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ツツジは日本の春を彩る美しい花として知られており、庭園や公園、街路樹などでよく見られます。赤色やピンク色などの鮮やかな花色が目をひくため、多くの方に園芸の花として育てられています。
ただ、ツツジは育てやすい植物とはいわれていますが、そのまま手を入れずに育てることによって外観が悪くなり、植物の健康が損なわれてしまう可能性があるため、剪定などの適切なお手入れをする必要があります。
そこで今回は、
- 剪定はツツジの開花に欠かせないお手入れ!
- ツツジの剪定をしないとどうなる?
- ツツジの剪定時期はいつ?
- ツツジの種類によって剪定の必要性が異なる
- ツツジの剪定に必要な道具
- ツツジの方法①刈り込み
- ツツジの剪定方法②間引き
- ツツジの剪定方法③切り戻し剪定
- ツツジの花が咲かない原因と正しい育て方
というテーマで解説していきます。
当記事を最後までお読みいただくことによって、ツツジの剪定を適切に行い健康的に生長させるポイントを知ることができます。
ツツジの剪定について理解しておくことで、美しい花をはなく楽しむことができるでしょう。是非当記事を最後までご覧ください。
剪定はツツジの開花に欠かせないお手入れ!
剪定はツツジの開花に欠かせないお手入れとなります。剪定をすることで外観を維持し、日光がより適切に植物に届くようになります。
剪定とは、植物の枝を切ることで樹形を小さく整えたり生育を良くする手入れ
剪定とは、植物の枝を切ることで樹形を小さく整えたり生育を良くする手入れを指します。
こうすることで、日光や風通しが良くなり健康を維持しやすくなるとともに、病害虫の予防にも役立てることができます。
ツツジは自然樹形でも育つが、剪定するのがおすすめ
ツツジは自然樹形でも育ちますが、剪定するのがおすすめです。適切な管理をすることで、より成長しやすくなります。
枝数や芽数が多いため
ツツジは枝数や芽数が多いので、日光が当たらない部分が出てきてしまったり、風通しが悪くなることが考えられます。
剪定を行うことで植物全体に日光が当たるようになり、風通しも良くなるため健康的に生長させることができます。
鉢植えや庭植え、盆栽共に必要
剪定は鉢植えや庭植え、盆栽共に必要となります。
鉢植えや盆栽をはじめとして、定期的に剪定を行い、ツツジの成長をサポートしていきましょう。
ツツジの剪定の仕方や綺麗な花を咲かせる育て方のポイントを紹介
ツツジの剪定をする手順は以下の通りです。
- ツツジの全体を観察する
- 不要な枝や枝先を剪定
- 切り口を処理する
- 整えた枝を確認
- 剪定した枝の処理
また、ツツジに綺麗な花を咲かせるためには、酸性の土壌で育てて、十分な水やりや適切な剪定を行っていく必要があります。
ツツジの剪定をしないとどうなる?
ここからは、ツツジの剪定をしないとどうなるのか説明していきます。デメリットがかなり大きいので、定期的な剪定を行った方が良いでしょう。
庭木としての見栄えが悪くなる
まず、庭木としての見栄えが悪くなります。
不要な枝が伸び放題になってしまうので、剪定をして外観を整えた方が良いでしょう。
風通しが悪くなる
剪定をしないと風通しが悪くなるというデメリットもあります。
風通しの悪い環境では、酸素や二酸化炭素の交換が不足して、ツツジの成長が阻害される可能性があります。
病害虫に侵されやすくなる
病害虫に侵されやすくなるというデメリットもあります。
枝が伸び放題で風通しが悪い環境の場合、害虫の繁殖が促進され、害虫被害が増えてしまう可能性もあります。
ツツジの剪定時期はいつ?
