目次
- サルスベリとはどんな植物なのか
- サルスベリの花が咲かない原因
- サルスベリの花が咲かないときの剪定
- サルスベリの花が咲かない原因を防ぐ肥料のやり方
- サルスベリへのおすすめ肥料
について解説しています。 この記事を読んでいただければ、サルスベリの花が咲かない原因を知ることができます。よりサルスベリの花を楽しめるようになるでしょう。最後にはおすすめのサルスベリの肥料や盆栽サルスベリについて紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
サルスベリ(百日紅)とはどんな花木なの?
夏に咲くサルスベリ(百日紅)。庭木や街路樹としても見ることができる樹木です。ここではサルスベリの基本情報やどんな樹木なのかを見ていきましょう。- サルスベリの基本情報
- 中国南部原産の花である
- サルスベリは夏から秋にかけて開花する
サルスベリの基本情報
サルスベリは中国南部を原産地とする花木です。樹高は最大で10m程度になります。開花期は7月~10月で、花色は品種によってピンクや白、赤などがあります。耐寒性や耐暑性に優れるので、初めて育てる方も、綺麗な花を咲かせることができるでしょう。 ホームセンターや園芸店、インターネットショップなどで980円くらいでサルスベリの苗が販売されていることがあります。ネットショップでも980円と手に取りやすい価格なので、試しに植えたことがある方も多いかもしれません。無料では手に入らないので注意してください。屋久島や種子島にサルスベリの仲間が自生していますが、引き抜かないようにしましょう。「無料だから」といった考えだけで、環境を破壊しないようにしてください。中国南部原産の花である
サルスベリは中国南部原産の花です。赤い花が長期間咲くので、百日紅(ヒャクジツコウ)と呼ばれています。サルスベリと同じ仲間として、屋久島と種子島にヤクシマサルスベリが自生しているそうです。さらに屋久島よりも南の島にはシマサルスベリがあります。そのため、基本的に暖かい地域を自生地としている植物と言えるでしょう。 サルスベリは日本お花だと考えていた方も多いでしょう。サルスベリの仲間が自生していますが、本来の自生地は中国南部の暖かい地域です。江戸時代前期に日本に伝来したと言われており、中国で学んだ僧侶が日本へ持ち帰ってお寺に植えた説があります。そのためサルスベリはお寺に多く植えられていることが多い花木です。サルスベリは夏から秋にかけて開花する
サルスベリは夏の7月~秋の10月にかけて枝のライン上に花が咲きます。開花期が長い点が特徴です。日差しや暑さが厳しい時期でも綺麗に咲くので、夏の花に困っている方は、サルスベリを植えると良いかもしれません。枝のライン上に綺麗に花が咲くので、枝ぶりを整えて育てましょう。 サルスベリは日本の高温多湿の夏でも元気に咲く強さがあります。赤や白、紫などの花が咲く姿は非常に美しく、秋まで咲き続けます。ただし、秋遅くまで咲かせるためには、開花中の夏に花が咲き終わらないときに切り戻して2番花を出させる必要があります。2番花を付けさせないと秋遅くまでは咲き続けないので、その点には注意が必要です。
サルスベリの花が咲かない原因
サルスベリは育てやすい花木や庭木に分類されますが、「花が咲かない」と悩んでいませんか。サルスベリの花が咲かない原因について見ていきましょう。 考えられる原因は以下の通りです。- 日照不足
- 風通しが悪い場所に置いている
- 新しい土を被せていなく痩せた土である
- 真夏など土が乾ききって水不足である
日照不足である
お気に入りのサルスベリの花が咲かない原因は、日照不足が考えられます。日差しを好む植物なので、暗い場所では花が咲きません。基本的に日当たりの良い屋外で育ててください。鉢植えで育てる場合、花が綺麗だからと言って室内に移動させると、綺麗に花が咲かないので、注意しましょう。日当たりが悪いと花が咲かないどころか、蕾である花芽もできないので気を付けてください。しっかり日差しに当てることで、花芽が枝に付き始めます。風通しが悪い場所に置いている
お気に入りのサルスベリの花が咲かない原因に、「風通しが悪い場所に置いている」も考えられます。サルスベリにかかわらず、植物には風通しが必要です。風が通ることで呼吸や光合成がはかどるので、無風状態では生育が悪くなりがちです。水やり後や雨に風通しがないと、病原菌が繁殖したり、蒸れたりします。そのため、花が咲かない原因になるので、注意してください。新しい土を被せていなく瘦せた土である
