4,000種類以上にもなります。世界中に4,000種類もツツジが生息していると考えると壮大ですよね。見分け方の役には立ちませんが、知識として覚えておくとよいでしょう

ツツジの基本情報

科・属名 ツツジ科・ツツジ属
原産地 日本・中国などのアジア東部
開花時期 4月半ば~5月半ば
花の色 赤・ピンク・白・紫など
別名 躑躅(ツツジ)

先述しましたが、ツツジはツツジ科の総称です。原産地は日本や中国を中心に生息し、アジア東部まで広く生息しています。

耐寒性・耐暑性共に強く、日本の屋外で問題なく栽培できるほど丈夫な植物です。そのため、植物の栽培が初めての方でも失敗しにくい植物といえるでしょう。

現在栽培されている、ツツジは元々野生のツツジだった品種を品種改良して作られたツツジです。なので、耐寒性・耐暑性共に優れており、四季のある日本でも簡単に栽培できるんですね。

サツキはツツジ科ツツジ属に分類される植物のこと

次に、サツキについて解説します。先述しましたが、サツキはツツジ科ツツジ属に分類される植物です。そのため、サツキをツツジと呼ぶこともあります。あまり難しく考えず、サツキはツツジの中のひとつと覚えておくとよいでしょう。

開花時期の5月を意味する「皐月」が由来

サツキの由来は開花時期の5月を意味する「皐月」が由来です。実際に「さつき」をスマホやPCで変換してみてください。「皐月」や「五月」といった風に変換できるはずです。特に「五月」に関してはそのままですね。豆知識として覚えておくとよいでしょう。

皐月の基本情報

科・属名 ツツジ科・ツツジ属
原産地 日本
開花時期 5月下旬~6月上旬ぐらいまで
花の色 赤・紫・ピンク・白など
別名 なし

サツキはツツジ科ツツジ属に属するツツジの一種です。日本在来の植物で、関東地方より西の本州に自生しています。しかし、小山などの開発が進む近年では生息場所を失いつつあり、絶滅が危惧される希少な植物になっています。自然界のサツキが見たい場合は、小山を訪れるとよいでしょう。

耐寒性・耐暑性共に優れており、ツツジ同様に育てやすい品種といえます。庭木に最適な品種のひとつなので、庭木を探している方におすすめです。

ツツジとサツキの違いは品種によっては相違ないこともある為注意

注意点として、品種によってはツツジとサツキは品種による相違ないこともあるので注意してください。相違ないというのは「違いがない」という意味です。なので、呼び方以外違いがないこともあるのです。もともと、サツキをツツジと呼ぶことも多くあるので、あまり判断に拘る必要はありませんよ。

ツツジとサツキの違い:開花時期と開花方法の違い

ツツジとサツキの違い:開花時期と開花方法の違い

ツツジとサツキがどのような植物か分かったら、双方の違いを見ていきましょう。外見だけでなく、開花時期もよく似ているのでツツジとサツキの特徴をしっかりと把握する必要があります。詳しく解説しますね。

開花時期

最初にツツジとサツキの開花時期の違いについて解説します。2つの品種は開花時期が被る時期があるので、いつ頃開花したのかで判別するのがおすすめです。詳しく解説しますね。

ツツジは4月下旬から5月上旬に開花する

ツツジの開花時期は4月下旬から5月上旬に開花します。後述するサツキと比べれると開花時期が短いのが特徴です。下旬というのは21日から末日までを指します。そして、上旬は10日までを指す言葉です。そのため、ツツジの開花時期は20日前後と短い期間になります。開花時期が早く短いのが、ツツジなんですね。

サツキは5月から6月に開花する

サツキの開花時期は5月から6月です。ツツジと違い、開花時期は遅く・長く開花するのがサツキなんですね。そのため、4月に開花していない・6月にも開花しているなら、サツキと判断できるでしょう。とはいえ、開花時期はお住まいの地域によってバラツキが出てきます。なので、開花時期だけで判断するのではなく、さまざまな特徴を把握して見分ける必要があるでしょう。

開花方法

ツツジとサツキは開花方法も違ってきます。開花方法を詳しく解説する機会はあまり多くありませんよね。ですが、この機会に開花方法にも目を向けてみてください。詳しく解説しますね。

ツツジは一気に開花する

ツツジは一気に開花する性質を持っています。そのため、ツツジを1株しか植えてない場合でも十分見応えがあります。『つつじの開花日 前線マップ』というサイトもあるので、覗いてみるのも面白いですよ。

サツキは時期をずらして1週間ほどかけて開花する

サツキの開花は、時期をずらして1週間ほどかけて開花する性質があります。一気に開花するわけでないですが、次々と咲くサツキも見応え十分ですよ。「花の咲き方にバラつきがあるなぁ...」と感じたら、ツツジではなくサツキと判断できるでしょう。

