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初夏の涼しげな花色が人気のラベンダーはフローラル系の香りが癒しや安眠効果が得られるハーブの仲間です。ほかのハーブに比べて水やりや肥料をあまり必要とせず、家庭菜園で野菜と一緒に栽培でき、放任していても元気に育ちます。しかしほったらかしにしていると木質化したり、樹形が崩れたりと見た目にも生育環境にもよくありません。これらの悩みを解決するために、いつ、どのように、剪定すればいいのかを把握し実践することが大切です。 そこでこの記事では
- ラベンダーとはどんな花?
- ラベンダーをほったらかしにするとどうなる?
- ラベンダーの木質化とは?
- ラベンダーの剪定時期と剪定方法
ラベンダーとはどんな花?
まずラベンダーの基本情報について確認しましょう。原産地や植生、花言葉や平均的な寿命などをご紹介します。ラベンダーの基本情報
ラベンダーは地中海沿岸原産のシソ科ラベンダー属の常緑低木です。4月~7月に開花し、背丈が20~130cmほど。垂直に伸びた細い茎の先に紫色の小さい花が咲くため、ほうきのようにも見えるのが特徴です。 日当たりの良い乾燥した栽培環境を好み、香りのよい生薬としても有名です。野菜との相性も良く、家庭菜園へ同じハーブのバジルやミントと植え付けた風景をよく見かけます。お風呂や衣類の香りづけ、ポプリやハーブティとして利用されており、花の色は薄紫や濃い紫、白があります。ラベンダーの花言葉は「あなたを待っています」「沈黙」など
ハーブの女王として有名なラベンダーの花言葉は、「疑惑」「沈黙」「あなたを待っています」「私に答えてください」などいくつかありますが、「沈黙」は精神を安定させる香りから、「あなたを待っています」はヨーロッパの少女の逸話からつけられました。ラベンダーという内気な少女が美しい少年に恋したが、告白できずに一輪の花になってしまったという逸話です。なんとも甘酸っぱく切ない逸話ですね。ラベンダーの寿命は3年〜5年
ラベンダーの寿命は、平均的に3年~5年とされています。これは日本の高温多湿な環境のせいで、鉢植え、地植えともに2年目以降は株が充実して枝が密集し、株が弱る原因になってしまいます。バジルやトマトなどの野菜と同様に風通しをよくし、肥料水やりの管理を調節するほかに、密集した枝や枯れ始めた枝を適切に剪定して長期間楽しめるよう工夫しましょう。ラベンダーをほったらかしにするとどうなる?
もしラベンダーを剪定や刈込をせずほったらかしにするとどうなるのでしょうか? ほったらかしにしたらどうなるのか具体的に解説します。木質化の原因となり、枯れてしまう
もしラベンダーを剪定せずほったらかしにしていると、樹形が徐々に乱れて風通しが悪くなっていきます。ラベンダーの古い枝や幹の木質化が進み、高温多湿な環境に変化します。外側はきれいな見た目でも、株の中は茶色く葉が枯れこんでいた、害虫がわいていたり良くありません。最悪株全体が枯れてしまうでしょう。全体の形が乱れる
ラベンダーをほったらかしにしていると、樹形全体の形が乱れてしまいます。鉢やプランター栽培では1~2年経つと茎がさまざまな方向に伸びてしまい、樹形を整えたい場合は開花期前の3月か、開花後の5月下旬~7月上旬、高温多湿を避けた秋の9月、12月に剪定しましょう。樹形を整える際は強剪定、昨年の古い茎を根本から切り戻しましょう。ほったらかしても花が咲く可能性はある
ラベンダーを剪定せず放置しておいても、来年花が咲く可能性があります。ただし、花芽は開花後の咲き終わった枝を剪定することで形成されるため、ほったらかしにしていると花が咲いても花数が少ない、密集した枝のせいで風通しが悪くなり、葉が枯れてくるでしょう。来年花を咲かせるためにも適切な管理が必要です。美しく育てるには剪定が必要
初心者にも育てやすいラベンダーの木質化や枯れこみを防ぎ、何年も美しく育てるには剪定が必要です。こまめな肥料や水やりが不要な分、適切な時期に目的に応じて枝茎の強剪定をすれば、株を更新させれば何年も花数を増やし、見事な香りを楽しむことができるでしょう。ラベンダーの木質化とは?