サルスベリの花が咲かないのは、新しい土を被せていなく痩せた土である可能性もあります。サルスベリは肥沃な土を好むので、肥料分のない痩せた土では生育がよくありません。結果的に花が咲かないことがあります。花が咲き終わった後や冬、花が咲く前に堆肥や肥料分の入った新しい土を、混ぜ込むと綺麗な花が咲きやすいです。真夏など土が乾ききって水不足である
サルスベリの花が咲かないのは、夏に土が乾ききって水不足である点が考えられます。花が咲く時期に水不足を経験すると、蕾がボロボロと落ちるので注意してください。暑さに強いサルスベリですが、植物である以上、土が乾燥し続けると枯れます。地植えであっても、雨が降らない時期は水やりをしてあげると良いでしょう。水切れが起きないように日頃から手入れをして、土の乾き具合を確認しておくと安心です。
サルスベリの花が咲かない時の対策法となる剪定
サルスベリの花が咲かないときには、剪定が対策となる場合があります。サルスベリの剪定について見ていきましょう。- サルスベリの剪定の時期は11月~3月の冬場が基本
- 冬は伸びた枝を切る
- 夏は花が咲いている枝を2度切りする
- 新芽を切らないように注意する
- サルスベリを小さく育てる時も剪定は重要
サルスベリの剪定の時期は11月〜3月の冬場が基本
サルスベリの剪定の時期は11月~3月の冬場が基本です。サルスベリは落葉樹なので、葉が落ち切った冬は休眠期。活動が緩慢な時期に剪定することで、剪定による傷みを最小限にすることとができます。大きくなりすぎたサルスベリを、思い切って短く剪定したい場合は11月~3月の冬に剪定してください。年の終わりである12月に寒肥すると覚えると肥料やりがしやすいと思います。忘れがちの人は12月に肥料を与えてください。 剪定は毎年同じ場所で切らないようにしましょう。何年も同じ位置で切っていると、切り口がこぶのように大きくなり見苦しくなるためです。こぶのように切り口が肥大した場所があれば、少し下のカ所から剪定します。冬は伸びた枝を切る
冬の剪定では、伸びた枝を切ってください。サルスベリは枝が長く伸びて、枝先に花をたくさん咲かせる花木です。そのため、花が咲き終わった後もそのままにしていると、枝が長くてバランスが悪いままです。冬に長く伸びてしまっている枝は、思い切ぅて短く切りましょう。夏は花が咲いている枝を2度切りする
サルスベリの剪定は冬だけではありません。実は花が咲いている夏にも剪定をします。夏は花が咲いている枝を2度切りすると良いでしょう。花が完全に咲き終わる前に、早めに切ることで、次の枝にも花が咲きます。2番花が咲くことでより綺麗な花を長く楽しめるでしょう。この作業を2度切りと言います。開花期の終わりで2度切りしても、2番花は咲きにくいので、なるべく花が綺麗なうちに切り戻すことがポイントです。新芽を切らないように注意する
サルスベリの剪定は新芽を切らないように注意してください。新しく出てきた枝を切ると、これからの生育に悪影響を与えます。剪定するのは、古い枝です。新しい枝は来年に花が咲くので、新芽を切り取ると、花が咲かない原因意なる可能性があるので、気を付けましょう。サルスベリを小さく育てる時も剪定は重要
サルスベリは、矮性品種を除いていずれも自然と大きくなる花木です。最大で10mも大きくなるため、地植えでほったらかしにしておくと、自然にどんどん大きくなります。もしサルスベリを小さく育てたい場合は、こまめに剪定をして、冬に思い切って短くしてあげてください。
花が咲かないのを防ぐ!サルスベリの肥料のやり方
サルスベリの花が咲かないのは、肥料不足かもしれません。サルスベリの肥料のやり方を解説します。- 1月から3月の時期に寒肥を与える
- 花が咲き終わった後にお礼肥えを与える
- サルスベリにおすすめの肥料
1月から3月の時期に寒肥を与える
サルスベリには1月~3月の時期に寒肥を与えてください。寒肥とは、寒い時期に与える肥料のことです。休眠期である冬に堆肥をしっかり与えておくことで、新芽や根が伸び始める春に効率よく肥料分を吸収してくれます。新芽が勢いよく出るので、その年のサルスベリは生育がよく、花が咲きやすいでしょう。花が咲き終わった後にお礼肥を与える
花が咲き終わった後にお礼肥を与えます。サルスベリに限らず花が咲き終わった後は肥料を与えてください。特にに花木は花が咲くと樹勢が落ちているので、木を回復させるためにも開花後は、チッソやカリが多い肥料を与えると効果的です。開花後なので、花の栄養素であるリン酸は少なめで問題ありません。サルスベリにおすすめの肥料
