目次
秋から春にかけてカラフルな花を咲かせるパンジーとビオラ。パンジーもビオラも育てやすく花を楽しめる期間が長いため、花壇やプランターなどで栽培する方の多いガーデニングで人気の花です。そんなパンジーとビオラですが、それぞれの違いや見分け方をご存知でしょうか。 この記事では、
- パンジーの基本情報や特徴
- ビオラの基本情報や特徴
- パンジーとビオラの違いを知って見分ける
- どこが似ている?パンジーとビオラ
- パンジー・ビオラとスミレとの違い
- パンジーとビオラを寄せ植えにして楽しむ
パンジーとはどんな花?
パンジーとビオラの違いを知る前に、パンジーとビオラそれぞれの花の特徴を確認しましょう。まずは、ガーデニングで人気のあるパンジーという花の基本情報や特徴などを解説します。パンジーの基本情報や特徴
パンジーはスミレ科スミレ属に属する一年草でスミレの仲間です。日当たりの良い環境を好むため屋外で栽培することが基本で、ガーデニングに向いている植物です。花が咲く期間が長いことが特徴で10月から5月にかけて可愛らしい花を咲かせますが、登録されている園芸品種の種類が多くカラーバリエーションが豊富なこともパンジーの魅力です。また、暑さや寒さに強く丈夫で育てやすいことから、初心者でも簡単に育てられる花として人気があります。種から育てる場合には、8月頃に種まきを行うとよいでしょう。美しい状態で長く花を楽しむためには、こまめに花がら摘みを行うことが大切です。パンジーの花言葉は「もの思い」「私を思って」など
パンジーには「もの思い」「私を思って」などの花言葉があります。「もの思い」という花言葉は、パンジーの花が俯いている姿に由来します。また、花色のバリエーションが豊富なパンジーは花色ごとの花言葉もあります。なお、パンジーが誕生花になっているのは、2月2日、4月10日、5月25日、12月27日です。ビオラとはどんな花?
ここでは、ビオラという花の基本情報や特徴などについて解説します。パンジーとよく似たビオラは、パンジーと多くの共通点があります。ビオラの基本情報や特徴
ビオラはパンジーと同様にスミレ科スミレ属に属する一年草です。8月頃に種を蒔くと10月には花を咲かせます。開花時期は10月から5月にかけてで、開花する期間が長いのが特徴です。やや小ぶりな華奢な花を咲かせますが、花数を増やすためにはこまめに花がら摘みを行うとよいでしょう。パンジーより後に生まれた植物のため、パンジーに比べると品種は多くありません。また、暑さや寒さに強く丈夫で育てやすいことから、初心者でも簡単に育てられる花として人気があります。日当たりの良い環境を好むため、屋外で栽培することが基本です。ビオラの花言葉は「誠実」「信頼」「もの思い」など
ビオラには「誠実」「信頼」「もの思い」などの花言葉があります。パンジーにも「もの思い」という花言葉がありますから、パンジーとビオラは花言葉も似ていますね。なお、ビオラが誕生花になっているのは、1月6日、2月3日、12月18日などです。パンジーとビオラの違いと見分け方
ここでは、パンジーとビオラの違いと見分け方について解説します。パンジーとビオラを見分けるときには、- 花の大きさ
- 花の形状
- 花の色
花の大きさが違う
一番簡単なパンジーとビオラの見分け方は、花の大きさで見分ける方法です。パンジーとビオラでは花の大きさが違いますから、花が大きければパンジー、花が小さければビオラと簡単に見分けることができます。パンジーは主に5cm以上と大きい
パンジーの花の大きさは、主に5cm以上になります。花の大きさが5cm以上であれば、ビオラではなくパンジーとわかります。ビオラは主に4cm以下と小さい
ビオラの花の大きさは、主に4cm以下です。花の大きさが4cm以下と小さければ、パンジーではなくビオラとわかります。花の形状が違う
パンジーとビオラでは、花の形状も違います。花の形状によっても、パンジーとビオラを見分けることができます。パンジーは丸みを帯び、重なり合っている
パンジーの花は、ビオラに比べて丸みを帯びています。花びらが重なり合っていることもパンジーの特徴ですから、丸みを帯びた花びらが重なり合っている場合には、ビオラではなくパンジーとわかります。ビオラは小ぶりで華奢
ビオラの花は、パンジーに比べて小ぶりです。小ぶりですから花びらが重なり合わずに華奢な印象になることがビオラの特徴です。花の色が違う
