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夏の風物詩としても人気の高い朝顔は、いかに上手に支柱仕立てをするかが重要な植物です。江戸時代から多くの人に愛されて、様々な色や模様が生み出されてきた朝顔の魅力をたっぷりと発揮するためにも、支柱は欠かせない存在とも言えるでしょう。支柱にはたくさんの材質やサイズ、種類があるため初めて選ぶ方はどれを使えばよいのか迷ってしまうのではないでしょうか。また、上手に立てるコツやつるの巻き方のポイントを知っていないと朝顔がスカスカの姿になってしまう可能性もあるのです。
そこでこの記事では、
- 朝顔の栽培に支柱が必要なのはなぜ?
- 朝顔の支柱の種類をご紹介
- 朝顔の支柱はいつ立てるのがベストなのか
- 朝顔の支柱はどこで買う?
- 朝顔の支柱の立て方とつるの巻き方を解説
- 手作り支柱や代用品で朝顔をアレンジしてみよう
以上のポイントを中心にご紹介していきます。
朝顔の支柱について、特徴や種類などをひと通りご紹介していきますので初めて支柱を立てるという方はもちろん、この夏は一味違った朝顔のアレンジを楽しんでみたいという方まで幅広く役に立つはずです。記事の最後では、オリジナルの手作り支柱や代用品でのアレンジ方法もご紹介していますので、ぜひご覧ください。
朝顔の栽培にはなぜ支柱が必要なの?
まずは、朝顔の栽培になぜ支柱が欠かせないのかについて解説していきましょう。朝顔はつる植物ですので、育てていく上で巻き付くための支柱が欠かせません。グリーンカーテンとして園芸ネットを張って巻き付ける方法もありますが、朝顔の支柱はお手軽にセッティングできるものが多く販売されているのも大きな特徴と言えるでしょう。
朝顔はつる性植物であり、上への成長を手助けするために支柱が必要
ご紹介したように、朝顔はつる性の植物ですので上へ成長するためにはつるを巻き付ける対象が必要になってきます。つるが巻き付く場所がなく支柱なしで育てると、十分に成長することができずにスカスカの花姿になってしまうとともに、日光が十分に当たらなくなるので朝顔の生育にも影響がでてしまうのです。
つるの長さは5m程度になることも
朝顔のつるの長さは最大で5mほどの高さになることもあります。そのため、支柱だけでなく軒下などから園芸ネットを張って複数の朝顔を巻き付けるグリーンカーテンとしての育て方も人気が高まっているのです。つる自体の長さは5mほどまで伸びますが、支柱に上手に巻き付けていけば1mほどの支柱でも十分に綺麗に仕立てることができますよ。
鉢植えでも地植でも
朝顔は鉢植えで育てることが多いのですが、地植えでも支柱が必要です。巻き付く人工物が近くにない場合は、他の植物に巻き付いて成長する野生の朝顔を見たことがある方も多いのではないでしょうか。鉢植えでも地植えでも適切に支柱を立てることで、他の植物の成長を妨げることがなくなるメリットもあります。
朝顔は支柱がなしでは育てられない
朝顔を支柱なしで育てるとどのようになってしまうのでしょうか。支柱を立てるのは少し手間のようにも感じますが、朝顔の栽培では必要不可欠な作業と言えるのです。その理由をいくつかご紹介しましょう。
朝顔自身の茎やツル同士が絡まる
まず、適切に支柱に巻き付けていかないでほったらかしの状態だと朝顔自身の茎やツル同士が絡まってしまうデメリットがあげられます。ツル同士が絡まってしまうとこんがらがって見た目も美しくないですし、鉢植えを移動する場合などは引っ張られて倒れてしまうこともあるのです。
ツルが枯死する
朝顔のツルは、巻き付きながら回転して伸びていく特徴があります。しかし支柱などの巻き付く場所がないツルはまっすぐに地表に伸びた後に枯死してしまう可能性が高いのです。これは朝顔の特徴とも考えられていますし、上へ伸びきることができないので日光不足に陥ってしまうことによって枯死してしまう可能性もあるのです。また、地面をツルが這うことによって風通しが悪くなり害虫や病気が蔓延しやすいデメリットも挙げられます。
朝顔の栽培に重要な支柱の立て方や作り方、正しい育て方を解説!
