彼岸花は植えてはいけないって本当?理由や植える際の注意点を紹介

彼岸花は植えてはいけないって本当?理由や植える際の注意点を紹介
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目次

秋になると、真っ直ぐ成長した細い茎に鮮やかな深紅の花を咲かせる彼岸花。お寺や田んぼなどで植えられていることが多く、古くから人々の暮らしに身近な存在の植物です。個性的な見た目が魅力の彼岸花ですが、一般的には植えてはいけないという認識があります。色々な噂を耳にするけれど、とても見栄えの良い花なので本当は植えてみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、植えてはいけないと言われている明確な理由が分からないと不安ですよね。 彼岸花を植えてはいけないのには、どのような理由があるのでしょうか。 そこでこの記事では、
  • 彼岸花を植えてはいけないと言われる理由は?
  • 彼岸花を植えるメリットについて
  • 彼岸花を植える際に気を付けること
  • 彼岸花の育て方を解説
  • 彼岸花の特徴
上記について詳しく解説していきます。 この記事を最後まで読んで頂ければ、彼岸花を植えてはいけないと言われているさまざまな理由が分かります。また合わせて、彼岸花を植えるメリットや注意点についてもご紹介しています。彼岸花にまつわる噂が気になっている人や、これから彼岸花を植えたいけれど迷っている人の参考にしていただけたら幸いです。

彼岸花を植えてはいけないと言われる理由

彼岸花を植えてはいけないと言われる理由
彼岸花を植えてはいけないと言われる理由はいくつかあります。それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

根っこに強い毒性がある

彼岸花の根っこは「リコリン」という強い毒性を含んでいます。万が一誤って食べてしまうと、下痢や嘔吐、神経麻痺などの中毒症状を引き起こす可能性があります。この毒性の強さから、昔は田んぼなどに彼岸花を植えて害獣駆除に役立ててきました。

死を連想させるため

彼岸花はその名の通り、秋の彼岸の時期に花を咲かせます。その特性から伝統的な習慣として、墓地やお寺に多く植えられています。そのため一般的に「死」や「別れ」を連想させる植物となり、庭に植えることを避けられるようになりました。

マイナスな花言葉から

彼岸花の花言葉は「悲しい思い出」や「あきらめ」です。これは、彼岸花が墓地などに植えられることが由来していると言われています。そのイメージから別れや悲しみ、絶望といったネガティブな意味が込められています。

不吉な迷信から

古くから親しまれていた彼岸花ですが、さまざまな迷信が存在しています。例えば「彼岸花を持ち帰ると家が家事になる」「彼岸花を掴むと手が腐る」などという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。もちろんこれらに科学的な根拠はなく、彼岸花のイメージからくる不吉な迷信として言い伝えられています。

不吉な別名から

正式名は彼岸花ですが、「曼珠沙華」という「赤い花」という美しい別名を持っています。しかし一方で、死人花」や「地獄花」「幽霊花」などという不吉な別名もいくつか付けられています。これらの名前は強い毒性を持っていることや、死を連想させることが由来していると言われています。

風水的に悪いため

彼岸花自体は決して不吉なものでは無いのですが、風水的には悪い植物とされています。墓地で見かけることが多く、「死人花」などの別名や毒性を持つことから敬遠されてきたようです。風水学では、毒がある植物は運気を下げるとされているので、気になる人は避けた方が良いでしょう。

これらの悪いイメージから、植えてはいけないと言われる

ここまでご紹介したような彼岸花にまつわるさまざまなマイナスのイメージから、植えてはいけないと言われています。迷信に基づいているものもありますが、実際に強い毒性は持っているため扱いには注意が必要です。人間にも有害なので、特に小さなお子さんやペットと暮らしているご家庭で植えることは控えましょう。

彼岸花を植えるメリット

彼岸花を植えるメリット
彼岸花を植えてはいけないと言われる理由についてお分かりいただけたと思います。ここからは彼岸花を植えるメリットについていくつかご紹介していきますので、見ていきましょう。

彼岸花は仏教用語で「天井の花」

彼岸花の別名「曼珠沙華」は仏教で「天井の花」を指す名称です。これは、何かおめでたい事が起こる兆しに、天から赤い花が降ってくるという仏教の経典が由来となっています。不吉で植えてはいけないというイメージが強い一方で、とてもありがたい華やかな意味合いを持つ名前です。