パンジーとビオラでは花の色も違います。花の色だけでパンジーとビオラを見分けることは難しいですが、花の大きさや形状だけでなく花の色も参考にして見分けましょう。パンジーは赤、白、黄、紫、オレンジ、ブルーなど様々
パンジーは花色のバリエーションが豊富で、赤、白、黄、紫、オレンジ、ブルーなど様々な花色があります。ビオラはパンジーほど花色にバリエーションがないため、花の色がビオラによくある花色でなければパンジーとわかります。ビオラは紫、青、黄色、白などがほとんど
ビオラはパンジーほどの花色のバリエーションはありません。紫、青、黄色、白などの花色がほとんどですから、これらの花色の場合にはビオラの可能性があります。ただし、パンジーでも紫、青、黄色、白などの花色がありますから、これらの花色の場合には花の大きさや形状によって見分けましょう。パンジーとビオラの似ているところ
ここでは、パンジーとビオラの似ているところについて解説します。パンジーとビオラには違いがあり見分けることができますが、共通点や似ているところもあります。見た目が似ている
パンジーとビオラは見た目がとてもよく似ています。花の大きさや形状に違いはありますが、ぱっと見たときの雰囲気が似ています。そして、パンジー・ビオラは野菜ではありませんが、「食べられる花(エディブルフラワー)」としても有名です。野菜のように葉っぱを食べるのではなく、パンジー・ビオラのカラフルなお花を料理に添えて食用花として利用することができます。育て方が同じ
パンジーとビオラは育て方が同じです。植物としての性質が似ているため、押さえておくべき育て方のコツは同じです。そして、育て方が同じですから、パンジーとビオラを一緒に寄せ植えして簡単に育てることができます。寄せ植えでは栽培環境が似ている植物を使用することがコツですから、育て方が同じパンジーとビオラを使った寄せ植えは相性が抜群です。植物学上の属性が同じ
パンジーとビオラの見た目がよく似ているだけではなく、育て方まで同じなのには理由があります。実はパンジーとビオラを区別しますが、パンジーもビオラもヨーロッパを原産とするスミレ科スミレ属の一年草で、植物学上の属性が同じなのです。そのため、パンジーとビオラを花の大きさや形状、花色などによって見分けることが基本ですが、正確に見分けるためには登録されている品種をラベルなどで確認することが大切です。間違われやすいスミレとの違い
ここでは、間違われやすいスミレとの違いについて解説します。スミレ科スミレ属に属するパンジーとビオラは、実はスミレともよく似ています。スミレは、スミレの仲間のパンジー・スミレとどのような違いがあるのでしょうか。スミレの基本情報、花言葉は「誠実」「謙虚」
スミレはパンジーやビオラと同じスミレ科スミレ属の植物です。パンジーとビオラがヨーロッパ原産なのに対して、スミレは日本や朝鮮半島、中国東部などが原産です。スミレの草丈は10cmほど、開花時期は短く3月から5月にかけて紫色の花を咲かせます。また、スミレの花言葉は「誠実」と「謙虚」です。ビオラにも「誠実」という花言葉がありますから、花言葉も似ていますね。ビオラ・パンジーとスミレの違い
ビオラやパンジーはスミレと似ていますが、もちろん違いもあります。花びらの形や色、花がどこから生えているかなどを確認すれば、上手に見分けることができます。また、スミレの花びらはビオラよりも小さいので、花びらの大きさも見分けやすいポイントです。花期が長いビオラやパンジーと違い、スミレは3月から咲き始めるため開花時期によっても見分けることが可能です。花びらの形が違う
ビオラ・パンジーとスミレは花びらの形や色で簡単に見分けることができます。スミレの花びらはよく見ると先端がやや尖っています。パンジーの花びらは丸みを帯びているのが特徴ですが、ビオラもスミレに比べると花びらが丸みを帯びています。また、スミレの花色は主に紫色ですが、ビオラやパンジーは花色に多くのバリエーションがあります。無茎類である
スミレはビオラやパンジーと違って無茎類です。無茎類とは葉っぱとは別に根から花だけが生える種類で、同じ茎から葉っぱや花が生える有茎類とは異なる特徴をもっています。3月から5月にかけて紫色の小さな花を咲かせていたらスミレの可能性が高いですが、同じ茎から葉っぱと花が生えていたら有茎類ですからスミレではないと見分けることができます。パンジーとビオラの寄せ植えを作ろう