剪定が大切な管理だと分かったところで、木質化とは具体的にどんな現象なのでしょうか。木質化の原因や木質化を防ぐ方法、木質化後の対処法についてくわしくまとめました。原因がわかれば自然と解決できるでしょう。木質化とは? 根元が枯れる原因になる?
ラベンダーの木質化は、枝や茎が緑色から茶色く変色し、樹木のように肌が固くなることを指します。やわらかい緑色の茎が次第にごつごつと固くなりますから見分けやすいでしょう。木質化したラベンダーの主な枯れる原因は、風通しの悪さからくる害虫被害によるもの。加湿の状態はアブラムシやハダニが発生しやすくなり、最悪枯れてしまいます。ラベンダーが木質化する原因は?
ラベンダーをほったらかしにして木質化する原因は、主に2通り考えられます。自然現象と日当たり、風通しが悪いことです。お持ちのラベンダーがどちらに当てはまるか確認してみましょう。自然現象
ラベンダーの生長とともに根元が段々と太い幹のようになるのが木質化ですが、原因は管理が行き届いていないからではありません。自然現象のひとつです。常緑低木は植え付けてから1~2年以上経つと生長の終わった根元から固く茶色くなっていきます。地植え、鉢植え両方に変化が見られます。決して株が悪い、弱っている原因ではありませんが、ほったらかしにしておくと良くない状態になりやすいため注意してください。日当たり、風通しが悪い
もう一つの原因は、日当たり、風通しが悪いことが挙げられます。一日中日の当たる、乾燥した環境が大好きなラベンダーは梅雨のような湿度の高い環境が苦手です。植え付けて数年経つ株は梅雨前に下側の葉が枯れてきます。半日陰や一日中じめじめしたような場所だと、表面の枝先は緑色でも、根元に近い中心部が下葉が枯れ木質化してきます。ラベンダーの木質化を防ぐ方法は?
ほったらかしにされたラベンダーの木質化を防ぎ、新芽を芽吹かせるために適切な時期に対策するようにしましょう。春や秋などの時期に剪定をする
木質化を防ぐ対策として枝や茎を切り戻す強剪定をおすすめします。強剪定は株の体力がいりますから、新芽の芽吹きやすい春や、開花が終わり涼しくなる秋の時期に剪定するといいでしょう。目安として、春は3月~5月、秋は9月下旬~10月がおすすめです。もし春に強剪定ができなかった場合は秋に剪定して、越冬に向けて準備しましょう。夏と冬の剪定は不適切
ラベンダーの品種の中には、寒さに強い品種、暑さにある程度耐えられる品種などありますが、高温多湿な夏と株が休眠する冬の剪定はやめましょう。じめじめとした環境でラベンダーの体力がなくなっている時に剪定すると最悪そのまま枯れてしまう危険もあります。冬は株自体が休眠していますから、剪定した箇所から新芽が伸びません。木質化したラベンダーの対処法は?
剪定のほかにも木質化したラベンダーの対処法があります。ぜひ挑戦してみましょう。- 切り戻しをする
- 挿し木をする
- 植え替えをする
- 強剪定をする
切り戻しをする
まずは切り戻しをすることでラベンダーの木質化を遅らせることが可能です。特に2年目以降の大きく生長した株の茎を半分か、2/3の高さで切り戻し、新芽が伸びてくるよう管理してください。ある程度生長した茎や枝は固く太いため、切れ味のよい園芸用ハサミや剪定ハサミを使いましょう。挿し木をする
次に挿し木で株分けして木質化を防ぐ方法です。挿し木は、まだ緑の葉がついた枝の先端を4cm~5cmほどを使います。湿度が高くなる5月~7月が挿し木の適期。切り口から2cmほど葉を落とし、市販の挿し木用培養土か小粒の赤玉土へ挿して日の当たらない風通しの良い場所で管理しましょう。白い根が伸びてきたら挿し木成功です。植え替えをする
植え替えすることで木質化を防ぐ方法があります。移植を嫌うラベンダーですが、日の当たる風通しのよい場所が大好きです。もし地植えや鉢植えで木質化している場合、草花用培養土より水はけのよいハーブ用培養土を用意して植え替えしましょう。植え替え後、水やりをして一日中日の当たる場所で管理すれば木質化が遅れ、若々しい見た目になります。強剪定をする
最後の方法は、強剪定する方法です。ラベンダーの太い枝を短く切り詰めたり、枝や目をたくさん切り落とすことで、株の生育を促し更新させるために行います。強剪定の適期は春の3月~5月、秋の9月~10月です。強剪定後は、茎が濡れないよう根元の土へ水やりしてください。木質化していても剪定はできる
木質化している枝や茎は剪定できないと思われるかもしれませんが、切れ味のよい剪定ばさみであれば少ない力で楽に剪定できます。ホームセンターや園芸店で手の大きさ、使いやすそうなハサミを選びましょう。切り口が汚いと病気の原因にもなりますから、すぱっと切れるハサミを使い、剪定後の切り口に癒合剤を塗布してください。ラベンダーの剪定時期と剪定方法
強剪定や切り戻し以外にラベンダーはほったらかしにせず弱剪定しておくと、常に株が元気な状態で生長します。適期や手順、品種ごとの剪定時期をくわしく解説します。弱剪定は5月と梅雨入り前の2回!