良い花言葉もある

先にお話しした通りマイナスな花言葉を多く持つ彼岸花ですが、中には良い花言葉もあります。赤い彼岸花の「情熱」や「また会う日を楽しみにという花言葉は、強い意志や前向きな希望を象徴しています。また、黄色の彼岸花は「元気な心」や「深い思いやりなどポジティブな印象の花言葉を持っています。

彼岸花を美しいと思う人もたくさんいる

秋になると真っ赤な花を咲かせる彼岸花は、まっすぐに伸びた茎と星のように広がる細い花びらが特徴の美しい花です。どうしても不吉で植えてはいけない花というイメージが先行しがちですが、その独特な美しさに好んで観賞を楽しむ人もたくさんいます。お家の庭に植えるのに抵抗があるという人は、彼岸花の名所もありますので足を運んでみるのもいいですね。

彼岸花を植える際の注意点

彼岸花を植える際の注意点
ここでは、実際に彼岸花を植える場合の注意点について解説していきます。一般的に植えてはいけない花という認識が強く、他の植物と比べて配慮が必要です。

猛毒の根に要注意

彼岸花の根の部分には、「リコリン」や「ガラタミン」という毒性の物質が多く含まれています。猛毒なのでネズミやモグラなどの害獣対策に植えられますが、人間にも有害なので植えてはいけないと言われています。触っただけで何か症状が出ることはほとんどありませんが、誤って口にすると強烈な腹痛や吐き気を催す場合があるため注意が必要です。

縁起の悪さから植えてはいけないと思う人もいる

彼岸花は「墓花」と呼ばれることもあり、一般的には墓参りや仏壇のお供えの花と認識されがちです。そのため、縁起が悪く植えてはいけない花だと考える人も少なくありません。公共の場はもちろん、庭であっても植えると不快に感じる人もいます。自宅の庭に彼岸花を植える際には、隣家の人にも配慮して場所を決めると良いでしょう。

彼岸花を育てる方法

彼岸花を育てる方法
見た目が個性的な彼岸花ですが、実は丈夫で育てやすい性質を持っています。ここでは、彼岸花の正しい育て方について解説していきます。

植えるための道具

彼岸花を植える際に必要な道具は以下の通りです。事前に準備することで作業をスムーズに行いましょう。
  • 彼岸花の球根
  • スコップ
  • 腐葉土や堆肥or草花用培養土
  • 鉢やプランター
  • 鉢底ネット・鉢底石

植え方の紹介

彼岸花の植え方は以下の通りです。病気にかからないように間隔をあけて植えることが大切なポイントです。
  1. 庭土に腐葉土を3割ほど混ぜて耕す。 鉢植えの場合は、鉢に鉢底ネット・鉢底石を敷き詰めて草花用培養土を入れる。
  2. 深さ10~15㎝の穴を15~20㎝の間隔をあけて掘る。 鉢植えでは、5㎝ほどの間隔をあける。
  3. 掘った穴に彼岸花の球根を1つずつ植える。 鉢植えは4~5号鉢に3~4球を目安に植える。
  4. 球根の頭がほんの少し出る程度に土をかぶせてたっぷりの水を与える。

水やりのコツ

彼岸花はそれほど多くの水やりは必要ありません。地植えであれば、基本的に自然の雨水任せで問題なく成長します。ただし、あまりにも日照り続きの場合やひどく乾燥する時は水を与えます。鉢植えの彼岸花は乾燥しやすいため、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水やりをします。この時、葉に斑点が出る葉枯れ病などを防ぐためにも、根元部分に意識して散水しましょう。葉が枯れて休眠期に入ったら、水分を必要としないので断水してください。

日当たりについて

基本的に日当たりの良い環境を好みますが、明るい半日陰でも問題なく育ちます。しかし日当たりが悪いと翌年の花付きに影響が出るため、西日を避けてできるだけ日光に当てるようにしましょう。鉢植えの彼岸花は、開花後は明るい日陰で管理するとより長く花を楽しむことができます。