ここでは、パンジーとビオラの寄せ植えについて解説します。パンジーとビオラは植物学上の属性が同じで育て方も同じですから、実はパンジーとビオラの寄せ植えは相性がぴったりです。パンジーとビオラの寄せ植えは初心者の方にも向いていますから、初めて寄せ植えに挑戦するならパンジーとビオラの寄せ植えをおすすめします。寄せ植えとは
寄せ植えとは、同じ土に複数の種類の植物を植えることです。ひとつの鉢植えやプランターに複数の植物を植える場合のほか、地植えでも寄せ植えすることができます。栽培環境の異なる植物を組み合わせると栽培の難易度が上がるため、寄せ植えでは栽培環境の似ている植物を組み合わせることがコツです。パンジーとビオラで寄せ植えを作る魅力
パンジーとビオラの寄せ植えにはたくさんのメリットや魅力があります。パンジーとビオラの寄せ植えは初心者でも簡単にチャレンジできて、失敗も少ないのでおすすめです。丈夫なので初心者におすすめ
パンジーもビオラも丈夫ですから初心者でも育てやすい花です。しかもパンジーとビオラは育て方が同じですから、それぞれの植物の育て方の違いを考える必要がありません。寄せ植えでは栽培環境の異なる植物を一つの鉢・プランターで栽培しようとすると栽培の難易度が跳ね上がりますから、同じ栽培環境を好むパンジーとビオラの組み合わせは寄せ植えにぴったりです。品種が多彩で組み合わせが多様
パンジーとビオラは秋から春にかけて長く花を楽しめることが人気の理由のひとつですが、パンジーとビオラの寄せ植えも長く花を楽しむことができます。また、パンジーとビオラは花色の異なる多彩な品種が登録されていますから、その組み合わせは無数にあります。パンジーとビオラでは花の大きさにも違いがあり、大きな花を咲かせるパンジーと小ぶりな花を咲かせるビオラを組み合わせる楽しみもあります。また、カラフルで育てやすいパンジーとビオラの寄せ植えはプレゼントにもぴったりです。世界にひとつだけの寄せ植えを自作してプレゼントしてみてはいかがでしょうか。寄せ植えの作り方
たくさんのメリットや魅力があるパンジーとビオラの寄せ植えですが、寄せ植えの作り方は意外と簡単です。寄せ植えの手順は、- パンジーの苗とビオラの苗を用意する
- プランター又は鉢植えを用意して、鉢底穴を塞ぐために鉢底ネットを敷く
- 鉢底ネットの上から、軽く鉢底石を敷き詰める
- 花が咲く様子をイメージしながら、パンジーやビオラの苗を仮置きする
- プランター又は鉢植えに土を入れて、苗を植え付ける
パンジーとビオラの違いまとめ
ここまで、パンジーとビオラの似ているところや違い、それぞれの見分け方から、似ているスミレとの違いやパンジーとビオラを寄せ植えにして楽しむ方法など幅広く解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイントは、- パンジーはヨーロッパを原産とするスミレ科スミレ属の1年草。花期が長く10月から5月にかけて花を咲かせる。暑さや寒さに強く育てやすい
- ビオラもヨーロッパを原産とするスミレ科スミレ属の1年草で、パンジーと多くの共通点を持つ。パンジーよりも小ぶりで華奢な花を咲かせる
- パンジーとビオラを見分けるときには、①花の大きさ、②花の形状、③花の色の違いを意識することがポイント
- パンジーは、①花の大きさが5cm以上、②丸みを帯びた花びら、③カラーバリエーションが豊富
- ビオラは、①花の大きさが4cm以下、②小ぶりで華奢な印象の花びら、③紫、青、黄色、白などの花色がほとんど
- パンジーとビオラは、見た目が似ているだけでなく育て方も同じ。実はパンジーとビオラを区別しても、スミレ科スミレ属に属するパンジーとビオラは植物学上の属性は同じ
- パンジー・ビオラとスミレは似ているが、スミレの花はパンジーやビオラよりも小ぶり。スミレはやや先端が尖った花びらの形状、葉っぱとは別に根から花が生える「無茎類」という特徴で見分けることができる
- 育て方が同じパンジーとビオラは寄せ植えにぴったり。それぞれ花期が長く丈夫なので寄せ植えの初心者にもおすすめ。品種が多く花の大きさや形状、カラーバリエーションが豊富なため、寄せ植えの組み合わせが無数にある