弱剪定のおすすめ時期は、5月と梅雨入り前の2回です。5月はちょうど花が次から次へと咲いている時期ですね。花径を間引いたり、収穫したりすれば、込み合いがちな株が風通しよくなります。また梅雨入り前は、開花直後に花の色が茶色く変色したら行いましょう。多湿を避け、特に根元近くの風通しをよくするために行います。5月の弱剪定の手順
弱剪定とは芽を残して枝先を切る剪定のことで、株全体の形を微調整したり収穫したりと適度に行うといいでしょう。手順は次の通りです。- 枝の新芽がある節から少し上の部分をハサミで切る
- 剪定する目安は、花の色が出てすぐ、もしくか開花し始めに行う
- 収穫した花径はドライフラワーやポプリ、オイルなどで楽しむ
梅雨入り前の弱剪定の手順
次に梅雨入り前の弱剪定は、風通しをよくするために行います。透かし剪定ともいい、古い枝、枯れた枝、細い枝を株元に近いところからバッサリと剪定します。手順は次の通りです。- 地面についている枝を株元に近い位置からハサミで切る
- 蒸れを防ぎ込み入った枝を減らすため、古い枝、株の内側に伸びている枝、細い枝を茎の根元から切る
- 開花後の茶色くなった花径を剪定する
強剪定の時期は種類によって異なる
強剪定に適した時期は、ラベンダーの種類によって多少変わります。これはラベンダー品種の特徴に合わせているから。代表的なラベンダーの種類は、イングリッシュラベンダー、フレンチラベンダー、ラバンディンラベンダーなど。それぞれ適した時期を確認してから剪定してください。イングリッシュラベンダーは2〜3月上旬
コモンラベンダー、アングスティフォリア系とも呼ばれるイングリッシュラベンダーは、-5℃の寒さに耐えられる特徴を生かし、株の生長がゆっくりになる冬の2月~3月上旬にかけて強剪定するといいでしょう。花色が濃く、粒上のころころとした形をしており、香りが強いのが特徴です。寒さに強い反面、高温多湿に弱く、夏は涼しい場所へ移動するなど対処が必要です。フレンチラベンダーは10〜11月
うさぎの耳のような見た目が特徴のストエカス系フレンチラベンダーは、耐暑性が高く、暖かい地域におすすめの種類です。その分冬の寒さが苦手で、強剪定するなら10月~11月がおすすめ。淡い紫や白の花色、ツンとした薬のようなミントに似た香りが特徴で、大株になればほぼ一年中咲く株も出てくるでしょう。ラバンディンラベンダーは2〜3月下旬
稲穂のような見た目をしたラバンディンラベンダーは、耐寒性耐暑性ともに高く初心者向きのラベンダーとして有名です。大きくなると1mにもなり、強健な特徴を生かし強剪定するなら2月~3月下旬が適しています。香りが強く保存用、精油や柔軟剤、入浴剤など香料の原料とされています。強剪定の手順
ラベンダーの強剪定は、2年目以降の秋~3月にかけて行いましょう。樹形全体を整え、木質化して古くなった株を更新します。準備するものは弱剪定と同様、軍手や剪定ハサミ、切り口に塗る癒合剤です。- ラベンダーの株の根元近くにある枝に新芽があるか調べる
- 地面に倒れている枝、古い枝、太い枝を根本近くまで剪定する
- はじめに調べた新芽の上にある枝をざっくりと切る
- 全体がコンパクトに、半球状になるよう不要な枝を切る
- 切り口に癒合剤を塗布する
ラベンダーは挿し木で増やせる?