サルスベリの肥料について紹介させていただきました。ここではサルスベリにおすすめの肥料を紹介します。ニワユタカセット
サルスベリの弱った樹勢回復にニワユタカセットがおすすめです。幹周り10㎝につき各40gずつ使用してください。幹周り20㎝の場合は80g、幹周り30㎝の場合は120gになります。地植えの庭木専用なので、鉢植えなどにはあまりお勧めしていません。使い方には注意してください。Amazonなどのインターネットで肥料などの買い物をする場合は、メールアドレスの登録などが必要です。Amazonなどのサイト登録方法に従って購入してください。果樹・花木の肥料 1.2kg
すべての果樹や花木に使える万能な肥料です。実付きや花付きがよくなるこだわりの原料を使っています。圧搾一番しぼり菜種かす50% 骨粉50% 天然のリン成分が植物の樹勢を回復させ、元気にしてくれるでしょう。果樹ガーデンや花木を中心としたガーデンにおすすめです。Amazonなどのインターネットで肥料などの買い物をする場合は、メールアドレスの登録などが必要です。Amazonなどのサイト登録方法に従って購入してください。鉢植えで育てるサルスベリのポイント
サルスベリは庭植のイメージが強いですが、鉢植えでも育てることができます。鉢植えで育てるサルスベリのポイントは以下の通りです。- 水はけのよい土を用意する
- 2年に一度、植え替えをする
水はけのよい土を用意する
鉢植えでサルスベリを育てるためには、水はけのよい土を用意してください。水はけの悪い土では根腐れで枯れる恐れがあるため気を付けましょう。お庭の地植えで育つからと言って、地植えの土を鉢に入れると、うまく育ちません。鉢植えで育てる場合は、市販の水はけのよい植木の土や花木・果樹の土を使って育てましょう。2年に一度、植え替えをする
鉢植えでサルスベリを育てる場合は、2年に1度植え替えをしてください。地植えは常に根が伸び続けられますが、鉢植えでは土の量が限られているので、そのまま育て続けると根詰まりしてしまいます。根詰まりすると葉がボロボロ落ちたり花が咲かなかったりするので注意しましょう。植え替えの際に根鉢が固まっている場合は、土と一緒にほぐして植え替えると良いです。
盆栽サルスベリの花が咲かない時の注意点
サルスベリは盆栽でも育てることが可能です。実際に盆栽サルスベリは販売されているので、購入したことがある方もいるのではないでしょうか。盆栽サルスベリの花が咲かない時の注意点を見ていきましょう。- 春に植え替えをする
- 新芽頃には特に害虫に注意する
春に植え替えをする
盆栽サルスベリは春に植え替えてください。新芽が出始めるタイミングで植え替えます。本来落葉樹は冬に植え替えたり肥料を与えたりしますが、盆栽サルスベリは春に植え替えた方が安心です。根の確認や成長具合をチェックしやすいでしょう。寒さが和らいだ春に植え替えをしましょう。気温が高くなる夏に近いほど植え替えはできなくなります。夏の植え替えは控えます。新芽頃には特に害虫に注意する
盆栽サルスベリの新芽が出てきたら、害虫に気を付けてください。盆栽は小さく育てているので、一度害虫が発生すると猿図べり全体にすぐに被害が出ます。日頃から丁寧に手入れや観察を行って害虫がいないかどうか確認しましょう。 もし害虫がいる場合は、捕殺したり殺虫剤を使って退治します。新芽が食べられると、花も咲きにくくなるので、気を付けてください。サルスベリにかかわらず、花木や庭木は害虫の被害対策として、殺虫剤が欠かせません。害虫にもよりますが、1つでも殺虫剤を持っておくと便利です。まとめ
ここまでサルスベリの花が咲かない原因について解説してきましたがいかがでしょうか。 この記事のポイントは- サルスベリは中国南部原産の花木で、日本にも仲間のヤクシマサルスベリやシマサルスベリが自生しており、矮性品種を除けば、最大で10mも大きくなる
- サルスベリの花が咲かない原因は「日照不足」「風通しが悪い」「土が痩せている」「水不足」
- サルスベリの花が咲かないときの剪定方法は、「11月~3月に長く伸びた枝を切りる」「夏に咲いている枝を2度切りする」「新芽を切らないように注意する」「小さく仕立てる時も剪定する」
- サルスベリの花が咲かないときの肥料のやり方は、「1月~3月の寒肥」「開花時期が終わった後のお礼肥」が重要で、寒肥は新芽の成長と花を咲かせるために与える役割。お礼肥は弱った樹勢を回復させるために与える役割。
- サルスベリにおすすめの肥料は「ニワユタカセット」「果樹・花木の肥料1.2㎏」