ツツジとサツキの違い:花の違い

ツツジとサツキの違い:花の違い

ツツジとサツキの違いは、花にもあります。とはいえ、やや判断が難しいので慣れるまではコツが必要になります。では、どのような違いがあるのか見ていきましょう。

花の大きさ

ツツジとサツキでは花自体の大きさが違います。ですが、観察するだけでなく実際にさわってみないと分かりにくい見分け方でもあります。詳しく解説しますね。

ツツジは花びらが大きめ

ツツジの花びらはサツキに比べて大きめです。ですが、比較対象のサツキもしくはツツジと見比べないと、観察中の花がツツジなのかサツキなのか分からないことがほとんどです。そのため、花の大きさだけで見分けるのは困難といえるでしょう。

サツキは花びらが小さく、肉厚

サツキの花びらはツツジと比べると小さめで肉厚です。言葉にすると簡単に見分けがつきそうですよね。ですが、実際はツツジとサツキの両方をしっかり観察しないと見分けるのは難しい。ツツジと比べてどのぐらい小さめなのか、肉厚なのかはサツキとツツジを比較して初めてわかるからです。そのため、花だけに注目して見分けるのは非常に難易度が高いといえるでしょう。

付ける花数

ツツジとサツキでは付ける花数が違います。詳しくは後述しますが、ややランダム要素があるため、付ける花の数だけで「これはサツキだ!」と判断するのは難しいです。詳しく解説しますね。

ツツジは枝先に2から4つほどの花を咲かせる

ツツジは枝先に2から4つほどの花を咲かせます。2から4つほどなので必ず決められた数の花を咲かせるわけではありません。後述するツツジと花の数が被ることがあります。そのため、花の数だけでツツジかサツキかを見極めるのは無理だといえるでしょう。

サツキは一つのつぼみから2から3つの花を咲かせる

サツキはひとつのつぼみから2から3つの花を咲かせます。そのため、サツキの方がボリュームを感じることも多いです。とはいえ、花を咲かせる数自体はツツジと被る場合もあるので、花の数だけで判断するのは控えた方がよいでしょう。

おしべの数

おしべの数がツツジとサツキでは違います。普段からおしべを意識して観察している方はいないでしょう。ですが、ツツジとサツキを見極めるポイントになるのでこの機会に、おしべにも目を向けてみてください。詳しく解説しますね。

ツツジは5本以上

ツツジは5本以上のおしべが生えます。たまに勘違いする方がいますが、5本以上は5本も含まれます。5本の場合もあれば6本・7本生えている可能性もあります。いくつも花をチェックして、おしべの数が不規則であればツツジと判断できますよ。

サツキは5本

サツキのおしべの数は5本です。ツツジと違いおしべの数は5本に固定されています。いくつもの花を確認して、おしべの数が5本ならその個体はサツキと断定できますよ。

ツツジとサツキの違い:葉の違い

ツツジとサツキの違い:葉の違い

ツツジとサツキの違いは葉っぱにもあります。花だけ見ると分かりにくいツツジとサツキですが、葉っぱに関しては違いがはっきりしています。詳しく見ていきましょう。

葉の大きさ

ツツジとサツキでは葉の大きさが違います。非常に分かりやすい特徴なのでぜひ、覚えてくださいね。詳しく解説します。

ツツジは約4~5㎝

ツツジの葉っぱの大きさは約4~5cmです。判断したい株がひとつしかないなら、定規などで計ってあげましょう。4cm程度あればツツジと判断してOKです。

サツキは約2~2.5㎝

サツキの葉は2~2.5cmとツツジの4~5cmと比べると半分近いサイズしかありません。葉っぱのサイズは図るだけですぐに分かるので、分かりやすい判断方法といえるでしょう。

葉の質感

ツツジとサツキでは葉の質感が違います。実際にさわる必要がありますが、違いは分かりやすいです。詳しく解説しますね。

ツツジは葉の裏に毛があり、柔らかい

ツツジの葉は裏側に毛があり、触ると柔らかいです。感触については、サツキと明らかに違うので可能なら触り比べてみてくださいね。

サツキは光沢があり、固い

ツツジと違いサツキの葉っぱは、光沢があり触ると硬いです。特に感触については、ツツジと比べて明らかに固いです。葉がしっかりしているともいえますね。株が複数あるなら、直接触って違いを体感してみてくださいね。

ツツジとサツキの違い:その他の違い

ツツジとサツキの違い:その他の違い

ツツジとサツキには、花や葉っぱ以外にも2つの違いがあります。中には分かりやすい違いもあるでの確認していきましょう。

樹高

ツツジとサツキのハッキリとした違いに『樹高』があります。明らかに大きさが違ってくるので、判別材料にしやすいです。詳しく見ていきましょう。

ツツジは5mを超えることも

ツツジの樹高は大きい物では5mを超える個体もあります。庭木にしてはかなり大きいサイズです。庭木に植える品種を考えているなら、ツツジではなく後述するサツキがおすすめですよ。