もし大株になりすぎて強剪定しても株の更新が見込めない、枯れてしまいそうだと感じた場合は挿し木で増やすことをおすすめします。ほかの植物に比べてラベンダーの挿し木は成功しやすく、簡単に増やすことができます。挿し木のポイント
- 梅雨の時期に挿し木する
- 新芽の先端から4cm~5cm
- 挿し木用用土や小粒の赤玉土に挿す
- 発根したらポット上げする
剪定で失敗しないためのポイント
弱剪定や強剪定、挿し木で増やせることを踏まえて、剪定で失敗しないためのポイントをまとめました。剪定がうまくいかない場合、どれかの原因に当てはまっているかもしれません。新芽を切らない
剪定で失敗する原因の一つに、新芽を切ってしまい新しい枝が伸びてこないことが挙げられます。春や秋、冬の時期にもラベンダーの枝から小さな新芽が出ており、間違って新芽のついた節の下を切ってしまうとそのまま株が枯れてしまいます。剪定する前に、必ず新芽の位置を確認し、新芽のある節から上部分を切るようにしてください。咲き終わった花を放置しない
ラベンダーは生育旺盛で、2年目以降の株は花径がたくさん伸びてきます。ほかの植物と違い、咲き終わった花を放置しておくとエチレンガスを発生させ、ガスにより株全体が枯れたり、弱ったりする場合があります。花が咲いたらそのまま放置せず、弱剪定をして株の体力と風通しをよくしてください。剪定しすぎない
剪定はラベンダーの大切な管理ですが、剪定しすぎないことも大切です。冬場の強剪定はもちろん、透かし剪定する際、あまりに剪定しすぎると株が弱り、枯れてしまうことがあります。向こう側が透けて見えるなあという程度に留めて、株の様子を見ながら剪定するようにしましょう。強剪定は2年目以降から行う
剪定で失敗した原因の中でも、時期を間違ってしまったということが挙げられます。特に1年目の強剪定はNGです。株の体力がありませんし、木質化した部分もほとんどありません。1年目は花径の収穫くらいにして、鉢植え、地植えともに2年目以降から強剪定するようにしてください。初心者でも育てやすい?ラベンダーの育て方
初心者でも育てやすいラベンダーの基本的な育て方についてご紹介します。ラベンダーの好む栽培場所や置き場所、植え付けや水やり肥料の与え方などを確認していきましょう。栽培環境と置き場所
まずは栽培環境と置き場所です。ラベンダーは日当たりと風通しのよい場所へ置くようにしましょう。移植を嫌い、地植えと鉢植えで注意する点が変わります。日当たりと風通しの良い場所に置く
地中海原産のラベンダーは、乾燥に強く、日当たりと風通しのよい場所が大好きです。そのため地植えなら日中よく日の当たる場所や鉢植えなら軒先などがおすすめです。ただし、真夏の直射日光に弱いので半日陰になるような高木のそばや軒のあるベランダ、玄関へ置くようにしましょう。地植えの場合は植え替えをしない前提で場所を決める
ラベンダーは直根性で移植を嫌うため、トマトなどと同じように地植えする場合は一度植え付けたら植え替えしない前提で、場所を決めることが大切です。植え付ける前に生長後のボリュームや直射日光の当たりにくい場所を探し、じめじめしていないか、一日中日陰になっていないか、十分に考えてからラベンダーを植えましょう。鉢植えの場合は季節によって場所を変える
ラベンダーを鉢植えで栽培する場合、季節や株の状況に応じて置き場所を変えて下さい。鉢植えは根鉢が回りやすく、水切れの心配もありますが、株の健康状態に合わせられるメリットがあります。真夏はアスファルトや地面からの照り返しで高温になりやすく、根がダメージを受け弱ってしまいます。梅雨、積雪時に軒下や室内へ移動することもおすすめです。基本的には春に植え付ける
ラベンダーの植え付け時期は春と秋に可能です。基本的には成長期に入る前の春がおすすめです。ラベンダーの苗が春先に入荷しますから、良質な株を選ぶことができるでしょう。良い株の見分け方は、葉がみずみずしい、株がぐらつかないもの。購入後はなるべく早く植え付けましょう。水と肥料を適切に与える
基本的にほったらかしでOKのラベンダーの水やりと肥料は、地植えと鉢植えで量や与え方が変わります。地植えの場合、根がついた後は雨に任せる
地植えの場合、植え付け後に根付くまでは水やりが必要ですが、ほとんど雨に任せてほったらかしで十分です。蒸れを防ぐため葉や花にかからないよう、株元へ優しく水を与えてください。晴天や乾燥した日が2週間以上続いたら、朝夕の涼しい時間帯に水を与えてください。鉢植えの場合は乾燥気味に
鉢植えの場合は、根付いた後も土がしっかりと乾いたら鉢底から水が流れ出るくらい、たっぷりと与えてください。水やりのタイミングは、土の表面が完全に乾いたときや葉がしおれているとき。水やりのし過ぎは根腐れの原因となりますので、乾燥気味に管理していきましょう。緩効性肥料を用いる
ほったらかしで栽培できるラベンダーの肥料は、元肥と追肥の与え方があります。植え付け前に用土へ混ぜ込む元肥は、通年変わらず与えてください。効果が長期間続く緩効性肥料がおすすめです。追肥を与える際は、成長期前の3月~4月、9月頃の年2回です。8月と11月~2月は根が傷みやすいためなるべく与えないようにしましょう。地植え?鉢植え?ラベンダー初心者にはどちらがおすすめ?