朝顔を元気に、綺麗に育てるためには支柱を上手に立てることが重要だとわかったところでここからは朝顔の栽培に欠かせない支柱の立て方や作り方、正しい育て方を解説していきましょう。この記事を読めば、朝顔の支柱の立て方の基本や種類について幅広く知ることができるはずですよ。
朝顔の支柱にはどのような種類が
では、朝顔の支柱にはどのような種類があるのでしょうか。この項目では朝顔の支柱の特徴や素材、材質についてご紹介していきます。
素材によって使い勝手もさまざま
朝顔の支柱は素材によってメリットやデメリットがありますし、使い勝手の良さにも違いがあります。また、素材の違いはデザイン性の違いにも影響してきますのでお庭の雰囲気などに合わせて選んでみるのもおすすめですよ。
プラスチック製
プラスチック製の支柱は最も種類が多く、100均などでも販売されていることの多いものです。軽く扱いやすいプラスチック製は、女性や年配の方にも人気が高くコスパの良い側面もあります。耐久性は比較的に低い点が、プラスチック製のデメリットと言えるでしょう。
木製
木製の朝顔支柱は、丈夫であるとともにナチュラルな素材なのでお庭のデザインとして一体化してくれるメリットがあります。木製の支柱はアーチ形やトレリス型が主流なので、朝顔だけでなくバラなどのツル性植物も巻き付けることができます。お庭の総合デザインとして支柱を取り入れたい場合には、木製のものがおすすめですよ。垣根のように横に広く朝顔を張り巡らせることによって、目隠しの効果も発揮してくれるはずです。
竹
竹の支柱は丈夫で、朝顔の和風な雰囲気にもぴったりとマッチする魅力があります。風雨や衝撃によって割れてしまうというデメリットはあるものの、木製や金属製よりも軽く扱いやすい特徴もメリットのひとつでしょう。竹の支柱はあんどん型だけでなく、トレリスのように格子状に横に広がるものも多く販売されています。
針金
針金は丈夫で耐久性が高いメリットが挙げられます。重さがあるものの、その分、安定性が高くどっしりとした印象を感じさせてくれるはずです。金属の支柱はさびやすい面もあるので、表面がコーティングされているかどうかをチェックしてから購入するのがおすすめです。
支柱の形も様々
朝顔の支柱の形も様々販売されています。メジャーなのは円形のリングがいくつか連なったリング支柱ですが、その他にもいろいろな種類がありますのでどのように朝顔を仕立てたいかによって支柱を選ぶのが良いでしょう。
トンネル支柱
トンネル支柱はU字に曲線を描く構造をした支柱です。トンネル支柱を用いて朝顔を仕立てる場合は、地植えで大きく育てたい時やいくつものプランターを置いてトンネルになるようにして仕立てる時がおすすめです。大きめの支柱ですが、その分だけ朝顔の見ごたえが増してくれるでしょう。
棒状の園芸支柱
棒状の園芸支柱は最も素材の種類が多く、選びごたえがある特徴がメリットとして挙げられます。また、棒を組み合わせることによって三角錐の形や円形の形に朝顔を仕立てることができるのでアレンジ性にも富んだ商品と言えるでしょう。棒状の園芸支柱はコスパも良いので、初心者の方はこちらを取り入れるのがおすすめです。
アーチ支柱
アーチ支柱もまた、トンネル支柱と同じようにU字の形をしています。トンネル支柱とアーチ支柱は同じ商品として取り扱われることも多いのですが、アーチ支柱の方が幅が狭い特徴があります。また、高さも何種類かありますので地植えでたくさんの朝顔を育てたいという方におすすめです。
支柱の高さは1.5mから2m程度がおすすめ
支柱の高さは様々な種類がありますが、基本的には1.5m~2mがおすすめです。これよりも高い支柱だとアンバランスで倒れやすくなってしまいますし、花が見えにくくなってしまいます。また、1.5mよりも低いとツルが絡まりやすく、日光不足に陥ってしまう可能性があるのです。
朝顔の支柱はいつから立てる?