サツキは成長しても1.5mほど

サツキの樹高は、大きく成長したとしても1.5m程度です。全体的にサツキの方が小さいめです。5mを超えるサイズまで成長するツツジと比べれば小さく感じますが、庭木としては十分。樹高は分かりやすい違いなのでぜひ、覚えておきましょう。

新芽が出る時期

細かい違いですが、新芽が出る時期もツツジとサツキでは違いがあります。普段意識することはないと思いますが、知識として覚えておくと便利ですよ。詳しく見ていきましょう。

ツツジは花より先に新芽が出る

ツツジは花より先に新芽がでる特徴があります。花より先に若々しい葉っぱが出てきたら、ツツジと判断可能です。意外と分かりやすい違いですね。

サツキは花が散った後に新芽が出る

サツキが新芽を出すタイミングは花が散った後です。花が咲き終わった後は、あまり植物を観察しないかもしれませんが、1度注目してみてくださいね。

ツツジとサツキの仲間シャクナゲとの違いや見分け方

ツツジとサツキの仲間シャクナゲとの違いや見分け方

ツツジとサツキの仲間であるシャクナゲという植物をご存じでしょうか?花姿はよく似ていますが、葉っぱはかなり大きい植物です。具体的に解説しますね。

シャクナゲも同じツツジ属の仲間

結論から説明すると、シャクナゲもツツジ属に該当する植物です。そのため、大雑把にツツジと呼ばれることもあります。もっと、詳しく見ていきましょう。

しゃくなんげという植物が名前の由来

シャクナゲの由来は同じ植物である石楠花(しゃくなげ)に姿が似ていることから付けられました。ちなみに、ことの始まりは誤用からで石楠花(しゃくなんげ)が誤用され石楠花(しゃくなげ)になったと言われています。漢字での読み方は違いますが、漢字自体は同じです。誤用から付けられた面白い過去がある植物なんですね。

シャクナゲの基本情報

科・属名 ツツジ科・ツツジ属
原産地 北アメリカ・アジア・ヨーロッパ
開花時期 4月下旬から5月上旬
花の色 白,赤,ピンク,オレンジ,黄,紫など
別名 ロードデンドロン、西洋シャクナゲなど

シャクナゲは先述した通り、ツツジ科・ツツジ属の植物です。そのため、大雑把にツツジと呼ばれても問題ないといえます。もともとは19世紀ごろに中国からヨーロッパに元となるシャクナゲが持ち込まれたことが始まりです。元となったシャクナゲの美しさから品種改良が盛んにおこなわれ、現在のシャクナゲが生まれました。

ヨーロッパで品種改良したせいか、耐寒性は高いですが耐暑性はやや低い傾向にあります。そのため、庭木として植えるならなるべく涼しい場所に植え付けてあげましょう。

シャクナゲの特徴

最後にシャクナゲの特徴を解説します。普通のツツジと比べると豪華な姿をしていますが、もう一歩踏み込んだ解説をしますね。詳しく見ていきましょう。

花は大きく芽先から、5~10輪が車状に咲く

シャクナゲの花は1つで5cm程もある大きな花を咲かせます。ひとつひとつの花が大きいシャクナゲですが、なんと5~10輪ほど花を車状に開花せます。そのため、花全体で見ると20cm近くにもなり、非常に見応えのある花なんです。

花の咲き方はレンゲツツジにそっくりです。ちなみに、レンゲツツジは普通のツツジよりシャクナゲに近い品種なんですよ。

葉は光沢があり、葉の裏に毛が生えている

シャクナゲの葉っぱは光沢があり、葉の裏に毛が生えています。サツキにも似たような特徴がありますが、シャクナゲの葉は最大で18cm程度にもなるので、葉っぱの大きさがまるで違います。花だけでなく、葉っぱも大きいのがシャクナゲなんですね。

まとめ

本記事ではツツジとサツキの違いについて解説しました。サツキはツツジという大枠にふくまれており、ツツジとひっくるめて呼ばれることが多い品種です。しかし、よく観察すればツツジとの違いはハッキリしていましたね。しかし、観察する場所によっては判断は難しいので、さまざまな方法で判別できるようになりましょう。

本記事のポイントは以下の通りです。

  • ツツジはツツジ科の総称を表す言葉なので、サツキをツツジと言うこともある
  • ツツジとサツキを見極めるにはおしべの数・葉の大きさを確認すると分かりやすい
  • 同じツツジ科であるシャクナゲはサツキやツツジと比べて大きく判断しやすい

ツツジとツツジはパッと見では分からない程よく似た植物です。ですが、花や葉っぱをよく観察すると細かい違いがはっきりしてきます。本記事を参考にしてツツジとサツキの違いを判断できるようになってくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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