ガーデニング、ラベンダー初心者には地植えと鉢植えどちらがおすすめなのでしょうか。植える品種にもよりますが、強健なラバンディン系やデンタータ系の品種であれば地植えがおすすめです。水やりや肥料がほぼ不要で、ほったらかしでも簡単に育ちます。どちらの種類も草丈が大きくなる品種が多いですから、庭や植える場所に余裕があればぜひ地植えで栽培しましょう。地植えにおすすめなラベンダーの品種
それでは、地植えにおすすめなラベンダーの品種をご紹介します。種類ごとに、特徴や人気のある品種をまとめましたので、ぜひガーデニングの参考になさってください。ラバンディンラベンダー
茎が太く稲穂のような見た目をした花が人気のラバンディン系ラベンダーは、寒さ暑さに強く初心者に育てやすい人気の種類です。ある程度ほったらかしでも元気に育ち、さっぱりとした香りが強いため精油や入浴剤などの原料になっています。特に人気のある「グロッソ」という品種は、花と葉からも良い香りがします。花が咲く時期は7月~9月です。フレンチラベンダー
紫、黄色、白やピンク、赤など花色の豊富さを楽しみたい場合は、フレンチラベンダーがおすすめです。フレンチラベンダーはストエカス系で、耐暑性が高いものの冬の寒さに弱く、冬季は室内へ移動したり、マルチングしたり対策が必要です。アボンビューという品種はうさぎの耳のような花がかわいらしく、控えめな香りのため主に観賞用として人気です。開花時期は四季咲きで、特に4月~6月にかけてたくさん咲かせます。レースラベンダー
コモンラベンダー、レースラベンダーと呼ばれるイングリッシュラベンダーは、5月~6月に濃い紫色の花を株一面に咲かせます。草丈が低いものの大きく生長し、地植えに向いています。耐暑性が弱く耐寒性が高いため、寒冷地での栽培に適しています。中でもヒドコートという品種は花がたくさん咲きますから、コンパクトに育てたい人や初心者鉢植えにもおすすめです。デンダータラベンダー
小さい葉っぱのような花を咲かせるデンタータ系ラベンダーといえば、スーパーサファイアブルーやリンダ・リゴンという品種が有名ですね。皆様がよく見かけるラベンダーもこちらが多いでしょう。開花時期は5月~8月まで、草丈60cm~80cm程度になり、夏の暑さに強いため初心者におすすめです。まとめ
最後まで読み進めてみていかがでしたでしょうか。ほとんどほったらかしで栽培できるラベンダーですが、剪定をきちんと理解し行うことで、古くなった株の更新や木質化を防ぎ、長期間美しい姿を楽しむことができます。剪定した花径や枝はポプリや精油として保存でき、害虫除けにもなるでしょう。 この記事のポイントは、- ラベンダーをほったらかしにすると木質化する
- 木質化した部分をほったらかしにすると株の風通しが悪くなり、弱ってしまう
- ラベンダーが木質化する原因は自然現象と日当たり、風通しが悪いことが多い
- ラベンダーの木質化を防ぐには、ほったらかしにせず春か秋に剪定が必要
- 弱剪定は5月と梅雨入り前の2回
- 剪定で失敗しないためには、新芽を切らない、花をほったらかしにせず摘むなどポイントがある
- 強剪定は2年目以降から行う