朝顔の支柱の素材や種類がわかったところで、いつから支柱を立てるのがベストなのかを解説していきましょう。朝顔の支柱を立てるタイミングが遅れてしまうと、ツルが伸びすぎて絡ませにくくなってしまいますので注意が必要なのです。
種まきしてから本葉が5から6枚出てきたタイミングで立て始める
朝顔の支柱いつから立てるのがベストなのか、それは種まきしてから本葉が5~6枚出てきたころです。朝顔の苗をよく観察して、葉の出た数によって支柱を立てるタイミングを見極めると良いですね。苗の状態で朝顔を購入した場合には、本葉が6枚ほどすでに出ていればすぐに支柱を立ててしまうのがおすすめです。
種まきの時期は5月中旬から下旬ごろ
朝顔の種まきの適期は5月中旬から下旬ごろです。梅雨に入る前に種まきの作業を終わらせることで、発芽率も良くなりますし温度が上がるタイミングと苗の成長がぴったり合うはずですよ。朝顔を種から育てる場合には、5月後半になったら種まきをして、6月~7月に本葉の数が増えたら支柱立てをする栽培スケジュールで管理すると良いでしょう。
朝顔の支柱はどこで購入する?100均でもOK?
続きまして、朝顔の支柱はどこで購入するのかについてご紹介していきましょう。最近では様々な場所で園芸用品を取り扱っているのを見ることが多いですね。中にはダイソーやセリアなどの100均でコスパの良い園芸資材が販売されていることもありますが、低価格のものでも大丈夫なのでしょうか。
朝顔の支柱は園芸店の他、ダイソーやセリアなどの100均にも売っている
朝顔の支柱は園芸店やフラワーショップ、ホームセンターなどの他にもダイソーやセリアなどの100均でも販売しています。春から夏にかけての園芸シーズンに入ると取り扱い商品も増えてきますので、いくつかの店舗を見てお気に入りの支柱を見つけるのも良いですね。また、最近ではネット通販でも園芸支柱を購入することができます。
1本の価格は100円から1000円程度
朝顔の支柱の1本当たりの価格は、100円~1000円と幅広い価格帯で販売されています。価格の違いは強度や素材などに左右される他、ネット通販では配達料・発送料込みでの価格になっていることもあるのです。また、朝顔支柱セットとしてすべての必要資材が入っているためそのまま使える状態で販売されている商品もあります。
長さは45㎝から60㎝程度
朝顔の園芸支柱の長さは45㎝~60㎝が主流となっています。多くは伸縮性のある商品ですので、2mくらいまでの高さをカバーすることができるはずです。支柱を購入する際は材質やデザインだけでなく、高さや幅に注目して育てている環境に合うかどうか見極める必要があります。
100均支柱のサイズや強度の不足は別の商品で補おう
100均の園芸支柱は安くて心配になってしまうという方も多いかもしれません。確かに、100均の園芸資材は安い分だけ強度や耐久性が足りないということも考えられます。しかしまったく役に立たないというわけではありませんので、サイズ不足や強度不足は別の商品で補うと十分に良い支柱になってくれるはずですよ。
麻紐
麻紐は環境に優しい自然素材でありながら、粗い表面の素材が朝顔のツルが巻き付きやすいメリットもある商品です。朝顔だけでなく、他の植物にも麻紐は幅広く使うことができますのでガーデニングを行う方は準備しておいても良いのではないでしょうか。麻紐はぐらぐらとした支柱の接触面同士を優しく固定してくれます。
針金
支柱同士のかみ合わせや強度を補うために有効なのが針金です。園芸用の針金は表面をビニール素材でコーティングされているものが主流なので、植物を傷つけないためにもそちらを選ぶと良いでしょう。針金はしっかりと支柱を固定してくれるので、100均の支柱が強度不足と感じたら針金で補いましょう。
朝顔の支柱の立て方とつるの巻き方
では、肝心の朝顔の支柱の立て方とつるの巻き方について解説していきましょう。朝顔の支柱を立てる際には気を付けるポイントがいくつかありますので、ひとつずつ解説していきます。
支柱と株本は30㎝離すようにして立てる
支柱は植木鉢にしっかりと倒れないように差し込む必要があります。この時のポイントとして、差し込む支柱と朝顔の株元は30㎝ほど離すようにすることが挙げられます。支柱と株元が近いと差し込む際に根を傷めてしまうだけでなく、つるを巻き付ける時に茎や葉を傷めてしまう危険性があるのです。
つるが20から30㎝程度伸びてきたら支柱へ誘導を開始する
つるが20㎝~30㎝程伸びてきたら1本ずつ意識的に支柱へ誘導するようにしましょう。つるが伸び始めてやわらかい状態のうちに支柱への誘因を行うのがポイントですが、傷めないように丁寧に作業を行う必要があります。ある程度の位置を固定しておけば、成長とともに自然につるが巻き付いてくれるようになりますよ。