ツツジの剪定は「いつ行っても効果が得られる」というわけではありません。
そこでここからは、ツツジの剪定をする適切な時期について説明していきます。
ツツジを剪定する時期は花後の5月から6月が理想
ツツジを剪定する時期は花後の5月から6月が理想です。
夏前に剪定を行うことで、次の成長期に向けた準備ができます。
花芽を切り落とさないよう、花後すぐから花芽がつく夏前までに剪定しよう
花芽を切り落とさないよう、花後すぐから花芽がつく夏前までに剪定しましょう。
花芽を切り落とすと、その枝からは花が咲かなくなるので注意しましょう。
秋から冬の剪定はおすすめできない!
秋から冬の剪定はおすすめできません。ここからはその理由を説明していきます。
秋や冬は花芽を剪定する可能性がある
ツツジは花芽がよく見えない場合が多く、剪定時に花芽を誤って切り落とすことがあります。
秋から冬にかけては植物が休眠期に入るため成長部分が見えにくく、正確な判断が難しいため、花芽を剪定してしまう可能性があります。
北海道は秋口に行うこともある
北海道のような寒冷地域では秋口に剪定をすることもあります。
北海道などのように、気候や地域の条件によって適切な剪定時期は異なる場合があります。
ツツジの種類によって剪定の必要性が異なる
ツツジの種類によって剪定の必要性は異なります。
ここからは、種類ごとの剪定の特徴を説明していきます。
落葉性のツツジは基本自然樹形なので、余分な枝を切り戻す程度でよい
落葉性のツツジは基本自然樹形なので、余分な枝を切り戻す程度で良いでしょう。
切りすぎてしまうと逆に見栄えが悪くなるので、バランス良く剪定を行うのがおすすめです。
常緑性のツツジは、3種類の剪定を行うのがおすすめ
常緑性のツツジは3種類の剪定を行うのがおすすめです。ここから、それぞれ説明していきます。
刈り込み
刈り込みは、植物の枝や葉を切り詰めることを指します。これは、植物の成長を制御したり、形を整えたりするために行われます。
刈り込みは、枝を根本から切り取ることや、枝の先端を切り取ることなど、植物の形や成長の目標に応じて異なる方法で行われることがあります。
間引き
間引きは、植物の密集した部分から一部を取り除くことを指します。これによって、植物の密度を調整して、風通しや日光の透過を改善して、健康な成長を促進します。
切り戻し剪定
切り戻し剪定は、植物の枝や茎を根本から切り戻すことを指します。この剪定方法は、植物の成長を制御したり、形を整えたりするために行われます。
また、枝や茎の老朽化や病気、害虫被害などがある場合にも行われることがあります。
難しい場合は、専門の資格を有する業者に依頼するのもおすすめ
剪定が難しい場合、専門の資格を有する業者に依頼するのもおすすめです。プロの業者は植物の種類や成長状態について豊富な知識を持っており、正確で効果的な剪定をしてもらうことができます。
また、業者は剪定だけではなく、植物の健康やメンテナンスについてもアドバイスを提供してくれることがあります。
ツツジの剪定に必要な道具
ここからは、ツツジの剪定に必要な道具について説明していきます。
道具はホームセンターや園芸店などの購入できるので、剪定をする前に確認しておきましょう。
刈り込みバサミ
刈り込みバサミは、主に小さな枝や茎を切るために使用されます。一般的には直線的な切り込みを行うことができるようにデザインされており、植物の形を整えたり、不要な枝を取り除いたりするのに便利です。
刈り込みバサミには様々な種類があり、刃の形や長さ、柄の形などが異なります。
チェーンソー
チェーンソーは、大きな木や太い枝を切り取る際に効果的であり、手作業では難しい作業を迅速に行うことができます。
チェーンソーを使用する際は、誤った操作や不注意な使用は危険を伴うことがありますので、適切な安全対策を講じる必要があります。
バリカン
剪定用バリカンでは、ノコギリのような形をした刃を動かして庭木などを整えることができます。