剪定の方法

彼岸花の剪定は、花が終わったら枯れた花茎を株元から切り取ります。そのままにしておくと、種を作りはじめて球根が消耗することがあるため注意が必要です。葉は自然に枯れるまで残しておいても問題ありません。ただし、斑点が見られる場合は病気にかかっている可能性があるため取り除きます。また、このタイミングで液体肥料を施しておくと、翌年の花付きが良くなります。肥料の与えすぎは球根を腐らせてしまうため、適量に留めましょう。

夏越し、冬越しの方法

彼岸花は基本的に暑さや寒さに強い性質を持っています。夏は地上部を枯らし球根が休眠するため、夏越しのための作業は特に必要ありません。冬の霜にも耐えますが、東北以北の寒冷地などで積雪が気になる場合は、マルチングや軽く盛土をして対応すると良いでしょう。

彼岸花の特徴を紹介

彼岸花の特徴を紹介
最後に彼岸花の特徴についてご紹介していきます。基本的な情報から、あまり知られていない種類についてもお話ししていますのでご覧ください。

原産国は中国

古くからの風習である墓参りやお供えとして親しまれている彼岸花ですが、原産国は中国です。日本には縄文時代に渡来したと言われており、現在では日本全国に分布しています。ヒガンバナ科リコリス属の球根植物で、鮮やかで個性的な花姿が美しく人々の目を引きます。

名前の由来は彼岸に育つことに由来

彼岸花の名前の由来は、日本の仏教行事である「彼岸」に関連しています。彼岸は先祖を供養するための期間のことを言いますが、彼岸花はちょうどその頃に開花するためこの名前が付けられました。そのため、「死」を連想させる花として認識されるようになり、植えてはいけないと言われる原因のひとつになっています。

毒性があるので要注意

先にもお話しした通り、彼岸花の根には「リコリン」が主成分の毒性が含まれており、植えてはいけないと言われる一番の理由でもあります。この毒を摂取してしまうと、下痢や嘔吐などの消化器症状が現れることがあります。さらに大量に摂取すると神経系に影響を及ぼし、痙攣や呼吸困難などを起こす恐れがあるため注意が必要です。観賞を楽しむぶんには何も問題ありませんが、球根を掘り起こす作業は小さなお子さんやペットがいない環境で行いましょう。

種類が実は多用な彼岸花

彼岸花と聞くと真っ赤な花を思い浮かべる人が多いと思いますが、実はさまざまな花色があり種類が豊富な植物です。第二次世界大戦後、品種改良が進められ現在では世界に約20種類以上が存在していると言われています。花色は白や黄色の他に珍しいオレンジやピンク色などもあり、種類によって花の大きさに多少の違いが見られます。植えてはいけないと言われがちの彼岸花ですが、花色で雰囲気が全く異なるので気になる人は是非色々な種類を調べてみてくださいね。

まとめ

彼岸花を植えてはいけないと言われる理由について、詳しく解説してきました。 本記事の内容は、
  • 根っこに「リコリン」という強い毒を含んでおり、口にすると下痢や嘔吐、神経麻痺などの中毒症状を起こすため植えてはいけないと言われている
  • マイナスな花言葉や不吉な別名を持ち、墓地に植えられることが多いため家庭での栽培が避けられている
  • 仏教用語では、おめでたいことが起こる兆しを表す「天井の花」と呼ばれており、色によっては良い花言葉も持っている
  • 植える際には場所を選び、毒に注意して管理することが必要
  • 適度な間隔をあけて植え付け、西日を避けた日向で土が乾燥したら水やりをして育てる
  • 中国原産のヒガンバナ科リコリス属の球根植物で、日本ではお彼岸の時期に開花することが名前の由来

彼岸花を植えてはいけない理由の多くは、植えられている場所や開花時期などが由来の迷信や思い込みと言えます。ただし、強い毒を持っていることは事実なので、植えようか迷っている人はその点はしっかり検討することをおすすめします。また、彼岸花を植えてはいけないという迷信を信じる人も少なくないので、ご近所トラブルにならないよう植える場所は気を付ける必要がありそうです。実際に育てる場合は、是非今回の記事を参考にして安全に配慮して美しい彼岸花を楽しんでくださいね。

東京寿園では、他にも植物に関するたくさんの記事をご用意しております。植物の育て方やその他気になることがあれば是非参考にしてみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。