つるは左向き・反時計回りでそっと巻く
朝顔のつるは左巻きが基本なので、反時計回りになるようにしながら支柱に巻き付けていきましょう。強く引っ張ると株やつるが傷んでしまいますので、なるべく緩やかならせん状になるように気を付けながら巻き付けていきます。麻紐や園芸用の針金、園芸テープなどを用いてつるが取れないように固定してあげるのがポイントです。また、つるが長くなったら先端を摘心することによって、脇芽が出やすくなりよく茂った朝顔を仕立てることができるので覚えておきましょう。
おしゃれに朝顔栽培を楽しむ手作り支柱のアイデアや代用品
最後に、朝顔をインテリアとしておしゃれに楽しむための手作り支柱のアイデアや支柱が手元にない場合の代用品についてご紹介します。こちらでご紹介した仕立て方を参考に、オリジナル性に富んだ支柱を作ってみるのもおもしろいですよ。
朝顔の支柱は簡単に手作りやアレンジを楽しむことができる
朝顔は支柱に巻き付きやすい植物ですので、簡単に手作りすることができます。また、お家に栽培環境に合わせてサイズなどを柔軟に対応させるためにアレンジした支柱を使う方も多いのです。オリジナルの支柱は自分のイメージ通りの形に朝顔を仕立てることのできる柔軟性が大きいメリットがあります。
グリーンカーテンを作る
朝顔のグリーンカーテンは家の軒下に園芸ネットを張り巡らせることによって、植物によって日よけを行う栽培方法です。非常にエコで、自然に優しいグリーンカーテンは公共機関などでも多く取り入れられています。
プランターに植え、ネットにつたを絡ませる
グリーンカーテンとして朝顔を仕立てる場合には、横長のプランターに2~3株朝顔を植えることによって幅広く育てるのがポイントです。プランターの背面にネットを斜めに張り巡らせることによって、つるが上に巻き付き家の中に日陰を作ってくれますよ。家の間口に合わせて、プランターの数を増やしても良いですね。上部だけでなく、横にもつるを伸ばさせるために適度につるの先端を摘心して、脇芽を増やしてあげるようにしましょう。
支柱の長さが足りないほどつるが伸びた時にもおすすめ
グリーンカーテンの朝顔は、支柱の長さが足りないほどつるが伸びた際におすすめです。主流となっている行燈仕立ての朝顔は、1.8mほどの高さまでに限られているのに対してネットは2m~3mの高さをカバーすることができます。つるが伸びやすい朝顔の品種や野生に近い朝顔、ヘブンリーブルーなどの品種を育てている場合にはグリーンカーテンがおすすめです。
支柱を割り箸で代用する
支柱につるが巻き付かないしだれ朝顔を育てるのもおすすめ
上に朝顔のツルを伸ばさない「しだれ朝顔」という育て方をご存じでしょうか。こちらは朝顔のツルを下に伸ばすことによって一味違ったおしゃれな楽しみ方をする栽培方法です。しだれ朝顔は、ハンギングネットなどに朝顔の苗を植えてたらしたり高めの園芸台やガーデンラックの上部に鉢を置くことで垂らせた朝顔を楽しむことができます。風通しが悪くならないように、ツルを垂らす方向をそれぞれ変えるのがポイントのひとつです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
朝顔の支柱について種類や立て方などをご紹介させていただきました。朝顔が元気に成長するためには、ツルを上手に誘引させることがポイントになってきます。左回りに巻き付けるポイントさえ押さえておけば初心者でも簡単に支柱仕立てにすることができますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
この記事のポイントは以下の通りです。
- 朝顔は風通しを良く栽培してたくさんの葉を出すためにも支柱が必要
- 朝顔の支柱の種類にはリング支柱だけでなく、アーチや棒状、トンネル支柱などがある
- 朝顔の支柱は本葉が5枚~6枚出たタイミングで立てる
- 朝顔の支柱は園芸店やホームセンターだけでなく100均、ネット通販でも購入可能
- 朝顔の支柱の立て方は苗元から30㎝離すことがポイント
- 朝顔のつるの巻き方は左巻きの反時計回りでやさしく行う
- 支柱がない場合には割り箸での代用も可能
朝顔の魅力を十分に味わうためには、リング支柱などを使った行燈仕立てやネットに這わせるグリーンカーテンがおすすめの栽培方法です。いずれの方法も初心者でも難しくないので、たくさんの朝顔の花を咲かせるためにぜひガーデニングに取り入れてみてはいかがでしょうか。
最後まで記事を読んでいただいてありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。