バリカンは電動によって刃が高速回転するので、剪定ばさみよりも切れ味が良いのが特徴です。
軍手
剪定作業で軍手を着用することは、安全を確保するために非常に大事です。
剪定作業中は、木の枝や茎、草などと接触することがあり、手を傷つけるリスクがあります。軍手を着用することで手を保護し、擦過傷や刺し傷を防ぐことができます。
ブルーシート
剪定作業を行う場所の地面や周囲の草花を保護するためにブルーシートを敷きます。
これによって、剪定時の枝や葉、木くずなどが地面に散乱するのを防いで、庭や庭園を清潔に保つことができます。
ツツジの剪定方法①刈り込み
ここからは、ツツジの剪定方法について説明していきます。まずは刈り込みについてです。
どこを切る:表面を切って四角や丸く樹形を整える剪定
刈り込みでどこを切るかというと、表面を切って四角や丸く樹形を整えていきます。それぞれどのように剪定していくのか説明します。
丸型仕立て
丸型仕立てでは、ツツジを球形や丸形に整えていきます。この技法は、植物の成長を制御して、特定の形やデザインを作り出すために使用されます。一般的に葉、低木や鑑賞樹などの植物に対して行われます。
また、丸型仕立ては、植物の枝や葉を均等に丸く刈り込むことで行われます。特にトップ部分を中心に集めて、周囲の枝や葉を均等に整えることで丸い形状が作り出されます。
四角型仕立て
四角型仕立ては、ツツジを四角い形状に整える剪定方法です。四角型仕立ては、植物の成長を制御して四角形や直線的な形状を作り出すために行われます。一般的には、生け垣や鑑賞樹などの植物に対して行われます。
四角型仕立ての剪定は、植物の枝や葉を均等に刈り込むことで行われます。特に植物の上部や側面を刈り込むことで、直線的な形状が作り出されます。
刈り込み剪定のポイント
ここからは、刈り込み剪定のポイントを説明していきます。そこまで難しいことではないので、剪定の際は意識しておきましょう。
イメージより3㎝ほど短く切る
刈り込み剪定をする際、イメージより3cmほど短く切るようにしましょう。
これは、剪定後に再成長した際に、理想的な形状やサイズになるようにするためです。
下から上へ切っていく
刈り込み剪定をする際は、下から上へ切っていきましょう。
これは、下から上へ切り進めることで、剪定された枝や葉が自然に落ちるようになり、作業中に植物の上部に残った枝や葉が邪魔になるのを防ぐためです。
ツツジの剪定方法②間引き
次に、間引きという剪定方法について説明していきます。内容とポイントについて理解しておきましょう。
どこを切る:生育に不要な枝を間引き、風通しを良くする
間引きの仕方として、生育に不要な枝を適宜間引いていきます。
これをすることで、植物の密度を調節し、健康な成長を促進させることができます。
枯れた枝
枯れた枝は、植物の成長に必要な栄養や水分を消費し、病害虫の原因にもなりえます。
また、枯れた枝が残っていると日光も受けづらくなり、成長の妨げになるため剪定が必要です。
絡み枝
絡み枝は、複数の枝が互いに絡み合って成長しており、植物の健康や成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
絡み枝を切り取ることで、植物の成長を促進して、健康的な状態を維持することができます。
平行枝
平行枝とは、植物の主要な枝に対して平行に成長している枝を指します。これらの枝はバランスや形状に影響を与え、健康な成長を妨げる場合があります。
平行枝を適切に切り取ることで、バランスや形状を整えることができます。
ひこばえ
ひこばえは植物が成長する過程で新しく生えてくる芽や枝を指します。
植物が過度に密集している場合や、望ましくない方向に成長している場合、ひこばえを適切に間引くことが重要です。
間引き剪定のポイント
ここからは、間引き剪定のポイントを説明します。
付け根でカットする
間引き剪定は付け根でカットしましょう。
付け根でのカットをすることで、枝やひこばえを完全に取り除くことができます。
落葉性ツツジも必要によって間引きする
落葉性ツツジも必要によって間引きをしましょう。
間引きを行うことで、ツツジの密集した成長を解消し、形状やバランスを整えることができます。
ツツジの剪定方法③切り戻し剪定
最後は切り戻し剪定について説明していきます。切り戻し剪定は、植物の種類や成長状態に応じて適切な方法で行われる必要があります。
どこを切る:枝の半分から3分の1程度を切り、木の成長を調整する
切り戻し剪定の仕方は、枝の半分から3分の1程度を切り、木の成長を調整します。
適切な剪定時期やどこを切るか選択し、植物の成長を促進するために慎重に行うことが重要です。
樹形を小さくする
切り戻し剪定は樹形を小さくするために使われることがあります。
不要な枝や茎を大幅に切り戻すことで、植物の成長を制御して健康的な成長を促進することができます。
綺麗な丸形や四角にする
綺麗な丸形や四角にすることもあります。
これらの形に整えることで、視覚的な効果を高めて、庭などの美しさを向上させることができます。
切り戻し剪定のポイント
切り戻し剪定をする際は押さえておくべきポイントがあります。まずは確認しておきましょう。
こまめに仕上がりを観察しながら進める
こまめに仕上がりを観察しながら進めましょう。
最初に「どのような形にするか」をある程度考えておくことをおすすめします。
芽や花芽を落とさない
芽や花芽を落とさないようにしましょう。
これらを落としてしまうと新しい花が咲かなくなってしまいます。
ツツジの花が咲かない原因と正しい育て方
ここからは、ツツジの花が咲かない原因と正しい育て方について説明していきます。
まずはどのような理由で花が咲かないのか把握しておきましょう。
剪定方法を失敗している
剪定方法を失敗している可能性があります。そしてその方法を続けることでツツジが枯れてしまう場合があります。
剪定の時期が遅すぎる
剪定の時期が遅すぎるのは植物が上手く成長しない要因となります。剪定の時期は適切なタイミングで行うことが重要です。
強剪定でバッサリ切っている
強剪定でバッサリ切っているのも問題です。
植物にとってバッサリ切ってしまう強剪定は大きなストレスになるので、弱体化してしまう恐れがあります。
栄養不足
栄養不足もツツジが上手く成長しない要因となりえます。
水やりの方法を間違えている
水やりの方法を間違えている場合、栄養不足になる可能性があります。
水やりは適切なタイミングで適切な量を与える必要があります。
肥料が足りていない
肥料が足りていないのも栄養不足になる要因の一つです。
ツツジに元気がない場合、適量の肥料が与えられているかチェックしてみましょう。
病害虫の被害
病害虫の被害によってツツジが弱っている可能性もあります。
病害虫を発見したらすぐに対応し、被害の拡大を防ぎましょう。
まとめ
ここまで、ツツジの剪定を適切に行うことによって健康的に生長させていくポイントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事のポイントは、
- 剪定をすることで樹形を整えたり生育を良くすることができる
- ツツジの剪定をしないと見栄えが悪くなり病害虫のリスクも高まる
- ツツジの剪定時期は5月から6月が理想
- 落葉性のツツジと常緑性のツツジでは剪定の必要性が異なる
- ツツジの剪定に必要な道具は様々なものがある
- ツツジの剪定方法として刈り込みがあり表面を切って樹形を整える
- ツツジの剪定方法として間引きがあり生育に不要な枝を間引く
- ツツジの剪定方法として切り戻し剪定があり木の成長を調整する
- ツツジの花が咲かない原因は剪定方法を失敗している可能性が高い
です。
ツツジの様々な剪定方法について知っておくことで、ツツジの健康を維持して生長させるための適切な管理ができるようになります。美しい花を長く楽しむことができますので、是非当記事をご参考にしていただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。